武器/天叢雲剣

Last-modified: 2023-11-01 (水) 22:44:07

MHFに登場する太刀。
とある時代に於いて武力の象徴として輝いた、幾星霜を経た太刀であるという。

目次

概要

  • 2018年4月アップデートで実装された、所謂「伝説級武器」の1つ。
    直前の実装となったスラッシュアックスF「フランシスカ」から続く、6番目の伝説級武器となる。
    水と氷の複属性である奏属性と、麻痺属性を有する双属性武器にして、
    リーチ長の特殊リーチ武器でもある。
  • 今までの伝説級武器と比較して際立つのは、和を想起させるデザインであろう。
    今までの伝説級武器は主にヨーロッパ地方の神話、伝説に登場する武器を原典とし、
    それ故にヨーロッパ風、あるいはファンタジー風のデザインの武器ばかりであったが、
    本武器は、伝説級武器としては初となる日本神話を原典とした武器であり、
    装飾、鞘は和の、それも身分の高い人に贈るのに相応しい高貴なデザインとなっている
    (後述「余談」も参照されたし)。
  • また、刃のデザインも注目点の1つと言える。
    原典で「三種の神器」の1つとして祀られていたからか、
    あるいは非常に斬れ味の良い日本刀というイメージを取り入れたからか、
    その刃はまるで鏡のように美しく、鋭利な刃を成している。
    そして、刀自体に力が宿っているためか、この刃に波状の光が流れている。
  • カドゥケウス以降の伝説級武器と同様、1個100NPで交換できる専用素材と絶玉を用いて、
    G級武器として生産し、LV50で覚醒とデザインの変化、改G級武器LV50で再び変化するタイプの武器となっている。
    専用素材は「雲海のくさび石」が充てがわれている。

天叢雲剣

  • 雲海のくさび石50個と絶玉1個を用いて生産した直後の段階。
    白い装飾と鞘、金色の金属部に刀身を流れる青緑色の波状の光が美しい。
  • …のだが、この武器はあの伝説級武器の1つ。
    この段階での性能は
    • 攻撃力1392、会心率0%
    • 奏属性500、麻痺属性はたったの50
    • 斬れ味も白が限界で、黄色と白の2色のみ
    と、Z以降のG級武器の水準で見て、なまくらも当然の性能でしか無いのである。
    ここから、雲海のくさび石を大量に投じて刀を鍛えていくことになる。
  • 36500NPを投じ、
    Lv50までの強化に必要になる雲海のくさび石365個を用いて、
    途中のLV30で3つ目のシジルスロットの開放を経て、LV50に至ると…
    • 短い黄色に長い白を超えた先に50の空色ゲージが出現(匠スキル込みで更に50延長)
    • 奏属性は1100、麻痺属性は150と悪くない数値に上昇
    • 攻撃力は複属性の双属性武器を考慮した、LV50G級武器の水準と言える2323に上昇、会心率は据え置き
    と、G級武器らしい性能を開花するに至り、
    更に秘めた力の一部が開放されたためか、装飾は赤、金属装飾部は銀色に変わり、
    波状の光は青紫色に変化を遂げている。
  • このLV50に至って初めて、本武器の目玉ギミックが開放される。
    抜刀することで紫色のオーラが刀身を包むのである。
    そのオーラは炎のようにも見え、刀身を包む2つのオーラと、
    その外側を覆い、回転するオーラの2段構成となっている。
    非常に派手で美しくもあるオーラであるが、残念ながら特定のアクション時限定のエフェクトは存在しない。

宝刀・天叢雲剣

  • 回帰の知恵を用い、改G級武器となった天叢雲剣。
    9900NPを投じて99冊を入手、派生して変化するのは、
    斬れ味が短い白と非常に長い紫、据え置きの空色ゲージと、G級技巧武器の特性が付与された事ぐらいである。
    この段階でも十分強いが、やはり大きな変化を見るにはLV50まで強化する必要があるだろう。
  • というわけで、32100NPを投じて残り321冊を入手し、それを全て注いでLV50に至ると…
    • 会心率は変わらずだが、攻撃力は2419に向上
    • 奏属性は1300へ強化され、麻痺属性も単独で見ても悪くない250へ向上
    • 斬れ味、シジルスロットは据え置き
    と、全体的に性能が一回り向上する形となったが、
    伝説級武器ではこの変化は最早テンプレと言うべきものだろう。
    一番気になるのは、武器自体の変化であろう
  • 気になるその変化であるが、装飾の色は藍色に変化し、
    金属部の色も金色に戻ったことで高貴さを与えるようなデザインへと生まれ変わった。
    一方で刀身を流れる波状の光は黄緑色抜刀時に発生するオーラの色は金色に変化し、
    抜刀時は一転して眩しい印象を与える輝きを放つ太刀となった。
  • この段階に至るまで、雲海のくさび石を415個、回帰の知恵を420冊用いている。
    合計して、ここに至るまでに83500NPを使った事になる。
    これだけ見ても莫大な量だが、真の悪夢(NP的な意味で)はここからであった…

真宝刀・天叢雲剣

  • 今までの伝説級武器は改G級武器段階を最終段階としていたが、
    本武器が実装された2018年4月アップデートより、
    大剣のエクスカリバーと本武器を皮切りに伝説級武器にも辿異武器への派生先が追加されることとなった。
    故に、本武器は実装当初から、更に辿異武器への派生先が用意されているのである。
    ベースとなるのは、宝刀・天叢雲剣LV50。
    83500NPを注いで天叢雲剣をその段階まで鍛え上げなければ辿異武器への扉が開かれることは無い。
    辿異武器への派生には、新たに専用素材「無上の書巻」が必要となる。
  • 無上の書巻99冊に尾晶蠍の極絶尾1本を用いて強化を施したことで、
    かつて國の惨事を救うために解き放ったとされる、秘められた力を解放した宝刀へと姿を変える。
    この、秘められた力を解放した天叢雲剣の性能は
    • 攻撃力2659という、属性付きレア度12辿異武器と同等クラスの攻撃力に進化
    • 会心率が発現、しかも25%と高めの数値を手に入れる
    • 奏属性1500、麻痺属性350と順当に進化した属性値
    • 斬れ味は据え置き
    • スロットは装飾品にも対応したユニバーサル仕様に変化、辿異スキル<<スキル枠拡張+1>>
    • 性能に対して、当然と言えるレア度12
    と、辿異武器として恥じない姿だったのである。
    外見も、金色の金属部そのままに装飾が黒に変化し、より高貴さが増しており、
    刀身も紫色の波状の光に、蒼色のオーラを纏うという、
    (オーラを炎と仮定して)さながら妖刀のような姿へと変化を遂げるのである。
    尤も、出典を考えると、神器であると同時に妖刀という表現もあながち間違いではないのかもしれない。
  • 宝刀・天叢雲剣の最後に「真の悪夢はここからであった…」と述べているが、
    その理由は、派生強化に必要となる無上の書巻にある。
    というのも、この書巻は1冊500NPというレートになっており、
    伝説級武器の素材と比べて5倍もレートが高いのである。
    それを99冊用いる、つまりこの段階に至るだけでも49500NPが必要になり、
    0から見た場合、なんと133000NPも必要となるのである。
    進化武器とは別のベクトルで軽々しい気持ちで到達することは叶わない、まさに極上の宝刀である。
  • 無上の書巻はGR200から交換可能となるが、
    もう1つの要求素材である「尾晶蠍の極絶尾」は辿異種アクラ・ヴァシムの★4(GR800)個体の発達部位素材である。
    よって、実際に強化可能となるのはGR800からとなるので気をつけたい。

余談

  • 「天叢雲剣*1」とは、日本神話に登場する剣である。
    天叢雲剣は素戔男尊(スサノヲノミコト)が八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した際に、
    その尾から発見され、持ち帰って天照大神(アマテラスオオミカミ)に献上された、三種の神器の1つである。
    後に他の神器と共にニニギノミコトに託されて地上に降り、崇神天皇の時代に形代が造られた後、
    神剣であるオリジナルは笠縫邑を経由して伊勢神宮に移り、
    東征に向かうヤマトタケルに託され、
    その死後に妻のミヤズヒメと尾張氏が神剣を奉斎鎮守するために熱田神宮を建立、祀り続けられた。
    読んで分かる通り、天叢雲剣は熱田神宮の起源に関わっており、現在も同宮の御神体として祀られている。
    • 三種の神器は「剣璽」とも呼ばれ、「天皇の証」となる貴重な物でもある。
      このため、日本では新天皇が即位するにあたって、
      この神器を継承するしきたり(剣璽等承継の儀)があり、
      このしきたりによって神器を継承する事によって「天皇に即位した」と認められる。*2
      この神器の中で天叢雲剣は「天皇の武力」の象徴とされており、
      この箇所は実際に武器説明文にも流用されている。
      • 天皇の証として承継される三種の神器の内、八咫鏡と天叢雲剣は「形代」であり、
        天叢雲剣のオリジナルは上述の通り熱田神宮に、
        八咫鏡のオリジナルは伊勢神宮に祀られている。
        これは、崇神天皇が三種の神器と共に在り続ける事を「恐れ多い」と思し召した一方、
        ニニギノミコトが地上に降りる際に天照大神から
        「三種の神器は同じ床の上で寝る」という神勅を受けていた事を踏まえたためである。
        この形代は、オリジナルが持つ「神力」が分祀(簡単に言うと、分け与えること)されており、
        オリジナルの神器と同等の価値を持つ「尊い物」にして、
        上述の通り「天皇の証」として、現在も歴代の天皇に継承されながら存在し続けている。
    • 古事記などによれば、素戔嗚命はオロチを退治する際、
      八つの器に盛った強いを垣や桟敷で飾りたてて置いておき
      八つの首で同時に酒を飲んだオロチが酔って眠った所で全身を滅多斬りにして倒したと言われている。
      8倍のスピードで飲めばそりゃ悪酔いもするだろう。
      この時にオロチの尾も斬ろうとしたところ、なぜか素戔嗚命の剣のほうが欠けてしまう。
      不思議に思って尾を切り開くと、中から剣が出てきた。これが後に草薙剣(くさなぎのつるぎ)と呼ばれる剣であったという。
  • 八俣大蛇退治の神話は古事記や日本書紀から見られる古典中の古典だが、それだけに数多くの解釈があり、
    オロチ退治を河川氾濫の治水や製鉄民族平定の象徴とするもの、
    もともとは農耕神を女性がもてなす話だった所にペルセウス神話類型の怪物退治が追加されたとするものなど、
    さまざまな説が唱えられている。
    • その点で、本武器の奏属性は八岐大蛇を河川の象徴、水神とする解釈が由来とも考えられる。
      また「奏」の元来の意味は「申し上げる」であり、高い位の存在に言葉をかけること。
      その相手は天皇が主となる事が多く、皇室に伝わる草薙剣を連想させる。
    • 古事記にも書かれているように、一般的に天叢雲剣は
      「素戔嗚命がオロチの尾から見つけたあと天界に献上され、後にそれを授かった日本武尊が燃える草原を斬り払って難を逃れた逸話から草薙剣と呼ばれた」
      という流れで同一視されるが、古典の時点で名称が様々にあるため、
      別の武器なのではないかと解釈する人もいる。

関連項目

武器/ネットカフェ武器 - 伝説級武器に属し、それに関する解説あり。
武器/凶剣【叢雲】 - 恐らく出典を同じくする武器。叢雲の銘が共通する。
武器/天狼剣【叢雲】 - 同上。


*1 「あめのむらくものつるぎ」と読む。「あまのむらくものつるぎ」という読み方もある
*2 このため、「剣璽等承継の儀」は新天皇が即位する際に行われる複数の儀式の内、最も始めに行われる儀式となっている。なお、唯一「八咫鏡」だけは承継の際に持ち出されることはなく、「剣璽等承継の儀」の同時刻に行われる「賢所の儀」によって所有権が新天皇に移る形で継承される。