Kii

紀伊型戦艦　紀伊

本艦のベースである天城と比べると、左右に両用砲が付いているのが一目瞭然である。

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

紀伊型戦艦は1920年の造船計画で設計された高速戦艦です。天城型巡洋戦艦の設計を発展させたもので、装甲防御が強化されていましたが1922年のワシントン海軍軍縮条約に伴い、起工前に建造が中止されました。

解説

日本Tier8プレミアム戦艦。設計段階においては天城型(巡洋戦艦)をベースにしつつも本物の戦艦としての防御力を備え、速度もそれなりに出せる事を目標にしていたが…ワシントン海軍軍縮条約の締結に伴い起工前に計画は中止となってしまった。

・主砲
ツリー艦の天城と同様に41cm連装砲を5基10門搭載。砲配置は艦首に2基4門、艦尾側に3基6門であり、こちらも「天城」と同様。なお元の天城砲はAP弾・HE弾共にDPMがトップクラスでさらに射程もそこそこ長めという優秀な砲であるが…本艦の砲は装填時間が伸びて射程も微妙に短く、さらに最大射程における水平散布界が悪化しているので注意が必要である(それでもなお他国同格の平均的な散布界と比べると勝っている)。その他の相違としては「天城」の欠点である第3砲塔の前方射角の悪さがやや改善されている。これは「天城」の後部艦橋周辺の対空砲の配置が悪く、艦橋がコンパクト化されているにも関わらず前方射角が悪かったという欠点を改善したものである。この改善により「天城」よりも角度をつけつつ砲戦ができるようになっている。しかし対空砲の位置の変更は善し悪しであり、今度は艦首部の砲の後方射角はやや悪化してしまっている。このため、引き撃ちに関しては「天城」よりもやりにくくなってしまったのでこの点にも注意して欲しい。

・副砲
手動の副砲は天城と同じ140mm単装砲を舷側のケースメイトに片舷に4門、両舷で8門搭載。副砲が片舷4門という数は同格内で最低クラスであり、さらに旧式の砲配置ゆえに艦首方向に2門、艦尾方向に2門という指向のため敵駆逐艦が接近して来た方向によっては2門しか指向できない場合もある。4門全てを指向できるのは真横のみである。一応射程は6.21kmとそこそこの水準となってはいるが…前述の問題点により他国同格の副砲が強力な艦のような弾幕は期待しない方が良い。自動副砲はさらに口径が小さい100mm砲(秋月以降の日砲駆や大鳳、白龍の主砲であったり蔵王の対空砲、吾妻と吉野と敷島の自動副砲)を搭載していて片舷8門と秋月と同等数用意されており、数値の上ではDPMは独戦に匹敵する。ただし両用砲ゆえの射程の短さ(3.8km)ゆえにあくまで非常用と考えたい。とはいえ自動副砲の射程まで接近できれば手動副砲・自動副砲を合わせた火力はかなりのものでドイツ戦艦に次ぐくらいの火力を出せる(そうはいってもドイツ戦艦と異なり船体が脆いのでその点についてはお忘れなく)。

・魚雷
戦艦でありながら日本艦お馴染みの61cm魚雷を3連装で片舷の後部に1基づつ搭載。後部搭載の魚雷としては射角は広め（シュペーの魚雷みたいな射角）で射程も8.4kmと優秀。魚雷ダメージも4012とかなり強力になので牽制＆駆逐の接近阻止用に積極的に使っていこう。(後方射角が非常に良い為、裏どりしてきた駆逐にも当たれば返り討ちに出来る。ただし敵戦艦の目の前で腹を晒すことにならないように注意しよう。また、対戦艦に対しての接近戦のダメージソースともなりうる。魚雷持ちの戦艦すべてに共通する欠点でもあるが、武装選択で魚雷を選択してマーカーを操作すると砲のエイムが解除されてしまうので魚雷装填中に誤って操作、照準し直しによる攻撃機会損失という凡ミスはなるべく避けよう。

・対空
対空戦闘が苦手な日本戦艦としては破格の対空値(649)を誇っている。この対空値は数値だけ観るのであれば「ノースカロライナ(666)」とそんなに乖離して居ない。また大口径対空砲のダメージはツリー艦と比較すると「ノースカロライナ(378)」に次ぐし、射程距離も素で3.78kmと平均以上であり、艦隊に1隻居ると並みの日戦と比較してはるかに対空戦闘において頼りになるのは間違いない。しかし、小口径対空砲のダメージは340とやや頼りなく、狙われた際の安心感は米戦(380~390程度)のようにはいかない。このティア帯において単艦で敵機の攻撃を阻止するには尋常では無い対空値が必要だが、本艦はそこまで対空値が高くない以上必ず敵機の攻撃が通ってしまう…そうなると本艦の船体は脆い「天城型」であり、大ダメージや浸水等の被害は避けられないだろう。よって高対空に奢ることなく艦隊行動を心がけ、かつ敵機が接近して来たら回避行動を欠かさず狙われにくいような行動を心がけよう。

・装甲
薄い。計画では天城型の防御力を向上させているはずだが…本艦の舷側主装甲帯の厚みは「天城」の279mmに対して254mmしかない。元々天城の舷側主装甲帯は本艦と同じ254mmだったのだが、ver4.5で279mmにバフされたという経緯を持つ。しかし本艦の装甲は全く弄られず、未だに254mmという同格ブービーを維持している(最下位はシャンパーニュの220mm)。これは格下のティア7戦艦と比べてもフッドやリヨンといった装甲ペラペラグループと変わらない。そのため甘い角度を取れば敵の砲弾は確実に本艦の舷側を抜き、装甲防御が同格最低かつ体力は並み程度の本艦がどういった運命を辿るかは言わずとも判るであろう。装甲を頼りにする戦いは避け、防御姿勢を意識しよう。甲板装甲に関しては90mm(こちらは天城と同じ)でありティア8戦艦に多い100mmよりやや劣るが、ノスカロと同じと思えば致命的な弱点とまでは言えないだろう。艦首と艦尾は32mmであり至って普通(というか例外はシャンパーニュ、ローマ、ウラジオストックの3隻しかいない)。
火災浸水耐性は12.5%とティア７の標準レベルであって同格内では最低クラス。対水雷防御は18%と低い方のグループ(平均15%)内では優秀だが、高い方のグループ(最優秀は27%)と比較するとお話にならない。よって、巡洋艦からのHE弾スパムや駆逐艦からの魚雷攻撃は原則避けるのが賢明である(とはいえ後述する機動性はあまり良くない為苦労するだろう)。装甲値および舷側主装甲帯の厚みに関しては折角の「紀伊型」としての実装なので今後の改善を期待したいところである。

・機動性
最高速度は「天城」同様に28.06ノットを出せるが、速力に任せて単独で突出しないようにしたい。加速については25.67秒を要し、他国同格内の「加速に優れるグループ(23~24秒)」と比較すると劣っている。しかし元となった「天城」も25.15秒とそんなに変わらないし「加速が残念なグループ(27~29秒)」と比較するとはるかに扱い易いだろう。舵については本艦は4.9度/秒と同格内ではかなり重めである。転舵所要時間は「天城」が16.8秒であるのに対して本艦は18秒となっている。加速がやや鈍くなり旋回半径が大きめなので取り扱いには十分注意して欲しい(まさかとは思うが装甲増加分として加速・旋回性能は落としたものの最高速度と装甲の数値を反映し忘れたかのような不思議な調整)。

・隠蔽性
隠蔽は天城と同じく12.36kmである。他国戦艦にも先手を打たれるので開幕で凸って集中砲火で即チンなんてしないように。

・生存性
HP47790と天城よりもほんの少し耐久度が増している。しかし他国同格戦艦はHPが50000を超える艦も多く、体力的に恵まれているとは言い難い。また装甲の項目に書かれているように本来あってしかるべき装甲が存在せず、装甲には全く期待できない。その上、ベースである天城同様に平凡な火災浸水耐性や対水雷防御を持ち、敵駆逐の魚雷やHE弾に弱い。これらを考慮すると生存性が高いとは言い難い。しかし、強力な兵装群を活かして沈められる前に沈めてしまえば問題ないだろう。

・消耗品
「高級船員食糧」「改良型ディーゼルエンジン」「予備整備パック」「追加対空弾」から好みの3つを選択して欲しい。

・装備
兵装は戦い方によってお好みで。オススメなのは「主砲改良1」と「主砲改良3」が良いだろう。防御は機動性で回避するなら「操舵装置改良1」や「推力改良1」を、艦を立てて耐えるなら「ダメージコントロールシステム1」や「甲板防護改良1」が候補か。適正は防御で選択した方向性をさらに伸ばす形で選択するのが無難だろう。

・エリート特性
　・戦艦近代化改修　HP+3%、小口径対空兵装ダメージ+5%、対水雷防御+5%
　・エリート砲術員　主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%
　・功績　EXPアップ+10%
※「戦艦近代化改修」を選択するとHPはこれだけで49000台に、課金迷彩の分も合わせると51000弱となるので体力で耐えたい人はこちらを推奨。「エリート砲術員」を選択するとこれだけで主砲装填時間が21.3秒台に、砲旋回も心持ち速くなるので攻撃重視の人はこちらを推奨。

・総論
先ごろ防空巡洋艦としての「摩耶」が実装されたが、同ティア帯において防空戦艦ともいうべき本艦が登場した。ただし、あくまで日本戦艦としては優秀というレベルであり米戦と比較するとやや劣っている。また、対空能力を獲得した代償として砲戦能力は落ちており、総合的な能力は他国同格戦艦と比較すると中途半端な地点に落ち着いている。本艦は砲火力を控えて対空を伸ばしたバランス型の艦であることを考慮すると、突出せずに常に味方と共に行動し、お互いの欠点を庇い合い長所を生かすような戦い方が向いている。

戦闘名誉章

史実

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