煙草

Last-modified: 2023-12-20 (水) 06:09:20

酒やタバコといった嗜好品というものは単純な生存には直接的な貢献はしない。
しかし、その歴史は古く、古今東西あらゆる時代・あらゆる地域で喫煙・飲酒は人々の文化としての歴史がある。
疫病や戦時であろうと、酒やタバコは人々が求める嗜好品として存在してきた。
たとえゾンビパンデミックが起きようと、おそらく変わらず存在を続けるはずだ。

人々に膾炙した中毒性の強い嗜好品というわかりやすい属性のため、
非常事態を取り扱う作品や考察でも、通貨や物々交換品としての価値にスポットライトが当たることも多い。
一方で、意外と言及されないことも多く、例えば非喫煙者には意外と知られていない喫煙者にとっての常識…というものも意外と多い。

各位、ゾンビが蔓延ろうと譲れぬものを片手に、リラックスして読んでいただけるとありがたい。

※喫煙及び喫煙者に関する話題は荒れがちなため、コメントなど機能追加は慎重に。
 また、喫煙者への批判などはお控えください。
 行く行くは嗜好品で纏めたいです。
 ↑タバコだけで結構な内容に内容量で、おそらく酒もそれくらいの量になると思われ。まとめページと個別取り扱いでわけたほうがよくない?

1.嗜好品は通貨になりうるか?
 ①個人所有は保有量や賞味期限など加味してコミュニケーションツールのレベル。
   安全地帯を求めて避難行をする中で「コミュニケーションのきっかけ」「お礼の品」にはなるが、
   安定した供給(栽培・加工)ができない限り「通貨」にはなりえない。
 ②通貨(というか纏まった取引材料)なるかはゾンビ禍から暫く経って生産量(栽培・加工量)、
   周辺の需要と流通経路の確保次第。
   Ⅰ)酒も煙草も最低限の品質でも安定して生産・流通できるのであれば、
     高レートの交換材料となりうる可能性はある。  
   Ⅱ)流通経路が完全崩壊し、生活に手いっぱいな事態が何年も続けば、
     煙草に関しては時間の経過に比例して需要がなくなる可能性が高い。
     逆に酒類は消毒などでも使えるので重宝される。
     余剰米からでも作れる酒と違い、煙草はそこらへんの草では代用は難しい。

  昨今の喫煙事情(喫煙人口)から「通貨」になりうるかは微妙。
  仮に一部のコミュニティで栽培・加工されても流通経路がなく自己消費されるにとどまる場合、
  時間の経過に比例してそのコミュニティ以外での需要はなくなると思われる。
  ヘビースモーカーの自分も1~2年入手できなければすっかり非喫煙者になるだろう。
  恐らくそうなってから嗜好品として高レートで取引を持ち掛けられても「いらん」と言える。
  とはいえ、コミュニティが安定を見せ始めたら嗜好品を求めはじめるのが人の性。
  世界大戦中で物資不足であろうとあちこちで代用タバコの試行錯誤が行われたように、
  各地で代用タバコが出回り始める可能性は少なくない。
  情熱が燃え続ける限り人間の創意工夫に限界はないのだ!

  嗜好品のコーヒーは栽培が本土では難易度が高く、
  コーヒー木の温室栽培に電力を割り当てられるほどでないと難しい。
  一応、ベランダ園芸用にコーヒーの木の鉢植えが出回っているのだが、非常事態になってからの確保は難しい。
  接ぎ木・挿し木で数を増やそうにも本業並みの経験と知恵が要求されるだろう。
  (温室以外で日本で成功しているのは鹿児島や沖縄。肝心の味は…)

  カテゴリ違いだが、ハーブ(合法)やはちみつも重宝するだろう。
  
  ハーブはポピュラーな民間薬であり、医療品の確保が難しくなってくると、お世話になることが増えるだろう。
  民間医療というものは現代医学の観点からすれば利き目に疑問があるものが少なくないものの、
  情勢が情勢である場合は、藁にも縋る必要がある。
  劇的な利き目こそないものの、「健康維持に悪くない」という経験則の蓄積なので、
  体調を悪くする前に毎日の健康管理の一環としての使用になるだろうか。
  また、単純にその香りの良さというだけで一つの需要あるかもしれない。
  生活用水の大量確保が難しい状態で集団生活を送ると、中世のパリの如く世界がウンコ臭と体臭で満ちかねないのである。
  ハーブの良質な香りはささくれだった心の慰めになるだろう。

  はちみつは、保存の効く高栄養食品であり、酒の材料であり、民間医療薬であり、貴重な甘味である。
  かなり広範囲で応用の効く実用品であるため、嗜好品カテゴリの中でも最上級の価値があるということは言うまでもない。

  個人の勝手な結論
  ゾンビ禍で社会・経済・治安維持が崩壊した世界で「通貨」という概念は成り立たず
  経済は「物々交換」もしくは「(医療・土木・建設技術・用心棒など)役務の提供に対する食料などの報酬」
  コミュニティ内は「配給」「技術を有する者への割増し配給」の世界になっていると思う。
  嗜好品なら煙草より酒類、茶葉のほうがはるかに需要がありそう。

2.消費期限
 ・酒類は適切な保管状態を維持できれば長期間保存が可能。
 ・葉巻は時間の経過による熟成はあるが、それはワインセラーや専用の保管庫で
  厳重な温度・湿度管理下で行われている。
 ・コンビニや専門店で売っている製品としての煙草、手巻きタバコの葉(シャグ、と言う)
  は消費期限がありガソリン同様、経年劣化は避けられない。
  人口密集地でのスカベンジングにおいて、期限付きの特産品としての扱いになるだろうか。

 ※筆者は喫煙者で数年間旅行バッグの奥底に眠っていた
  未開封のマイルドセブン(現メビウス)を発見し
  開封後したが「発酵した臭い」(腐敗ではない)にこれは駄目だろ…と思ったが
  興味本位で火をつけたがまぁ不味い不味い不味い不味い。体が受け付けない。
  箱は記念品として残し、中身は廃棄処分した思い出がある。

3.非喫煙者がタバコを取引材料にするなら
 ・未開封でも数年経過した煙草は取引材料にならない。
 ・仮に交換が成立しても、後々信用を失うだけ。
 ∴煙草や酒など適正管理されてない物、消費期限があるもの、煙草なら喫味など自己評価できない物は
  安易に取引材料にしない方が良い。

 煙草に限らず、酒などの嗜好品は品質管理や価値がわからない、
 品質や味に関する説明が出来ない者が扱っても適正な取引が出来ない上に
 最悪「騙された」「恥をかいた」と余計なトラブルを生じさせる可能性もある。

4.取引材料やコミュニティ独自の取扱品として運用、生産するには
 ①基本
  米や野菜など生活必需品の生産量を確保、ゾンビ掃討・十分な野生動物・対人防衛策を施したうえで
  余力をもって生産を行う。
 ①酒類
  ・先ず最寄りの図書館から農業書、酒造りに関する本を片っ端から失敬する
   なんなら図書館を(も)拠点にする。
   図書室的なレベルでも、書物は宝のような知識の宝庫です。
  ・本を片手に設備を整えて余剰米や芋で試行錯誤で酒造り
 ②煙草
  ・たばこ農家からタバコの株・種を入手して栽培する必要がある。
  ・需要と品質の見極め、複数の流通経路を持たないと下記のようなコントになりかねない。
   (煙草に限らないが)生産品に対して適正な評価ができないと交渉で不利なことになる。

  現実世界での話になるが種はJTが厳重管理のもとたばこ農家に供給している。
  たばこ農家が廃業する際はたばこ農家の申告を受けてJTが徹底的に伐採、種を回収していく。
  稀に伐採から逃れて自生している場合(本当に自然に生えている場合もある)もあるが、
  興味本位で収穫すると、たばこの製造とみなされ面倒なことになります。
  筆者が幼少の頃、田舎の親戚が栽培してた話を聞いたが
  見かけても採取しないよう、注意された覚えがあります。

5.個人的なシナリオ
 ゾンビ禍により経済流通崩壊して数年後~
 ①「煙草あるよ!栽培に成功したんだ!貴重品だから交換レートは乾燥煙草葉10g(20本分)に
   対してお米1kgね!塩なら10gでいいよ!」
  「あー、昔は吸ってたけど、今はもういいや。他に何かない?」
  「」
  「(ふーん)じゃ、米1kg、タバコ1kgの重量等価交換で行こうや」
  「」
   ※多分お試しに1本分貰って評価するけど。仮に美味くても駆け引きの為に不味そうな顔するかな。
  ----
 ②「煙草あるよ!未開封!」
  「何年前のだよ!てめぇ舐めてんのか!」(戦闘準備)
  「」
  ----
 ③「葉巻あるよ!入手経路は内緒だよ!」
  「失敬したものを温度・湿度管理もろくにしてないで保管してるだけだろ。舐めてんのか!」(戦闘準備)
  「」
  ----
 ④「お酒あるよ!口噛み酒だけど!」
   ズキューン
  「」
  ----
 ってなりそうな気がする。

上記カテゴライズされてリンク用意されていましたが、何分種の入手と栽培、加工が出来る前提、
電子タバコも煙草葉に火をつける代わりにバッテリーで加熱するだけ。
噛み煙草や嗅ぎ煙草なんぞは工場でもないと無理。
熱く語りたいかたはどうぞ。
代用品として茶葉なんてのもありますが、コーヒーなどと一緒に代用品のページ作ったほうが良いのではなかろうか。
(煙草とは認めがたい)