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【無刀陣】

Last-modified: 2019-10-20 (日) 12:11:23

ダイの大冒険 Edit

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するオリジナル特技。正式名称は「アバン流究極奥義無刀陣」。
その名の通りアバン流殺法の奥義で、「敢えて武器を手放し、自らの【闘気】を無にすることで相手の攻撃を冷静に受け流し、隙を晒した相手に必殺技を打ち込む」という捨て身の【カウンター】技である。
動の奥義【アバンストラッシュ】と対を成す、静の奥義と言われる。
 
アバンは15年前の【ハドラー】との最終決戦の際にこれを編み出し、無刀陣からのアバンストラッシュによってハドラーを打ち破っている。
また、(この技の設定が登場するよりも前の話だが)【デルムリン島】におけるハドラー戦でも、アバンはハドラーの攻撃を受けてから【メガンテ】を放っているため、この技を応用していると思われる。
 
作中では【アバンの書】からこの技の存在を知った【ヒュンケル】が使用。
子供の頃から復讐のためだけに剣を握っていたヒュンケルにとって、武器を捨てることで自分を無の境地に追いやるこの技は絵空事でしかなかったが、【バーンパレス】に単身乗り込もうとする【バラン】を殺さずに止めるにはこの技しかないと確信し、この技で挑んだ。
血気盛んになりがちな戦場で闘気を完全に無にすることは、【闘いの遺伝子】を受け継ぐ百戦錬磨のバランですら不可能な芸当であるらしく、その覚悟に気圧されていた。
暫く睨み合いが続いていたが、ヒュンケルの覚悟に心を打たれたバランは勝負に出ることを覚悟し、敢えてセーブした一撃を放ち、カウンターに耐えた後の二撃目で決着を付けようとした。
しかし、両者突撃の刹那に【アルビナス】が乱入。ヒュンケルは咄嗟に攻撃対象を彼女に変更し、彼女の【ニードルサウザンド】【ブラッディースクライド】でカウンターして撃退したものの、代わりにバランの攻撃へ無防備になり重傷を負ってしまった(バランとアルビナスは再起不能と見立てたが、ヒュンケルなので後に復帰してきたが)。
 
一見すると隙だらけの技に見えるが、作中でヒュンケルはターゲットをバランから不意に乱入してきたアルビナスに即座に変更し、見事迎撃している。
アバンストラッシュと並び称されるだけのことはあり、一対一の決戦においては非常に有用な技となるのだろう。
 
なお、この技は攻撃の受け流しを狙ってダメージを最小限に抑えるが、完全に無傷で受け流せるわけではない。
昇格した【ヒム】との戦いでは、疲弊しきったヒュンケルには彼の強烈な【闘気拳】を受けるだけの余裕がなかったことから、攻撃を受ける寸前に敵の勢いを上乗せして先手を叩き込むというこの技の応用版のクロスカウンターで迎え討った。
この時の使用用途としては「一撃もらったら確実に死ぬ」ことをより強く意識するためか武器のみならず鎧も解除しており、殺気を押さえつつも死線に追い詰めるという本家以上にかなり高度な事をしていることになる。
もうひとつの必殺技もそうだが死中に活の原理で全くの別物に昇華させた例と言えるだろう。
 
ちなみに、バランには斬りかからずとも【ギガデイン】【紋章閃】といった飛び道具で攻める選択肢もあったはずであり、これについて突っ込まれることはしばしばある。(鎧の魔槍に攻撃呪文は通じない、と同席したクロコダインは解説しているが、知っての通りバランは魔槍では防げない電撃呪文の使い手である)
ただし、相手は不意に割って入ったアルビナスに対処できる程の実力者であり、しかも剣の間合いより遠い距離から打ち込まれたニードルサウザンドをブラッディースクライドで迎撃している。この技は一撃を敢えて受け、耐えた上で隙を見いだす技なので、一撃死に至らない技ならば当てたとしてもどのみち隙を突かれる上に多少間合いを離した程度では十分カウンター可能な範疇であり、牽制にしかならない遠距離攻撃を選べなかった可能性がある。
また雷撃呪文は「天空から雷を落とす」という性質上非常に目立ち、対決場所が敵の本拠地直上の【死の大地】だったこともあり、それで敵に発見される危険性も考えると最初から選択肢には上げられないだろう。バランもこの時点では自分の戦いにヒュンケルらを巻き込むつもりは無かったため、必要以上に目立つことは避けたいはずである。「攻撃呪文は通じない」というクロコダインの見解も、このことを念頭に置いていたと考えれば矛盾しない。
紋章閃も額から直線のみに限定される攻撃で、技を見たことがあり高い反応速度を持つ迎撃姿勢のヒュンケル相手に一撃で有効打を取るのは難しいだろう。
鎧の魔槍を纏って立ちはだかるヒュンケルの姿に【ラーハルト】の願いを見たバランはあえてその技を受けると宣言しており、そのような対策を取らせないよう流れを作ったという前提もある。
 
余談であるが、一時期アバンの仲間であった【ブロキーナ】も、【オリハルコン】すら容易に破壊するパワーをもつ【ミストバーン】の強力なパンチを腹部に受けながら平然としていたことがある。
彼によれば枯木のようなボディでもって相手の攻撃を吸収し受け流す武神流の極意とのことで、闘気や硬度などで正面から受け止めるのではなく一見無防備に攻撃を受けた上で受け流すという点では無刀陣とも類似性がある。
技を構成する根底の思想は真逆ではあるが、後に披露される大魔王の奥義【天地魔闘の構え】もまた敵の全力攻撃を防いでから打ち込むカウンター技であった。