【知られざる伝説】

Last-modified: 2023-06-19 (月) 08:17:42

概要

ゲーム内で語られなかった様々なエピソードを収録するという体裁で書かれた短編集。
ただし、公式の書籍ではあるものの、こちらで公開されたエピソードはリメイクや続編などとは全く共有していない。あくまで「公式同人誌」というような位置付けである。
次の4冊が存在し、内容はDQ1~5に対応している。

タイトル発売時期備考
ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ… 知られざる伝説1988(昭和63)年11月DQ3発売:1988年2月
ドラゴンクエストⅣ 知られざる伝説1990(平成2)年11月DQ4発売:1990年2月
ドラゴンクエスト 知られざる伝説 ロト21992(平成4)年3月
ドラゴンクエストⅤ 知られざる伝説1994(平成6)年9月DQ5発売:1992年9月

DQ3,4のタイトルにはAmazonで見るとハイフンが入っているが、実際の本の奥付けのページを見る限りハイフンはない。
 
「知られざる伝説」が「そして伝説へ……」を踏まえたネーミングであるのは言うまでもない。
最初のDQ3は体裁も左綴じの横書き、巻末には主要スタッフとドラクエ好き有名人へのインタビュー記事があるなど、ファンブック的な作りとなっている。
 
なお当時、【エニックス】は空前のドラクエブームを受けて出版業に乗り出しており、1988年中に【公式ガイドブック】ゲームブックドラゴンクエストⅢ、そしてこの『ドラゴンクエストⅢ 知られざる伝説』を出版。
翌1989年、元号が平成に代わって以降も【小説ドラゴンクエスト】【モンスター物語】【アイテム物語】等と刊行を進め、そして『モンスター物語』巻末漫画から派生した【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】の人気が【月刊少年ガンガン】創刊(1991年3月)に繋がっていく。
以上のことは、今と違ってインターネットがなかった当時、ファンの熱気を出版社主導で表現媒体に乗せていったものと考えることもできる。
 
DQ4は、上述の出版ラッシュの中で刊行された。
内容的にはDQ4の『モンスター物語』と設定を共有している話もあり、既読の場合はニヤリとできることだろう。
また、翌1991年3月に【ドラゴンクエストIV ワールド漫遊記】も刊行されており、実質的にシリーズの一環と見做すことができる。
 
ロト2は著作権表記ではDQ1とDQ2が記載されていることからこの2作品を取り扱ったものと考えるべきだが、全9話中8話がDQ2の話で、DQ1の話は【ゴーレム】に関する1話だけである。
リメイク版DQ1・2発売前の作品なので、内容はFC版に準拠している。
余談だが、初版第1刷の巻末に載っているDQ5文房具の広告では、【ビアンカ】の名前は当時まだ公開されていなかったため「少女」になっている。
 
なお、DQ6以降については刊行されていない。

ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ… 知られざる伝説

第一章 不死鳥ラーミアの伝説/バコタと盗賊の鍵/魔王バラモスの陰謀
第二章 懲りない遊び人・ロマリアの王様/大盗賊カンダタ/勇者・サイモンの悲劇
第三章 パフパフ娘物語/天才いたずらっ子ポポタ/海賊レディ!参上!!/オリビアの岬
第四章 秘話、変化の杖/大商人、もうひとつの旅/はぐれメタルと幸せの靴/そして勇者へ

ドラゴンクエストⅣ 知られざる伝説

ネネの預かり所日記
ロザリーヒルの老人
ピサロナイトの涙
アネイル攻防戦
サントハイム城の恐怖
夢見る宿屋
キングレオ王の悲劇
ホイミンの夢-ホイミン-
笑いの伝説-芸人パノン-
地上に落ちた竜-白馬パトリシア-
国境にかかる橋-吟遊詩人ロレンス-
黄金の腕輪はいかが?-オーリンの店-
三国一の用心棒-戦士スコット-
新竜族の養育係-ルーシアとドラン-

ドラゴンクエスト 知られざる伝説 ロト2

プロローグ及びエピローグ 吟遊詩人たちの伝説
第一話 デルコンダル王のお忍び道中記
第二話 ベラヌールの看板娘
第三話 光あれ!
第四話 わがまま姫様の捕物騒動
第五話 大灯台の男
第六話 ルプガナ騒動顚末記
第七話 ドンモハメの浪漫航海(ロマンシングクルー)
第八話 ペルポイの歌姫
第九話 城塞都市メルキド守護神誕生!

ドラゴンクエストⅤ 知られざる伝説

コリンズの冒険
大盗賊ゴロステの最期
時の砂物語
モシャス奇譚
ファキーム大臣の野心
気ままなお姫さま
いつか、友達になれたら…
ピピン、秘密の特訓
山奥の村の温泉騒動
レヌール城の恋人たち

蒼天のソウラ

10巻で【ソウラ】が読んだ事のある【オリビアの岬】の書物として登場。
本作ではDQ3の事は「鳥紋勇者伝第三集」として物語や演劇といった形で【アストルティア】に普及しており、知られざる伝説はその副読本という位置づけになっている。