ツァボライト

Last-modified: 2020-09-03 (木) 23:12:44


14.ツァボライト
宝石言葉:影響力

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あらすじ ※ネタバレ注意※

ショートカット
ポーレート
船上
プロクト城
魔法戦士の家
プロクト城(夜

 

冒頭回想・クオン編

「どうしてですか! どうして再審が拒否されたんですか!」
クオンは裁判所の受付にいる男性に問いただす。
「何度も申し上げております。もう、この事件は終わったのです。」
と、全く取り合わない男性に、クオンは食い下がる。
「父の無実を証明する証拠がこれだけあるんです。もう一度、これらを考慮して――」
「あなたの父親は、有罪判決が出た直後、自殺したそうですね。
後ろめたいことがあったのではないですか。
もう終わった事件、しかも罪人は死んでいる。この状況で──」
クオンは憤った。
「終わってねえよ!」
犯罪者の家族という肩書をつけられたせいで母と妹が苦しんでいるのだ、
と懸命に訴えるも、相手にされない。
「罪人を夫に、父にもった罰でしょう。連帯責任というものです。
世はもう、あなた達を犯罪者とその一族として見ています。
あなた達に不幸があったとしても、それは自業自得にすぎないわけで──」

所変わって、イカルガ戦士学校・校長室。
学校に忍び込んだクオンは、校長室前で見張りを気絶させ、聞き耳を立てる。

校長室では、校長と男性が話をしていた。
「例の件は、くれぐれも内密に」
校長はそう言って、男性に高価な品を渡す。
「母親も精神病院で死んだようですし、あとは権力も金もない兄妹だけですよ。」
その兄弟は親族に引き取られたが、親族に金品を渡して黙秘させた、と男性は説明する。
「いきなり子供が2人も増えたのですから、お金に困って当然です。
血より金ですからね、世の中。」
「あの事件の真犯人が我が校出身の戦士であると知れたら
評判は一気に奈落の底へ……。」
「死んだのは優秀な魔法剣士だったそうですね。
難度の高い爆発魔法も扱えたとか。
まあ、それでも、世界の理──権力や金には勝てない、
生き方を知らない馬鹿野郎だったみたいですが。」
「悪いのは世界だよ。私達を恨むのは筋違いだよ。
どうか地獄で、世界を恨めばいい。」
校長と男性の高笑いが響く。クオンは黙って聞いていた。

ポーレート

ワタルたちは、火窟での出来事を報告するために、
オブストのところへ向かおうとしていた。
ところがポーレートに到着早々、町の入り口でワタルと兵士がぶつかり、
弾みで吹っ飛ばされたワタルが、蜂の巣に突っ込んでしまう。
何やら慌てていた兵士は、忘れ物をした、と
これまた大慌てで引き返していく。
後には、蜂と格闘しているワタルと呆れた様子の魔法戦士たちが残された。

そしてポーレート支部に到着したワタルたちだが、何やら騒がしい。
「おい! 大丈夫か! 聞こえるか? 痛みは!?」
見れば、オブストが一人の倒れた兵士に切羽詰まった様子で声をかけている。
頭痛がするというその兵士に、
クオンの咄嗟の指示でアヤネが回復魔法をかけ、その場は収まった。
オブストに報告を終え、ワタル達はポーレート支部を後にする。
「……あの人って、さっき、オレとぶつかった人だよな?」
というワタルの心配を拭い去るように、ヤマトはいう。
「さすがにあの衝突とは無関係だろう。
もしそれが関係しているのならワタルの方だって無事じゃ済まない。
もう具合はよくなったみたいだし、大丈夫だよ。」
スミカも
「あの人も元気になったみたいだしさ、プロクトに帰ろう!」
と明るく言う。そんな雰囲気の中、クオンただ一人だけが考え込んでいた。
「クオンさん……。」
心配そうにアヤネが声をかけるが、クオンははぐらかした。
「……何でもねえよ。」

船上

帰りの船。甲板にはワタルとアヤネ、クオンの三人がいた。
スミカとヤマトは船内にいるらしく、甲板にはいない。
帰りの船でも、甲板にある船の装備を見てワタルは大はしゃぎする。
そして、行きと同じように船内の探検を始めた。
クオンはずっと何か考え込んでいた。
そんな彼の様子に気づいていたアヤネが、背中から声をかけようとした時、
背を向けたまま突然、クオンが聞いてきた。
「あいつの友達、タクヤだったか。」
「は、はい」
「戦士学校にいたんだ。何か魔法は使えたんだろ。」
「確か、空間魔法だったような……。」
しかし、アヤネはタクヤとあまり接点がなく、詳しくは知らない。
タクヤはクオンが転校してくる前に自殺してしまったため、クオンとは面識がない。
アヤネは、訝しむ。
「お会いしたこともないタクヤさんの名前が出てきたのは何故ですか?
どうしてワタルさんでなく、私から確かめたのですか?」
クオンにそう問いかけるが、クオンは答えない。
「教えていただけないのは、私が弱いからですか?」
それを聞いたクオンは、ある問いを投げかける。
「犯罪者は悪だと思うか」
「どういう意味です……?」
「悪は裁かれるべき、そう思うか」
質問の意図が分からないが、アヤネは答える。
「悪いことをしたのであれば、償いは必要だと思いますが……。」
その答えに、クオンは振り返ってアヤネを見た。
「ああ、その通りだ。だから、あんたは首突っ込むな。
こっち側の人間には、どう頑張ってもなれねえよ。」

プロクト城

プロクトに帰ったワタルたちは、火窟で起こった出来事を報告する。
「大型魔物は討伐したが、魔物の発生原因は分からなかった」
それを聞いた国王は
「そうか……。やはり、魔物を消し去ることはできぬのか?」
と気落ちした様子だ。それを見ていた兵士が、ワタル達を咎める。
「ご期待にお応えできなかったこと、深くお詫びすべきですよ。」
しかし、そう言われても無かったものは無かったのだ、どうすることもできない。
ワタルたちは、次の指示があるまで待機するように言い渡される。

魔法戦士の家

夕方、アヤネとスミカは二人で夕食の準備をしていた。
ワタルとヤマトは買い物で不在。
クオンはどこへ行ったか分からない。
「クオンさんは、どちらに行ってしまわれたのでしょう……。」
アヤネの心配する声に、スミカの手が止まった。
「スミカちゃん?」
訝しむアヤネ。
「ああ、ほら、アタシってさ、たぶん、嫌われてるからさ。」
「クオンさんにですか?」
「魔物に取りつかれた時さ、
「余計な時間使った」って、
怒らせちゃったでしょ? 嘘ついてるの、分かるの。
色んなことに嘘ついて生きてる。
それは、なんとなく。たぶん、そういう事情があるんだと思う。
けどアタシ、それを責めちゃったから。」
それを聞いたアヤネは、即座に強く否定する。
「それは違います。」
怪訝な様子のスミカに、アヤネは真実を明かす。
「だってあの時、誰よりも必死にスミカちゃんの名前を呼んだのは──」

プロクト城(夜)

クオンは一人、プロクト城2階の城外で何やら考えを巡らせている。
と、背後の扉が開き、スミカが現れる。
どうやら、クオンを探してここに来たようだ。彼の姿を見つけたスミカは、
「……話があるんだけど、いいかな。何を調べてたの。」
「別に、何でもいいだろ。」
詰め寄るスミカと視線を合わせようともせず、クオンははぐらかす。
しかし、スミカは追求をやめない。
「アヤネから聞いた。
アタシが魔物に取りつかれた時、クオンくん、誰よりもはやく助けてくれたって。」
「……あの馬鹿。」
クオンは自嘲した。
「何にもしてないのと同じだろ。結局、あんたを救ったのはあいつ等だ。」
「何で復讐なんかしようとするの。
たくさん嘘ついて、そうしてまで悪いことする意味なんてあるの?」
スミカは引き下がらない。
そんな彼女に、クオンはしばしの沈黙の後、視線を合わせた。
「当然だろ。俺は犯罪者の息子なんだから。」
「犯、罪……?」
クオンは、自分の過去を語りはじめる。

クオンは父・母・妹の4人家族だった。
父親は優秀な魔法剣士で、魔法剣は父から教えてもらっていたのだという。
どこにでもあるごく普通の家庭だった。
ある日「父は戦犯罪者になった」と告げられるまでは。
父は無罪を主張し、家族もそれを信じたが判決は有罪。
どれだけ無実を訴えるも、それが徒となり、刑が重くなっただけだった。
そして、父親は家族を残して自殺してしまった。
残されたクオン達には「犯罪者の家族」というレッテルだけが残り、
周囲の人は容赦なくクオンたちを攻撃した。
「で、でも!
クオンくんのお父さんは無実なんでしょ?
真犯人がいるってことじゃ──」
「だから探ったよ。
あの事件の真相を、あぐらかいてる真犯人を。」
真犯人はイカルガ戦士学校の卒業生であった。
卒業生が罪を犯したとなれば学校の名誉が落ちる。
それを恐れた校長の仕組んだ罠にはまり、クオンの父親は濡れ衣を着せられたのだ。
「そんな……!
で、でも、それを明かせば誤解は解けるんじゃ──」
「できなかったんだよ!」
クオンは拳をたたきつけた。
権力者は皆、裏でつながっていた。
真実が表沙汰にならないように権力と金の力で隠ぺいしたのだ。
世間の無責任な攻撃に耐えきれず、母親は精神病院行になり、
最期は父の形見のナイフで自害してしまう。
妹も病にかかり、死んでしまった。
どういうわけか、クオンが必死にお金を貯めて買った薬を飲まずに。
「だから俺は校長に復讐したかったんだ。
イカルガ学校の卒業生って肩書きを手に入れて
その肩書きを持った状態で好き放題やらかして
学校の名誉と権力を地の底に落としてやりたかった。
怖いものなんてねえよ。
「犯罪者と精神異常者の子供」っていう
正義に真っ向から反する肩書きを持ってるからな。
ちょっとやらかしたところで、今更さ。」
スミカは、以前と同じ質問を投げかける。
「……寂しく、ないの?」
「寂しくなんてねえよ。
恨んではいるけどな。
自分達だけ楽になって、逃げやがって。」
クオンの答えは変わらない。

扉の内側では、ワタル、ヤマト、アヤネが立ち尽くしていた。
二人を探しに来て、偶然先ほどの会話を聞いてしまったのだ。
「盗み聞きになってしまいましたね……。」
アヤネは後ろめたそうだ。
その時、「おい、大丈夫か!?」と声が聞こえてきた。
兵士が倒れたのだ。
ワタルたちは倒れた兵士を医務室に運び、治療した。
兵士の命に別状はないが、吐血量が多い。
「何かの病気でしょうか……?」
と、アヤネをはじめ皆が心配していたその時、
少し離れたところで何か考え事をしていたクオンが、突然口を開く。
「その兵士、昼間に謁見した時に嫌味言ってきたやつだろ。」
それを聞いたワタルは、ふと気づく。
「……もしかして。」

オレのせいなのか?

※ネタバレ注意※

考察 ※ネタバレ注意※

※ セリフを削る場所がなかったので、
メインストーリーのセリフをノーカットで掲載します。
容量の都合で別ページに載せています。
一括して見たい場合はこちらへ跳んでください。
※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。
考察の各項目最後からも掲載場所へダイレクトに跳べます。

ショートカット
アヤネとスミカ
クオンの過去
クオンの欠点とは
クオンとスミカ・アヤネ

 

 

第14話のタイトル「ツァボライト」の宝石言葉は「影響力」。
第2の魔王の影響で、様々な人に身体の不調が発生していることを示すと同時に、
クオンの人生が「権力という名の影響力」に翻弄されたものだとも示しているのだろう。

冒頭回想・クオン編

今回は、いよいよクオンの過去が明かされる。
冒頭回想はその助走ともいえる部分。
「父親が罪をなすりつけられた」という大元の内容は、
この回想から類推することができる。
同時に、クオンが「権力」や「汚い大人」を嫌う理由も見えてくる。

※ 冒頭シーンの会話はこちら→冒頭回想・クオン編
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ポーレート

ポーレートの場面では、倒れた兵士が、
ワタルに衝突してきた兵士だという点がポイント。
※ 実際の会話はこちら→ポーレート
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甲板のアヤネとクオン

船上会話では、クオンがタクヤのことを聞きだしているのが重要ポイント。
ネタバレになるため言えないが、「空間魔法」という回答に、クオンはある程度の事態を把握しただろう。
「空間魔法」を察知できるのはクオンだけだ。

ここで、クオンが何故空間魔法を察知できるのか、その理由を載せておく。
本編にはあまり関係ないイベント会話とチャットで、
別に知らなくてもストーリー的にはあまり関係ないので、折りたたんでおく。
(チャットが発生するお話の該当ページ攻略部分に載っているのと同じです。)

オマケ要素につき折りたたみ

「ワタル」「スミカ」「ヤマト」
「アヤネ」「クオン」

 

 

理由その一:テレポレス(転移装置)獲得時
「武具屋に行ってここにきての繰り返しが
果てしなく面倒だからこんなものを作ったぞ。」

──テレポレス獲得──

「ネックレスですか?」
「プロクトの世話になるであろう場所の座標を記録してある。
これを使えば一瞬で飛べる。
各地の入り口の座標を記録しておけばいざというときに撤退できる。」

「でも、その、空間把握系の魔法は、あまり得意ではなくて……。」
「同じ試験に14回落ちるアホでも使えるように、
赤い石の部分に触れば自動的に座標登録されるようにしておいた。」

「さすが首席! 天才! そこに酔っちゃう憧れちゃう!」
「自分への皮肉が含まれていることに
はたして気が付いているのだろうか。」

ここで使われているのは「空間把握系魔法」で、
クオンには難なく使えるが、アヤネは苦手だということが分かる。
だから共に魔力が高くても、二人に差が出ているのだ。
もう一つ、チャットを掲載しておく。

理由その二:トーヤ木道でのチャット
「これ見つけた」

──素材を一式獲得──

「数が多すぎて把握しきれないんだがどこから拾ってきたんだ。
どこにしまっていたのかも謎だ。」

「かばんに空間増幅魔法を使った。
結界共有魔法で家の引き出しとスペースを共有、
いつでも引き出せるようにしてある。」

「何だそれカッケエエエエエエ! オレも使いたい!」
「学校では教わらないレベルの魔法だぞ。
赤点14回のお前には絶対に無理だ。」

「やる前から無理と決めつけ可能性を否定する教育は、
命の、世界の、衰退を招くだけだぞ!」

「やる気がある人間に適用される理論であって、
ハナからヤマ勘頼りで
勉強する気ゼロのお前は満場一致の対象外なんだよ。」

ここで出てくるのが「空間増幅魔法」で、クオンはこれも使えるのだ。
つまり、彼だけが空間魔法を使え、他の4人には使えないというだけのこと。

また、クオンの言った「こっち側」とは「罪人(の身内)」ということだろう。
直前の「悪は裁かれるべき~」という問答からもそれがうかがえる。
ただ一人、ある程度の事情を把握したクオンは、自分から距離を置き始める。
(今に始まったわけではないが)
危険に巻き込まないための優しさ半分、
傷つきたくないと必死にガードする脆さ半分、といったところか。
付け加えるなら、ここにもクオンの欠点が出ているが、これは後で説明する。

そしてもう一つ、ワタルの友人、つまりタクヤのことを
アヤネから聞き出していることも大事なポイントだ。
クオンはこの時点で、かなり核心に近いところまできていて、
そのためにワタルからは聞き出せないということなのだ。
その理由は、15話でクオンがほぼネタバレをするので、見逃さなければ分かる。
ここでは、クオンの優しさがある人物に向けられているための行動、と言っておこう。

※ 実際の会話はこちら→帰路、甲板の二人
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アヤネとスミカ

魔法戦士の家では、スミカがアヤネから真相を聞き出し、自分の誤解に気づく点がポイント。
嫌われていると思っていたが、実は真っ先に助けようとしてくれたと知り、
スミカのクオンに対する心情が大きく変化しはじめる。

※ 実際の会話はこちら→魔法戦士の家
※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。

クオンの過去

14話では、今までベールがかけられていたクオンの過去が一気に明らかにされた。
彼の父は冤罪により自殺していたのだ。
つまりは、「権力者」から濡れ衣を着せられ、
無実を「権力」でもみ消されたことに他ならない。
クオンが「権力」を嫌う理由はこのせいだ。

そして、そのことを皮切りに彼を不幸の連鎖が襲う。
「真実を知らない無責任な世間」が「偽りの正義」を振りかざし、
「犯罪者の家族」をとことん追い詰める。
これは、全く架空の話でもなければ、遠い外国の話でもない。
私たちの周りでも、特に最近のマスコミやネット社会は、
人の過ち(それが真実かどうかも定かでない場合も含め)をネタに、
対象者をとことん叩く風潮にあるのではないだろうか。
「正義なんて、あぐらかいて、優越感と札束の上で笑ってるようなヤツだ。」
これは、第8話でクオンがスミカに語ったものだが、
単にクオンの嘲りというだけではなく、ある意味真実だともいえるだろう。

そして結果的に、「偽りの正義」で母親は精神を病んで自殺、妹は病死、
クオンは「誰も護れず」独りぼっちになってしまう。
「簡単に誰かを護れる」という言葉がクオンにとって地雷となった原因はここにある。
だからこそ、「ヘラヘラ笑っているだけで簡単に人を護れるワタル」に、
コンプレックスを抱くことになってしまったのだともいえる。
スミカの「寂しくないの?」という再度の問いに
「寂しくなんてねえよ」とクオンは答えているが、
これが嘘だということは、スミカもプレイヤーも理解しているだろう。
家族を失って寂しかったことを認めれば、
大切な家族を護れなかった自分の無力に向き合わなければならない。
「寂しくなんてねえよ」は、クオンの精一杯の虚勢なのだろう。

また、クオンが他人のことを名前で呼ばず、基本的に「あんた」」呼びなのは、
過酷な人生で人間不信になり、心を閉ざしていることの表れでもある。
小ネタだが、クオンのキャラページにあるスクリーンショットは、
セリフを全部表示させるのにエンターキーを一度押さなければならない。
最後の「ワタル」の前で止まるのだ。
あのシーンはかなり終盤のもので、つまり……。
作者様が細かい仕掛けをして、クオンの心情を表現している場面でもある。

倒れた兵士2

14話で最後に重要なポイントとして挙げられるのが、倒れた兵士だ。
この兵士は、謁見の間で嫌味を言ってきた人物だった。
このことで、「ワタルに害を与えると被害発生」という仮説が成り立つ。
ワタル本人も察しているが、言葉にしてハッキリ指摘したのはやはりクオンだ。
つまり、クオンはかなり核心に近いところまできている、
ということがこれで証明されているといえるだろう。

※ 実際の会話はこちら→クオンの過去
※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。

クオンの欠点とは

クオンの過去がようやく明らかになったので、「彼の欠点の一つ」と考えられることを明確にしておきたい。
クオンは両親を失い、頼れる人がいない。
そのために、「自分一人で解決しなくては」という考えを人一倍強く持ってしまっている。
言い換えれば、他人への甘え方や頼り方が全く分かっていない。
そして、それは異界にも引き継がれていると考えられるのだ。
そこに人付き合いへの臆病さからくる憎まれ口が加わるので、余計にコミュニケーションをとることが困難になっている。
この回でも、アヤネが何度も手を差しのべているのに振り払ってしまっているのは、その現れだろう。
しかし、クオンは決して人嫌いではない。公式ブログでも
>コミュニケーションへの怖さも持っている子なので、「嫌われたらどうしよう」なんて乙女な悩みも持ってると思います。
と述べられている。

クオンとスミカ・アヤネ

ストーリーが進み、魔法戦士たちの人間関係もかなり変化してきた。
クオンにもそれはいえる。
ヤマトとの関係は前回の話で少し掘り下げたので、ここではスミカ・アヤネとの関係を整理しておく。
この時点で、クオンはスミカには一定の信頼を置いている。
それは、第10話でネタばらしした通り。
おそらく、自分の過去を話したのも、相手がスミカだったからだろう。
それ以外の相手には、クオンはまだ心をそれほど開いていない。
アヤネは、あくまで自分が手助けしただけで、この時点ではスミカほど信頼していないと考えられる。
それもあって、アヤネの方から近づいても何も話さないのではないだろうか。

一方、スミカとアヤネはクオンに対してどう思っているだろうか。
アヤネは、クオンと共にスミカを助けに行っている。
クオンを間近で見ていたアヤネは、わずかながらでもクオンの人間性を把握し始めていると思われる。
スミカは、クオンの嘘を見抜いてはいるが、アヤネから話を聞くまではクオンに嫌われていると思っていたため、
彼についてはそれほど把握していないと考えられる。
ただでさえクオンは斜め上からの発言が多く、本心が見えづらい。
その上にユウジやワタルに対する酷い物言いでスミカと口論になった。
この時点でスミカにクオンを理解しろと言うほうが酷だろう。

だがこの先、彼女たちとクオンの関係は大きく変わっていく。
特にアヤネとクオンはなかなか面白い変化をするので、注目しよう。
ワタルについては、次回以降に解説することになるだろう。

※ネタバレ注意※

攻略

ポーレート

ポーレート支部の2階に行くとイベント発生。
このイベント後でないとポーレートからは出られない。
イベントを起こしてから、船でプロクト方面へ帰ろう。
ポーレート方面へは船でしか行けなくなっているので注意。
(つまり、テレポレスが使えない)

フィールドチャット

「プロクトに帰ったら、サラダが食べたいスミカちゃん!
お魚はポーレートで食べたもんねー。」

「なあ、その情報の需要ってどこにあるんだ?
いくら泥水の如く供給があっても需要ゼロだと均衡価格もゼロだぜ。」

「何かさ、あんたにだけは「均衡価格」とか頭よさそうに反論されたくないんだけど。」

サブイベント情報

  • プロクトのこと
プロクトのことがもっと知りたい!
ポーレートの宿屋にいるので、
お話を聞かせてください!

ポーレート宿屋の2階にいる眼鏡をかけた女性に話しかけると発生。
プロクトに関する問題を出される。クリアするとアイテムと遊技場カードⅡが貰える。
尚、正解数に応じてもらえるアイテムが変わる。

正解ともらえるアイテム
設問答え
東エリアにある建物カフェ
中央エリアのシャンデリアの色黄色
相談所の椅子の数12
道場の石画の文字生神死邪
城の書物庫の本棚の数13
入口がカーテンの施設魔老の家
カフェと教会に共通するもの金のピアノ
今何問目
相談所の立札に描かれているもの
魔老の家に住む女性の名前ヴィオレッタ
 
正解数もらえるもの(報酬)
10問HP再生率上昇++・SP再生率上昇++・MP再生率上昇++
9問命中率上昇++・回避率上昇++
7~8問幼竜の牙×3・純血の雫×3・シルクのベール×3
5~6問2000Coin
3~4問グリーンポーション
0~2問しっぱめだる
 
会話内容

※ 「」なしー眼鏡をかけた女性(依頼人)のセリフ

 

 

依頼確認時
あああああああ! 
私の一度読んだら心を奪われる魅惑の愛逃避浪漫物語にたりないものがっ……!
「うるさい。」
「ワタルにまで言われるってある意味珍しい存在ね。」
それは知識! プロクトを舞台にした物語なのにプロクトのことを何も知らない! 
けど、あんな喧そうにまみれた場所には行きたくない!
「要するに引きこも──」
今からプロクトに関する10個の質問をするわ!それに答えてちょうだい!

解答後
おほほほほほほほほほほほ!
完璧な作品に仕上がったザマザマザマザマス!
これはお礼よ。私には必要のないものだからね。
あとは、これもあげるわ。あんなウルサイところには行きたくないもの!

クリア後
最後の仕上げザマザマザマザマザマザマス!

 

プロクト

  • 謁見の間で国王に話しかけるとイベント発生、シナリオ進行。

→次のお話へ