マラカイト

Last-modified: 2021-06-11 (金) 10:55:06


6.マラカイト
宝石言葉:危険な愛情

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あらすじ ※ネタバレ注意※

アジューズ2
プレハラ遺跡
プロクト城
プロクト城謁見の間

 

冒頭回想・アヤネ編

アヤネ幼少期の回想。
自宅に戻ってきたアヤネは、父が母に手を上げ、罵っている場面を目撃する。
母を「役立たず」、アヤネを「化け物みたいな餓鬼」だと蔑む父。
「あ、あなた、許して、お願い、おねがい……!」
と、母がおびえて許しを請うが、父の暴力も罵倒も止まらない。
母の悲痛な叫び声が響いた。

アジューズ

アジューズにやってきたワタルたち。
そこは、アヤネの村と雰囲気がよく似ていて、アヤネはどことなく落ち着かない。
辺境で寂れた田舎なためか、村には老人しかいない。
また、村人の態度から、男尊女卑の風習があることが伺える。

村長の家に到着したワタルたちが、訪問の経緯を説明し始めた途端、
家の奥で村長の妻が食器を割る音が響く。
すると突然、村長が激しく妻を罵倒し始める。
それを見たアヤネは、父の言葉を思い出して取り乱してしまう。
「外に連れていけ。話はこっちでまとめておく。」
察したクオンに促されたスミカは、アヤネを伴ってその場を離れる。
話は再開され、ワタルたちは村の近くにあるプレハラ遺跡に住みついた魔物により
アジューズの人々が脅かされていることを知る。
自分たちが魔物を退治する、と言い出したワタルを、
勝手な行動はできない、とヤマトは諭そうとする。
しかし、それを聞いても
「困っている人がいるのに見捨てられない。
何もしなかったら、タクヤみたいに(なってしまう。)」
と食い下がられ、折れる。

アジューズ2

一方、スミカと共に外に出たアヤネは、
スミカに、自分の村にある男尊女卑の風習について打ち明ける。
さらに、本来男性が持つべきだった唄魔法の力を女の自分が持っているために、
「化け物」と呼ばれるようになってしまったことも。
暗い過去を語る自分を励まそうとするスミカを見て、
アヤネはワタルにも木道で同じようなことを言われた、と話す。
それを聞いたスミカは、アヤネにワタルの事情を教えた。
かつてワタルには、タクヤという友達がいた。
しかしタクヤは競技会で失敗して以来、いじめられるようになってしまう。
ワタルはそれを庇ったが、今度はタクヤと一緒に嫌がらせを受けるようになる。
その後、タクヤは自殺してしまい、ワタルはひどく落ち込んだという。
この経験がワタルの
「誰も傷つけずに皆で幸せになりたい」
という気持ちに拍車をかけたのだ、とスミカは分析する。

プレハラ遺跡

ワタルたちは、プレハラ遺跡の最奥部でアクテンソク(ボス)に勝利するが、
アクテンソクは彼らに驚くべき事を告げる。
「人間が魔物を生み出す」
ワタルたちはその真意を問いただそうとしたが、
答えを得る前に、何者かの闇魔法がアクテンソクの命を奪う。
身内を切ってでも教えたくない情報だったのだろうか。
謎は残ったままだが、ひとまず魔物討伐の報告のため、
ワタル達はアジューズに戻る。
そこで村長の感謝の言葉を聞いたスミカは、
「お兄ちゃんでなくとも、アタシも誰かの役に立てている」
と気持ちを持ち直す。

プロクト城

プロクト城に帰ると、アザリーがメイドたちに囲まれ、嫌がらせを受けていた。
ワタルが割って入ると、メイドたちはそそくさと立ち去る。
心配するワタルにアザリーは言う。
「今、私に声をかけるべきではなかった。
円滑に事を進める人間関係を優先すべきだった。」
「そんなことはできない」
とワタルは反発するが、アザリーは引かない。
「これ以上、自分に鎖をつけてどうするつもりなの」
そして
「もとの世界──イカルガでの暮らしが幸福だったというのなら、
今ここで、魔法戦士の責を放棄して。この先(=謁見の間)には来ないで」
と警告する。
しかし、現実問題としてそんなことができるわけもなく、
ワタルたちはアジューズでの出来事を報告しに謁見の間へ向かう。

プロクト城・謁見の間

謁見の間にて、ワタルたちは任務完了とプレハラ遺跡の魔物討伐の経緯を報告した。
その報告の中で、ついに「魔法戦士システム」の真相が明かされる。
何と、ワタルたちと引き換えに、
魔法陣を通して、プロクトからイカルガへ魔物を転送していたのだ。
世界が抱える生命情報の量には限りがあるため、
そのまま魔物を送り込めば情報処理が追いつかなくなり、生命爆発を起こす。
そこで、魔物の代わりに何かを呼び込むことで、
世界の情報量は不変のまま、生命の世界移動をさせる方法を思いついたのだという。
その結果、イカルガ出身であるワタルたちがプロクトで何らかの行動を起こすほど、
イカルガに転送できる魔物も多くなる、ということだ。
それは、ワタルたちがイカルガからいなくなった隙間の量が増えることに他ならない。

だが、この作戦にはワタルたちをプロクトに結びつける媒体が必要なはずだ。
その媒体こそが、ワタルたちが貰っていた「オーブ」だった。
そのオーブをイカルガに運ぶ役割を担ったのがアザリー。
しかし、アザリーはそれを直接ワタルたちに渡さず、
イカルガの第三者にその役目を負わせた。
その理由は、プロクト産オーブがイカルガの人の間で行き来することによって、
紐付けを濃くするためだった。
そうすれば、それだけ安定して魔物を転送できるからだ。
この方法を使えば、プロクトにとっては都合がいい。
ただし、見ず知らずの人間からいきなり
「このオーブを誰かに渡せ」
と言われたところで、素直に応じる人間はいないはずだ。
そこで、アザリーたちは言うことを聞いてもらう為の条件──「飴」を用意した。
その飴の内容を聞かされたワタルたちは、ショックを隠せない。
ワタルにオーブを渡したココロは、兄・タクヤを生き返らせるという飴。
スミカにオーブを渡した母は、息子・ユウジの足を治すという飴。
ヤマトにオーブを渡した父は、元妻の記憶から自分を消す──
偽りの家族を与え、自分とヤマトの記憶、つまり元の家族の記憶を消すという飴。
アヤネにオーブを渡した両親は、母のお腹に男児を宿すという飴。
クオンにオーブを渡した校長は、強力な結界を手に入れるという飴。
このような奇跡を起こすのに「世界の狭間」という場所にある
正体不明のエネルギーを用いたという。

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母が、兄の足を治すために自分を生贄にした、と知ったスミカの絶叫が響く。

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※ネタバレ注意※

考察 ※ネタバレ注意※

折りたたみ内のメインキャラのセリフは、文字色をそれぞれのイメージカラーにしています。
「ワタル」「スミカ」「ヤマト」「アヤネ」「クオン」です。
それ以外のキャラの色もメインキャラに準じて決めています。
詳細は折りたたみ内最初に記載しています。

ショートカット
村長の家
プレハラ遺跡
アザリーとワタル
魔法戦士システムの真相

 

冒頭回想・アヤネ編

冒頭のアヤネの過去編で描かれた、アヤネの父の母に対する暴力と罵倒は、
男尊女卑の考え方に基づく村の風習だったことが、すぐ後にアヤネ自身により語られる。
アヤネが時々見せていた男性に対する怯えの原因は、この風習にこそある。
そのことがこの先、アヤネに大きく立ち塞がる。
彼女がどうやってそれと向き合っていくのかが、一つのポイント。

実際の会話・冒頭

※ 「アヤネの母親のセリフ」、「」なし=アヤネの父親のセリフ

 

 

「お父さん、お母さん──」

──人を叩く音──

何だあの飯は! 人間の食べるものすら作れないのか!
「ご、ごめんなさ──」

──人を叩く音──

役に立たない女のくせに! あんな化け物みたいな餓鬼生みやがって!
あれは本当に俺の子なのか!?
「あ、アヤネは、あなたの……。」

──人を叩く音──

オレは男を産めと言ったよな!? 価値のない女の餓鬼なんて産みやがって!
この無能の間抜けの役立たずが!
「あ、あなた、許して、お願い、おねがい……!」
お願いしますだろ、雌豚が!
「いやああああああ!」

この回で、アヤネの過去が初めて詳細になる。
アジューズに到着してから、アヤネがどことなく不安な様子を見せていたのは、
アジューズがアヤネの故郷と非常によく似た男尊女卑の村だったからだ。
アヤネの持つ唄魔法は、本来は男性だけが持って生まれてくるものだという。
そして、アヤネの緑の外見は、その力を持つものの証だった。
つまり、女性にしてその力を持つということは、かなり異端だということになる。
本来男性の下であるべき女性が、
男性の中でも特異とされる力を持ち、上に立つことはあってはならない。
非常に偏見に満ちた考え方だが、アヤネの村ではこれが普通なのだ。
そのため、アヤネは他でもない実の父から「化け物」と蔑まれ、疎まれてきた。

また、常日頃母に暴力をふるい、暴言を吐く父の傍で育ったことが、
アヤネの男性恐怖症の最大の原因だと思われる。
アヤネは芯の強い子だが、どちらかというと大人しい性格だ。
そんな彼女が乱暴な男性の姿を見続けていたら、
おどおどしてしまっても当然だといえる。
だからこそ、彼女は自分を助けてくれたスミカに憧れを抱いている。
それだけなら良いのだが、実はこのシーンでは見えにくい「歪み」が、
この「憧れ」には潜んでいる。
今後、物語を動かすキーワードの一つなので、覚えておいて欲しい。

尚、アヤネは無界では「白」のイメージカラーだったが、
異界では「緑」にイメージカラーが変更されている。
作者様によると、より化け物感を強めるためとのこと。
普通の人でも年を取ったら白髪になるから、ということのようだ。

ここでのスミカとアヤネの話にはもう一つポイントがある。
話の公判で出てきた「タクヤ」。
それについては、この後で解説する。

実際の会話・スミカとアヤネ

♪スミカ(曲名:ミチビキソウ/配布元:H/MIX GALLERY)

「大丈夫?」
「ごめんなさい、私……。」
「何だかなぁ。
ここの人たち、のどかに仲良く暮らしてるのかな、って
最初は思ったんだけど……。」

「そういうものなんです。
外から見ると、村の人全員が家族のように、
協力して生きているように見える。」

「アヤネの村もそうだったの?」
「男は外で働き、女は家を護る。そういう考えが根付いていました。
あの村では、男性の方が女性より何倍も価値がある。
私の両親も、そう考えていました。」

「そんなのアヤネのせいじゃないよ。性別なんて選べないんだから。」
「私の場合は、それだけじゃないんです。この身体。
この、若緑色の身体は《退魔の子》の証なんです。
村に住む自然を護る神々がその地を護るために与える力。
私が今使っている唄魔法も、退魔の力なんです。」

「それっていいことなんじゃ……。魔物にだって効いてるしさ。」
「駄目なんです。私は女の子だから。
この力は、男性が持つべき力だったんです。」

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「ご、ごめんなさい。暗い話をしてしまって。
えっと、だから私、スミカちゃんに憧れているんです。
スミカちゃんは覚えていないかもしれないけど──」

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「そんなこという人がいたらアタシが全員吹っ飛ばすから!
だから……。だから、えっと……。
……ああ、もう! 上手い言葉が出てこないよ!」

「ありがとうございます。充分すぎるくらいですよ。
トーヤ木道でハンカチを拾っていただいた時、
ワタルさんも同じようなことをおっしゃっていました。
「上手く言えねえけど、困ったときは頼ってくれよな!」と。」

♪フェードアウト

「……アヤネも知ってるよね。クラスは違ったかもしれないけど。
タクヤくんっていう男の子。
クラス対抗の競技大会で失敗して
それを切っ掛けにいじめられるようになってさ。
その時もワタルはずっとタクヤくんを庇ってた。
自分まで悪戯されるようになったのにね。
でも、結局タクヤくんは自殺、しちゃったんだ。
ワタル、すっごく落ち込んでさ。」

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「あの赤いオーブも、タクヤくんの妹、
ココロちゃんからもらったものなんだよ。
だから、いつも持ってるんだ。」

──ワタルの声が聞こえてくる──

「スミカ達はどこまで行ったんだよ!
アヤネがスミカに何かされている気すらしてくるぜ
あいつ見境ないからな!
止まらないのは食欲と脂肪の増加だけでいいよな!」

──スミカ(怒)──

「さーてと、あの馬鹿に何してやろうかなー?」

村長の家

村長宅では、前述のアヤネが取り乱した経緯の他に、もう一つポイントがある。
ワタルがプレハラ遺跡の魔物討伐を買って出たことだ。
一見すると、よくある熱血ヒーローが弱者を護るために悪者退治をする
展開に思えるが、ワタルの行動を決定づける要素として
「タクヤ」という名前が出てくる。
タクヤは、スミカの話に出てきたワタルの友人。
彼の自殺がワタルの「全体幸福主義」を加速させる原因の一つなのは、
スミカの推測どおりだろう。
タクヤは魔法戦士の儀式により蘇生しており、
特に第2章(13~17話)で物語に関わってくる要注意人物だ。

実際の会話

※ 「」なしのセリフ=村長のセリフ

 

 

♪アジューズ(曲名:Town /配布元:Presence of Music)

……なるほど、あなた方が、魔法戦士様ですね。
「もう顔が知れ渡ってるのか!?
いやーん。有名すぎるのも困りものだわー。」

「どうして一目見ただけで魔法戦士だと?」
はい。そちらの──

♪オフ

──奥から食器の割れる音。村長の妻が食器を割ってしまったらしい。ヤマトが急いで様子を見に行く。──

「大丈夫で──」
食事の用意すらできんのか!
魔物が現れ、若者が兵士として中央へとられ、
そのうえ物資まで奪われるこの時に!
もう子供も産めないくせして、いる意味のない女め!
子を産めない女なんぞただの家畜、いやそれ以下じゃ!
「大丈夫ですよ。
破片を踏むと怪我をしますから、動かないでください。」

魔法戦士様、そのような雑用はなさらずに。
「大丈夫ですよ!
ヤマトは女子より女子力がある我らのおっかさんですから!」

「プロクトに帰ったらご飯抜き。」
「アヤネ、大丈夫?」

アヤネの父の声 
役に立たない女のくせに! あんな化け物みたいな餓鬼産みやがって!

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「外に連れていけ。話はこっちでまとめておく。」
「う、うん。行こう、アヤネ。」

──スミカとアヤネ、村長宅から出て行く──

申し訳ございません。あのような仕事をさせてしまって……。
しかし魔法戦士様。あのような仕事は女性にやらせればよいのでは?
女にもできるわずかなことではないですか。
「慣れているので。自分にできるのであれば、自分でします。」
「それは置いておくとして、
トーヤ木道の魔物を統率していたボスは討伐完了しました。
目的である、プロクトとアジューズの
物資調達経路は確保できたと言えます。」

「その、大変なんですか? 物がないとかどうとか……。」
田舎の定めです。利便という恩恵は得られず、
それを得ようとすれば破壊だと叫ばれる。
近くの「プレハラ遺跡」に魔物が住み着き始めています。
ここも終わりかもしれませんね……。
「何とか遺跡の魔物、俺達が倒してきます!」
「また勝手にそういうことを……。」
「放っておいたら、ここの人たちが危ないんだろ?
城の人だって、魔物倒しちゃダメなんて言わねえって。」

「あのな、城の人たちは、やること済ませて帰ってくる前提で──」
「何もしなかったら
不幸になっちゃう人がいるって分かってるのに、見捨てたくねえよ!」

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「分かったよ。行こう。」
「ありがとう! 永遠の赤い糸で結ばれた友よ!」
「腐った黒い糸の間違いだろう。」
ああ、ありがとうございます……!
「あの2人はどうする。
一人はトラウマスイッチ入ったみたいだし、
もう一人も平気なふりしてるだけだろ。」

「スミカは来るだろう。そうすればアヤネさんも来ると思う。
たぶん男性が苦手なんだ。
何となく、スミカとそれ以外で態度が違うように見えるから。」

プレハラ遺跡

プレハラ遺跡では、
「人間が魔物を生み出す」
というボス・アクテンソクの言葉が重要な内容。
この言葉の意味を探っていくうちに、
魔法戦士たちはとんでもない事実に突き当たることになる。

実際の会話

※ 「」なし=アクテンソクのセリフ

 

 

──プレハラ遺跡最奥部。ワタル達はボスと対峙している──

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「何で人間を襲うんだよ! 世界征服でもしたいのかよ!」

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「人間が……? どういうことだ?」

──アクテンソクが咆哮を上げる──

♪ボス戦闘(曲名:AIRIS voiceless/配布元:ほわいとあいらんど工房)

「聞きたければ力ずくか。」
「誰かを悲しませるようなこと、絶対にさせるもんか!」

──戦闘開始──

──勝利後──

♪フェードアウト

「息の根があるうちに訊いておくか。
人間が魔物を生み出すってのはどういうことだ?」

──誰かの闇魔法でボス消滅。──

「消え、たの……?」
「いや、消されたな。闇魔法一発でご臨終だ。」
「身内を切ってでも教えたくない情報だったということか?」
「でも、アジューズの人たちを困らせてる魔物は倒せたじゃん!
報告しに行こうぜ!」

アザリーとワタル

アザリーとの会話では
「魔法戦士になることを受け入れた時点で、あなたの……あなた達の幸福は失われたのに」
というアザリーの台詞が重要ポイント。
あなたとはワタルのことで、アザリーの優先順位は「ワタル>その他」なのだ。
さらには魔法戦士として世界を救うことを放棄しろとまで言い出す。
この「特定個人への執着」「大切な人を護れればよい」という考え方は、ワタルの「皆で幸せに」という思想に反するもの。
今回の宝石言葉「危険な愛情」は魔法戦士システムをさしていると思われるが、
実はアザリーのワタルに対する執着にもかかっているのかもしれない。
彼女がワタルに執着する意味は今後明らかにされていくので、覚えておこう。

実際の会話

※ 「アザリーのセリフ」、「」なし=メイドのセリフ

 

 

♪プロクト城(曲名:city today/素材集:Dignified Fantasy Music Vol.1)
フェードアウト

それじゃあ、これからもよろしくお願いしますね! 優秀なアザリーさん!
無駄に生き延びて帰ってきちゃったんだから、このくらいしてもらわないとね!
「あのー……。」
あら、魔法戦士様! ……謁見の間へ? どうぞどうぞ!

──メイド退場──

♪アザリー(曲名:人形遊び/配布元:H/MIX GALLERY)

「……何か言われてたのか?」
「……忠告したはず。皆を救うことは諦めるように。
私の忠告を聞いてくれたのなら、今、私に話しかけるべきではなかった。
元の世界に変えるまでの期間、
円滑に事を進める人間関係を優先すべきだった。」

「放っておくほうが辛いだろ。
この間ずぶ濡れだったのも、今の話が関係してるんじゃ──」

「これ以上自分に鎖をつけてどうするつもりなの。」

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「警告よ。もとの世界──イカルガでの暮らしが幸福だったというのなら、
今ここで、魔法戦士の責を放棄して。」

「そんなことしたら、この世界の人たちはどうなるんだよ!
苦しんでいるのを黙って見てろっていうのか!?」

「自分だけを傷つければ他の全てを救えるという考えはあまりにも傲慢。
ここで帰って。この先に来ないで。
次会った時、私はきっとあなたを傷つけるのだろうから。」

──アザリー、謁見の間へ向かう──

♪フェードアウト

(……何でだよ。
皆で幸せになれるならそれが一番いいに決まってるじゃんか)

「どうしよう? 入ってくるな、みたいなこと言ってたけど……。」
「選択肢なんて無に等しいだろ。
魔法戦士の任務を放棄した途端俺達は衣食住なしの放浪人、
そこに裏切りの肩書きまでつくことになる。」

「う、うん……。そう、だよね……。行くしかないよね……。」

魔法戦士システムの真相

今回の最大のポイントは、やはり魔法戦士システムの真相だ。
この真相を知ることで、持ち直したかに思われたスミカの精神は
いよいよ闇に落ちていく。
このシステムは非常に残酷だ。以下に重要なポイントを挙げて説明しよう。

1.自分自身で選択ができない(裏で勝手に儀式が交わされている)
魔法戦士の儀式は、ワタルたちが承諾して行われたわけではない。
アザリーと第三者の間で契約が交わされ、遂行されているため、
自分自身で否か応かの選択ができない。
そもそも、自分のあずかり知らないところで、
生死にかかわる戦いに送り込まれようとしている時点で、酷い話なのだ。

2.魔法戦士自身には何の見返りもない
魔法戦士の儀式で見返りがあるのは誰か。
それは、プロクトの人間と、オーブを渡す役目を担ったイカルガの第三者だ。
つまり、ワタルたち魔法戦士には見返りが全くない。
この、自分以外の誰かには具体的な見返りがある、という点が逆に残酷なのだ。
深夜アニメなどのダークな変身ヒーロー・ヒロインものでも
「自分の望んだ願いが叶う」とか「大金が手に入る」など
「自分自身への」見返りがある。

3.魔法戦士の任務を放棄する=世界の放棄になるため、断りたくても断れない
自分たちが任務を受けなければ、プロクトの人間の命が危うくなる。
こう言われれば、何があってもワタルは断れないだろう。
他人の役に立ちたいと思っているスミカにも断るという選択肢はない。
アヤネは魔法戦士の話に希望を見いだし、
ヤマトは「ワタルたちがいいなら」ということで納得したが、
実は、クオンの指摘した通りそもそも選択肢などないに等しい。
まず、いきなりプロクトに転移させられ、右も左も分からない状況では、
どうすることもできない。
また、一度引き受けた任務を放棄すれば、
「選択肢なんて無に等しいだろ。
魔法戦士の任務を放棄した途端俺達は衣食住なしの放浪人、
そこに裏切りの肩書きまでつくことになる。」

とクオンが指摘するとおりになってしまう。
世界の放棄云々以前に、現実問題が立ち塞がっているため、断れるはずがないのだ。
ここでも彼らには事実上、選択肢が与えられていない。

4.騙された形になる
魔法戦士たちは、第三者に偽りの理由でオーブを渡された。
何を言われたのか詳しくは描かれていないが、
何の疑問も抱かずに受け取るように仕組まれているはずだ。
(クオンに関しては後にクオン自身が明かす)
この、「自分より大切なもののために騙された」という点は、「魔法戦士にされた」ことよりも大きい。
某日曜朝のヒーロー・ヒロインもののように、ただ「世界のために」というほうが
嫉妬や優劣、騙しだまされがない分マシなのかもしれない。
この「自分以外の誰かへの見返りのために騙される」という点が、
他の変身ものと一線を画する本作の特徴的な点であり、
また、全体テーマへとかかわってくるものなのだ。

魔法戦士システムに関する実際の会話

※ 「アザリーのセリフ」「大臣のセリフ」

 

 

♪オフ
 
「…………。」
「こちらの想定より時間がかかったようですね。何かあったのですか?」
「アジューズ周辺の魔物を討伐してまいりました。」
「あのような田舎の廃れた集落にかまったと?
……まあ、よいでしょう。
あなた方が世の世界に因子を多く残した方が、
効率的に魔物を転送できますからね。」

♪真実(曲名:Recurrence/配布元:Presence of Music)

「魔物を……転送……!?」
「…………!」
「魔方陣を通して、あなた方をこの世界に呼び込み、
その引き換えとして、魔物を送っているんですよ。」

「イカルガに魔物を送り込むって……! 今頃イカルガは……!」
「あなた方の世界には魔法を扱える戦士が多く存在するのでしょう?
魔王を倒すまでの時間稼ぎですよ。魔王を倒せば魔物も消えるのですから。」

「あなた方の住んでいるイカルガと魔物に襲われている我々の住むプロクト。
魔物を倒す有効打のない我々は、魔法を使うことのできる世界、
イカルガに魔物を送り込む計画を立てました。
イカルガに魔物を送るだけでは、イカルガが生命爆発を起こしてしまいます。
世界が抱える生命情報の量には限りがあります。
それがいきなり膨れ上がれば、情報の書き換えが追いつかないのですね。
そこで我々が考えた方法は、
「魔物の代わりに別の何かをプロクトに呼べばいい」ということです。
こうすることで、世界の情報量は不変のまま、
生命の世界移動を行うことができるのです。
ここから導き出される結論は、
「あなた方がプロクトに因子を残すほど、
より多くの魔物を転送できるようになる」
ということです。
あなた方がイカルガからいなくなった、
その隙間に魔物を送り込んでいるわけですから。
あなた方の生命情報がプロクトに来るほど
──つまり、プロクトでより大きく、多数の行動を起こすほど──
あなた方の空けた隙間に魔物を送り込めるわけですね。」

「そんな……!
それじゃあ、アタシ達は自分たちの世界に
魔物を送り込む手伝いをしてたってこと……!?」

「どうやって俺達とプロクトを結びつけた。
魔方陣を用いて物資を交換する場合、
対象同士の何らかの紐付けが必要だ。」

「そのオーブですよ。」
「オーブって……まさか。
……違う! これはココロちゃんがくれたものだ!
タクヤの妹の……。変なことするための道具なんかじゃ……!」

「プロクトで作られたオーブをあなた方が受け取る……。
紐付けとしては充分でしょう。
あなた方をプロクトに結びつけための磁石であるとも知らず
怖いくらいあっさり渡してくださいましたねえ。」

「俺達に直接渡すのではなく、第三者を介したのは、あれか。
プロクト産オーブがイカルガの人の間で行き来することによって、
紐付けを濃くするため。」

「その通りです。イカルガとプロクトの繋がりを濃くすれば
それだけ安定して魔物を転送できます。」

※ネタバレ注意※

攻略

アジューズ

♪アジューズ(曲名:Town /配布元:Presence of Music)

  • アジューズはトーヤ木道から北に位置する。
    • アジューズに入ってからどこでもいいのでチャットをするとキュアミストを1個入手する。
チャット内容

「ここはまさに、鬼ごっこをするために生まれた地……!
直線での逃げ切りを狙うか、障害物を利用したフェイントを仕掛けるか……!」

「その称号をもらっても町おこしへの貢献度は一ミクロンもないことは分かる。」
「大丈夫? 顔色悪いみたいだけど……。」
「だ、大丈夫です。出身の村に似ているもので、ちょっと、思い出してしまって。」

──キュアミスト獲得──

「余ったから、やる。」
「…………。」

  • 武具屋では初回訪問時にイベントがあり、その後合成可能になる。
初回訪問時会話

※ 「」なし=武具屋のセリフ

 

 

魔法戦士様。
申し訳ございませんが、こんな田舎の武具屋では、魔法戦士様のお力には──

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細工ですか? まあ、魔法戦士様がお望みなら構いませんが……
「魔法戦士ってだけで何でもオーケーしてくれるんだな!」
「何をするつもりなんだ?」
「この間拾ったこの鉱石をこいつに使って──」

──クオン、工具を改良──

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「すげええええええ! どうやったんだよ!?」
「道具に特殊な鉱石を使って魔法をかけさせてもらった。
これでプロクトと変わらず合成ができる。
プロクトの武具屋の工具をちょっと見せてもらって、
合成の仕組みを調べておいた。」

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「こんな特殊な鉱石、どうせ田舎には分配されてないと思って
あらかじめ用意しておいて正解だったな。」

「やったぜ! これで合成し放題だ!」

  • アジューズ左上にある、青い屋根の家(村長の家)に入るとイベント進行。

サブイベント情報

  • 雷の魔跡地

トーヤ木道から南下すると雷の魔跡地がある。
クリアするとプレハラ遺跡のボス戦で役立つ雷耐性が手に入るので、
攻略順としてはこちらを先にするのがオススメ。

  • ボス戦の攻略はこちら→雷の精霊長
    ※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。

サブイベント会話集に会話掲載あり
※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。

  • おじいちゃんへ

プロクト中央区の民家で子どもからおとどけものを預かっているなら、
青い家の右隣(家の前で老婆二人が井戸端会議をしている)を訪問してみよう。
中にいる老人に話しかけるとイベントが発生し、イベント終了後に報酬が貰える。
報酬は灰・青・緑・黄・橙・赤の欠片が各7個とエキサイダーマが1つ。

ネタバレ注意

※ 「」なし=おじいちゃんのセリフ

 

 

おやまあ。こんなところへ、若いもんが何のようかえ?
「お届けものでーす!」
……ほう。あの子も、もう5歳に……。
すまんのう手紙を読みふけってしまったわい。
ばあさんもいなくなり、息子は嫁と一緒にプロクトへ、
孫にもなかなか会えず、寂しくてのう。
あの子に代わって、わしからお礼をあげよう。
石をたくさん拾ったのでな、価値があるか分からぬが……。

──灰・青・緑・黄・橙・赤の欠片を各7個とエキサイダーマを獲得──

誕生石
誕生石→詳細はこちら「誕生石の在り処
※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。
1.ダイヤモンド
アジューズ右上:大きな木の裏
2.パール
プレハラ遺跡:2階右上の柱の裏

プレハラ遺跡

♪プレハラ遺跡
(曲名:灼熱の砂漠の街(Desert town in the sun)
素材集:RPGツクールDSグラフィック&音楽素材集)

  • プレハラ遺跡はアジューズから北に位置する。
    先にアジューズの村長から話を聞かないと遺跡には入れない。
  • 雷耐性、麻痺耐性、土属性攻撃の手段があるとやりやすい。
    先に雷の魔跡地を攻略すると
    雷耐性+、雷強化+、麻痺付与攻撃+、雷の魔装石を入手するので、遺跡の攻略が楽になる。
  • 初回チャットで魔装石を入手する。
    • 「手数を増やす」→敏捷性上昇(会話:ワタル、スミカ)
    • 「耐えて好機を待つ」→最大HP上昇(会話:ワタル、ヤマト)
    • 「補助魔法を活用」→運上昇(会話:ワタル、アヤネ、ヤマト)
    • 「吹き飛ばす」→最大SP上昇(会話:ワタル、クオン、ヤマト)
チャット内容

手数を増やす
「ここの魔物に勝つ方法を考えようぜ!」
「何事も手数が大事!
そうすれば補助も回復も攻撃もできちゃうからねー!」

「実に短絡的な思考だな。」
「あんただってどうせ「やられる前にやればいいんじゃねー?」とか
言うつもりだったくせに。」

耐えて好機を待つ
「ここの魔物に勝つ方法を考えようぜ!」
「まずは相手の出方をうかがって、そこから最善の策を──」
「その間の壁役はヤマトがやってくれるんだよな?」
「言われなくても諦めて解脱の境地に達しているよ。」

補助魔法を活用
「ここの魔物に勝つ方法を考えようぜ!」
「自分たちを強くしたり、相手の力を抑えたり……。
補助魔法の活用でしょうか。」

「一番優等生っぽい答えが返ってきたぜ! 頭いいってステキ!」
「頭がいいのを素敵だと思う心があるなら一日10分でも勉強しろよ。」

吹き飛ばす
「ここの魔物に勝つ方法を考えようぜ!」
「爆発魔法で吹き飛ばす。」
「初めての敵が現れた! とりあえず殴る!」
「範囲攻撃をぶち込む。」
「成績の開きは最も大きい組み合わせなのに
何で同じような回答がでてくるんだろうな。」

二回目以降
「ここの魔物に勝つ方法を考えようぜ!
とりあえずやられる前にやればいけるんじゃねー?」

「その短絡的思考のとばっちりがこっちに飛んできているわけだが。」

  • 遺跡は構造上、右半分・左半分と分けて探索することになる。
    宝箱の回収はどちらから回っても同じなので、好きなように探索しよう。
    ただし、右側を探索すると2階の右上にある柱の裏に誕生石がある。
    早めに特殊魔装石「全属性強化」を入手したいなら、右を先に探索しよう。
    • 宝箱の中身
      右回り1階:惑わせの仮面(5)、四葉のクローバー(5)、堅牢の鍵(5)
      右回り2階:真水の塩(5)、鋭い爪(5)、獣の剛毛(5)
      左回り1階:赤きリボン(5)、悪魔の羽(5)、真実の鏡(5)、惑わせの仮面(5)、堅牢の鍵(5)
      左回り2階:土のメダル(5)、風鳥の羽根(5)、稲妻の弾(5)
      3階:麻痺耐性+、敏捷性半減耐性+、3000Coin、ゴールドエリクサー
  • 謎解き部屋が正面の階段を上がった2階にある。
    7×7の正方形の部屋だが、そのまま進もうとしても罠により雷が発動し、阻まれる。
    正しい位置でエンターキーを押し、罠を解除すると先に進めるようになる。
    尚、罠による雷を食らってもダメージはないのでご安心を。
    • エンターを押す場所は、同じく2階にあるタイルが不自然に並んだ部屋を見れば分かる。
      謎解き部屋のすぐ下にあるのだが、1階右上の階段を上らないと行けない。
      (※ 見るだけなら左側からも見えるが、ヒント部屋へは入れない。)
      タイルの場所=キーを押す場所なのだが、タイルの場所を覚えたり、
      部屋を行き来したりするのはなかなか面倒。
      最も簡単な解決策はスクショを撮ることだろう。下の折りたたみにも回答を載せておく。
      分かりづらい場合は、その下のスクショによる回答も参考にしてみて欲しい。
ヒントチャット

定められし場所で祈りを捧げよ さすれば道は開かれん
「あれってどういう意味なのかな?」
「道を開くのに必要、ということは
どこかで祈りを捧げないといけないんだろうが……。」

「あの石の版があった部屋、9つくらいタイルが敷いてあったな。
不自然な並びだったから気になるところだ。」

回答

※キーを押す場所は「●」の場所の上。「天」は天使像の場所。

 
 
スクリーンショットによるヒント

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  • 最奥部でボス戦。
ボス攻略
ボス戦の攻略はこちら→アクテンソク
※ 別タブで開きたい場合は右クリックでお願いします。
  • ボス戦後に最深部を再訪すると全種類の欠片を1つずつ入手。

プロクト城

  • プロクトに帰還するとイベントが発生し、エキサイダーマを入手する。
    プロクト城に行ってイベントを進行させる前に自由行動が可能。
    クオンの言うとおり、装備を調えたり祈りの泉で誕生石を捧げたり
    サブイベントを一気にこなして報酬を貰ったり、好きなようにしよう。
  • プロクト城2階、謁見の間に通じる階段の前にメイド二人といるアザリーに話しかけると、
    イベントが発生する。
    その後、階段を上ろうとすると選択肢が出る。
    「それでも入る」を選ぶとイベントが発生し、シナリオが進行する。

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