ブルー・カルセドニー

Last-modified: 2020-09-03 (木) 23:09:38


13.ブルー・カルセドニー
宝石言葉:追憶 ノスタルジア

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あらすじ ※ネタバレ注意※

イカルガ
プロクト~船上
ポーレート
パジャーユ火窟

 

冒頭回想・ワタル&ヤマト編

幼い頃からのお気に入りの場所に、ワタルは一人でいた。
「やっぱりここか。」
そこへ、ヤマトがやってくる。どうやらワタルを探していたようだ。
ワタルに飲み物を渡しながら、先生には誤魔化しておいた、と報告するヤマト。
「本当にごめん。迷惑かけて。」
と謝るワタルをヤマトは気遣う。
「後から嘆くくらいなら最初からやっていない。気にしなくていいよ。
ワタルはワタルのままでいればいい。」
ワタルは、競技会で負けたせいで虐められていた友人・タクヤを庇い、
巻き込まれて怪我をしてしまったのだ。
「……許せなかったんだ。
タクヤだって、わざと負けたわけじゃないのに、
酷いこと言われて、傷つくようなことをされて。」
「その現場にお前が入っていって、巻き添えになったわけか。」
「手だけは出さなかった。
じいちゃんに教わったんだ。
自分も同じ痛みを背負う覚悟がなければ
手を出しちゃいけないんだって。」
ヤマトは少し考えてから、こう言った。
「……お祖父さんの教えってそんなに大切なのか?
お祖母さんの葬式に行かせてくれなかったような人だろう?
今回の件だってワタルがこんな目に遭わなくても──」
やや彼らしくない内容に、怪訝に思ったワタルが声をかけると、ヤマトは
「……ああ、すまない。」
と、すぐに謝り話題を逸らした。
「図書館にでも行くか。実習に出なかった分、座学でカバーしておかないと。」
「図書館」「座学」という言葉に、
ワタルはヤマトの言葉にあった違和感を忘れてしまう。

イカルガ

イカルガでは、ユウジが魔物討伐に奮闘していた。
落ち着いたところで、ユウジはある人物に声をかける。
「どう? 何か分かりそうかな」
魔方陣の前にいるその人物は、タクヤだった。
「駄目です。僕には何も」
首を横に振るタクヤに、残念そうな顔を見せるユウジ。
「どうして僕なんかに頼んだんですか。イカルガ戦士育成学校・期待の星。
そう言われているあなたが、
実力不足で迷惑だけをかけて自殺して、友人を犠牲に生き返るような人間に。」
自らを貶めながら、タクヤはユウジに、自分に協力を仰いだ理由を尋ねる。
「スミカから聞いていたんだ。
ワタル君の友達で、空間系の魔法を専門にしているって。
スミカのいる場所に、魔物の大元がいる可能性が高い。
そこに行く方法を探るためなら、いくらでも戦う。頭だって下げる。」
「魔物の大元を叩くためなんですか。あくまでも世界のためだと?」}
「それもあるよ。戦士とはそういう存在だから。」
「天才戦士としての名声が大切なだけなんですね。」
タクヤは皮肉な笑みを浮かべる。
「僕は今すぐにでも死にたいですよ。
それでワタルが戻って来れるなら。
たった一人の友達を犠牲にして得た身体で
世界を救ったって嬉しくなんかない!
そんな身体でのうのうと戦士でいられるほど
僕は強くないんです!」
「俺だって望んでいない!」
ユウジは反射的に叫んだが、すぐに落ち着きを取り戻す。
「だけど、もう一度この足を壊そうとは思わない。
それを望むどころか負担に思う、スミカはそういう人間なんだ。
人を救うって、そういうことなんだよ。
救われる側だって痛いんだ。
誰かを救う時は、その人を刺し殺す覚悟がないと行けない。
この痛みから逃げていたらスミカの兄なんて務まらないよ。
何回妹に殺されそうになったか。」
二人はしばし、沈黙した。
その時、再び魔物の咆吼が辺りに響く。ユウジは、その気配を辿って行った。
一人になったタクヤは、悲しげな表情になる。
「……僕にはできない。
ワタルを犠牲にしたまま生きるなんて
そんなこと、できるわけがない……!」
ユウジが去った方角に背を向けて、その思いを口にする。
「何でもいいんだ、方法なんて。僕はもう死んだんだから。
失うものなんて何もない。悲しむ人なんて誰もいない。」
そして、吸い寄せられるように魔方陣の上に乗った。
「だから僕に、たった一人だけの友達を救う力をください……!」
その言葉に応えるかのように、突然起動する魔法陣。
そこから放たれる黒い光に包まれ、タクヤは消えた。

プロクト~船上

ワタル達はプロクト城へ来るようにと、呼び出しを受けていた。
使いの人間が焦っていたために、よくないことではないかと心配するアヤネ。
スミカも
「魔王はアザリーさんが封印してくれたはずなのに……。」
と、不安を感じるが、ワタルが持ち前の楽観主義で暗い雰囲気を一掃した。

謁見の間で、ワタル達は大臣から説明を受けた。
それによると、魔王を倒せばいなくなるはずの魔物が、未だに出現しているという。
海を挟んだ大陸に、新たな大型魔物の出現が確認されたという情報を得たので、
魔物の根絶のために調査をして欲しい、というものだった。

ワタル達は、出現場所の近くにある港町・ポーレートへ向かうため、
船に乗ることになった。
乗船早々、まるで遊園地にでも来たかのようにはしゃぐワタル。
料理長からも美味いものがあるから食べに来いと言われたらしく、
ワタルとスミカはそれも兼ねて船内を探検しようとアヤネを誘う。
ヤマトが
「魔物が消えない理由とか、ポーレートに着いたらどうするかとか、
考えないといけないことがあるんだから欲を満たしている場合じゃ──」
と声をかけたが、全く聞いてはおらず、甲板にはヤマトとクオンが残された。

ワタル達3人は、船を探検してまわり、料理長のところへも顔を出し、
魔物討伐の前の「ひとときの憩い」という時間を満喫する。

その頃、甲板の2人は、これまでに得た情報の整理をはじめていた。
今回出現した大型魔物を倒しても、根本は変わらない、
モグラ叩きにしかならないだろう。
さらに、クオンは言う。
「ずっと気になってはいた。”大魔王”と”魔王”は別の存在なんじゃないかって。
アザリーやクワエリエレズ、ダークラウンは大魔王と魔王を使い分けている。
ただの言葉違いなんかじゃない。
魔物が魔王から生まれるように、
魔王が大魔王から生まれるとすれば、魔王が複数存在する事実にも合点がいく。
このモグラ叩きを止めるには、大魔王を倒す必要があるわけだ。」
「だが、クワエリエレズが言っていたよな。
大魔王を倒せるのは、勇者だけだって……。」
「アザリーは、魔王の対になる存在として「小さな勇者」と名乗った。
それじゃあ、大魔王と対になるのは? 本物の勇者ってわけだ。」
ヤマトは考えた。
(勇者や大魔王、小さな勇者、魔王、てきとうに選ばれているわけがない。何か理由があるはずだ)

話が一通り終わったところで、クオンが話題を変えた。
「……あんた、前に言ってたよな。
「自分の力で誰かを助けられる、そう思えるほど自己評価は高くない」って。」
そして、やや表情を改めて問いかける。
「あいつらはどうなんだよ。幼馴染で、友達なんだろ。」
「ワタルやスミカを助けるために一緒にいるわけじゃないからな。
自分のためになることしかしない。(クオンと)同じだろう?」
その答えがやや意表をついていたのだろうか?
クオンは突然、皮肉にも聞こえる言葉を投げかけてきた。
「あんたが一番分かんねえな。何考えてんのか、何で戦うのか。
大人の求めるいい子の仮面かぶってるけど、
本心がどこにあるのか読めやしねえ。」
「俺は、意外と分かりやすいって思ったよ」
そして、ヤマトはやや冷笑を浮かべる。
「憎まれ口は相手を攻撃するためじゃない。自分を護るため。
スミカに取りついた魔物を追い出した時、無駄な時間を使ったって言ったけど、
本当は悔しかっただけだろう?」
背を向けていたクオンは、思わず振り返った。
「ワタルのたった一回の呼びかけでスミカの救出に成功したことが。」
意表を突かれたクオンは答えられない。波の音だけが響いていた……。

ポーレート

ポーレートに到着したワタル達は、支部の長・オブストのところへ向かった。
魔物の情報を得るためだ。
ワタル達はオブストに歓迎され、和やかな雰囲気の中、話は始まる。
彼の話によると、大型魔物の出現場所はパジャーユ火窟で、
大型魔物が発見されたのは魔王討伐後だという。
それだけでもおかしな話なのに、輪をかけて奇妙なことに、
今までの魔物とは違い、破壊衝動が感じられないらしい。
とにもかくにも、魔物は倒さなければならない。
パジャーユ火窟へは翌日向かうこととなり、
オブストの好意で、その夜はポーレートの宿で休むこととなった。

その夜、ワタルは宿の外にあるベンチに座って一人思い悩んでいた。
そこへ、ワタルの様子を心配したヤマトがやってくる。
ヤマトの前では明るく振る舞うワタルだが、ヤマトはワタルが逃げるのを許さない。
ワタルは観念して、ぽつり、ぽつりと話し始めた。
「魔王は、オレの、じいちゃんだった。
オレはただ、みんなで幸せになりたいだけだったのに……!
倒そうと思っていた相手はじいちゃんで、アザリーのことも助けられなくて、
二人とも今頃、世界の狭間で感情の循環に苦しんでる……。
怖いんだ……! 誰かを犠牲にしないと、幸せになれないなんて……!」
「その気持ちがあれば大丈夫だよ。
自分の気持ちに嘘をつかなければ、相手にだって、それはきっと伝わるよ。
結果は大切だけど、すべてじゃない。
ワタルはワタルのままでいればいい。
その気持ちを大切にすれば。」
ヤマトの励ましで、ワタルは立ち直る。
「そうだよな! じいちゃんやアザリーを救う方法が絶対にあるはずだ!
バカみたいな前向きさがオレの取り得だし、それを捨てるわけにいかねえよな!」
元気になったワタルは、宿の中へ戻っていった。
その直後、ヤマトは身体に異変を覚える。
それは、魔王城で感じたものと同じだったが、今回は痛みを伴っていた。
(魔王城の時は、こんな痛みはなかったのに)
このことを知る者は、今はまだヤマトしかいない。

パジャーユ火窟

翌日、ワタルはすっかり元の調子を取り戻し、スミカを筆頭に他全員に呆れられる。
その後、魔法戦士たちはパジャーユ火窟へ向かう。
そして、最奥部に到着したが、魔物はいない。
奥に何かが立っているのを見つけ、それに近づこうとした時、突然魔物が現れる。
おそらくこれが、話に上がっていた大型魔物だろう。
ワタル達は、これを倒すことに成功した。
しかし、奇妙なことに、魔物は突然消えてしまう。
「オブストさんが言っていたよな。
「人間を消してやる」みたいな、破壊欲求を感じないって。」
「私達が近づかなければ戦うつもりはなかったのでしょうか?」
ヤマト、アヤネは首を傾げる。
「魔物は倒したんだからさ、良しってことにしておかない?
最初の目的は──」
スミカがそう言った時、異変が生じる。空中に浮かぶ、紫の魔方陣──
だが、ワタルは何事もなかったかのように
「ついでにアレも調べてみようぜ!
古代の宝へと繋がるヒントが記されているに違いない!」
と、奥へ向かって走り出す。ヤマトとスミカもその後を追う。
それに続こうとしたアヤネは、クオンが一人考え込んでいるのに気づいた。
「クオンさん、考え事ですか?」
「……何も感じないのか?」
声をかけたアヤネに、問いかけるクオン。
「いいえ、特に何も……。何かあるのですか? 私──」
と言いかけたアヤネの言葉を遮り、クオンは頼む。
「俺が調べる。勝手にさせてくれ。」
その様子に、アヤネは気持ちを押しとどめて黙った。

※ネタバレ注意※

考察 ※ネタバレ注意※

折りたたみ内のメインキャラのセリフは、
文字色をそれぞれのイメージカラーにしています。
「ワタル」「スミカ」「ヤマト」「アヤネ」「クオン」です。
それ以外のキャラの色もメインキャラに準じて決めています。
詳細は折りたたみ内最初に記載しています。

ショートカット
甲板のヤマトとクオン
今後の展開へのポイント
ポーレート
パジャーユ火窟

 

第13話のタイトル「ブルー・カルセドニー」の宝石言葉は「追憶 ノスタルジア」。
おそらく第2の魔王が、過去の友人との記憶に思いをはせているといったところか。

 

冒頭回想・ワタル&ヤマト編

第2章の開始となるこの話は、第1話の冒頭回想と同じ場面、同じ二人による回想シーンでスタート。
ただし、第1話が幼少期だったのに対し、今回は比較的近年だと思われる。
この時間経過から、ワタルは辛い状況になると一人でこの場所を訪れ、
それを必ずヤマトが発見しているのではないか、という推測が成り立つ。

また、ここでのヤマトの、真面目な彼とは思えない返答は注目点だ。
「お祖母さんの葬式に行かせてくれなかったような人だろう?
今回の件だってワタルがこんな目に遭わなくても──」
この部分から、祖父のことを「ワタルを傷つける要因」と捉えている節が見受けられる。
ワタルの絶望はヤマトにとっての死活問題だ。
このことは第1章(1~12話)の考察で何度か示した通り。
そんな彼が「ワタルを傷つける要因」に対して抱く感情は、決してよいものではない。

実際の会話

♪オフ

「やっぱりここか。」

──ヤマト、ワタルを探してやってくる。──

「これ、飲むか?」
「……ごめん。」
「先生には早退したって言った。
実際、その怪我じゃ実習なんてできないだろう。」

「本当にごめん。迷惑かけて。」
「後から嘆くくらいなら最初からやっていない。気にしなくていいよ。
ワタルはワタルのままでいればいい。」

「……許せなかったんだ。
タクヤだって、わざと負けたわけじゃないのに、
酷いこと言われて、傷つくようなことをされて。」

「その現場にお前が入っていって、巻き添えになったわけか。」
「手だけは出さなかった。
じいちゃんに教わったんだ。
自分も同じ痛みを背負う覚悟がなければ
手を出しちゃいけないんだって。」

──ヤマト、少し考え込む。──

「……お祖父さんの教えってそんなに大切なのか?
お祖母さんの葬式に行かせてくれなかったような人だろう?
今回の件だってワタルがこんな目に遭わなくても──」

「ヤマト?」
「……ああ、すまない。図書館にでも行くか。実習に出なかった分、座学でカバーしておかないと。」
「座学いやああああああん!」
「今のお前の成績じゃ卒業させてもらえないぞ?
そろそろ真面目に赤点回避をだな──」

イカルガ

イカルガパートでは、ユウジのこの台詞が、
これからスタートするストーリーの核心をついている。
「人を救うって、そういうことなんだよ。救われる側だって痛いんだ。
誰かを救う時は、その人を刺し殺す覚悟がないといけない。」
第1章ではスミカやアヤネといった「救う側」の苦悩が描かれたが、
第2章では「救われる側」にも焦点が当たるということだ。
この「救われる側」がイカルガサイドの人たちなのだ。
そして、「救われる側」に当たるのは、魔法戦士たちの中にもいる。
これから大きくクローズアップされるクオンだ。
今までパーティのピンチを度々救い、謎解きでは常に先頭に立ち、
「救う側」にいる筈の頼れる彼が、何故「救われる側」にまわるのか見ていこう。

また、この話でタクヤの専門が「空間系の魔法」だということが明示される。
「空間系魔法」という言葉は、第1話で既に触れられている。
第2章では「空間魔法」も重要なキーのひとつになる。
「空間魔法」に関する発言には要注意だ。
魔法戦士たちのなかで、唯一空間系魔法を察知できるのは、誰だったのか思い出そう。

ここからは精神論的な話になる。
ユウジとタクヤの会話では、強いユウジ、
弱いタクヤという印象を受けてしまいがちだが、
タクヤの精神が脆いというより、ユウジの精神が鋼すぎるだけだろう。
制作ブログでも
「ユウジは自分の完璧さで人を殺すタイプ」
「ユウジをメインに据えたら完成されすぎていて話にならない」
と言われている。
ましてや、タクヤは自らの失敗が原因で過去に虐められている。
そのような経験を持つ人間は、
「どうせ自分は何をやっても駄目なんだ、能力のない自分には無理だ」
という思考に囚われやすい。
失敗した時に励ましてくれるどころか、責め続けられるのだから、
精神的には相当キツく、ネガティブになりがちなのだ。
そのような状態のタクヤに「大切な人を犠牲にして救済される痛み」を、
やすやすと割り切れというのも無理な話だろう。
それに、タクヤはまだ10代半ばから後半という、精神的にも未熟な世代だ。
ユウジにもその痛みは当然あるが、世界救済の使命、
そして兄だからこそ把握しているスミカの人間性を考慮し、
ヘタな大人よりよっぽどできた感情整理をしている。

実際の会話

※ 「ユウジのセリフ」「タクヤのセリフ」

 

 

「ペルグランデアーラ!」

──ユウジの攻撃で、周囲の魔物が消滅する──

(魔物は一向に減らない……。
たぶん、大元を叩かないといけないんだ。
そして、その大元はイカルガにはいない……
……スミカ)

──ユウジ、振り返って魔方陣の方へ歩いて行く。
魔方陣の前にタクヤがいる。──

「どうかな。何か分かりそう?」
「……駄目です。僕には何も。」
「そうか……。」

──残念そうなユウジ──

「どうして僕なんかに頼んだんですか。
協力してくれなんて頭を下げたんですか。イカルガ戦士育成学校・期待の星。
そう言われているあなたが、
実力不足で迷惑だけをかけて自殺して、
友人を犠牲に生き返るような人間に。」

「スミカから聞いていたんだ。
ワタル君の友達で、空間系の魔法を専門にしているって。
スミカのいる場所に、魔物の大元がいる可能性が高い。
そこに行く方法を探るためなら、いくらでも戦う。頭だって下げる。」

「魔物の大元を叩くためなんですか。あくまでも世界のためだと?」
「それもあるよ。戦士とはそういう存在だから。」
「天才戦士としての名声が大切なだけなんですね。」

──タクヤ、皮肉な笑みを浮かべる──

「僕は今すぐにでも死にたいですよ。
それでワタルが戻って来れるなら。
たった一人の友達を犠牲にして得た身体で
世界を救ったって嬉しくなんかない!
そんな身体でのうのうと戦士でいられるほど
僕は強くないんです!」

「俺だって望んでいない!」

──叫ぶユウジ──

「だけど、もう一度この足を壊そうとは思わない。
それを望むどころか負担に思う、スミカはそういう人間なんだ。」

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「この痛みから逃げていたらスミカの兄なんて務まらないよ。
何回妹に殺されそうになったか。」

──タクヤ、言い返すことができない。ユウジも押し黙る。
その時、魔物の声が響く。──

「また魔物が……!?」

──ユウジ、魔物に向かって駆け出す。
残されたタクヤはまだ沈黙を守っている。──

「……僕にはできない。」

──タクヤの表情に悲しみが浮かぶ──

「ワタルを犠牲にしたまま生きるなんて
そんなこと、できるわけがない……!」

──タクヤ、振り返って魔方陣を見る。──

「何でもいいんだ、方法なんて。僕はもう死んだんだから。
失うものなんて何もない。悲しむ人なんて誰もいない。」

──タクヤ、吸い寄せられるように魔方陣に乗る。──

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──突然魔方陣起動し、黒い光にタクヤは吸い込まれて消える──

甲板のヤマトとクオン

甲板で繰り広げられるヤマトとクオンの会話では、「大魔王」と「魔王」は別物であるという点が明文化される。
根本の解決には、「大魔王」を倒す「勇者」の存在が必要だという、本作の最終目標地点が示されたことになる。

そして後半のヤマトとクオンの会話だが、ここはキャラ視点を考慮すべき場面。
会話そのものの解説の前に、二人の現在の関係がどうなのかを整理しておこう。
プレイヤーは魔法戦士5人のことをほぼ同時に知るために錯覚しがちだが、
ヤマトとクオンは、もともとはただの同級生でしかない。

ヤマトは、表面上は真面目な委員長タイプの生徒だが、
ワタルとスミカを傷つける人物には冷たい対応をする傾向がある。
対するクオンは、表面上は完璧な首席として振る舞ってはいるが、
(その理由は、彼が復讐するために必要だからなのだが)
転校生で、友達の輪に進んで入らない一匹狼だ。
そんな二人に、同級生だからといって接点があるだろうか?
おそらくは、お互いに無関心で相手のことを知らないに等しかったのではないだろうか。

では、現在はどうだろうか。
お互いが近くにいるようになったために、相手を見るようになったのは間違いない。
甲板での会話などから、おそらくヤマトはクオンが権力者に抱く憎しみや、
基本的に自分のためにしか行動しないこと、
自分の心を護るために、また周囲に悟らせないために、
嘘をつくことが分かっていると思われる。
またこの時点で、ヤマトにとってクオンは
「スミカに余計なことを言ってたぶらかした人物」
だという思いが一番強いのではないだろうか。

一方のクオンは、ヤマトとはスミカやアヤネほど深く関わっていない。
ある程度深く話をしたのは、これまでではトーヤ木道ぐらいだろう。
しかし、観察眼が優れている彼のことだ、ある程度はヤマトのこともつかんでいる筈だ。
自分同様に腹黒いことなどは、真っ先に気づいているだろう。
ただ、クオンはまだヤマトの異常ともいえるワタル・スミカへの自己投影には気づいていない。
というよりも、クオンですら気づいていないというべきなのかもしれない。
他の魔法戦士3人も、誰一人としてこのことに気づいていないのだから。

プレイヤーからも、ヤマトは分かりにくいという声がしばしば寄せられているのは、
作者サイドが意図的にそういう見せ方をしているとも考えられる。
制作ブログでは「人狼でいうところの人外役(のような立ち回り)」と書かれている。
人狼の詳細は完全に話題違いになるため割愛するが、
「人間のフリをして村人会議に混ざりこみ、自分に有利になるようにゲームを動かす役」、ざっくり説明するとこんな感じ。

ちなみにワタルについて、クオンはお見通しなのがこの少し後の彼の行動から分かる。

この前提で、後半の会話を見てみよう。
クオンはヤマトに、こう切り出している。
「……あんた、前に言ってたよな。
「自分の力で誰かを助けられる、そう思えるほど自己評価は高くない」って。
あいつら(ワタルとスミカ)はどうなんだよ。」
これは、そのままヤマトの人間性を探ろうとしている言葉だろう。
補完者の推測だが、クオンはある程度仮説をたててから話題を持ちかけたのではないだろうか。
おそらく、「二人は特別だから、自分の命を張ってでも助ける」
というような、分かり易い答えを。
ところが、ヤマトから返ってきた答えは予想を大きく外れるものだ。
「自分のためになることしかしない。同じだろう?」
この次の
「あんたが一番分かんねえな。何考えてんのか、何で戦うのか。
大人の求めるいい子の仮面かぶってるけど、
本心がどこにあるのか読めやしねえ。」
は、皮肉ともとれるが、実際はクオンの偽らざる本心だろう。
予想と違うヤマトの答えに苛立ったのかもしれない。
ここで、ヤマトはクオンにとって思いも寄らないカウンターをしかける。
「俺は意外と分かりやすいって思ったよ。
憎まれ口は相手を攻撃するためじゃない。自分を護るため。
スミカに取りついた魔物を追い出した時、無駄な時間を使ったって言ったけど、
本当は悔しかっただけだろう?
ワタルのたった一回の呼びかけでスミカの救出に成功したことが。」
これは、「ワタル・スミカを傷つけた相手」への反撃でほぼ間違いないだろう。
クオンは「スミカを傷つけた」のだから。
そんな相手に、皮肉とも受け取れる言葉を投げかけられて、そのまま黙っている筋合いはないということだろう。
そして、核心をつかれたクオンが返答に詰まったことで、
「クオンの憎まれ口は相手への攻撃ではなく自己防御」
という点が明文化されることとなる。

このシーンは二人が対立するためプレイヤーの間でもネガティブな意見が出やすい。
しかし見方を変えれば、二人が互いを理解し始めたのがここだといえるだろう。
二人とも互いの性格はある程度看破している。
この時点では互いに心を閉ざしている二人が、どう変化するのか見守ろう。

β版コメンタリー(見たい人は反転)
ここは「ヤマトがちょっと化けの皮をはがす場面ですね。
ドライな部分を出す場面というか。
ワタルやスミカに度々酷いことを言ったりやったりしているクオンに
牽制を仕掛けているという部分ですね。
ヤマトが嫌な子に見えないかが心配な場面でもあります。
クオンのワタル・スミカに対する態度が酷くなければ、
ヤマトの彼に対する印象はもう少し柔らかいものになっていたはずですから。
実際の会話

「……勘付いているだろうが、
ポーレートの大型魔物を倒しても根本は解決しないだろうな。」

「モグラ叩きにしかならない、か。」

♪真実(曲名:Recurrence/配布元:Presence of Music)

13-2.jpg

13-3.jpg

13-4.jpg

(繋がりがあるはずだ。小さな勇者、魔王、勇者、大魔王……。
てきとうに選ばれているわけがない。
何か共通点が、選ばれる理由が……)

「まあ、その大型魔物とやらが大魔王の正体にでも繋がれば儲けものか。」

♪フェードアウト

「……あんた、前に言ってたよな。
「自分の力で誰かを助けられる、
そう思えるほど自己評価は高くない」って。」

──クオン、表情を改める。──

「あいつらはどうなんだよ。幼馴染で、友達なんだろ。」
「ワタルやスミカを助けるために一緒にいるわけじゃないからな。」
「キュヌクス図書館であいつを庇ったのも、助けたうちには入らないって?」
「助けたとは思っていないな。」

13-5.jpg

──クオン、わずかな沈黙の後、唐突に核心をついてくる──

「あんたが一番分かんねえな。何考えてんのか、何で戦うのか。
大人の求めるいい子の仮面かぶってるけど、
本心がどこにあるのか読めやしねえ。」

「俺は意外と分かりやすいって思ったよ。」

SE 波の音、ボリュームUP

──ヤマト、やや冷笑を浮かべる──

13-6.jpg

「スミカに取りついた魔物を追い出した時、
無駄な時間を使ったって言ったけど、
本当は悔しかっただけだろう?」

──ヤマトに背を向けていたクオン、振り返る──

SE オフ

「ワタルのたった一回の呼びかけでスミカの救出に成功したことが。」

──クオン、切り返せず沈黙──

今後の展開へのポイント

ここで後のために、「クオンはスミカを助けられなかった」
という話を少し掘り下げておこう。
スミカがワタルの一言で正気に戻ったことで、
ワタルコンプレックスを感じていたのは間違いないが、
そもそも何故「助けられない」ことにそれほど反応するのだろうか。
以前ザフラの森でスミカに剣を突きつけた時、
「簡単に護れる」という言葉に反応していたことを思い出して欲しい。
本当に護れるのなら、こんな反応はしなかっただろう。
つまり、「肝心な時に、自分の力では助けられない、護れない。」
という思いが根底にあるのがハッキリ分かるのだ。
そして、自殺してしまった家族。
このふたつを結びつけられると、クオンの心の傷がある程度見えるはずだ。
(彼の生い立ちを聞けば納得するだろうことなので、ここで明言するのは避ける。)
自分が必死に頑張ったのに、助けられなかった。
だからクオンは悔しかったし、同時に傷ついた。
そして、自分の心を護るために憎まれ口を叩いたというわけだ。

そして、ヤマト・クオンともに「自分のためにしか動かない」
これも後の展開に関わるポイント。
二人とも魔法戦士5人の中では、苦労人で腹黒タイプなのは同じといえる。
ただし、二人のそれは全く異なっており、ヤマトの方が自己完結の度合いが強い。

第10話の考察に書いてあるように、口が悪く捻くれた態度ばかり取っているが、
クオンは他人に甘い、つまり本当は優しい人間だ。
アヤネやスミカといった、自分が助けたいと思った相手には手を差しのべている。
自分がそうしたいと思ったから。つまりは自分のため、ということを押さえておこう。
掲示板にて、
>何とか助けてやりたいと必死なんだけど過去が邪魔をして上手く気持ちを伝えられない
との作者様の返答がある。

誤解のないように付け加えると、魔法戦士は全員他人に対して手を差しのべられる優しい人間だ。
しかし、残念ながらこの時点でのクオンはそうとは思えない人が多いだろう。
(スミカを助けようとしたことを考慮しても、口が悪く斜め上の物言いをするため、行動原理が分かりづらい)
では、クオンとはどのような人間なのか。
公式の見解を交えて言い換えてみよう。

>魔コネシリーズの中で一番付き合いよさそうというか、
>「しょーがねえなー」とか言って
>付き合ってくれそうなタイプだと思います、クオンは。

>他4人と違って「間違える」ことに対して寛容というか
>「その行動が失敗だったとしても、あんたがそうしたいならいいじゃん。
>で、怒られる時は一緒にいてやるよ」
>ってかんじかな。
>他4人だったら、「法に触れるのは駄目」とか
>「どう考えても無謀だよ、その作戦」とか、
>良識常識が邪魔をして突っ込んできそうですからね。

第10話を思い返して欲しい。
魔王討伐作戦をぶち壊す<スミカを助ける
こうならないだろうか?
後に、これが自分自身を追い詰める大きな原因の一つとなる。
ちなみに、正義や大義名分はどうでもいい、という考えに至ったわけは、
やはり彼の生い立ちを聞けば一発で解決するので、それもここでは伏せる。

ポーレート

ポーレートの会話では、まず「魔物から破壊衝動を感じない」ということが布石。
今までの魔物は問答無用で襲ってくる者が多かったが、今回の魔物は違うのだという。
この違いに意味はあるのだろうか?
勘のいい人なら、「魔王が魔物を生み出す」という事実と、
イカルガ編で最後に起こったこと、甲板のヤマトとクオンの会話から、
ある程度予測できるのではないだろうか。

ワタルとヤマトの会話では、ヤマトの
「ワタルはワタルのままでいればいい」
がここでも出てくる。この
「〇〇は〇〇のままでいればいい」
は、だんだんと出てくる回数が増えていくことになる。
その時のヤマトの様子を注意深く見て欲しい。

また、ヤマトの身体にはっきりと異常が生じ始める。
(魔王城の時にはこんな痛みはなかったのに……)
と言っているため、前回の魔王城ではそれほど大したことがなかったと分かる。
だから、少し立ち止まっただけですぐに皆の後を追いかけられたのだ。
この異常の正体が確定するのは、かなり後の話になる。

実際の会話

※ 「」なし=オブストの会話

 

 

この違和感も、大型魔物の仕業なのか……?
「こんにちはー!」
「もうちょっとちゃんとした挨拶があるでしょ!」
そのオーブ……。お前たちが魔法戦士か!
よく来たな! 俺は支部長のオブストだ!
まあ、堅苦しい挨拶はいいから座ってくれや!

──一同、テーブルにつく──

それにしても驚いたよ。魔王を倒した魔法戦士は、こんなに若いんだからな!
この老いぼれも、まだまだ負けてられんな!
「魔王は──」

──ワタル、言葉を途中で止める。そして、表情を明るく取り繕う──

「このピチピチ若さヒアルロンパワーで、
今度の魔物も、さくっと倒しちゃいますよ!」

「何、そのパワー。」
「最近出現しているという大型の魔物について
お話ししていただけませんか。」

おお、そうだそうだ。それが本題だ!

♪疑惑(曲名:Community/配布元:Presence of Music)

出現場所は「パジャーユ火窟」。
大型魔物が発見されたのは魔王が倒された後なんだ。
「私達の討伐した魔王とは別の要因で生まれていると……?」

13-8.jpg

破壊してやるー! みたいな、そういう雰囲気じゃないというか……。
まあ、俺がそう感じるってだけなんだが。
「パジャーユ火窟に行って、大型魔物を討伐すればいいんですね!」
おう! 何か分かったら教えてくれよ。よろしく頼むぜ! 
今日は船旅で疲れただろ? 宿屋には話をつけてあるから、休んでいきな!

──場面転換。夜、宿の外でベンチに座って思い悩むワタル──

SE 波の音

「ヤマト!どうしたんだよ、こんな時間に。」
「こっちの台詞だよ。
枕で布団を膨らませたつもりなんだろうが、
あまりに下手すぎて気づいてほしいのかと疑うレベルだったぞ。」

「オレの完璧なダミー作戦が見破られただと……!?
貴様、透視能力者だな!?」

「どうして、らしくもない工作をしたんだ。」
「それは、ほら!月の光に隠されし神秘パワーを得るために──」
「ワタル。」

──逃れきれないと観念したワタル、悲痛な表情で話し始める。──

SE ボリュームDOWN
♪ワタル(曲名:I'm home/配布元:H/MIX GALLERY)

「……魔王の声を、聴いたんだ。選ぶ勇気を持たなきゃダメだって。
これ、じいちゃんの……。
…………。」

13-9.jpg

「魔王は、オレの、じいちゃんだった。」

13-10.jpg

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「バカみたいな前向きさがオレの取り得だし、
それを捨てるわけにいかねえよな!
そうとなったら、明日に備えてレッツエンジョイ! ベッドライフ!」

♪フェードアウト

──ワタル、先に部屋へ戻る。
その直後、ヤマトの身体に再び異変が生じる。──

「……っ!」
(魔王城の時にはこんな痛みはなかったのに……)

パジャーユ火窟

パジャーユ火窟では、魔法陣出現後のワタル達の反応に注目。
ワタル・スミカ・ヤマト・アヤネは特に何も感じていないが、
クオンだけは異変を察知している。
魔法陣が紫色であることと(折りたたみの中に画像あり)、
第1話の考察で解説した
「クオンだけが察知できる何かの正体」
から、おおよそ起こったことが把握できる。
(だが、初見で第1話の会話を覚えている人は少ないと思われるので、
これは布石というより伏線か。)
ヒントを付け加えるなら、「タクヤ」。彼は何を得意としていたのだろうか。
ユウジは何故タクヤに協力を頼んだのだろうか。
イカルガ編で描かれていたことを思い出そう。

そして、
「俺が調べる。勝手にさせてくれ」
というクオンのセリフ。
彼のこの台詞はASをプレイした人なら、「悪い癖が出たな」と思うかもしれない。
過去の話なので参考ではあるが、シナリオ担当者が「クオンの最大の欠点」として述べていた行動だからだ。

実際の会話

♪ボス戦闘(曲名:AIRIS voiceless/配布元:ほわいとあいらんど工房)
♪フェードアウト

──ボス戦勝利後──

「消えてしまいましたね……」
「オブストさんが言っていたよな。
「人間を消してやる」みたいな、破壊欲求を感じないって。」

「私達が近づかなければ戦うつもりはなかったのでしょうか?」
「魔物は倒したんだからさ、良しってことにしておかない?
最初の目的は──」

──何かの魔方陣が空中に浮かび、消える──

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「ついでにアレも調べてみようぜ!
古代の宝へと繋がるヒントが記されているに違いない!」

──ワタル、何事もなかったかのように奥へ進む。──

「仮に記してあったとしても──」

──ヤマトとスミカもワタルの後を追う。──

「ああああああああ! 文明の壁が宝への道を遠ざける!
人の数だけ歴史があり、歴史の数だけ生命の隔たりを生むというのか!」

「──プロクトの古代後が、お前に読めるわけがないだろう。
そう言い終わる前に答えがでたな。」

──アヤネ、三人を追っていこうとして、クオンが思案している様子に気づく。──

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「クオンさん、考え事ですか?」

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「いいえ、特に何も……。何かあるのですか? 私──」
「俺が調べる。勝手にさせてくれ。」

──アヤネ、何か言いたげではあるが押しとどまる──

※ネタバレ注意※

攻略

プロクト

プロクト城謁見の間に行き王様に話しかけるとイベント発生し、シナリオが進行する。
それまでに自由行動をしても良いが、下記のサブイベントは、
謁見の間でイベントを進行させた後に発生する。
この前のお話までに発生していたイベントは、こなすことが可能。

サブイベント情報

上記にもあるが、イベント発生はプロクト城謁見の間でシナリオを進行させた後から。
また、この前のフードの人物の依頼「お菓子を届けて」をクリアしていない場合は、
イベントが発生しない。

  • 募金のお願い
教会の子供たちへ募金をお願いしたいのですが、
私では上手くいきません。
プロクトの宿屋2階で待っています。

※ 時間のあるときにこなすのを推奨

長いので折りたたみ

宿屋2階、上側の右から2番目の部屋にいるフードを被った人物と話す。
「5人揃っている時」しか依頼を受けられないので注意しよう。
依頼人に再度話しかけるとイベントが開始する。
イベント中は他の場所への移動とセーブができないので、
依頼人に再度話しかける前にセーブしておこう。
町の人10人に仲間5人のうち誰かが話しかけると、話しかけた仲間に応じて
0Coin、5Coin、50Coin、100Coin、500Coinの募金が貰える。
一度話しかけるとやり直しはきかないので、リセットするしかない。
以下、正解の500coinを貰える場合のみ記載。

下側右端にいる大工=アヤネ
下側中央(つまり目の前)にいる女性=クオン
下側左端の女の子=スミカ
中央の噴水付近で走っている女の子=スミカ
中央の右端にいる踊り子=クオン
右上の家の前にいる緑の髪の男性=スミカ
中央左側の噴水付近にいるおじいさん=ヤマト
中央奥の階段を走っている船乗り風の男性=ワタル
中央左側の噴水近くにいる男性=ワタル
中央の左端にいる占い師=ワタル

外れの場合でも会話が楽しいので、時間があれば全員分見るのがオススメ。
特に0や5coinの場合(つまり大ハズレ)、会話が面白い。
報酬は結果に応じて異なるので以下にまとめる

募金総額もらえるもの(報酬)
5000募金エキサイダーマ
15000Coin
最大HP上昇+×2・最大SP上昇+×2・攻撃力上昇+×2・防御力上昇+×2
魔法力上昇+×2・抗魔力上昇+×2・敏捷性上昇+×2・運上昇+×2

依頼人評価「こんなに集まるなんて……!」
4000募金以上エキサイダーマ
10000Coin
物理強化+・火強化+・水強化+・雷強化+
風強化+・地強化+・光強化+・闇強化+

依頼人評価「これだけ集まれば充分です」
3000募金以上エキサイダーマ
8000Coin
物理ダメージ率減少+・魔法ダメージ率減少+・必中ダメージ率減少+

依頼人評価「まぁまぁですね」
2000募金以上エキサイダーマ
5000Coin
狙われ率上昇+・狙われ率減少+

依頼人評価「最低ラインは達成ですね」
1000募金以上エキサイダーマ
2500Coin
命中率上昇+

依頼人評価「私と同じくらいですね」
1000募金未満エキサイダーマ
1000Coin

依頼人評価「これでは私が集めたほうがマシです」

※ サブイベント会話集に会話掲載あり
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誕生石
→詳細はこちら「誕生石の在り処
アメシスト
ポーレート:ポーレート支部入り口右側にある大きな木の裏
  • 地の魔跡地
    パジャーユ火窟からさらに北に行くと地の魔跡地がある。
    ただし、攻略可能になるのはポーレートでオブスト氏とのイベントを終わらせた後から。
    ポーレートから直接向かうなら、北西に進路を取ると楽。
ボス攻略
ボス戦の攻略はこちら→地の精霊長
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※ サブイベント会話集に会話掲載あり
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船着場~船内

プロクトから北西に行くと船着場がある。歩いてもさほど距離はない。

フィールドチャット

「プロクトの近くに船着場があるんだよな! ポーレートの海産物食べ尽くしツアーへ!」
「俺達はいつから迷惑食い倒れ集団になったんだ。」

船に乗る前に、船着き場を回ってみよう。

  • 船着場の上部に宝箱が二つある。右側の宝箱に凍結耐性、凍結付与攻撃、水強化、水耐性、
    左側に10.000Coinが入っている。
  • チャットすると「爽快ジュース」を入手する。
    尚、これ以前に船着き場を訪れてチャットしていた場合は発生しない。
チャット内容

──爽快ジュース獲得──

「船旅にはトロピカルなジュースだよね!王子様とハネムーンで豪華客船世界一周旅行とか!」
「スミカの女子力で?」
「この美貌から香ってこない?」
「うーん……。」
「な、何よ、じっと見て。」
「オレってさ、視力のよさには自信があるんだ。あったんだけどさ。
どれだけ目をこらしてもスミカから美貌を見いだせない!
見えるのは脂肪だけなんだ!」

──スミカの矢がワタルに降り注ぐ(スミカ・怒)──

船に乗るとイベント発生。
その後、ワタル・スミカ・アヤネの3人で船内を探索することになる。

  • 船内の宝箱からアイテムを回収しつつ探索しよう。中身は以下のとおり。
    地耐性+、水強化+、狙われ率上昇+、狙われ率減少+、
    防御半減耐性+、火傷耐性+、各種素材5個ずつ×2
  • 船内でチャットすると「しっぱめだる」入手。
  • コックに話しかけると「真水の塩」10個入手。
チャット内容

「船に乗るの初めてだから、何だかわくわくするね!」
「ワタルさん?」

──しっぱめだる獲得──

「見てくれ! こんなの落ちてた!」
「は、はあ……。」
「見事なまでのガラクタね……。」

一通り見て回ったら甲板へ戻ろう。
甲板手前の階段を昇りかけると選択肢が出る。
「充分探索した!」を選ぶとシナリオが進行する。
ちなみに、多くのRPGで半ばお約束の、船に乗ると海の魔物に襲われるという展開はない。

ポーレート

♪ポーレート(曲名:アイデア工房/配布元:ほわいとあいらんど工房)

右上の水色の屋根の家がポーレート支部。2階に行くとイベントが発生する。
ポーレート内は自由に見て回れるが、このイベントが終了した後でないと
ポーレートから出ることは出来ない。

  • チャットをすると真水の塩、深海の珊瑚礁、純血の雫を入手する
チャット内容

初回チャット
「海だ!」

──真水の塩獲得──

「海の幸!」

──深海の珊瑚礁獲得──

「ええっと、自然の恵みです。」

──純血の雫獲得──

「ここは港だからわりと水は汚れてる説。」
「これは続けないといけない流れか?」
「こらー! チームワークを乱すな!
「つるまないオレ様カッコいい」が通じるのは10歳までだぞ!」

「もっと有意義なチームワークを磨きたいな。
家事の分担とか出発前の準備とか。」

「ごめんなさい本当に出すぎたまねをしでかしてしまったと思っています
二度と言いませんのでこれからもよろしくりすたる。」

2回目以降
「海だ!」
「で?」
「反応を期待したのにそれが返ってこなかった虚無感は、
シュークリームの中の7割が空洞であった時のそれに似ている。」

「今日世界で発見されたあらゆる法則の中で最も無駄であると確信している。」

  • ピンクの壁の家は「おまじないの館」。
    戦闘開始時に、ランダムで様々な効果を味方に付与する「おまじない」がかけられる。
    特にこだわりがなければ、おまじないはかけておくことを推奨。
    お金に困ることは少ないと思うので、しんじゃコースをかけておきたい。
    おまじないの効果と各コース詳細は以下のとおり折りたたみを参照。

    余談だが、おまじないの元ネタはペパマリのサンデールのおまじない。
    作者様お好きね、ペパマリ♪
おまじないの館イベント会話

※「」なし=ヴィオレットのセリフ

#be


 

ようこそ。ここはおまじないの館よ。
「あれ、この顔どこかで……。」
「プロクトの東エリアでしっぱめだるを集めてる、ヴィオレッタさ──」

13-7.jpg

「姉妹仲はよくない、と。」
私がかけるのは「おまじない」。
おまじないをかけておくと、戦いが始まった時に、あなた達をサポートするわ。
能力が上がったり、もらえる経験値が増えたり、
どんなおまじないかは、その時のお楽しみ。
お金さえもらえればおまじないをかけてあげるわ。
あんなクソ姉貴よりよっぽど役に立つわよ。
「はあ……。」
3つのコースを用意しているわ。
最初はお試しコースでそこからおまじないにハマり
これなしでは生きられない身体に……!
「慎重に決めないと、何かおかしなことされそう。」

おまじないの効果・コース内容一覧

おまじないの効果

※ 「アイコン」は戦闘時に表示されるアイコンです。

効果アイコン
属性耐性アップ青色のリボン
異常耐性アップ水色のリボン
能力アップ虹色のリボン
属性威力アップ赤色のリボン
獲得経験値アップ黄色のリボン
能力低下耐性アップ緑色のリボン

コース内容

コース必要金額効果回数
おためしコース1.000coin5回
まんぞくコース10.000coin25回
しんじゃコース100.000coin50回

パジャーユ火窟

♪パジャーユ火窟(曲名:Volcano /配布元:Presence of Music)

パジャーユ火窟はポーレートから北に位置する。最初からテレポレスでショートカット可能。
今回はフィールドでチャットをすると初回時のみキュアミスト3個を入手する。

チャット内容

「火窟はポーレートから北ですね。」

──キュアミスト3個獲得──

「肌がカサカサにならないように、ミスト持っていかなきゃ!」
「明日使えないムダ努力。」

13-13.jpg

火属性・土属性の攻撃をする敵が出るので、各属性耐性と火傷、転倒への対策が欲しい。
ダンジョンにギミック等はない。
効率よく宝箱を全回収したいなら、最初の分岐は左へ行こう。

  • 宝箱の中身
    • 左マップ1:猛き溶岩(5)、天の羽衣(5)、雨雲のランプ(5)、深海の珊瑚礁(5)、
      幼竜の牙(5)、魔族の布(5)、虹色の筆(5)、癒しのオルゴール(5)、シルクのベール(5)
      左マップ2:青の欠片(5)、赤の欠片(5)、橙の欠片(5)、黄の欠片(5)、緑の欠片(5)
      左マップ3:水強化
      右マップ1:純血の雫(5)、黒き杯(5)、天界のハープ(5)
      右マップ2:火傷耐性+、地耐性+、転倒耐性+、火耐性+
      右マップ3:灰の欠片(5)、3000Coin、ゴールドエリクサー
  • チャットをすると魔装石を入手する。内容は次のとおり。
    • とりあえず殴る→敏捷性上昇+、魔法力上昇+、攻撃力上昇+(会話:スミカ、ワタル)
    • 属性を活かす:水強化+、地耐性+、火耐性+(会話:スミカ、ヤマト)
    • 搦め手に注意:運上昇+、転倒耐性+、火傷耐性+(会話:スミカ、アヤネ)
    • 強化弱体を利用:敏捷性減少付与攻撃+、閉目付与攻撃+、麻痺付与攻撃+
      (会話:スミカ、クオン)
チャット内容

とりあえず殴る
「魔物も強くなってきてるから、どうすればいいのか分からなくなるね。」

──敏捷性上昇+、魔法力上昇+、攻撃力上昇+獲得──
「とりあえず殴れば何とかなるんじゃね?」
「武器を振り回す担当は考えることが少なくていいわね。」

属性を活かす
「魔物も強くなってきてるから、どうすればいいのか分からなくなるね。」

──水強化+、地耐性+、火耐性+獲得──

「ここの魔物は火・地属性で弱点は水で統一されているみたいだから、
それを活かせば有利になりそうだが……。」

「防具や抗魔力を上げるより、
属性耐性を付けた方がダメージを抑えられることも多いからね。」

搦手に注意
「魔物も強くなってきてるから、どうすればいいのか分からなくなるね。」

──運上昇+、転倒耐性+、火傷耐性+獲得──

「特殊な魔法を使われると、こちらの連携が乱れてしまいますから、
注意した方がよろしいかと……。」

「転んでると、相手の攻撃が致命傷に入りやすくなるから
ダメージが大きくなっちゃうしね。」

強化弱体を利用
「魔物も強くなってきてるから、どうすればいいのか分からなくなるね。」

──敏捷性減少付与攻撃+、閉目付与攻撃+、麻痺付与攻撃+獲得──

「まずは自軍を強化しつつ
相手を弱らせて好機をつくる。」

「麻痺させれば攻撃も当たりやすくなるし、
相手の動きも遅くなるもんね。」

二回目以降
「魔物も強くなってきてるから、どうすればいいのか分からなくなるね。」
「もしも上手くいかなければ
魔装石やスキルを見直した方がよろしいですね。」

  • 最奥部でボス戦。
ボス攻略
ボス戦の攻略はこちら→クエレブラ
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