トロピコ・ファンタジア!

Last-modified: 2024-03-23 (土) 19:52:53

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基本情報

画像詳細
トロピコ・ファンタジア!.jpg名前トロピコ・ファンタジア!
レアリティ★5
属性
イラストかわやばぐ
入手イベント
VS複霊
備考対L1霊夢ドロップ
'22/07/29~'22/08/15
装備時上昇ステータス
強化値+0+1+2+3+4+5+6+7+8+9+10強化値
陽攻+35+42+49+56+63+70+77+84+91+98+105陽攻
陰攻+15+18+21+24+27+30+33+36+39+42+45陰攻
#特性
限界突破0限界突破4
特性1使用時に味方全体の結界を1枚増加使用時に味方全体の結界を2枚増加
特性2装備スペカの水属性の威力を25%アップ(1T)装備スペカの水属性の威力を40%アップ(1T)
特性3装備スペカの流体弾の威力を15%アップ(1T)装備スペカの流体弾の威力を25%アップ(1T)
#解説
解説1《これは、遠い遠い、どこかで語られたかもしれない、少女たちのお話──》

白南風の夏空。海の煌めきは、まるで星月夜の如く。
水縹の波間。そこに弾けて見える、少女たちの笑顔は燈涼しの如く、秘める想いは夏霞の如く──。

遥かな水平線を、凪ぐように、閑やかに。
寄せては返す波の音は、常夏の暑さを打ち消すように涼しい。
『海』がある幻想郷──その世界の賢者である八雲紫は、浜辺で喉を潤しながら寛いでいた。

波は変わらず涼し気な音を奏でている。
ふたりの少女の声が潮風に乗って紫の耳に届いたのは、そんな時であった。
解説2「ちょっとくらい手伝いなさいよ!」

一生懸命に浮き輪を膨らましていた巫女が抗議の声を上げる。
隣には既にボートやビーチボールなど、遊具の準備を一足先に終えた魔法使いの姿。
──彼女に手伝ってもらったら?
そうイタズラっぽく笑って返せば、魔法使いは少しばかり得意げに笑う。
「……だってさ。手伝ってやろうか?
楽園の有閑な巫女さん」
「むむ……!
結構よ、バカンスの魔法使い!」
巫女は意地っ張りな表情で、桃花色に染まった頬を膨らませた。
予想通りの少女たちの反応に、紫は再び笑みを零し、涼しい顔で続ける。悪げもなく
「ごめんなさいね」と添えて──

「今日はね、少しのんびりしたい気分なのよ」
解説3変わらず波風は心地よい。
先刻と比べて、少し変わったとすれば波の音と明るい声──巫女と魔法使いが海で遊び始めたことだろうか。

静かだった波の音も、日が一番高くなる頃には、楽し気なメロディに変わっていく。
──そう、不変のものなどないのだ。

燦燦と輝く太陽は、まるで『世界』全体を明るく照らすかのようで、その下で、キラキラと跳ねる飛沫は、無邪気で。

夢中で遊ぶ少女たちから視線を移し、紫は頭上に広がる澄み切った空を見上げた。
太陽は変わらず輝いている。
少しだけ紫が目を細めたのは、太陽の眩しさのせいか──それは彼女にしかわからない。
解説4平穏で、楽しくて、親しい者たちの笑顔が溢れる日々──それなのに。

春霞に包まれたかのように、日差しを遮る朧雲がかかったかのように。心が時折、翳る……その理由はわかっていた。

この『世界』にとって当たり前の日常。
それは数多に存在する、どこかの『世界』では『存在しない』かもしれない。
いや、『存在していた』が、「失われた」かもしれない。
時間と空模様のように。感情と波の音のように──そう、不変のものなどないのだから。

そこまで考えると、この『世界』の賢者はゆっくりと目を閉じた。その境界──瞼の裏に、山茶花梅雨の景色を仕舞うように。
解説5「……飲み切っちゃったわね」
すっかり空になったグラスは結露し、頬を伝うような雫がついている。それを傍らに置くと、紫は立ち上がった。

少女たちの笑顔に彩られた海は、先程よりも明るく、心地良いリズムを奏でている。
日の光を受けた飛沫は、宝石のように眩しく輝きながら、青空を自由に舞う。

「さて、そろそろ私も混ざろうかしら?」
紫は巫女たちのいる海と、己のいる砂浜の境界へ足を伸ばす。
ボートに乗ってちょっかいを出すか、いきなり水をかけてみるか……どれも良い反応が期待できそうだ。

──そう。だって私はこの『世界』の八雲紫。ならば、どこまでも楽しまなければ損……貴方もそう思うでしょう?
 

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