概要
DQ6で使われる、【ムドー】戦専用曲。
「敢然(かんぜん)と」とは、「困難や危険は覚悟の上で、思い切って」という意味。
構成=Intro:2小節、A:13小節、B:7小節、C:10小節、D:8小節
調=イ短調
BPM=137(SFC版)
拍子=4/4
曲名通り勇ましい曲調。Aの部分の3連符のメロディ「ラッラミーーファミレミッドラーー」が印象的。
曲の大部分が、この3連符のメロディと【悪のモチーフ】で成り立っている。
ムドーという大ボスに相応しく、本作を象徴する悪のモチーフも多く使われており、まずイントロにおいて叫ぶような高音で1発。
Aの部分では前半には出てこないが、後半に1回目の悪のモチーフが出てくると、大量に連結された悪のモチーフ(本体5個、断片4個)が姿を現す。
そして連結の直後、Bに入るとつんざくような悪のモチーフが3回連続。
Cの部分では最初から悪のモチーフの7連続であり、おまけにもう1回。その後断片が7つ。
Cの最後から引き続いてDの部分では13個もの悪のモチーフが乱れ飛ぶ。
合計で、悪のモチーフは本体が31回、断片が11回も使われている。
DQ6においてムドーの城に乗り込む時や、天馬が復活したときに流れる曲もこれと同じメロディが使われているが、そっちはイントロと後半部分がこの曲と異なり、曲名も「ムドーの城へ向かう」となっている。
ただし、交響組曲では「敢然と立ち向かう」の後半部に組み込まれている。
DQ6
現実【ムドー】の2回目の戦闘でのみ流れる曲。
オープニングでこの曲の変形である「ムドーの城へ向かう」が使われており、オープニングで聞けたこの曲が、冒険当初の標的であるムドーと戦う時に流れるのはアツい。
しかも本気ムドーがかなりの強敵であることも相まって、DQ6の曲の中では最も人気が高い。
この曲を聞いておくためにムドー戦前の冒険の書を残すのは最早定番だろう。
よく似た立場の曲としては【邪悪なるもの】や【戦いのとき】、【ドルマゲス(曲名)】があるが、実は「ラスボス以外の敵キャラ1匹のためだけに」使われた専用曲は、この曲だけである。
バラモスやエスタークをも上回る破格の待遇は後にも先にも例を見ない。
ちなみに、DQ9の【ムドーの地図】での戦闘BGMは、残念ながら【魔物出現】が使われているため収録されず。
当初は、ダークドレアムとBGMを共有して容量を節約しているかと思われたが、 ダークドレアム戦のBGMは【魔王との対決】に変更されている。にもかかわらず、こちらを使わず魔物出現を使用したのかは謎である。敢然と立ち向かうの方が良かったという声もある。
SFCは8音まで同時に鳴らせるハードであるが、DQ6の曲の中でこの曲だけは5音で作られている。
というのも、この曲の変形である「ムドーの城へ向かう」が、オープニング演出中の竜の鳴き声や雷鳴を鳴らすことを前提としているため、それらのSEのためにサウンドチャンネルをあらかじめ空けてあるのだ。ちなみに「ムドーの城へ向かう」のほうにだけあるイントロにもこの3音が利用されている。
(BGMで8音フルに使っていると、SEを鳴らす時に代わりにどこかの1音を消さなければならない。戦闘中にジゴスパークなど長演出の特技を使うとBGMの一部パートが消えるのがわかりやすい。)
このような制約がありつつも他の名曲と比べても遜色のない出来となっており、【すぎやまこういち】の偉大さを感じさせる。
また、そこまでしてオープニングとムドーを印象深い物にしているのだから、やはりムドーの扱いは別格と言える。
DQ10オンライン
Ver.5.4よりイベントシーンで流れるほか、コインボスのムドー戦でも流れる。
ムドー戦ではイントロが終わるのとほぼ同時に戦闘開始になる。
詳しくはこちらを参照。
DQ11
世界に異変が起きた後から、勇者の奇跡を示すテーマとして度々登場する。
今回は「ムドーの城へ向かう」と同様の内容になっており、最初のフレーズ終了後は静かな部分がループする。
使用場面は以下。
- 【冥府】で【主人公】と【ロウ】が【れんけい技】、【グランドネビュラ】を使ってウルノーガの攻撃を跳ね返すシーン
- 【ユグノア城跡】で【バクーモス】の悪夢を打ち破るシーン
- 【勇者のチカラ】を取り戻した後、海上にいる【覇海軍王ジャコラ】の「攻撃を弾くバリア」を破るシーン
- 【伝説の鍛冶場】で【勇者のつるぎ】を作成する時の、最後の仕上げのシーン
- 【天空魔城】の結界を破るシーン
- 天空魔城の終盤で【魔軍司令ホメロス】率いる【六軍王】の拘束を仲間達が跳ね除けるシーン
全体的にアツいシーンで流れるが、惜しむらくは異変後でしか聴けない事である。その為、クリア後は【旅のおもいで】で上記のシーンを再生すればいつでも聴ける。ちなみに、【勇者のつるぎ】は過ぎ去りし時を求めた後でも作れるが、その際はこの曲は使われない。
DQ11S
オーケストラサウンドではムドー本戦時のバージョンが流れるようになった。
この為、イントロがやや長めになっている事もあり、映像と合わせてみるとAメロに入るタイミングに若干違和感がある。気になる人はシンセサイザー音源に戻すといいだろう。
また、使用場面が減らされており、ジャコラのバリアを破るシーンと勇者のつるぎを作るシーンではこの曲が使われなくなっている。
オーケストラ音源のイントロが長くなったからかと思われるが、シンセサイザーにしてもこの曲は流れない。
あるいは、DQ6では魔王の城に突入する場面とその決戦時でしか流れなかったのに対し、
無印版では限定的な期間でことあるごとに流れることに対する批判意見もあったため、それが考慮された可能性もある。
シアトリズム
2015年4月29日よりBMSとして配信開始。無料。
ヒーローズ2
【大峡谷】での【ダラル王】戦と終盤のキズナジャスティスにてダラル王到着後にこの曲が流れる。
ビルダーズ2
【破壊天体シドー】で、ハーゴン城の結界を解くためメドーサボールの影と戦うシーンで流れる。
「救世のため」、「敵本拠地に乗り込むため」、そして「空を飛ぶとき」に流れるので、DQ6に思い入れの深いプレイヤーにとっては嬉しい選曲。
また、今作はDQ2をベースとしながらもDQ6の【幻の大地】を意識した設定が多々見受けられるため、【からっぽ島】に使われた【ぬくもりの里に】で種を蒔き育んできた今作の舞台設定の総決算とも言える。
スキャンバトラーズ
【超絶決戦】?のテーマ曲として登場。4弾にムドーが登場しなかったのはこの曲が候補にあがっていたためなのか?
その後本作オリジナルの魔王、【大魔竜帝ガンデイル】戦で使用された。
ライバルズ
「ムドー」登場時及び「ビルド」LV3スキル使用時に流れる。
ドラけし!
DQ6イベント「ふたつの世界とムドーの島」のムドーの城でのムドー戦(2回目)と強敵チャレンジのムドー戦、
そしてDQ9イベント「光の竜グレイナルと闇の竜バルボロス」でも流れる。
本作は大ボス、ラスボス戦の曲がほとんど使われない中でこれが使われるのは珍しい。
ユアストーリー
作中2度使われた。
1度目は青年時代前半編でリュカたちが【ブオーン】に勝利する時。
2度目は青年時代後半編で、【大神殿】での【ゲマ】との戦いに【ヘンリー】たち援軍が駆けつけてきたシーンで、【決戦の時】のイントロからの連続で使われた。