FF7
「おやおや、知らないのか? 最近では金と力さえあれば夢はかなうのだ」
プレジデント神羅の台詞。
クラウド達が捕まった後、クラウド達との会話でこの台詞を口にする。
ファンタジーもへったくれも無い台詞だが、作中最も現実的な台詞かもしれない。
まさに悪役の地を行く台詞だが、物語からドロップアウトするのもこの直後である。
- 上記の台詞の次の台詞「何かあるなら…秘書をとおしてくれたまえ」が遺言となった。
- リメイクでは捕まるどころかクラウドの面前で最後を迎えている。
- リメイク版でのプレジデントは、この類の低俗な発言がいくらかは手控えられている。
間違ってはいないのかも知れないがその反面「力」とは必ずしも金でどうにかなるものではない(力が自分に向けられた場合、など)と言う事を体現してしまった人でもある。
- この台詞が神羅自体「企業」である点を踏まえた上で、実質的に世界を牛耳るまでになったことを示す台詞ともいえる。別のFFなら「〇と力さえあれば~」の〇に魔導など別の単語が入るだろう。場合によっては金銭価値まで崩壊しかねない事もあるし。
夢をかなえる力はあっても、夢を守る力は無かったらしい。
- 魔晄エネルギーを発見する前までの世界の有り様、およびそこからの神羅の発展ぶりを考えればあながち間違いでもない(むしろ王道ですらある)。
リゾート地や発掘現場、僻地の小さな片田舎とて神羅の武力がなければ近隣のモンスターに蹂躙されていたかも知れない。
そして、巨大カジノや避暑地開発など(犠牲こそあれど)今までの通り一遍な悪役ならやらないようなこともきっちりこなしている。
成り行き上神羅と敵対することになったクラウド一行だが、ジェノバに荒らされた星でプレジデントは確かに夢を叶えたのだ。
クラウド自身を含む歴代の主人公たちだって、金や力で大概の無理を押し通してきている。
ある意味では、まさにFFを象徴する台詞なのかもしれない。
- モンスター狩って金拾ってアイテム充実させて……なんてのはFFとかそれ以前の問題。
- スタッフの仕込んだネタだろうけれども、古代種もまたこの考えを肯定している(?)というのがなんとも。
FF2の皇帝と気が合いそうであるが、思想は似て非なるものだと思われる。