Chester

Last-modified: 2024-03-21 (木) 15:41:49

チェスター級軽巡洋艦 チェスター

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性能諸元

編集時 ver.4.2

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

Tier2
生存性継戦能力13407
抗堪性・防郭防御7.50%
・火災浸水耐10%
・装甲6%
・対水雷防御4.50%
主砲射程8.40km
副砲射程4.50km
機動性最大速力23.90ノット[kt]
最大出力への到着時間11.91秒
転舵速度7.50度/秒
転舵所要時間5.10秒
隠蔽性6.60km



・派生艦船

派生元Erie
派生先St. Louis
South Carolina



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数装填時間最大ダメージ(火災率)(防郭率)砲塔旋回速度
152mm L/50 MK6, 6基×1門7秒HE弾 414(4%)
AP弾 501(250%)
12.50度/秒


副兵装口径,搭載基数×門数装填時間最大ダメージ(火災率)砲塔旋回速度
76mm L/50 MK4, 4基×1門6秒HE弾 174(2%)12度/秒

ゲーム内説明

チェスターは標準的な偵察巡洋艦。152mm主砲のほか、76mm副砲も複数搭載している。砲撃戦時に安定して火力を出せるため、新米艦長にもオススメできる艦艇だ。

解説

・主砲
他国同格標準の150mmクラスの単装砲を6門搭載。装填時間は口径の割に短く7秒(他国は8秒位)となっている。射程も8.4kmと長い方で、弾道も割と素直なので扱い易い砲と言える。AP弾ダメージは501と優秀だがHE弾ダメージは414とイマイチで、発火率も低い。よって、貫通が見込める相手にAP主体で戦いを挑むと効率が良い。また、片舷に指向できる砲の数が他国に比べて劣っており、近距離で互いに側面を向け合っての射撃戦においては不利になりやすい。

・副砲
76mm単装砲を片舷に2基づつ、計4門搭載している。砲門数が少ないので威力は期待できず(HEダメージは174なので2門斉射しても348にしかならない)、装填時間も口径の割に長く(6秒もかかる)、射程は4.5kmしかない。要するにオマケ程度なので期待しないように。

・魚雷
本艦に雷撃装備は存在しない。

・対空
本艦に対空装備は存在しない。空母とマッチしないティアだからどーでもいい。

・装甲
このティア帯で装甲を気にする人はあまり居ないと思うが念のため。ティア2の巡洋艦の装甲は一律6%に統一されており、優劣は存在しない。ただし、防郭防御は差があり、ほとんどが7.5%ではあるが一部の艦(ウェイマスとノヴィーク)のみ5%となっている。本艦は勿論7.5%のグループに入っているので安心して欲しい。また、火災浸水耐性や対水雷防御も一律で調整されており、優劣は存在しない。まとめると標準的な性能なので格上の艦に側面を見せると砲撃で手痛いダメージを負うし、駆逐艦の魚雷も大きな脅威となる。被弾および被雷しないことが何より重要である。

・機動性
このティア帯の巡洋艦の速度はドングリの背比べであるが、一応解説。ティア2巡洋艦の最高速度は25ノット台を出せるウェイマスを筆頭に、24ノット台のグループが存在し、その後ろに23ノット台の本艦が位置する。よって、同格と比較すると遅い部類であるがさほどの差がある訳ではない。ただし、本艦の加速は鈍い方なので座礁や衝突による速度低下はなるべく避けよう。具体的には双眼鏡を覗きっぱなしにせず、ミニマップを確認しよう。でないと意図せず停船してしまい、集中砲火や魚雷の斉射を受けることになる。舵の効きは7.5度/秒と英巡に次ぐレベルで優秀だが、転舵所要時間は5秒台と平均的である(速度が20ノット台である以上仕方がない)。

・隠蔽性
他国同格巡洋艦内では6.6kmは優秀である。しかし、このティア帯では隠蔽を気にする必要は無いだろう。

・生存性
HPは13000台と同格と比較して優秀な方である。低ティアでの戦闘においては装甲や機動性よりもHPの多さが勝敗を分けることが多く、生存性は高い方であろう。

・消耗品
クレジットに余裕があるなら「予防整備パック」を搭載すると、HPが微増するのでさらに生存性が上がるだろう。速度を補いたいなら「改良型ディーゼルエンジン」、装填速度を上げたいなら「高級船員食糧」もお勧めである。

・装備
兵装は砲塔旋回速度を上げたい場合は「射撃システム改良1」発射速度を上げたい場合は「主砲改良2」を選択しよう。防御はお好みで。適正は推力改良2が無難か。

・エリート特性
 船体強化 HP+4%
 エリート砲術員 主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%
 功績 EXPアップ+10% 

・総論
他国同格巡洋艦と比較して砲の門数で劣るが装填と射程に優れる。しかし、速度的にずっとアウトレンジをキープし続けることは厳しく、結果的に不向きな接近戦を強いられることが多くなるだろう。しかし、この船で得た経験は次のティアの船で戦うにあたって役に立つので、ゲームの操作に慣れるためにも頑張ってチャレンジして欲しい。

史実

アメリカ海軍の軽巡洋艦。チェスター級の1番艦。艦名はペンシルベニア州チェスターに因む。

チェスターはメイン州バスのバス鉄工所で起工し、1907年6月26日にD・W・スプロールによって進水、1908年4月25日にH・B・ウィルソン艦長の指揮下就役した。

第一次世界大戦に先立ってチェスターは東海岸、カリブ海で訓練を行い、1909年2月、1912年10月、1915年5月には観閲式に参加した。また、多くの外交活動に参加した。1909年には下院委員会の北アフリカ訪問に使用され、翌年にはアルゼンチンのブエノスアイレス創立300周年記念式典参加のため南アメリカへの巡航を行った。南米の政情不安によりカリブ海におけるアメリカ合衆国の権益が脅かされると、チェスターはメキシコ、サントドミンゴ、ハイチ水域を偵察し、1911年には海兵隊の占領部隊を輸送した。同年末にはトリエステでステーション船の任務に就く哨戒ヨットのスコーピオン (USS Scorpion, PY-3) に兵員と物資を輸送し、その後駐トリポリ領事を乗せボストンに帰還した。

1911年12月15日から1913年11月5日まで予備役として保管された後、チェスターは現役任務に復帰し、メキシコ革命に際してアメリカ国民と財産を保護するためメキシコ湾に向かう。4月21日にはベラクルスで税関の占領に参加し、その後難民をキューバへ輸送、さまざまな外交的任務を行い、1914年6月19日まで手紙、物資、部隊をベラクルス沖合に運んだ。任務が完了するとボストンにオーバーホールのため帰還し、1914年12月12日から1915年4月4日まで予備役として保管された。

1915年後半から1916年前半にかけてチェスターは地中海で中東援助任務の支援に当たり、その後リベリアの沖合で、暴動によって脅かされたアメリカ合衆国の権益保護任務に当たる。任務完了後チェスターはボストンに帰還し、1916年5月10日から1917年3月24日まで再び予備役として保管された。

チェスターは再就役すると東海岸での偵察任務に当たり、1917年8月23日にジブラルタルへ向かう。チェスターはジブラルタルとプリマス間の船団を護衛した。1918年9月5日にチェスターは右舷前方にUボートを発見した。Uボートへの体当たりを試みたチェスターはその上を通過し、防雷具を破損した。潜水艦がいたと思われる地点へ爆雷が投下されたが、それ以上の接触は行われなかった。

第一次世界大戦が終了すると、チェスターはいくつかのドイツの港を訪問し、続いてロシア北部で活動する陸軍部隊を輸送した。1919年4月26日にフランスのブレストを出航し、チェスターは陸軍帰還兵を乗せ5月7日にニューヨークに到着した。11日後にオーバーホールのためボストン海軍工廠入りし、1921年6月10日に退役する。1927年にフィラデルフィア海軍工廠へ牽引され、1928年7月10日に艦名はヨーク(USS York)と変更された。ヨークは1930年5月13日にスクラップとして売却された。

小ネタ

艦名の由来

 本艦の艦名の由来はペンシルバニア州デラウェア郡の郡都である「チェスター」から。
 なおこの地がイングランド北西部のチェシャー州の中心都市である「チェスター」と同じ名を冠する事になった理由は、ペンシルバニア植民地総督を務めた「ウィリアム・ペン」が元々の名前*1を改名したからである。

通報艦チェスター

 本艦は1911年から予備役に編入されているが、本家のwikiには気になる記載が存在する。抜粋してみよう
「1912年にはRMSタイタニックの事故の生存者を救助する任務に出動した。」
 気になって調べてみたところ、日本語の記事にはほとんど該当するものは無かったが、米海軍の通報艦「チェスター」がカルパティア号(タイタニック号の救助を行った民間船)と通信を行ったという記事を発見。本艦がかの通報艦であるという確証は取れなかったが、これから本艦に乗ろうとする艦長にとって本艦に対して少しでも愛着を持つ切っ掛けとなれば幸いである。

通報艦とは

 余談になってしまうが、上記において「通報艦」という艦種が登場したのでここで解説しておきたい。「通報艦」とは、無線通信が発達する以前において地上と海上の間・もしくは同じ海上においても距離が離れた艦と艦の間において、命令等の情報伝達を行う事を目的とした小型で速度の速い艦の事を指す。ただし小型で快速の艦というとコルベットやスループといった艦種とサイズ等が被る事もあり、国によっては「通報艦」という区分を設けずに、前述の艦に通報任務を任せるというケースもあった。
 20世紀初頭に無線通信の技術が急速に発展・一般化すると情報伝達のための通報任務に専用の艦を用意する必要が薄くなり、各国の海軍から「通報艦」という艦種そのものが姿を消す事になる*2。しかしフランスおよびポルトガル海軍においては植民地警備艦のことを「通報艦」と呼び、古い艦種名のままで運用した。

ラッパ状のナニカ

 本艦の艦上構造物においては特徴的なラッパ状のナニカを数多く確認できる。これは「カウルベンチレーター」と呼ばれる通風管であり、船が前進する力を利用して艦内に新鮮な空気を送り込む自然通風式の換気装置である。20世紀初頭の艦内で電力を十分に扱えない艦艇においては広く採用され、この時代の艦艇を特徴づける重要なシンボルとなっている。ところが自然通風式である以上、艦の後ろ側から風が吹いている場合は極端に換気効率が悪化してしまうという欠点もあった。もっともこの欠点については反対向きの通風管を取り付けるという対応策があり、実際に次級の「セントルイス」においては反対向きの通風管が確認できる。しかしこの通風管…観て貰えば判るが口が大きく開いているので空気だけでなく波しぶきや雨といった液体まで容赦なく取り込んでしまう。このため艦内で電力を比較的自由に扱える様になるとモーター駆動であらゆる方向の風を取り込める「マッシュルームベンチレーター」と呼ばれる形式が一般的になり、ほぼ廃れてしまうのである。ただし現代でも一部の小型船においては採用される場合もある様だ。

編集用コメント

編集用のコメントはこちら
  • エリート特性を追加。 -- 2021-10-08 (金) 04:14:33
  • 小ネタを追加 -- 2023-06-24 (土) 22:09:11

コメント欄

  • チェスターはtier2の中では抜群に乗り心地や性能面が素直で使いやすいです。弾道・弾速もいいし、装填も早くHE弾の発火もよくスピードも悪くない、船体が細いから正面向ければtier3辺りのガバ砲戦艦には致命傷は受けない。任務のお題をクリアする為の低tier使いには本当にに助かる艦艇とみます。ただbot絡みやこのtierだと乱戦になるので、ずっとzoomで射撃で撃ってしまうと囲まれている事があり、耐久性は微妙なので沈没必至。tier3とは明らかに性能差があるので、駆逐艦狙いに徹するかこれからtierが上がる船上で活かせる巡洋艦の動き方でいかないといいカモにされてしまいがち・・・始めたての方はtier2他国艦に比べてクセも少ないから乗ってみて下さい! -- 2021-06-16 (水) 13:06:27
  • 火力・機動性に問題あり。Aiにすらボコられる弱さです -- 2022-09-30 (金) 01:43:57

過去ログ

Chesterログ一覧

*1 元々の名前は「アップランド」であった。この名前はスウェーデンの「ウップランド」から採られているが、これはこの地を最初に開拓したのがスウェーデン人であったため。
*2 日本海軍においても艦種としての「通報艦」は1898(明治31)年から1912(明治45・大正元)年まで存在した。