以前作っていたWikiで書き損ねたコンテンツシリーズ
予備知識
- "POETRY"
- "imaginary gardens with real toads in them"で知られるMarianne Moore[1887-1972]の詩
- imaginary gardens with real toads in them
- 知られる割に日本語訳が定まっていない
私は訳語として「本物のヒキガエルが住む想像の庭」を用いているがバリエーションによって「空想の庭」だったり「架空の庭」だったり「想像上の庭」だったりするし、「住む」相当の語を補うかどうかもバリエーションが分かれるし、訳語の配置順も固定ではないし、ヒキガエルもただのカエルにされていたりする- gardensやtoadsが複数形のまま訳されている例はまるで見ない
- とにかくカエルと庭がセットで出てきたらこの詩を引用している
- ヒキガエル
- frogと比べてあまり可愛げが無いずんぐりむっくりしている方のカエル
英語圏の画像検索は半分くらい任天堂に侵蝕されている - Marianne Moore
- 北米 詩人
日本語訳が定まっていない お前もか
マリアン・ムーアだったりメリアン・ムーアだったりマリアンヌ・ムーアだったりする- 大学生の頃に女性参政権実現のためかなり努力したようだ えらい
しかし保守派による襲撃リスクを恐れての匿名活動が主体、たぶん本人の寄稿記事じゃね?みたいな文は多数見つかっているものの完全な活動ログは判明していない
- 女性参政権
伝統的に唱えられてきた「狂暴性に性差を見出す二元論的アイデア」の少なからぬ割合については、現代に至ってSNSでなかよく見当外れの方向に牙を剝き合うサルの群れでも観察すれば単純な話じゃ済まない実情を誰でも痛感することだろう
かつて仮定された「女性性における非暴力性」の正体とは、もしかすると単にジェンダーに温存された抑圧的呪縛だったのかもしれない
そして本邦の事例に限らずマスにおいては結局のところクソみてえな同調圧力が優越する場合も多い
それでも真珠湾攻撃を受けての宣戦布告にキャリアを賭してただ一人反対票を投じた人物が北米初の女性連邦議員に他ならなかった点は特筆に値すると思う
- 大学生の頃に女性参政権実現のためかなり努力したようだ えらい
POETRY(詩なるもの)*1
1967最終版
まだ著作権は切れていないが、誰一人気にせず堂々と全文引用している
私も倣うことにする
本文と和訳
改行が重要な詩であるため、確実に収めるべく文字サイズを最小にする
I, too, dislike it.
Reading it, however, with a perfect contempt for it, one discovers in
it, after all, a place for the genuine.
私とて、好かない。
しかし 完全なる軽蔑を以て読むうち見つ
けだす つまるところ、真なるもの棲まう地を。
私も、それが嫌いだ。
しかし、完全な軽蔑とともに読むと、その中
に、結局は、真なるものの場を発見する。
詩(ここでは打破を試みていた伝統的な韻や過剰なくらい凝った言い回しまで含む、あらゆる詩的表現(や詩作全般も含む)としての詩)それ自体に関する自己言及的な詩
タイトルの通り
- ?
- これで全文
- おいヒキガエルどこだよ
- 大半の行とともに改稿で削除された
- ???
- おい圧縮しすぎだろヒキガエルどこだよと考えた人が多く、この版はあまり受け入れられていない
本人も反応を見越してか圧縮前のバージョンを補注に載せている- 受け入れられていない
- [ここに山椒魚やブルカニロ博士の話]
それ以前の版
"POEMS"収録の1921年版
と
"OBSERVATIONS"収録の1924年版(※原本基準で30~31頁)
が広く知られる
改行位置や細かい言い回し等々かなり細かく改稿されている
ぶっちゃけ言語を超えての可搬性が無い
- 可搬性が無い
- ↑の三行詩ですらかなり強引に訳している
音韻や倒置法に込められた詩歌としてのリズムは無視しているし、
倒置を意訳しているがゆえに文法的な距離は(通常の文として読んだ)原文からやや離れているし、
そこまでやっても改行位置やインデントに込められたニュアンスも半ば欠落している
というか詩歌の世界においてアルファベット英文と漢字+かな文字日本語文は本質的に何も互換していない*2
その上で

これ*3をニュアンスそのまま翻訳可能だと言い張る奴がいたら信用しない方がいいぞ
気が向いたら↑に参考資料を付ける
(参考)全バージョン
- ニューヨーク市立工科大学が載っけていた
(参考)POETRYの引用
圧縮後バージョンは攻めすぎて賛否両論だが圧縮前バージョンはとても評価が高い
特にヒキガエルは詩論ないし文学論において大人気、皆様ご存知の枠として度々引用される
- 引用される
- 新古今和歌集の路線はダメだと唱える話からフィクションにおけるリアリズムの在り方まで用途は幅広い
後者は原文の取扱範囲を飛び出しているが誰も気にしていない ヒキガエルは今日もどこかで元気に寝そべっている
意外なところではレオ・レオーニなんかも引用している- レオ・レオーニ
- たぶんどっかで見るか読むかした事あるんじゃないの枠
- 日本では大手教科書会社に採用された『スイミー』が有名
- "Parallel Botany"(『平行植物』)原本はInternet Archiveにてレンタル可能(無料、要アカウント)
制限時間付きだが繰り返し再レンタルできる 妙な仕様だがまあたぶん契約の都合なのだろう
日本語版は工作舎から出ている
- botany
- 植物学