@機動戦

Last-modified: 2023-09-01 (金) 19:33:25

初めに

どうも皆さん こんにちはシドニア提督です
「 機動戦 」 について意味のあるのか分からない文章を長々と語る前にいくつか

  • 私は別に戦史に関しても CoW に関しても そこまで詳しいわけではありません
    なので何か間違っていたり、分からない事があったら遠慮なくコメ欄まで お願いします
  • 基礎陸戦ドクトリンのページにも機動戦について触れられていますが、こちらは それと大きく異なっているわけでもないので より深掘りしてみた形だと思ってもらえれば大丈夫です
     

「 機動戦 」 の定義

機動戦は、火力ではなく主に機動により遂行される戦闘の形態である
一般に攻撃力は、自らの移動能力と敵への物理的加害力の合算、または乗算だと考えられており、機動戦は移動能力の発揮を主眼においた戦闘であるといえる

以上 wikipedia からコピペ
まあ そりゃあ機動の戦なんだから機動 ( つまり、軍隊の移動 ) をメインにした戦争だよね
なお、機動というのは大きく分けて迂回 ・ 裏取り ・ 隠密に分類され ( 勝手な偏見 )、戦術的目標 ( 敵軍の包囲など ) もしくは戦略的目標 ( 敵首都 ・ 戦略的重要拠点の奪取など ) を達成するために行われる
だけど戦略的目標の為の機動は大抵戦術的目標も含めている
例えば敵の重要な補給や生産拠点を隠密しながらの機動で奪取した時、それらは戦略的な建物であるから これは戦略的な性格を持つ機動と言えるが、拠点奪還しようとする敵を撃滅するため戦場に先に着いていることから より強固な  陣地  野戦築城などが その後の展開として考えられる ( てかやらない人も珍しいと思う ) ので、この視点ではこの機動は敵部隊を野戦で打ち負かすための布石として用いられた戦術的目標を持つ機動としても見られるだろう
しかし ここで説明を終わらせるのも なんだか味気ない
なので過去に機動が活用された戦争や会戦のうち特に鮮やかなものを見てみよう

 

過去の芸術的 ( ? ) 機動

戦略的 ・ 戦術的機動代表① : 第二次ポエニ戦争

第二次ポエニ戦争とは商業国家カルタゴと共和制ローマの間に起こった戦争
カルタゴの天才司令官ハンニバルが暴れまくったやつ
ある野戦では自軍 5 万 vs 敵 8.5 万で自軍の死傷者 6,000、敵死傷者 70,000 とかいうチートな結果が出た ( カンナエの戦い )

それでは、本題の この戦争で行われた機動について
戦争開始時に、ハンニバルは今まで誰も成し遂げられなかった軍隊の爆速アルプス越えを達成 ( 日中戦争を一年で終わらせるレベルの神業 ) し、
別戦線から兵を引き抜いて慌てて迎撃に来たローマ軍を、トレビア川にて軽快な少数の騎兵による挑発で川の側まで誘い出したところを包囲殲滅した
1 万ちょっとのローマ兵は逃げ出すことに成功したものの、カルタゴ軍 4,000 の被害に対してローマ軍は 28,000 人を失った
ちなみに そのカルタゴ軍の 4,000 人も進軍の途中でついて来た いくらでも徴兵できるガリア人だったため、全く問題のない損失だったりする

その上に大打撃を被ったローマ軍がなんとか再建され、強固な防衛陣地をイタリア中部に築いた時も
その横の湿地を こっそり通り過ぎて、ローマも狙える位置に布陣をしてローマ軍を再び慌てさせた
そして そのローマが頑張って かき集めた軍勢をトラシメヌス湖畔の戦いで再び粉砕、ブラフも用いて隘路に敵を誘い出したところを伏兵で前後左 ( 右は湖 ) から挟撃し、またもや敵軍の完全包囲を達成し わずか三時間で三万人のローマ軍が消滅、もはや いくつに なるかも分からないハンニバル伝説の一つを作った
また、奇襲の模範例として今も戦史に語り継がれている

二回も野戦に完封負けしたローマ軍司令官は決戦を避け、自分の領土であることを利用し長期戦に持ち込もうとした
それに対してハンニバルは機動力をフル活用してイタリアを荒らしまわることでローマに対する信頼を失わせ、ローマの同盟国や属国を味方に引き入れようとしつつ、ローマ国内の世論を長期戦から決戦に変えようとした

これだけでも十分に すごいのだが、なんと この やべーやつ長期戦を唱えていた司令官が解任され、決戦に来たローマ野戦軍をカンナエで丸ごと包囲という上記のカンナエの戦いで大勝利を収めた

だがしかし、ローマの外交力の高さから寝返る都市は出ずにカルタゴ軍はジリ貧となり、またローマ市本体を たたこうとしても高度に城壁が張り巡らされたローマを攻略するには投石器等の攻城兵器が圧倒的に不足していたため
イタリアから撤退、そのころには増援に来たハンニバルの弟も来る途中でローマに敗北し増援が届かず、またカルタゴ領のスペインやアフリカがローマによって占領されつつあったため第二次ポエニ戦争はローマの勝利で終わった

つまり、この戦争は大まかに言えばハンニバルは機動をうまく活用し、敵を野戦で何度も粉砕しながらも外交には勝てなかったと言える
これについては

非株式会社いつかやる
という Youtuber の方が とても分かりやすく まとめているので詳しくは それを見てください

  • 動画リスト

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戦術的機動代表② : マンシュタイン・プラン

ナチスのフランス侵攻計画のこと

知っている人も多いと思うが、第二次世界大戦の初め、ドイツの機甲師団はベルギーのアルデンヌの森を抜けてマジノ線の背後に進出、連合国軍の退路と補給線を遮断しマジノ線に籠っていた部隊を包囲した

しかし ここでドイツはダンケルクの撤退 ( ダイナモ作戦 ) をやらかしてしまった
それによってイギリスでは戦争継続の声が高まり、アメリカ参戦からのノルマンディー上陸やハスキー作戦へ繋がったことは知っての通りだろう

まあ このときに戦争を継続したせいで大英帝国崩壊が数十年早まったんだけどね...

それはともかく、ドイツ軍の戦車を用いた電撃戦の成功は従来の延々と塹壕に籠る戦争から、戦車がまだ歩兵主力ではあったけれど戦争で極めて重大な役割を演じる時代、そして戦車に対して有効なゲリラ戦の時代の始まりを告げた

 

惑星 CoW での機動戦

ここでは この CoW で、新聞に機動戦が どうのこうの~だとか大本営発表したい人 ( おい筆者お前のことだよ )
のために どのようなことを すればいいかを書こう

 
 

と思ったが、上の機動戦の定義を見ても わかるようにとりあえず なんか目標を持って軍隊を動かし、移動メインで敵を攻めることが できれば一応は機動戦を自称することが できてしまうのである
しかも私 CoW 上手いかと言われたら たいして上手くはない
なので あくまで例と思って見てもらいたい

 

過去の失敗

温故(オンコ) ( 而 ) 知新(チシン) ( 過去を知ることが未来につながる ) という名言 ( (コトワザ)故事成語(コジセイゴ) ) がある通り、CoW というゲームの世界でも歴史の出来事から学べることは あるはずである
なので先ほど挙げた二つの機動戦の例が失敗した要因を挙げると

第二次ポエニ戦争については

  • 敵に対して頭数を揃えられなかったこと
  • 敵の領土に入った兵が結果的に半分遊兵化してしまったこと

だろう

ハンニバルが敵を野戦で何度も撃滅したにも関わらずローマ領で味方を得られず敵の中枢へ侵攻することはできなかった通り
頭数を揃えられなかったことに対しては、CoW でも全く同じことが言えて、どんなに有効な編成や作戦方針を生み出せていたとしても国力それぞれ均等なプレイヤーとの二正面は なかなか勝ちにくい
この wiki のほかのページにも書かれている通り、少しでも仮想敵国の軍隊や第三国の介入に不安があったら周囲の国へ手あたり次第に根回しをしよう
「 もし~~~が どちらかに侵攻したら一緒に追い払いませんか ? 」 という感じで

ハンニバルの軍がイタリアでは戦略的な成果は あまり得られないでいる間にカルタゴ本国が侵入され、ハンニバルは天才的指揮を防衛戦で発揮することができなかった
CoW で言うなら、一点突破をするプレイヤーをたまに見かけるが、一点突破用の師団を出すときには他の前線は薄くなっているため、集結中や突破点へ進軍しているときに他の前線が食い破られてしまっては逆に自国が占領され、また敵前線の軍が一点突破用の師団へ対処する余裕が生まれてしまう
したがって 「 一点突破をするときには、敵軍をしっかりと壊滅させることが重要であり、ここから一点突破した後は敵後方ではなく他の敵軍を殲滅するために前線と平行に動くべきだ 」 という結論が得られる
あくまで個人の好みだし ぶっちゃけ上記のような一点突破中に他の前線がやられるということ自体あまり起こらないけど (・ω<) テヘペロ
まあこれは CoW のユニットが 「 戦場から退却 」 という概念を知らないから一つの大きな会戦が亡国のリスクを近世並みに持っているせいでもあるけどね...

次にマンシュタイン・プランについては

・ 敵を仕留めきれなかったこと

が挙げられる...あれ ? 一つ上と同じじゃね ?

ちなみに CoW には補給がないので どんなに資源生産が少なくなっても大軍を保持することはでき、また砂漠のど真ん中に大軍を押し込むこともできるため、自由フランスみたいな状況になっても他の国のサポートがあれば本土奪還の可能性もあるだろう
 これにはカエルもニッコリ 
この前 聞いた話で、フランスで ほとんどの軍でアフリカに亡命した人は そのままドイツを倒すことは できなかったようであるが

 

適切な編成と機動

以上を踏まえて、私が機動戦に最適だと思う編成は

まず前線は、戦車の突撃にも ある程度は耐えられるようにしておくため、気持ち対戦車砲をいつもより多めに割り振り、 石油  オイルが足りる範囲で機動防御用師団も用意しよう
勝てなさそうな相手が来た時には潔く増援が来るまで退却することも重要
上でも述べたが直接戦闘で自軍が殲滅され、前線に穴が開くことが一番してはいけないことである

一点突破用の師団は、軍団編成テンプレ でいうなら重装甲軍団が一番望ましい
もしくは肉壁を減らす代わりに自走砲を減らし中戦車 3 : 駆逐戦車 2 : 対空自走砲 5 : 自走砲 10 とか
また、この一点突破用の師団を機動防御に回すこともできるだろう。
しかし敵主力が この一点突破用師団から逃げる形で進軍を続けると対処が遅れてしまうため、軽戦車と駆逐戦車 ( 迎撃時は分離 ) での機動防御用師団も一つは用意しておいたほうが良い

戦線の端と端に置いておくのがベストか
余力があったら機動防御用師団を二つ用意し戦線の両端に置き一点突破用師団を中央に置くのが良い

では、自分が一点突破をしようとした時に敵軍が逃げの姿勢を見せたら どうするのか ?

候補としては

  • 空挺で足止め
     敵に対空が少なかったら これでいける場合もある 
     hoi2 でも使われた伝統芸能 
     しばらく足止めするには まあまあ数を揃えないと いけないだろうが、空挺なら片手間に作っていられる 

ごめん やっぱ これ無理だわ
空挺のステータスが低すぎる

  • 追撃
    敵が歩兵軍なら いつかは追いつけるだろう
    しかし機甲軍の場合は まず追いつけない
    また、この場合の最も恐るべきことは敵の増援が来て包囲されてしまうことだ
    敵の他のユニットの編成や位置にもよるが、敵が歩兵軍なら有効な一手となるが、機甲軍なら あまり良い手段ではないだろう
  • 攻勢発起点を変える
    リスクを避けた一番無難な方法
    敵が一点突破に対して何らかの対策を講じる可能性もあるが、次は敵が入っていない時を狙い、また いつ どこで突破するのかを悟られないようにすれば成功確率も上がるはずだ

反対に相手が同じような作戦方針を持ち、一点突破に動いて来た時は

上に書いた通り

  • 敵軍の位置を把握する
    キホンのキ
  • 退却する
    上述のように、機動戦をする際に攻撃側にとっての失敗は、突破用の主力師団が殲滅されることだ
    なので防御側は自軍の損害を最小限に抑えつつ敵師団を返り討ちにするため、多少の領土が占領されることは厭わずに自軍の機甲師団の到着や味方の参戦などチャンスの到来まで数時間は逃げ回るべき
  • 陽動の可能性に注意する
    その敵軍は我が方の機甲師団を引き付けるための陽動かもしれない
    敵軍の位置を把握しておけば陽動に引っかかることも少なくなると思うが、ずっとスパイの結果が出てくるわけではないし敵領土の はるか後方まで偵察できるわけでもないので注意は怠らないようにしよう
 

関連ページ

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軍団編成テンプレ
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機動戦

 

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