広島東洋カープがリーグ3連覇後の2019年に経験したV逸・CS逸のこと。同年のキャッチフレーズ*1「水金地火木ドッテンカープ」と転倒の擬音語「ドテッ!」を掛けた蔑称である。
広島のキャッチフレーズ
2016年・2017年とリーグ2連覇を成し遂げた広島。この2年は
- 2016年:真赤激!(まっかげき)
- 2017年:カ舞吼!(かぶく)
という(広島基準では)平常運転のキャッチフレーズを掲げて戦っていた。
しかし2018年は「℃℃℃(ドドドォー!!!)」と、カープファンですら首をひねるキャッチフレーズ*2を発表。無事に3連覇を達成したため、この年こそ問題視はされなかったが……
水金地火木ドッテンカープ
2019年は「水金地火木ドッテンカープ」というさらに意味不明なキャッチフレーズ*3を発表。選手会長としてこのキャッチフレーズを発表する會澤翼が失笑の混ざった表情と共にプラカードを掲げたこともあり、この時点でネタフレーズ扱いとなっていた。
シーズン経過
この年は主力の流出や精神的支柱の引退もあり開幕直後は絶不調。
その後は持ち直し5月に球団記録の20勝を達成し首位に立つも、交流戦で絶望的な成績を叩き出しセ・リーグ首位を巨人に明け渡す。そして交流戦後からオールスター前までの12戦で1勝もできず、Bクラスに転落し前半戦を終える。
後半戦は1度も首位に立つことはなく2位から5位を乱高下。さらに6月30日の緒方監督による野間峻祥への暴行問題、8月17日のサビエル・バティスタのドーピング疑惑とスキャンダルも相次いだ。
そして9月19日の対DeNA最終戦を迎え、ここまで苦しめられてきた天敵・今永昇太を5回途中7失点で降板させるも、ネフタリ・ソトと梶谷隆幸に被弾しわずか1イニングで追い付かれた挙げ句、延長サヨナラ負けを喫しついにV逸が確定する。
さらに27日の対中日シーズン最終戦、「引き分け以上でCS確定」という大一番。ここで先発に防御率トップを走っていたクリス・ジョンソンを立てるが、7回に堂上直倫に被弾し痛恨の敗戦を喫する*4。
この広島の敗戦で自力CSが復活した阪神が翌28日のDeNA戦、29日と30日の中日戦(シーズン最終戦)に連勝したことでCS進出が決まり、最後の最後に広島は4位に転落してシーズンを終えた(シーズン最終戦の経過は竜虎同盟を参照)。
この年をもって緒方は広島監督を辞任したが、後任の佐々岡政権では3年間Aクラス入りがなく、この年を含めて4年連続Bクラス入りと低迷。監督が新井貴浩に変わった2023年に2位になるまで苦難を味わうことになった。