- アメリカ合衆国第35代大統領、ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)の略称。彼にちなみ命名されたニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港を指すこともある。
- 2000年代後半の阪神タイガースで活躍した鉄壁のリリーフ陣、ジェフ・ウィリアムス(Jeff Williams)*1、藤川球児(Fujikawa)*2、久保田智之(Kubota)*3の3人の頭文字を取った呼称。
本項では2. について述べる。
概要
岡田彰布監督(第一次政権)が率いた2005年の阪神タイガースは上述の3名を勝ちパターンとして擁し、6回までにリードしている試合の勝率が9割超えという圧倒的な成績とともにセ・リーグ優勝を果たす*4。当年の阪神の象徴として、優勝の原動力となった救援陣を指す本呼称が広く知れ渡った。
明確な発祥は定かではない*5が、公の場に出現したのは7月19日。前日の対横浜戦にて同3名の継投で零封勝ちを収め、翌19日に刊行された日刊スポーツの見出しに「JFK」の文字が掲載された。以降は上述の活躍も相まって浸透していく。
以降は岡田彰布監督が退任する2008年まで4年間にわたりJFKの起用が続き、当年終了時点で3人全員がいずれかのシーズンで75登板以上及び40ホールドポイント以上の経験ありという記録的な成績を残した。
年度別成績
太字はリーグ最高、赤太字はNPB記録
- 2005年
頭文字 選手名 登板 防御率 セーブ ホールド 奪三振 奪三振率 計 223 1.84 28 86 326 11.75 J J. ウィリアムス 75 2.11 0 37 90 10.57 F 藤川球児 80 1.36 1 46 139 13.55 K 久保田智之 68 2.12 27 3 97 10.82
- 2006年
頭文字 選手名 登板 防御率 セーブ ホールド 奪三振 奪三振率 計 157 1.94 36 58 228 11.62 J J. ウィリアムス 47 1.90 3 26 49 9.32 F 藤川球児 63 0.68 17 30 122 13.84 K 久保田智之 47 3.96 16 2 57 10.26
ウィリアムス及び久保田の故障離脱により登板数が減少。チームは終盤に中日ドラゴンズを猛追するも、シーズン2位に終わる。
- 2007年
頭文字 選手名 登板 防御率 セーブ ホールド 奪三振 奪三振率 計 221 1.51 46 94 282 9.90 J J. ウィリアムス 60 0.96 0 42 66 9.09 F 藤川球児 71 1.63 46 6 115 12.47 K 久保田智之 90 1.75 0 46 101 8.42
この年から久保田がセットアッパーへ、藤川がクローザーへ配置転換。安定した成績を残すが、2人ともに70登板以上(久保田に至ってはNPB記録の90登板)*6を記録したため酷使を心配する声が上がった。
- 2008年
頭文字 選手名 登板 防御率 セーブ ホールド 奪三振 奪三振率 計 187 2.33 43 61 230 9.94 J J. ウィリアムス 55 3.09 5 25 65 10.62 F 藤川球児 63 0.67 38 5 90 12.05 K 久保田智之 69 3.16 0 31 75 7.93
ウィリアムスと久保田が懸念通り不調に陥り、このシーズンでは最大13ゲーム差を巨人にひっくり返される歴史的V逸を喫した。
終焉
久保田は2008年オフに先発転向を志願するも、酷使が祟り2009年の登板は先発1試合のみ*7。ウィリアムスも故障で思ったような成績を残せず、スコット・アッチソンにセットアッパーの座を奪われ2009年限りで退団。
JFKは事実上の解体を迎え、藤川のみがクローザーとして活躍を続けた*8。
類似例
「JFK」以降、メディアではリリーフ陣の頭文字を取る命名法が流行した。
北海道日本ハムファイターズ
HAMの方程式(2006年)
| 頭文字 | 選手名 |
|---|---|
| H | 武田久(Hisashi) |
| A | (and) |
| M | マイケル中村(Michael) |
TOM / TIM(2006年)
| 頭文字 | 選手名 |
|---|---|
| T | 武田久 |
| O | 岡島秀樹(Okajima) |
| I | 伊藤剛(Itoh) |
| M | マイケル中村 |
千葉ロッテマリーンズ
埼玉西武ライオンズ
TTT(2015年)
| 頭文字 | 選手名 |
|---|---|
| T | 武隈祥太(Takekuma) |
| T | 増田達至(Tatsushi) |
| T | 髙橋朋己(Tomomi) |
読売ジャイアンツ
東京ヤクルトスワローズ
ROB*9 / 14ROB(2015年)
| 頭文字 | 選手名 |
|---|---|
| 14 | 秋吉亮(背番号) |
| R | オーランド・ロマン(Roman) |
| O | ローガン・オンドルセク(Ondrusek) |
| B | トニー・バーネット(Barnette) |
横浜ベイスターズ
中日ドラゴンズ
オリックス・バファローズ
阪神タイガース
福岡ソフトバンクホークス
余談
JFKを酷使したことから当時の阪神監督である岡田彰布には一部で「中継ぎを酷使する」というイメージがついてしまっている*16が、当時の阪神先発陣は主戦投手である下柳剛を筆頭に完投能力が著しく低く*17*18、JFKに依存せざるを得なかったという事情があった。
関連項目
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