ミシディア山脈

砂漠に巣くうサンドウォームの討伐に成功し
町に戻った自分たちを待っていたのは、
新たな事件だった。
ミシディア山脈でプレートの発掘をしていた
一団と連絡が取れなくなったという。
最近では、異形のモンスターが棲みついたと
いう噂もあり、一団が心配だという町長。
協会の指示を受けようとする自分を置いて、
アイオラは人命救助のために山脈に向かう。
ラルドなら人命優先だ。アイオラを追おう！

またしてもアイオラに後れをとるかたちに
なってしまった。彼女の颯爽とした後姿は
いちピクトロジカーとしての誇りそのもの
だった。
ひたすら山道を追い続け、追いつく。
「英雄は迷ったりしないものよ。迷ったら
自分に正直になるのが……あぶない！！」
アイオラに突き飛ばされ、モンスターの急襲
を避けるが、彼女が連れ去られてしまった！
迷いは禁物！モンスターを追え！

必死の思いでモンスターを倒し、アイオラを
助ける。疲れ果てて膝をついた自分をみて
声をあげて笑うアイオラ。
「今度は迷わなかったわね…。それにしても
すごいカオしてたよ……必死！って感じ」
褒められてるのか笑われてるのかよくわから
ないけど、自分のとった行動は間違いなかっ
たのだろう。それにしてもここのモンスター
は飛んでいるだけに攻撃が届きづらい。弓や
槍とかだとうまく届くかもしれない。

アイオラとともに山脈を進み、行方不明の
一団を発見した。町長から聞いていたよりも
人が少ない……。泣いている子供の姿から
察するに、父親がモンスターに連れ去られた
ようだ。はやくしなければ子供の父親が……
焦る自分を察したのか、アイオラが冷静に
子供達に語りかける。「大丈夫。私のメモリ
アを置いていくから、ここで待っていてね」
自分も子供達に語りかける。「必ずお父さん
を助けるから、信じて待っていてね！」

泣いている子供をあの日の自分に重ねる。
自分もあの日のラルドのようにあの子を助け
なければ……。
アイオラとともにモンスターの去った方向を
急ぐ。荒れた山道の様子を見る限り、いつも
のモンスターにはない不穏な雰囲気が漂う。
視界を遮るもののない山頂にたどり着いた
瞬間に息を呑む……。あれは……！
「ダメ！！あいつはあなたじゃまだ……！」
アイオラの言葉に耳を貸さずに飛び込む！

スカルミリョーネをなんとか倒したが
子供の父親は助けられなかった。
約束を守れなかったことを悔やむ自分に、
そんなことじゃ英雄になれない。できない
約束はするなと叱責するアイオラ。町に戻り
父親のことを子供に伝えようとした時、
アイオラのレイズの力で一命を取り留めた
父親が帰ってくる。「これは貸しよ。本当の
英雄を目指しなさいよね」と去って行く彼女
その背中に、もっと力をつけることを誓う。