旅立ち前夜

メモリアを襲った犯人を追いかける。
さっき免許を受け取った自分にとっては、
これがピクトロジカーとしての初仕事だ。

必死の思いで犯人の男を追いつめる。
ようやく男の首に手が届きそうになった
そのとき、立ち止まった男はメモリアを
使って攻撃をしかけてきた！

今こそピクトロジカの力を試すときだ！

一体、この男の目的はなんだったんだ……？
「陽動だな。騒ぎに乗じて、協会が保管して
いる【Σプレート】が盗まれた」
急なことに驚く。自分に話しかけてきたのは
子供の頃に自分を助けてくれた、あこがれの
ピクトロジカー「英雄ラルド」だった。
「犯人グループを追う。お前も来い」
「は、はい！」声がうわずった。
ラルドと共に事件を追う、失敗しないように
自分の成長を見てもらおう！

あこがれのピクトロジカー「ラルド」と
一緒に犯人グループを追いかける。
思いがけない偶然に、興奮で胸が高鳴る。

同時に、自分もラルドと同じピクトロジカー
になったのだという、変な実感に包まれる。

思わず舞い上がってしまったけれど、
とにかく今は犯人グループを追わなければ！

ラルドのピクトロジカは、子供の頃の記憶と
変わらず、今目の当たりにしても、自分の
理想とするピクトロジカそのものだった。

自分のピクトロジカとの差を思い知らされ
ながら、ラルドのやり方を目に焼き付ける。

犯人グループもいまや青息吐息。
油断することなく、全員を捕らえよう！

犯人グループは捕まえたが、プレートはみつ
からなかった。英雄ラルドは、協会の依頼で
そのままΣプレートを追うらしい。
「まだ危なっかしいが、お前は面白い才能が
ありそうだ」ラルドは自分をそう称した。
「あ、あの！」自分は子供の頃に命を助けて
もらったこと、ラルドにあこがれて、この道
に来たことを伝える。
「そうか、あの時の！　大きくなったな」
これが英雄ラルドとの、最初の事件だった。