スピラ中央台地

リリートは実習評価を「可」としてくれた。
そのおかげで、ピクトロジカーとしての活動
再開を認められ、協会から依頼が来る。
スピラ中央台地を抜け、東ロンフォールにて
調査隊と合流せよ。東ロンフォールに現れた
高い知識があると思われるモンスター。
それの調査を手伝うことが今回の目的だ。
「知識あるモンスターか…まるでメモリアだ
な」「わたしもそう思った」」と独り言に答え
るアイオラ。それは久しぶりの再会だった。

「なんか協会に目をつけられてるんだって？
そういうのは、もっと器用にやらないとね」
ニヤニヤしながら顔をのぞきこんでくる。
実際、指示違反を犯したことで、ラルドの
ように活躍することはできていない。でも、
ロウロやリリートと行動したことで自分の
ピクトロジカもかなり成長した。そのこと
を伝えると笑いながら「よりによってその
２人！？それはそれであんたには都合がよか
ったのかもね。それじゃ、お手並み拝見ね」

「確かにちょっと変わったかもね。あなたの
ピクトロジカ。でもこのへんのモンスターに
はちょっと足りない感じね。私でもちょっと
厳しくなってきたもの」確かにアイオラと
２人でもちょっと厳しくなってきた。
モンスターを倒すほど、モンスターが寄って
きているような感じもする。
「今日って…もしかして新月の日…？」
！！！！そうか……この地方では新月の日に
モンスターが活性化するのを失念していた…

内心青ざめながら、スピラ台地を進む。
なにか打つ手はないか……。
「もう迷っていてもしょうがないわ。
ここは２人の全力を尽くすだけよ。ちょっと
あなたのメモリアをみせてくれない？」
２人で手持ちのメモリアを並べてみる。
「なるほど…これならなんとかなるかも。
私のメモリアで背後からの防御を固めるわ。
あなたは攻撃に専念して。何があっても足を
止めずに進めば、きっとうまくいくわ！」

アイオラの目論見は的中した。この方法なら
いけると確信したそのとき、背後からアイオ
ラの悲鳴が。思わず立ち止まって後ろを確認
するが、駆け抜けるアイオラににらまれる。
「足を止めないで！私はちょっと滑って声が
でただけ。心配してくれるのはうれしいけど
今は余計な気遣いはいらないわ！」
あやうく作戦を台無しにするところだった。
改めてアイオラの凄さを実感する。とにかく
今は作戦の遂行に集中しよう。

目的地のロンフォールまでアイオラと進む。
「どう？英雄に少しは近づけた？」
自分はまだ学ぶことが多く、ラルドには
まだまだ近づけない。と答えると、彼女は、
「あなたはラルドになりたいの？英雄になり
たいの？」と聞いてきた。ラルドは英雄だ。
彼女の問いの真意がわからず困惑していると
「それもわからないなんて、本当にまだまだ
だねぇ」と大きなため息をつかれた。
自分がなりたいもの……それは……。