ジュリアン・ド・ラ・グラヴィエール級防護巡洋艦 ジュリアン・ド・ラ・グラヴィエール級
性能諸元
基本性能
※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし
Tier | 2 | |
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生存性 | 継戦能力 | 14061 |
抗堪性 | ・防郭防御7.50% ・火災浸水耐性10% ・装甲6% ・対水雷防御4.5% | |
主砲射程 | 8.22km | |
機動性 | 最大速力 | 22.78ノット[kt] |
最大出力への到着時間 | 9.79秒 | |
転舵速度 | 6.50度/秒 | |
転舵所要時間 | 6秒 | |
隠蔽性 | 6.72km |
・派生艦船
・兵装
主兵装 | 口径,搭載基数×門数 | 最大ダメージ(火災率)(防郭率) | 装填時間 | 砲塔旋回速度 |
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165mm 45口径 Mle 1893, 8基×1門 | HE弾 436(5%) AP弾 523(150%) | 8秒 | 9度/秒 |
ゲーム内説明
ジュリアン・ド・ラ・グラヴィエールは、フランス海軍用として建造されたものとしては、最後の防護巡洋艦です。本艦のシルエットと構造は、19世紀の変わり目におけるフランスの軍艦としては典型的なものであり、強力な165mm砲を搭載していた点が、諸外国の多くの競合艦との大きな違いでした。
解説
・主砲
同格では大き目の165mm砲8門を搭載する。しかしこの時代の典型である「舷側配置」の砲が左右に3門(計6門)存在するため、片舷に指向できるのは最大で5門となる。射程・装填速度ともに標準的な砲だが、砲塔旋回速度が他国同格巡洋艦に比べて劣っている、AP弾のダメージが高めという特徴がある。AP弾の貫徹力は口径相応にあり、駆逐艦と同格以下の巡洋艦の艦首や艦尾付近を撃つと過貫通を起こす。そのため駆逐艦にはHEを使用し、同格以下巡洋艦に対しては船体の中央部をAPで狙うと貫通や半貫通を出しやすい。格上巡洋艦は過貫通するものとしないものがあるため、与えたダメージを見て狙う場所の選定や弾種の切り替えを行いたい。接近戦が多く、敵艦の速力も遅いこのtier帯で、こうしたテクニックを身に着けておきたい。
・対空
本艦に対空能力は存在しない。そもそも格差分隊でtier3,4マッチに行かなければ空母と出会うことはないため問題ではない。
・装甲
防郭防御7.5%、装甲6%は他国の同格巡洋艦と同等だが弾くことは期待できない。そもそも防護巡洋艦に装甲を期待してはいけない。
・機動性
素の最大速度は22.78ノットと他国の同格巡洋艦が24から25ノット台を出してくるのに比べると若干見劣りする。では、転舵速度は速いかというと・・・1秒間に6.5度とそうでもない。他国の同格巡洋艦の舵が1秒間に7.4から7.6度とよく効くのに対して本艦は筑摩型(1秒間に6.2度)よりはマシといったレベル。他国の同格巡洋艦が5秒台で転舵できるのに対して本艦は6秒かかるということは覚えておこう。
・隠蔽性
素の海面発見距離は6.72kmと他国の同格巡洋艦と比べて標準的。
・生存性
素のHPが14000台と他国の同格巡洋艦より1000から2000ほど有利となっている。
・消耗品
砲艦の基本セットである高級船員食糧(装填)、予防整備パック(体力)、改良型ディーゼルエンジン(速度、転舵)を推奨。
・装備
装備品は兵装に「射撃システム改良」を搭載し砲塔旋回速度を補うと良いであろう。
防御はお好みで。適正は「推力改良2」あたりが無難か。
・エリート特性
・船体強化 HP+4%
・エリート砲術員 主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%
・功績 EXPアップ+10%
・総論
ティア2の巡洋艦として突出したものはないが、この段階でAP弾のダメージが高い等、攻撃能力に特化したフランス巡洋艦ルートの片鱗を見ることができる。
史実
本艦はフランスの海外領土の警備や通商破壊作戦向けとして、名造船官「エミール・ベルタン」による設計でブルターニュのロリアン海軍工廠で建造された。起工は1897年11月、進水は1899年6月であり、竣工・就役は1903年となっている。基本的な設計は第1次世界大戦前の標準的な一等巡洋艦(といっても実際はただの大型防護巡洋艦)である「ギシャン」の船体を小型化したものであったが、高い乾舷を持つ長船首楼型船体は外洋における凌波性に優れており、艦の使用目的とも合致していた。特徴的な4本の煙突は前後2本づつに分かれているが、これはフランス海軍式の「缶室分離配置」によるもので、ボイラー室を前後に振り分けて配置する事でどちらか一方が破壊されても動力を失わないようにとの配慮によるものであった。またこの時代の防護巡洋艦の多くは口径の異なる砲を混載しているのが普通であったが、本艦は搭載する砲の口径を統一しており、他国の防護巡洋艦に比べてやや進んだ設計となっていた*1。
小ネタ
本艦の艦名の元となった人物は「エドモン・ジュリアン・ド・ラ・グラヴィエール」。フランスの軍人であり、文筆家でもある。15歳で海軍に入ると次第に頭角を表し、順調に昇進を重ねて1862年には海軍中将まで登りつめる。世界史上でも有名なナポレオン3世の副官も務める一方、両世界論(フランスの月刊文学誌。大デュマ、バルザックらの作品を掲載していた)に寄稿するなど文筆活動も行っていた。主な著作は海軍の歴史に関するもの。1888年にはアカデミーの会員に選出された。
史実の項目を読んで本艦の起工(1897)年に疑問を持った艦長も居るだろう。そう、1894年9月の黄海海戦において「防護甲板の貫通が無くとも速射砲により短時間に大量の榴弾を浴びた結果、非装甲部分が徹底的に破壊され艦艇の戦闘能力が失われる」というケースが多発した事により、防護巡洋艦の建造ブームが終了したのが1895年頃である。他国においては「巡洋艦であっても垂直防御が必要である」という認識のもとに後の軽巡洋艦に相当する艦が生まれようとしている頃に、今更の防護巡洋艦の建造を行っているのだ。これは恐らくエミール・ベルタンがこの頃に海軍艦政本部長を務めていた*2事から、急な手の平返しはできずに忖度が行われたものと推測される。とはいえこの頃のエミール・ベルタンはかつての同志である青年学派と艦の設計を巡って対立、1903年には海軍を退官してフランス学士院に入会しているから海軍にはもう居場所が無かったのかもしれない(それでも栄転と言えるだろう)。
なお、彼が手掛けた最後の作品となった「ジュリアン・ド・ラ・グラヴィエール級防護巡洋艦」は何と1922年まで海軍に在籍、同年に退役し解体処分となっている。1922年といえばワシントン海軍軍縮条約の年であり、この時期まで生き残っていたのは驚きと言える。
編集用コメント
- エリート特性を追加。 -- 2021-07-07 (水) 00:59:54
- 解説の主砲、対空に追記 -- 2021-07-08 (木) 13:23:56
- 史実を記載 -- 2023-07-23 (日) 09:04:03
コメント欄
- 解説が全くなかったので素人ですが入れてみました。 -- 2019-02-10 (日) 13:55:50
- あとは特定のマスにカーソルを合わせると詳細な英文と数値がでてくるのでそれ見ながらであれば書けるかもしれません。 -- mt34812? 2019-02-10 (日) 22:02:25
- 最悪、データベースの解説も検討しておきます。 -- mt34812? 2019-02-10 (日) 22:53:50
- エリート特性を追加。 -- 2021-07-07 (水) 00:58:10
- こっちじゃなかったわ。 -- 2021-07-07 (水) 00:59:44
- 古くからある艦なのに、ここにきて史実(と小ネタもかな?)が追記されてる。嬉しい、ありがとうございます -- 2023-07-25 (火) 00:54:36