Kronshtadt

クロンシュタット級重巡洋艦　クロンシュタット

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

クロンシュタット級重巡洋艦は大型であり、その諸元は実質的には高速の「小型戦艦」でした。主砲として長射程の305mm砲を採用していましたが、脆弱な対空兵装が欠点でした。

解説

・主砲
　巡洋艦としてはかなり大きめの305mm砲を3連装で3基、計9門搭載。装填時間は素で14秒であり、ジークフリートの6門15秒ほどではないが、巡洋艦としては手数が少ない。ところが、後述する性能により「戦艦の6割程度の装填時間でこの砲の砲弾が飛来する」という事実は狙われた敵艦にとって大きな脅威となるだろう。
　AP弾ダメージは1333は巡洋艦の中でも、380mm砲を持つジークフリート(1770)と同口径のエギル(1357)に次ぐ高さであり、同口径のアラスカ(1280)と吾妻(1239)に勝る。また貫徹力は同じ305mm砲大型巡洋艦に比べるとやや低いが重巡には勝っており、戦艦の艦首や巡洋艦に通常貫通を出すには十分である。装填時間は先述の通り14秒で大型巡洋艦としては標準的だが一発が重いため、AP弾DPMも大型巡洋艦にしては高めで重巡並みとなっている(※基本的に巡洋艦のDPMは軽巡>重巡>大巡である)。HE弾についても口径相応に貫通力やダメージ(991)があるが、発火率が7%と微妙なので燃やすのはあまり得意ではない。基本的にAP弾運用をして、過貫通する駆逐艦相手にHE弾を使うと良いだろう。
弾道弾速については、砲弾の減速が少々大きいが初速がリガと同等の320m/sと非常に速く(同格巡洋艦のボリュームゾーンは250~270m/sである)、弾道も低めであるため偏差を取りやすい。また、射角も前方射角に優れるため、防御姿勢と攻撃をバランスよく両立させることが可能。精度についても良好。散布界はやや広いが、集弾性が2σと高いため中央に弾が集まりやすい。射程は13.08kmと380mm砲搭載のジークフリートに次ぎ、かなり長い(格下のオーディンやウラジオストクと同じ)。巡洋艦に対しては十分なアドバンテージだが、戦艦に対しては撤退中一方的に撃たれるということもあるので注意。
欠点もあり、砲塔旋回速度が4.5度/秒と戦艦以上に遅い。重巡並みでしかない装甲と低い機動性もあり、接近戦には向いていない。

・副砲
本艦は巡洋艦でありながらも副砲として軽巡の主砲レベルの152mm連装砲を4基搭載している。片舷指向可能数は2基4門である。HE弾のダメージは425と優秀で、装填時間も7秒と短く、射程も6.56kmとそこそこ。加えて射角がほぼ真正面からほぼ真後ろまでと極めて広いため、かなり使いやすい。但し片舷4門しかなく火力は低いため、あまり火力は出ない。
さらに自動副砲として100mm連装砲を4基搭載しているが、こちらはHE弾ダメージが177しかなく、装填時間は5秒と平均的で、射程が4.14kmしかないのでお飾り程度に考えよう。

・対空
殆どあてにならない。素の対空値217は同格最低であり対空射程は普通。総合的な対空能力は堂々の同格最下位である。艦艇スキルの「対空警戒」を保持してはいるが、スキルを使用してなお、かなり低い部類に入る。対空警戒のないローンやサン・ルイよりはマシであるが。

・装甲
装甲配置は基本的に重巡と変わらず、戦艦に対してはかなり不足していると言わざるを得ない。非常に残念なのが甲板装甲で、殆どの同格巡洋艦が50~75mmに収まっているのに対し、本艦はわずか35mmしかない。更に下にいるのはネプチューン(19mm)とドンスコイ(30mm)のみである。戦艦砲に対しては大型巡洋艦らしくHPが高いので重巡より多少耐えられるが、ペラペラの甲板に当たると余裕で抜かれるので戦艦からの射線には注意しよう。このように装甲は微妙だが、主砲が優秀であるため軽巡や重巡を相手取るのは容易である。

・機動性
最高速度は32.23ノットと大型巡洋艦では平均的である。大きめの船体のせいで加速と転舵性能は低い。加速については32.23ktまで21.89秒(加速度1.47kt/秒)と、大型巡洋艦の中では中間くらいであるが、巡洋艦としては不満を感じる低さ。舵の効きは5.5度/秒と吾妻(5.4度/秒)よりはマシだが同格内でブービー賞である。旋回半径が大きく転舵所要時間は10.50秒と長いので、装備等で強化することを検討しても良いだろう。とは言え戦艦よりは良いので、敵弾は可能な限り回避しよう。英戦や仏戦に乗りなれた艦長であればあまり難しいことではないかもしれない。

・隠蔽性
素の被発見距離は11.52kmと同格巡洋艦内で最悪。戦艦並みである。

・生存性
素のHPは44000台と船体の大きさなりにタフである。防御姿勢を堅持できれば舷側でそれなりの防御が可能とはいえ、艦首・艦尾等は巡洋艦相応の防御力であり、戦艦並みの打たれ強さを持つわけではない(実際巡洋艦だもの、仕方ないね)。また、対空戦闘能力の低さゆえに敵航空機から狙われ易いことや、巡洋艦としては機動性が低いことから、咄嗟の判断の遅れが致命的な傷になりやすい点にも注意。

・消耗品
「高級船員食糧」「予備整備パック」「改良型ディーゼルエンジン」の戦艦基本セットを推奨。

・装備
　兵装：「主砲改良3」　強力な主砲の性能を向上させるものを選びたい。
　防御：「操舵装置改良1」「推力改良1」等をお好みで。
　適正：「操舵装置改良2」　防空関連と隠蔽関連は元の値の低さから推奨できない。

・エリート特性
　・新型砲撃照準器　主砲射程+4%
　・内部隔壁改修　HP+1%、魚雷防御+7%、火災浸水耐性+7%
　・功績　EXPアップ+10%

・総論
日巡の吾妻に続いて実装されたプレミアム大型巡洋艦の第2弾である。本艦も戦艦並みの大型の船体に巡洋艦を凌駕する強力な砲を搭載した艦であるが、ライバルの吾妻よりはバランスが取れた調整をされている。それでもティア帯を考慮すると使い手を選ぶ艦と言えるため、自分の腕や周囲の環境をよく考えたうえで購入を検討して欲しい。

戦闘名誉章

史実

クロンシュタット級重巡洋艦は1930年代、ソビエト連邦海軍が列強海軍の装備する条約型重巡洋艦に対抗すべく建造した重巡洋艦である。ソ連では「本艦は重巡洋艦である」と主張したが、排水量や武装から世界的には巡洋戦艦としての扱いを受けた。スターリンは本艦に対して強い関心を持ったとされ、建造を急ぐように指示したが(実際に最終案が承認される前に起工が開始している)、主砲の設計が遅れドイツから急遽380mm砲を取り寄せようとしたが間に合わず独ソ戦の開戦(1941年6月)を迎える。その後、戦争の激化に伴い建造は中止され未成艦となった。

小ネタ

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