Maestrale

Last-modified: 2023-10-25 (水) 09:43:30

マエストラーレ級駆逐艦 マエストラーレ

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性能諸元

編集時 ver.5.4.0

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

Tier5
生存性継戦能力12544
抗堪性・防郭防御5%
・火災浸水耐性10%
・装甲防御3%
・魚雷防御3%
主砲射程6.36km
機動性最大速力37.23ノット[kt]
最大出力への到着時間9.67秒
転舵速度9.10度/秒
転舵所要時間2.7秒
隠蔽性5.76km



・派生艦船

派生元Turbine
派生先Aviere



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数装填時間ダメージ(火災率)(防郭率)砲塔旋回速度
120mm L/50 OTO M1931, 2基×2門5.5秒HE弾 336(3%)
SAP弾 504(150%)
15度/秒


魚雷口径,搭載基数×門数(片舷指向門数)装填時間ダメージ射程雷速浸水率魚雷管旋回速度
533mm, 2基×3門(6門)40秒28007.8km61.13kt11%25度/秒


対空砲種類ダメージ射程
大口径
小口径
0
16
0km
1.5km



・艦艇スキル

種類効果持続時間クールタイム使用可能回数
緊急エンジンブースト最大航行速度+20%
加速度+20%
12秒間40秒4回
排気発煙装置即時隠蔽の煙幕を展開する(煙幕持続時間2秒)6秒間40秒2回

ゲーム内説明

マエストラーレ級駆逐艦は、イタリア海軍のこの艦種における発展に大きな影響を与えた。主な特徴として速力が高く、主砲がより洗練されており、対潜兵装を搭載していた。

解説

・主砲
120mm連装砲を艦首と艦尾にそれぞれ1基づつ、計2基4門搭載という構成は変わって居ない。装填時間は据え置きながらもティア向上に伴い射程が微増しSAP弾ダメージの威力も向上。そして何より嬉しいのが砲塔旋回速度が前級の50%増しの15度/秒に向上した事である…この強化により明らかに前級よりも砲の指向はし易くなっている*1。だが射程の短さや射撃レートの低さはそのままであり、敵に有効打を与えられる機会や時間はそんなに長くないだろう。

・魚雷
533mmクラスを3連装魚雷発射管に収めて2基6射線という構成は変わって居ない。装填時間はやや伸びたものの魚雷ダメージが向上し、1基辺りの斉射火力は8400となり駆逐艦を瀕死にできる様になった。両舷合わせた斉射火力は17000弱と巡洋艦も瀕死にできるが、どちらもキリ良くワンパンできないところがややもどかしい。しかし雷速も微増し浸水率も微増しており、確実に技術の向上が観られる。

・対空
素の対空値は16とティア帯を考慮するとお話にならない。小口径対空砲のみの搭載で日駆の半分程度の威力であり、威嚇にすらならないだろう。

・装甲
駆逐艦に装甲や耐性を期待してはいけない。

・機動性
素の最高速度は37.23ノットとかなり向上したが、本艦は加速がマイルドで体感上はそこまで速くは感じられない*2。さらに本艦は舵の性能が「イタリア巡洋艦」を思わせる独特のもの*3であり、慣れないと扱いにくい。このため本艦を「普通の駆逐艦」だと思って操船すると魚雷事故や衝突を発生させやすいので注意して欲しい。自身を巡洋艦だと思って操船するか、装備等で補ってやると良いだろう。

・隠蔽性
素の被発見距離は5.76kmである。ソ連の「オホトニク」と同じ程度の隠蔽であり、雷駆として考えると隠蔽は良くない。

・生存性
素のHPは12500台と露駆並みの体力を誇り、他国同格と比較するとタフである。しかし同格にはより体力に優れる大型駆逐艦も居るので油断は禁物。本艦の特性的に対駆逐戦闘は急襲型、それ以外に対しては隠蔽雷撃で削ってから襲撃でトドメを刺すといった型になり易く、如何に体力を削られずに襲撃できるかが問われる。生存性は襲撃を成功させるだけの体力を残せるかどうかにかかって来るだろう。

・消耗品
「高品質石炭」「高級船員食糧」「改良型ディーゼルエンジン」の駆逐定番セットを推奨。

・艦艇スキル/艦長スキル
「緊急エンジンブースト」を4回「排気発煙装置」を2回使用可能。前級と比較すると「緊急エンジンブースト」を1回多く使える様になっている。艦長スキルについては使用回数の多いエンジンブーストを強化すべくLV9で「出力全開」を取得したいところ。

格納

 本艦は残念ながら艦艇スキルの使用回数の比率があまり良いとは言えず、近接戦闘における切り札である「排気発煙装置」が2回しか使えない。このため該当スキルを強化できるLV8については「雲隠れ」でなく「アドレナリン・ラッシュ」を取得する手もある。この選択をした場合、構成を活かすためにはLV5で「命知らず」を取得しスキル発動中のシナジー効果を狙おう。またこの構成は「ピンチに陥ると性能が上がる」構成ではあるがちょっとしたミスで沈み易いのでLV8で「準備万端」を取得して修理班のクールタイムを少しでも短縮、舵や推進系の故障で逃げ切れないというケースを予防するためにLV1で「緊急出動」を選択し保険をかけておく事を推奨したい。

・装備
 ・兵装 「主砲改良Ⅰ」
 ・防御 「推力改良Ⅰ」または「操舵装置改良Ⅰ」
 ・適正 「操舵装置改良Ⅱ」または「推力改良Ⅱ」
※機動性の所で述べた通り、本艦は舵の反応がよろしくない。慣れないうちは防御と適性の双方を「操舵装置改良」とするダブル舵システムを採用するのも良いだろう。

・エリート特性
 ・駆逐艦近代化改修 HP+2%、最高速度+3%、魚雷管旋回速度+7% 
 ・エリート砲術員 主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%  
 ・功績 EXPアップ+10%
※砲がまだまだ扱いにくい本艦で「エリート砲術員」を選ぶ必要性は薄い。そうなると消去法的に「駆逐艦近代化改修」で速度を向上させたほうが無難であろう。

・総論
 前級の弱点であった速度の遅さを克服した船体に、引き続き短距離向けではあるが砲旋回を改善した主砲とお馴染みの魚雷を搭載した艦である。ナザリオ魚雷をそのまま乗せていた前級と異なり、本艦の魚雷は各性能が向上しており…頼もしくもあるが微妙にもどかしい部分もある。とはいえ癖は強いが速度や隠蔽は優秀なため序盤は味方を先導して主戦場にいざないつつ「斥候」の役割を務め、敵の隙に乗じて弱った艦に襲撃をかける戦場の「辻斬り」として活躍しよう。敵駆逐を始末したり敵巡洋艦を追い払った後であれば、本艦の能力を活かして隠蔽雷撃に徹して大物狙いも可能。素の状態の生存性が低い事に目を瞑れば序盤から終盤まで活躍の場が見込めるポテンシャルを秘めている。

戦闘名誉章

レベル123
報酬艦艇exp2500
シルバー50k
艦艇exp2500
シルバー50k
艦艇exp2500
シルバー50k
ミッション内容10戦プレイ10回勝利

史実

格納

 「マエストラーレ級」駆逐艦は「タービン級」の改良型である「ダルド級」の欠点であった復元性の無さを解消すべく、船体を延長し「より高速航行時の安定性を追求した」タイプの駆逐艦である。1番艦「マエストラーレ」は1931年9月に起工し1934年4月に進水、1934年9月に竣工・就役している。このため「ダルド級」の第1グループの失敗が明らかになって直ぐに計画・設計が行われた事になる*4。なお主機および機関等はそのままであり、出力等は変わって居ないが船体形状の再設計等によりダルド級と同等の速度を出す事ができた。さらに主砲も口径こそ同じではあるが新型でより軽量のOTO社製「120mm L/50 Model1931」を搭載していた。
 船体が一回り大きくなった事から各部に余裕が生まれた事で「本艦の設計は後に続くイタリア駆逐艦の設計の基本」となり、次級の「ソルダティ級」も基本的には本艦をタイプシップとしている。また同型艦は本艦を含めて4隻建造され、それぞれが風の名前を元に命名されており、それ故に別名「ヴェンティ級」と呼ばれる事もある。
 第2次世界大戦にイタリアが参戦した1940年6月には地中海のシチリア島に居た事から、その後「カラブリア沖海戦(1940年7月)」「マタパン沖海戦(1941年3月)」といった主要な海戦にも参加している。1940年8月にイギリス海軍のH級駆逐艦「ホスタイル」がボン岬で触雷により沈没したが、この機雷を敷設したのは「マエストラーレ級」であるとされている。1番艦の「マエストラーレ」は1943年1月に触雷して損傷を受け、ジェノバで修復中であった。しかし同年9月8日にイタリアが連合軍との間に停戦協定を結ぶと、翌日の9月9日に自沈している。

小ネタ

艦形の変化

 余談になってしまうが「タービン級」から「ダルド級(第1グループ)」「ダルド級(第2グループ)」を経て「マエストラーレ級」に至る艦形の変化は、日本駆逐艦の艦形の変化以上にダイナミックであり、艦船模型マニアにとって人気のあるジャンルである(特に艦尾形状の変遷)。本ゲームにおいては「ダルド級」が実装されておらず、この変遷を港画面で眺める事ができないのはやや残念と言えよう。

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*1 ところが砲射程が短く敵艦をターゲットできる距離が短いことから、接近戦に持ち込もうと距離を詰める際に速めにターゲットしつつ魚雷発射のインジケーターを表示させて敵の動きを観察する、という通常の駆逐艦なら難なくできる小技が使いにくい。さらに距離を詰めるために蛇行して敵弾を回避しつつ、ターゲットしてからインジケーターで加減速を観つつ、ギリギリのところで艦艇スキルを発動させるタイミングを見計らうといった具合に駆逐艦としては操作が忙しく、明らかに駆逐艦での襲撃に慣れていない艦長には厳しい仕様である。
*2 実際には加速力は少しづつ改善されており、素の状態でも10秒を切るようになっている。また速度も装備の適性で「推力改良Ⅱ」を選択するとこれだけで39ノットを超え、消耗品の「改良型ディーゼルエンジン」も追加すると直線であれば40ノットを出せる。
*3 具体的には舵の反応が鈍く、他国の駆逐艦のような敏感な舵ではない。それでも頑張って舵を効かせるとある所から急に効いてくる。しかし効く際にも相応の重さを感じさせながらの旋回となるため、旋回半径は駆逐としては大きめ。纏めると反応の鈍さと舵の重さ、そしてその割に小回りはきかないので体感速度と合わさってややもっさり気味の動作となる。
*4 この辺りの事情に詳しい艦長が居られたら是非ともご意見、ご教授を頂きたい。