Ashitaka

天城型巡洋戦艦3番艦　愛鷹

見た目から分かるように、対空砲の少なさがよく分かる。

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

愛鷹は天城型巡洋戦艦の4隻目となるはずだった。1921年に起工されたが、完成することはなかった。1924年に建造計画は中止になり、解体されている。完成していれば、かなりの高速性と10門の410mm砲を誇る巡洋戦艦となるはずだった。

解説

天城型巡洋戦艦の三番艦。
Blitzで実装されている「天城」や「紀伊」より史実の計画案に近い見た目をしている。近代化改修がされる前の天城型と言った感じか。

・主砲
ティア7戦艦としては最大級の砲口径である410mmクラスの砲を連装砲塔に収め5基10門搭載。同郷の「長門」が4基8門構成であるのに対して、本艦は格上の「天城」、「紀伊」と同じ構成であり理論的にはティア8相当の火力をティア6・7戦場に持ち込める事になる*1。つまり本艦の強みの1つとして、同格の41センチ級主砲搭載艦よりも多くの砲を指向でき、その火力は格下・同格戦艦の装甲を無慈悲に切り裂く。命中すれば格上戦艦にとっても脅威となるだろう。とはいえこのティア帯に凶悪無比な砲を持ちこんでいるが故の弊害も当然あり、散布界こそまとも*2なものの、集弾率を示すシグマ値が(「シャルンホルスト」や「リヨン」といった艦ですら1なのに)0と非常に悪い事から砲弾が纏まらずに散ってしまう。このため「この砲の機嫌を取りつつ、如何に敵艦を粉砕もしくは後退させる事ができるか」が勝敗を分ける鍵となる。なお「天城」と異なり第3砲塔周辺に余計な構造物が無いので第3砲塔を指向するのに必要な傾け角度が緩い為、腹を天城ほど晒さずに済む点については覚えておくと良いだろう。

・副砲
140mm単装砲を片舷に8基、両舷合わせて16基搭載。砲性能自体は長門や陸奥など日本戦艦でお馴染みの砲である。HE弾ダメージは391で射程は約6kmと性能は微妙で、8門全弾命中させても瞬間火力は3128と気休め程度(そもそもこの艦の船体性能で副砲を使っての接近戦になっている時点でやばいのだが)。駆逐対策程度にしか使わない方がいいだろう。

・対空
本艦の致命的過ぎる弱点のその1。素の対空値147は「対空が低い」と言われる同国ティア6巡洋艦の青葉(129)並の値。（悪い意味で）一応、対空が低い戦艦で有名なジュリオには僅かに勝ってるが、それでも毛が生えたレベル、つまり豆鉄砲しか打たない戦艦と同じレベルだ…ほとんど玩具のような性能(同格仏戦のリヨンや英戦キングジョージ5世の約1/3の火力)である。ティア7は屈指の空母魔境ティアであり、加賀やサイパン、飛龍の強力な艦載機の前には為す術もない。当然ながらティア8ともマッチしてしまう…その際には翔鶴、エンタープライズの爆発的な攻撃を喰らうことにもなってしまう。更にはオランダの空襲もダイレクトに受けてしまう為、よく燃える…最悪の場合は、加賀やサイパンなどの御三家たちにフルボッコにされる…もし、空母マッチになってしまった場合には孤立は絶対にしてはならない。対空艦のそばにできる限り居る事や空母の制空支援が大切である。Tier7空母撲滅隊で有名なアトランタやフロリダがいたら力を貸してもらおう。

・装甲
本艦の致命的過ぎる弱点その2。
初期状態の天城なので戦艦ではなく巡洋戦艦。つまり、元々装甲が薄い天城より薄く、同格や格下の中でも下から数えた方が早いレベルとなってしまっている。愛鷹は天城型である関係上41センチ砲が5基も並び、バイタル及び船体が長いため遠距離で腹なんて晒した時には手痛い一撃が待っている。格下に対しては防御姿勢を取れば抜かれる事はあまりないと思われるが38センチ級主砲を持つオールドレディやWW1時のドイツ最強戦艦には要警戒。ボトムマッチの時は環境破壊艦に撃たれたら目が飛び出るほど削られてしまう(リヨンよりはまし)回避で避けたい所だが天城型特有のデカい船体で避けにくい。

・機動性
素の最高速度は28ノット台と巡洋戦艦らしい高速性能を持っている*3。ところが加速力がソ連艦ばりに低く、最高速に乗るまでには何と29秒近くかかってしまう…このため戦闘中に減速・停止を行う際には計画的に。また舵の効きも日戦としては良くなく、かなりの直線番長仕様であり自在に扱うには慣れが必要。

・隠蔽性
素の被発見距離は12.24kmと隠蔽が非常に良くない。プレミアム艦を含めても同格内でワーストの隠蔽なので常にその辺りを意識した上で立ち回る必要がある。とはいえ本艦の場合は隠蔽を向上させる装備品を選択する必要性は低い。

・生存性
素のHPは44000台と同格内では体力に優れる。しかし「隠蔽が低く発見されると雷撃・砲撃の初弾を集中され易い」上に「船体が大きく装甲も薄い上に低対空」と悪い条件も多く揃っているので呑気に側面を曝していると体力を一気に削られかねない。「天城」同様に敵からの射線管理・ヘイト管理をしっかり行いつつ防御姿勢や引き撃ち姿勢といった姿勢管理も行って初めてまともな生存性を発揮できると心得よう。とはいえ本艦も戦艦枠として参戦している以上、完全に弾受けを放棄すると味方が早期に壊滅しかねない。無理のない程度に弾受け・引き付けは実行すべきだろう。

・消耗品
HP、装填、速度がおすすめ。いつもの戦艦セットである。隠蔽は戦艦にはほぼ関係ないし、対空もつけたところでほとんど増えないのでNG。

・装備
　・兵装「主砲改良Ⅰ」
　・防御「推力改良Ⅰ」「操舵装置改良Ⅰ」
　・適正「操舵装置改良Ⅱ」「推力改良Ⅱ」

・エリート特性
　・戦艦近代化改修　HP+3%、小口径対空兵装ダメージ+5%、対水雷防御+5%
　・エリート砲術員　主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%
　・功績　EXPアップ+10%

・総論
いかにその大火力を敵に押し付けれるかにかかっている。
　同郷の「長門」型がバランスの良さを追求した艦であるのに対して一回り以上大きな船体に41cm砲を1基多く搭載し、まさに「火力と速力に全てのステータスを振りました」と言わんばかりの戦艦に仕上がっている。主砲の説明でも述べた通り、本艦の強みは10門もある41cm砲を素で28ノット台でデリバリーできる事にある。反面、ステータスを極振りした影響で防御能力や対空能力といった生存性に欠けており、速度にかまけて突出するとあっという間に体力を削られてしまう危険がある。とはいえ元が巡洋戦艦(BC)である以上「格下相手には戦艦として振舞い、格上相手には巡洋艦の如く振舞う」のが基本。このため如何に敵に対して弱点を見せずに被ダメを抑えつつ、ティア8並の火力を投射し続けることができるかを問われる。「石槌」以来の巡洋戦艦(BC)に乗り慣れた艦長には扱いやすく、かつユニークな特性を持つ艦と言えるだろう。

戦闘名誉章

史実

　八八艦隊計画艦の一艦級、天城型巡洋戦艦の三番艦。正式決定した艦名は「高雄」である。史実において、ワシントン海軍軍縮条約による戦艦の保有制限のため未完成のまま解体となった。
　wikipediaによれば当初の計画艦名が愛鷹らしい(二次情報のため過信は禁物である)。艦名が変更されたのは、富士山の近くにあり、富士山に比べればどうしても見劣りする愛鷹山は国家の守りたる主力艦の名前としては相応しくないとされたから、という説がある(もちろん諸説あり)。どちらにせよ正式な艦名は重巡洋艦の高雄と被るので使えなかっただろう。

小ネタ

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