うん、みんな祝福をありがとう。ボクにとって今日は…これまでの長い一生の中で一番幸せな日だ!
プロフィール
人物評
「この世界を見ておいで、あたしの子よ…みんなと仲良くなりなさい…」
「近い将来、君にはきっと素敵な友達ができる。これはあたしから君への祝福。」
「この世界を…お願いね…」ーー魔女「M」の独白
約500年前のモンドを危機に陥れた魔龍「ドゥリン」の名前を持った小竜。
童話の世界の生き物のように鮮やかでファンシーな配色のドラゴンである。
マスコットめいて小さい身体だが、兜のように頭部を包んだ角が重々しい。
彼は童話の世界をモチーフにした不思議な国「シムランカ」の出身である。
ある理由からシムランカの世界に馴染めず世を儚んでいたちびドゥリンは旅人たちと出会う。
この出会いがきっかけとなり、彼は忌み嫌っていた魔龍の名前──ドゥリンを受け入れ「ちびドゥリン」として生まれ変わった。
童話の世界に生み落とされたちびドゥリンは存在も童話のキャラクターそのものである。最初は物語上で宿命づけられた「役割」に殉じて、本人も望まないまま、気付かないままに悪役の龍を演じさせられていた。しかし、彼に対する友情を感じた勇者たち一行の祝福を受けてかわいらしい姿に変身したのであった。
シムランカの国で悪龍を演じさせられていた経験から、やや臆病で遠慮がちな言動を見せる。
しかし気を許した友達を前にすると明るい振る舞いを見せる。童話の世界で身を縮めていた反動からか好奇心も非常に強く、子供のように屈託のない行動には一番の友達である放浪者が苦言を呈する*1ほどである。
旅人たちがシムランカの騒動を解決したあと、「最初に自分の名前を呼んでくれた友達」という放浪者にくっついてテイワットにやってきた。
放浪者の懐に隠れてスメールの国などを見学して回っていたようで、冒険の後のマップ会話では隠れんぼを続けるように注意する放浪者のセリフも聞けた。
それから後の動向は語られていなかったが、ver5.6の魔神任務間章で久しぶりに登場した。
アルベドにより、モンド城のある一室に招かれたとのことである。友人である放浪者から背中を押されたのだと語るが、背景にはどのような事情があるのだろうか…。
かつてのちびドゥリン
シムランカにいた頃のちびドゥリンは「ちび」の言葉とは無縁の巨大な龍だった。
外見こそはからくり仕掛けの玩具のようだが、龍の身体は童話の世界で不釣り合いなほどに大きい。旅人たちテイワットに生きる人間から見ても小山のようなサイズ感である。

この巨躯が災いしたために、彼は身動き一つするだけで周囲の人々に恐れを抱かせてしまう。
ゲーム内で冒険できるマップには龍が残したという足跡や爪痕を見られるが、これはその気もなく彼がつけてしまった痕跡である。
玩具の世界の住人たちはシムランカで命を失うことはなく、非常に強い刺激を受けても1日もすればもとに戻る。しかし、巨龍が与えるショックの深さと恐ろしさは彼らに耐えられるものではなく、当然のように誰もが龍のことを警戒するようになる。
そして、生まれたばかりの彼の周囲には誰もいなくなった。時には巨大な身体を生かしてシムランカの住人を救うこともあったが、それも他の住人から見れば「龍に襲われかけている」と誤解されることになる。
シムランカの住人たちが楽しく騒がしく暮らす様子に憧れながら、ちびドゥリンは奥地でただ1人引きこもるようになった。
ただ生きているだけで周囲を脅かす。そんな現実を思い知らされ、世界から拒絶された彼のよりどころはただ一つだけだった。
「お母さんに会いたい」……。

あてもない願いが叶えられる日を待つことにも疲れた頃に、旅人たちが童話の世界に現われる。
何者か?の導きによってシムランカへ訪れた旅人が「森の妖精」「怪盗」「王様」「勇者」のような仲間たちと合流して龍の巣へやってきた。
これに対し、ちびドゥリンは脅すように攻撃を加えて彼らを遠ざけようとする。よしんば彼らと分かり合うことができても、シムランカの世界に自分が受け入れられるわけがないと思ってのことだった。
だが、旅路の中で童話の世界の仕組みに気付き始めた旅人たちはちびドゥリンの本質へ近付いていく。
最初にきっかけを与えたのは、「勇者」である放浪者だった。
「君もみんなから『嫌われている』のか…」
「…『自分の存在を歴史から消し去りたい』だなんて、いい願いとは言えないね」
「勇者」たちから祝福を受けたちびドゥリンは自身の内に押し殺していた本当の願い事を望み始める。
それに応えるために、旅人たちは童話の世界に生み落とされた存在を変えるための「魔法」をかけた。
「私、ニィロウは——森の妖精として祝福を授け、あなたが森の一員となることをここに認める…願わくば、皆があなたを受け入れ、あなたがここで自分の居場所を見つけられますように…」
「あたし、ナヴィアはオルビットの国王として祝福を与えん!あんたが王国の一員になることをここに認める!」
「わたしもこの世界の…えーと、長靴を履いた猫又として!あなたに祝福をあげる!」
「…この世界の勇者として、君に祝福を。君がシムランカの一員であることを認め、この世界に受け入れられることを願わん。同時に…君の友人として、君が前に進む道を見つけられるよう願っている…」
「俺は数多の世界を渡り歩いた旅人として、祝福を与える。君がどこにいようと、仲間と善意が共に寄り添いますように」
童話の世界に生まれた者は、モチーフとなった物語に殉じた役割を受け入れなければならない。
しかし、童話のキャラクターは創作者や読者の望みを受けて生まれるもの。
この世界で初めての友人たちから受けた祝福によって、悪役であったかわいそうな龍は誰も傷付けることのない小さな友達に生まれ変わったのであった。

なぜ「ドゥリン」だったのか
ちびドゥリンの前半生は不遇に泣かされているが、それもこれも「ドゥリン」という名前のせいである。
というのは、シムランカの世界を生み出した「魔女『M』」の願いは「報われなかった魔龍ドゥリンに救われてほしい」というものであったため。
元になった魔龍ドゥリンは「M」の仲間である「R」ことレインドットによってテイワットへ招かれた存在である。
彼の性質はテイワットと共存できるものではなく、世界の美しさに魅せられながらも猛毒を撒き散らして討伐されてしまっていた。
これを悲しんだ「M」がドゥリンをモデルにしたキャラクターを生み出し、テイワットを元にした童話の世界に生きてほしいと願ったのである。
ところが、同じ魔女である「B」の預言によれば、運命はあらかじめ定められているものらしい。
ドゥリンをモデルにしたキャラクターに命を吹き込めば、それは誰にも受け入れられずに死んでいった魔龍の非運を宿命づけられるのだ。
「でも、絶対ではないでしょう?少しでも可能性があるなら、この子は別の人生を歩むべきだと思う」
「ただ…その時には、他の人の助けが必要になるかもしれないけど」
「M」が創造した世界には、仲間である魔女の「A」と「B」によって更なる命が吹き込まれた。
こうして現実世界と地続きになったシムランカにおいて、ドゥリンの名前を託された新しい「ドゥリン」が生まれたのである。
他の魔女はゲーム本編で存命なのだが、「M」は老いて亡くなったようだ。
時が経ち、彼女の願いを覚えていた魔女の「A」が旅人たちをシムランカの世界に呼び込む。これがきっかけで、悪龍だったドゥリンにも新しい物語が始まったのである。
人間関係
- 魔女M:アンヤ・M・アンデシュドッテルという童話作家。魔女でもあるが、寄り合いである魔女会の「A」の席は埋まっていたので「M」の座に収められていた。
ちびドゥリンは彼女の名前も顔も知らないはずだが、確かに自分を生んでくれた母親である。 - 魔女A:ちびドゥリンのことを生まれた頃から把握しており、彼が運命を大きく変える転機に立ち合った魔女。シムランカの成り立ちにも大きく関わっている。
- 魔女B:ちびドゥリンのことを生まれた頃から把握しており、彼が運命を大きく変える転機に立ち合った魔女その2。シムランカの成り立ちにも大きく関わっている。
- ドゥリン:ちびドゥリンのモデル。昔のモンドを毒と巨体で荒らし回った巨龍であり、その心臓は今もドラゴンスパインで脈打っている。
- 放浪者:シムランカの世界に迷い込んだ学者。「勇者」の役割を何者かに押し付けられ、謎の声に導かれてシムランカの竜を救った。最初にドゥリンの名前を呼んだ存在であり、彼の最初の友人になった。
- アルベド:魔龍ドゥリンの生きた痕跡を研究している錬金術師。ドゥリンの生き写しのように作られた存在であるちびドゥリンに興味津々。魔神任務では彼をモンドに招いている。
出番
初登場
シムランカのイベントが初登場で裏の主役だった。
童話の世界を脅かす悪いドラゴンの扱いを受けていたが、実態は望まずして悪役を演じざるを得なかった非運のキャラクターである。
世界から消えてしまいたいのに、大きく強すぎる身体ゆえに死ぬことも出来ない。切実で悲痛な願いを抱えていたことがイベント終盤で明らかになり、ボイラたちの涙を誘った。
そのような悲哀を背負ったことにも意味があったのだが、それにしてもかわいそうである。
最後にはしっかり救済されたので本当によかったぜぇ…!
なお、イベントストーリーが最後まで公開されて間もなくキャストが公開されたので、途中までしか遊んでいないボイラたちには存在がネタバレとなっていた。
原神に限らず、ホヨバ公式はキャラ名や動画タイトルで容赦なくネタバレかますのが恒例なのである。
魔神任務「背理」
久川綾さんという大物声優がキャスティングされた割にゲームで殆ど出番がない…。そんな彼が再登場したのは、シムランカから10か月ほども経過したver5.6のこと。
シムランカのイベント後日談にぬるっと登場してさらっとドゥリン復活フラグを建てていたアルベドが主役……そんな魔神任務のストーリーにちびドゥリンも現れた。
ここでの詳しいネタバレは控えるが、アルベドに招かれてモンドに来ていたようである。彼が招かれた理由などは途中まで伏せられていたが、アルベドと縁の深い魔女のアリスはある程度察しがついていた様子だ。
ストーリーのクライマックスでは、プレイヤーたちにも思わぬ出来事が起こる……。

セリフ
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