各話メモ/アリス・イン・カレイドスピア1

Last-modified: 2023-04-15 (土) 22:13:34

1 phantasmagoria

タイトル

浄幻灯機(ファンタズマゴリア)
走馬灯
Wikipedia>ファンタズマゴリア

本文

  • ここには『』がない
    ここまでの地の文でも、見事に一人称が欠けている
    『アリス・イン・カレイドスピア』(以下アリスピ)のモチーフとなっている小説、『不思議の国のアリス』では、何度も主人公の変身が起きており、自己を喪失する話だとも言うことが出来る
    そして実は、あの有名な金髪ロングのアリスの姿も、すでに他の人物に変身したものだったりする(モデルとなったアリス・リデルの髪型は、黒髪のボブカットである)
    また、『不思議の国のアリス』には、二次性徴を迎えたアリス(とそれを見る作者)のとまどいを表現したものであるとする解釈もあるので、それを踏まえてこの後の展開を味わっていくのも良いかもしれない
  • わかり合えない者同の間に断絶が横たわるように、世界は二つに分断されている
    • 天に浮遊する地上と、重力に縛られた地獄と
      ガンダムシリーズのコロニーと地球の対立を思わせる
  • 写真撮影は、人の魂を感光材料に焼き付けてしまう禁忌の呪術だというのに
    カメラにまつわる迷信

2 ghost-graph

タイトル

写真(のろいのつえ)

本文

  • 兄は白い裸身を一心不乱に撮影する
    ルイス・キャロルは、少女たちのヌード写真を撮っていた
    そのため、彼には小児性愛者の疑惑がある
    だが、その証拠や撮影以上の性的な接触の話はない
    また、キャロルはロマン主義の影響を受け、裸の少女たちを神に最も近い純粋無垢な存在として捉えていたのではないかという解釈もある
    Wikipedia>ルイス・キャロル
  • 人類は窮地に立たされていた
  • 地獄の軍勢は休むことを知らずに天に浮かぶ聖なる大地に牙を剥き、罪なき人類に残された最後の楽園を奪おうと迫りくる
    『幻ア』とは真逆の戦況
    そして『地上』側の被害者意識が見られる解説
    「我々のほうが攻められている」「身を守るためにこちらから打って出なければならない」は、侵略戦争をする国の定番的なプロパガンダだったりもする
    『幻ア』の情報では、『上』の植民地だったザドーナが反乱して独立したとされている
    とりあえず、『アリス・インカレイドスピア』作中において、ザドーナ側から(武力攻撃としての)侵攻をしている様子は全く無い
    Wikipedia>プロパガンダ
  • 「帰るんだ。こんな化け物だらけの所にいられるか」
    ホラー映画における定番の死亡フラグ
  • おまじないの説明をしてしまえば、それはもう自然科学の仲間か、さもなくばお話や昔話の親戚ということになってしまいます
    最近/品森晶作品における呪術の定義
  • 天鏡卵炒(サニーサイドアップ)
    同じ料理が、ニ章では「目玉焼き」と呼ばれていた
    『地上』と『地下』では、同じものでも別の呼称、別の捉え方をされるという一例
  • 麺麭(パン)の翅を千切っては子供たちに少しずつ与え
    Wikipedia>アンパンマン
    「自らを犠牲にして食べ物を与える」というのは、『アンパンマン』の作者が普遍的な唯一の正義としてヒーロー像である
  • 「これあはわたしのからだ、これはわたしのち」
    コトバンク>ミサ
    Wikipedia>ミサ
    アリスがキリスト=救世主になぞらえられている
    これはカニバリズムではないか、という批判も古代(キリスト教迫害時代)からある
  • 『天主』
    天主は、呪術における一つの頂点に立った達人のこと
    また、天主は唯一神の和名でもある(現在は使われていない)
    Wikipedia>天主

3 the divine “B”rignt of queens

タイトル

王賢神授説
Wikipdia>王権神授説

本文

  • 全ては情報(ビット)から生じる
    『幻ア』のヲルヲーラと同じ捉え方
  • 九層からなる雲の防壁は
    九は、ゆらぎの神話において需要とされることが多い数である
  • 百科事典でも読んでいるような語り口
    実際に百科事典を参照している
  • 『扉』(ハイパーリンク)の向こう側に広がる位相幾何学(トポロジー)の異空間
  • 視差(パララクス)を利用して世界の可塑性を逆手に取り四次元空間を
    要するに、「見た目近いから実際に距離も近くなる」という、『邪視者』がやるような世界改変を、『杖』の理屈で可能にしているものだと推測される
  • あらゆる中間項を無視して直接世界を改変する
    中間項は、セカイ系に対する批判でもよく出てくる概念
    それ以外で目にすることはほとんどない
    Wikipedia>中間項
  • 漆黒の臓器を歪に縫合したような怪物たち
    『幻ア』四章以降に登場している怪物レゴン
  • &ruby(セカイ){浄界};に&ruby(アクセス){接続};可能な第六階梯の邪視者
  • 私は平穏に生きていたいだけなのに
    スローライフ小説でよくあるセリフ
  • 「タークスターク雲から堕ちた、タークズタークかみなり堕ちた♪」
    『幻ア』の大魔将ズタークスタークの元ネタ?
  • 奇跡的に下半身の着衣は無事なままだ
    『ドラゴンボール』などで良くある現象
    登場人物の生命はともかく、放送コードとか出版コードとかは厳守されねばならない

4 a gleam of hope

タイトル

一縷の望み

本文

  • パルサ方伯
    『幻ア』でその家系の登場人物(ローザ?)が出てくる
  • アエジーム虹冠公。婚姻制作で多国間に版図を広げているクロウサー家の血統こそ
    クロウサー家は結婚によって勢力を伸ばしている強大な血族
    くわしくは『幻ア』を参照のこと
  • ファラゾーラ辺境伯は?
  • 問題ないでしょう
    ファラゾーラは、アリスが滅ぼした実家なので問題は全く無かったりする
  • だって、退屈はつらいこと
  • 私は、死にたくない
    物語(エンターテイメント)にとって、読者の退屈は死に直結する危機である

5 Twinkle, twinkle, little ground

タイトル

キラキラ光る小さな土地よ
(ここからキラキラ星)

本文

  • 輜重(しちょう)
    Wikipdia>輜重
    その軽視は太平洋戦争における日本の敗北要因の一つであり、『小説家になろう』に限らず戦記物における典型的な敗北フラグである
  • 前の新入りも姓の方を無くしたって話でよ
    フォボスのこと
  • 天気予報、天気占い
    天気を予測する天気予報に対して、操作するのが天気占い
    『幻ア』三章「幕間 『もうひとつの悪夢』」で違いが説明されている
  • 扉に遠く離れた場所の風景画を描けば
    後で出てくる『扉』(ハイパーリンク)の呪術
  • こいつは百科事典か何かなのだろうか
    そのインターフェイスです
  • アリスがセレナの創作物を盗作したという情報が
    無許可での立体化と改変(傷の追加)はやりました
  • 自律型の『仮想使い魔』
    大魔将ズダークスターク?のこと
  • 中身が丸ごと入れ替わって、都市国家という政体がそのまま維持され続けているザドーナ
    Wikipedia>テセウスの船
  • 斜巻酵母(クグロフ)
  • 近年では遺伝学的根拠に基づいて差別撤廃を訴える声が大きく
    要するに、遺伝的には、闇妖精も無徴の北辺帝国人(霊長類)も同じ人種であり違いは無い、ということ
  • 『兎の穴』
    槍神教が非公認のルート
    『アリス・イン・カレイドスピア/ペンデュラム』参照のこと
  • (ポーン)
    ポーンはチェスのコマで一番多くて弱いもの
    将棋で言う歩にあたる
    アリスの軍隊はチェスの駒に見立てられている
    Wikipedia.チェス
  • 自分でクイーンとか言ってしまいました
    『鏡の国のアリス』でアリスは、(チェスの駒として)女王の資格を手に入れていたりする
    Wikipedia>鏡の国のアリス
  • 帝国というのは、一種の形式の呪術だと思うんだ
    『幻ア』にも出てくる捉え方
    国家は共同幻想であるという吉本隆明の考え方がある
    Wikipedia>共同幻想論
  • アヴロニア
    天体を参照のこと
  • リーヴァリオン
    神々を参照のこと
  • 繭衣のルウテト
    ルウテト
    詳細は『幻ア』四章を参照のこと

6 How I wonder what you found

タイトル

いったいなにを見つけたの

本文

  • 静謐の(スプーン)
    月のこと?
  • 真空を作り出し、大気の流れを操作
    真空へ大気を流れ込ませた
  • その他聖人

    激流を渡った逸話を持つ聖人 巨岩を次々と投擲する聖人 洪水の流れを操作する聖人 あらゆる銃弾をその身に引き寄せる聖人

    「異教徒は許さないんだからっ」「あのぉ~、私の骨、知りませんかっ」「…無口なのは、入れ歯だから。拷問、平気だよ?」「い、いじめないで! 迫害されても屈しないもん!」「塔登りならまっかせて! 一緒に上で修行しない?」「宜候! 錨を上げろ! あたいがいれば、雷なんてへっちゃらだい!」

名前の出ていない聖人はゆらぎの神話上ではなくこの世界の聖人を参照したものが多いか?
巨岩投げ:ステファノ?

wikipedia>ステファノ

抜歯:アポロニア

wikipedia>アポロニア(聖人)

塔登り:シメオン

wikipedia>登塔者シメオン

雷除け:エラスムス

wikipedia>エラスムス(聖人)

  • ファラゾーラからの情報提供で
    ファラゾーラ一族も、完全には滅亡していないようだ
  • この任務には一番非好戦的な者がふさわしかった
    明かされる『』の客観的性格評価
  • 古の妖精王たちは邪視者としての到達点の一つである第七階梯であったと言い伝えられている
    第七階梯に至った者は、巨人とも神とも呼ばれ、実際にそのように巨大に見えたりもする。
    呪術体系>邪視

7 Down under a crust you fry

タイトル

地殻の下でこんがり揚げて

本文

  • ファラゾーラという家は必ずより優れた次代を生み出さなければ滅ぶという呪いを始祖にかけられていたという
    • 親殺しを是とする血塗られた家系
    • 帝国西端、国境に広がる大森林から攻めてくる『異形の諸部族』に対抗するためにその因習は必要だったのだ
  • お父様とお母様は禁じられた呪術によって本物よりも優れた偽物を作り出しました
    • それが『言理の魔女』(アメル・ア・フィリス)と名付けられた純正二次元人
  • アリスは己の運命に逆らったのか、それとも運命に従って親殺しを成し遂げたのか
  • 私は、あらゆる普遍的な物語類型を参照し続けながら『私という物語』を自動生成する、お話の妖精
    Wikipedia>物語類型
  • 無数の夢を抱きしめる揺りかご、子供たちが遊ぶ箱庭の名を、{世界槍};(カレイドスピア)といった
    物語のタイトル『アリス・イン・カレイドスピア』
  • 私はおもしろおかしい不条理な物語のまま、人間として世界に在りたい
    • 虚構である私が、それらしい振る舞いだけで人間性を獲得できたなら、それを世界槍に刻み込むことで『それも人間である』という規則の世界を構築できるかもしれない
    • そうしたら、この世界に夢やおとぎ話といった虚構の住人たちを連れてきて、閉塞した世界のあり方を変えられるかもしれない
    • 私は、いつか世界をもっともっと楽しくしたい
    • 二つに分かたれたこの世界、大地を(ページ)に見立てて綴じてしまえば、それは一冊の本になるでしょう
      『幻ア』四章「アポテオーズ『シナモリアキラはここにいる』」にて、まさにそのような変化を遂げた第三世界槍の未来が語られてる

8 Like an adamantite in the sky

タイトル

まるでお空の金剛石(アダマンタイト)

本文

  • 魂まで完全に女になるまであと少しだろう
  • そうなってしまえばもう終わりだ
    • たとえブリシュールを追い出しても兄は生涯美少女という存在形式に固定されてしまう
  • わたくしの『邪視』で彼女の構築した男たちの物語を交錯(クロスオーバー)させ、耽美的に絡み合わせてやったのです
    全ての女子がBL好きというわけではないので、押しつけはやめましょう

ピクシブ百科事典>BL
ピクシブ百科事典>クロスオーバー
ピクシブ百科事典>腐向けタグ入れて下さい。
はてな匿名ダイアリー>「ホモが嫌いな女子なんていません!」への異論

  • 剛力戦神マーウォルス
    ピクシブ百科事典>マーウォルス
    マーヴェラスのもじり?
    「漢字の異名+カタカナ名称」は、ロボットアニメのタイトルによくあるパターン
  • あらゆる障害を無視して瞬時に空間を跳躍する圧倒的な移動能力
    チェスの女王の特徴
  • 彼は私の騎士(ナイト)です
    駒としてだけでなくパートナーとしての意味も含まれている
  • 『失明稲妻』は世界を改変し、その結果として世界の構成要素である生命すら創造してしまう
    生命の起源の化学進化説(雷の電流によるアミノ酸の生成)
    前述の沼男だけでなく、生命/知性体の創造という意味合いで『フランケンシュタイン』の怪物にまつわるイメージも引喩している?
    また、稲妻によって複製された分身にはオリジナルと同じ自意識があるか不明という『沼男』の問題提起を、自意識=クオリアと解釈し、哲学的ゾンビと同一視してもいるのだろう
    Wikipedia>生命の起源>ユーリ・ミラーの実験
    Wikipedia>フランケンシュタイン
    FGO攻略まとめWiki>フランケンシュタイン
  • 輝く二重振り子が稲妻色の大鎌へと変貌した
    後にアリスは『ペンデュラム』においてジュピター=アリスと呼ばれるが、ジュピターと同一視されるゼウスの武器が、アダマスの大鎌である
    また、ゼウスの父クロノスが、その父(=ゼウスの祖父)ウーラノスを追放したときに使ったのも、アダマスの鎌
    つまり、神および父殺しに最適な武器であると言える
    Wikipedia>ゼウス
    Wikipedia>クロノス
  • 魂の解釈なんて、一つじゃなくていい
  • だから、そんなものは視点を変えれば幾らでも変わるのだ
  • 切り分けられたもの、二つの有り様は表裏一体
  • それは光と影のように
  • 兄の立場を考えたらもう別人として生きた方がいいかもしれない
  • しかしそれを口に出したが最後、幼なじみたちの誰かの屋敷に華やかな美貌の侍女が増えていた、などということになりかねないので黙っていた
    続編である『ペンデュラム』で実現してしまった
  • 平穏無事に暮らしたいのに、強引に非日常に巻き込まれて迷惑してるのね
    スローライフ系主人公の設定/建前
  • この空間、世界槍が完全に記憶してるな。上書きしても元に戻るし…
  • 早午晩餐(ブラナー)
    ブレックファースト(breakfast)とランチ(lunch)とディナー(dinner)の合成語?
    ブランチ(brunch)の強化版?
    『鏡の国のアリス』にも良く出てくる「かばん語」
    Wikipedia>かばん語