#contents

*概要 [#bb0b3579]
-NVIDIAが2026年5月に発表したupscaleモデル。
正式名称は''Pi''xel diffusion ''D''ecoder

-詳しい説明はこちら
https://research.nvidia.com/labs/sil/projects/pid/
https://github.com/nv-tlabs/PiD

-2026/5/25にComfyUIで導入され標準搭載、続いて、Forge Neoで導入された。

-入力画像を再描画するタイプのUpscalerであり、プロンプト指示が可能
--"PiD reformulates the latent-to-pixel decoder as a conditional pixel-space diffusion model, unifying decoding"(PiDは、Latentからピクセルへのデコーダーを条件付きピクセル空間拡散モデルとして再定式化した)と説明されているとおり、PiDの本体は一般の画像生成と同形式の拡散モデル (Diffusion Model) である。
--利用にあたってはPiDの拡散モデルの他にテキストエンコーダーとしてgemma_2_2bを使用する。
--Latentからピクセルへのデコード自体をモデル化しているためVAEは不要。

-公式では「PiDはVAE/RAEデコーダーに代わるプラグアンドプレイ式の拡散デコーダー」((https://github.com/nv-tlabs/PiD))とある通り、VAEは不要である
...のだが、全体の処理内容によっては結局併用するDiffusion Model(FLUX.1, Anima等)に対応したVAEが必要になる
--txt2imgで生成したLatent画像を入力とする場合はVAE不要(LatentアップスケールによるHires.fixのような使い方)
--方式上FluxやQwen等の標準VAEと比較した場合の色変化が避けられないが、標準VAEの色に寄せるためにColor Match系ノードで補正する場合は、参照する「標準」色のピクセル画像が必要であるため標準VAEによるデコードが必要。
--ピクセル画像を入力とするimg2imgの場合は、最初にLatent画像にエンコードするためにVAEが必要。

-アップスケールの品質の評価はあまり高くない(2026年6月時点の暫定評価。PiDモデルのチューニングにより評価は変動する可能性がある)
--特に[[ZIT]], WAN2.1 VAE upscale2x, SeedVR2等と比較される事が多い。
--現在リリースされているPiDモデルはx4倍固定であり、x4倍で比較すればPiDの品質と処理時間のバランスが取れてはいる。しかし一般に利用されることが多いx1.5倍やx2倍で比較すると、処理時間に対する品質が見合わないものとなる。
---ESRGANなどのAIアップスケーラーもx4倍固定のものが多くx2倍で利用する場合はx0.5でダウンスケールする等が普通ではあるが、PiDは再描画を含む拡散モデルであるためESRGAN等とは比較にならないほど遅い。またSeedVR2等は可変アップスケーラーでありx4ではPiDのほうが速いが、x2ではSeedVR2の3bモデルと同等か僅かに遅くなる。
--FluxやQwen等の標準VAEと比較すると明らかに色が異なる。
---2026/7/9リリースのv1.5で改善したらしい。SD系がまだリリースされてない、一部はINT8版が出ていないなどの評価に入れない事情はあるものの、出ているものでは(少なくともQwen INT8は)v1よりかなり好印象。

*モデルの種類 [#x95bd1f3]
-Comfy-Org/PixelDiT 
https://huggingface.co/Comfy-Org/PixelDiT/tree/main/diffusion_models

*使い方 [#maac402f]
**ComfyUI [#l82e8ec5]
Comfy-Orgテンプレートに登録されているワークフローか、有志によるカスタムノードとサンプルワークフローで使用可能。 

***Comfy-Orgテンプレート [#n6fd5e3a]
カスタムノードをインストールせずComfyUI標準ノードのみで使用できるので、少し試すだけならこちらを推奨。
ComfyUIメニューの「テンプレート」を開き、"pid"等で検索すると見つかる「[[PiD: Latent Upscale Decode>https://github.com/Comfy-Org/workflow_templates/blob/main/templates/utility_pid_latent_upscale_dit.json]]」というワークフロー。
PiDモデルはワークフロー内のリンクなどから自分でダウンロードする必要がある。
-ワークフローの特徴
--使用するノード:PiD Conditioningノード、sigmas付きのSamplerCustomノード
--Text to Image部分はZ-Image-Turbo、PiD部分はpid_flux1を使用する(Z-Image-TurboはFLUX.1のVAEを利用しているため)WFなので、他のモデルを利用したい場合はWFとモデルを自分で変更する必要あり
--Load CLIP・・・typeをpixelditに設定する

***カスタムノード [#eac0ef0b]
https://github.com/Merserk/ComfyUI-PiD/
PiDモデルは自分で準備してもいいが、モデルがフォルダになくても使用時にダウンロードされる。
example_workflowsフォルダにサンプルワークフローが格納されている。
VRAM、DRAMともにあればあるだけ使う仕組みのようで、4kに上げるにはDRAMがかなり必要。
(24GBでは768x1024まではPiD SampleノードでOOMエラーで止まった、より細くするとギリギリ足りたが。ここで解像度制限が祟る…)
//別の筆者より:
//ComfyUI全体にかかる場所に書かれていましたが、当該カスタムノード利用時の話だと思われるので移動しました。
//当方はVRAM32GB環境でComfy-OrgテンプレートWF利用ですが、1024x1024のx4利用時でVRAM消費22~23GB、1536x1536のx4利用時はVRAM消費が上限に達しつつもOOMにならず1分以内に完走しました。
//もっとも当方環境では当該カスタムノードでも1024x1024のx4利用時でVRAM消費19~20GBでしたので、他の環境要因があるかもしれませんが。
//ちなみにComfy-OrgテンプレートWFには解像度制約もありません。可能であればComfy-Orgテンプレートも試してみてください。
-[[pid_qwenimage_complete.json>https://github.com/Merserk/ComfyUI-PiD/blob/main/example_workflows/pid_qwenimage_complete.json]]
--デフォルトはQwen-Image向け設定
--Animaを利用する場合は以下を変更する。PiDノードはqwenimageのままでよい(AnimaはQwen-ImageのVAEを利用しているため)
---Load Diffusion Model・・・animaのモデルを指定。
---Load CLIP・・・qwen_3_06bモデルを指定。
--解像度は特定のものしか使えないのでPiD Empty Latent Imageでckpt typeとresolutionを選択(こちらの環境では1k ckptと1:1、4:3はエラーで中断のため3:2以上を使った)で生成可能
-[[pid_image_to_image_2kto4k_complete.json>https://github.com/Merserk/ComfyUI-PiD/blob/main/example_workflows/pid_image_to_image_2kto4k_complete.json]]
--他のアップスケーラーと同様のことをPiDモデルで行うワークフロー

**Forge neo [#c6cba2a4]
二通りの使用方法があり、それぞれに制約がある。
-xlやanimaのような画像生成モデルと同様に、左上のUI Presetからpidを選択してimg2imgで使用する方法
--img2imgタブでのみ利用でき、txt2imgタブでは利用できない。
-Hires.fixやControlNet Integratedと同様に、txt2imgタブとimg2imgタブそれぞれにあるPiD Integratedというアコーディオンメニューのチェックボックスを有効にして使用する方法
--Hires.fixとの同時利用はできない。

***UI Preset=pidでの設定例 [#v8fa058c]
https://github.com/Haoming02/sd-webui-forge-classic/wiki/Inference-References#pid

*生成品質 [#pbc4cabf]
**特徴 [#k194379a]
-配布モデルのトレーニングサイズが2K,4Kで、基本的に4倍へのアップスケールを想定したものであり極端過ぎる。
--なお、[[ComfyUI-PiDカスタムノード>https://github.com/Merserk/ComfyUI-PiD/]]のUpscaleでは、
2x、4x、6x、8x
という選択肢があるものの、これはUIで選択できるだけである。
Forge Neoでも4x以外を選択できる(ワーニングメッセージが出る)が、4倍モデルを4x以外のスケールで使用すると低品質な出力となる。
--[[NvidiaのPiD公式HF>https://huggingface.co/nvidia/PiD]]ではSigLIP用の8xモデルがリリースされているが、Comfy-OrgからリリースされているSafetensors形式は4xモデルのみである。
--ComfyUI向けのカスタムノードやワークフローでも制約が多い。latent解像度は512*512, 1024*1024, 1024*768, 1008*672, 1008*432の縦横セットから選択、倍率も*4のみ(モデルが512学習と1024以上学習のよう)。

**品質に関する情報 [#l48d15c7]

-「NVIDIA PiD - Pixel Diffusion Decoder」を使用してZITとFlux-1をテストする
https://www.reddit.com/r/StableDiffusion/comments/1tnk3hg/testing_zit_and_flux1_with_nvidia_pid_pixel/

-Nvidia PiDはわりと凄い!けど何に使えばいいの?
https://note.com/hirorohi03/n/n903b7000f27c

-「最近の主な出来事」ページより
--PiDは4倍なのが本当にダメで使い道が無いわ。2倍だと性能的に他のアップスケーラーと勝負にならないんだろうけど。wan2.1 upscaleは2倍なので使い道があるかもね。 -- 2026-06-28 (日) 12:33:40New
--週末にanimaのnsfwで使い比べてみたけど、PiDは本当に使いづらいね、不評も納得。AMD環境だからかエラーで使えない設定で解像度制限も更に厳しい、そのx4アップスケールもGemmaがcensoredだからか全然綺麗には仕上がらない。SDXLで不評なのももしかして?
逆にwan2.1 VAE upscale2xは素直だった、アニメ絵もCG系も実写風も普通程度には仕上がる、1.5kで作るより1kで作ってアップスケールのほうが速いし。(3min対1min) -- 2026-06-29 (月) 11:33:28New!

*コメント・指摘・助言 [#b70e3f7c]
#pcomment(,5,reply)
>(Tips)
-[[質問をするならここを見て!>よくある質問#a8bb5a7e]]
#br
-既存コメントの先頭にあるラジオボタンをONにすると、そのコメントの下にぶら下げ返信する形になる(ツリー構造)。
-コメントの文中で↵ボタン(下の画像参照)を押すと「&br&#59;」の文字列が挿入される。これは送信後に改行として機能するので、文章の整形に役立つ。
&ref(wikiwiki編集のコツ/br.png,around,50%);