戦術・プレイング とは 
カードゲームにおける戦術とは、対戦において目的達成のためにカードを運用する方法・手段のことであり、「勝つためにカードをどうプレイし、使っていくか」と言える。
これに対し、プレイング(Playing)は対戦中にプレイヤーがとる選択や行動のことであり、「カードで何をするか」と言える。
つまり、デッキ構築の段階である程度どういったカードをどんな順番で出すのかを考えるのが戦術、実際に対戦する際に選択していくのがプレイングと言える。
例えば、主流となっているデッキ(=環境デッキ)への対策を考えるならば、デッキ構築段階で取るべき戦術を考え、実際に対戦する際には、プレイングによって実践していく必要がある。
- 「戦術」に似た単語として「戦略」がある。ざっくり言うと目的達成のために長期的・大きな計画を考えるのが戦略、ある場面で目的達成のために人や物を運用するのが戦術である。
どちらも目的達成のための手段だが、定義が広く、区別が難しい。
Z/Xで主に用いられる戦術・プレイング 
序盤の攻防 
Z/Xにおける「序盤」の考え方はカードプールの変遷と共に変わってくるが、概ね2ターンまでと考えられる。
神秘への道標(第31弾)までの序盤の流れは概ね下記にようになる。
1ターン目:ゼクスを出すが、攻撃はしない。
2ターン目:相手が出してきたゼクスを破壊、もしくは除去。
基本的には、相手のスタートカードを攻撃しない(=こちらから破壊させない)というプレイングが多くなっている。
スタートカードには展開を補助する効果を持ったものも多く、基本的に破壊すると相手がアドバンテージを得やすくなる。
そのため、序盤はスタートカードは破壊しない事が多い。
代わりに登場時効果を持ったゼクスを出し、攻撃せずともアドバンテージを得ることができるようにデッキ構築時点から意識する必要がある。
一方で、スタートカードがバニラの場合は、攻撃されたくない、もしくは破壊されても構わない、という事でなので、破壊しても良いだろう。
上記を踏まえ先手1ターン目にゼクスをプレイするスクエアだが、基本的には防御を考えて自分のプレイヤースクエア横となる。
また、イグニッションを先に行いたい場合は、ゼクスを相手のスタートカードに隣接させて攻撃はしない、といったプレイングもある。
これはウェイカーLvを重視するデッキで多く見受けられる。
相手のスタートカードやデッキによるものの、スタートカードの破壊を狙うタイミングは以下のように考えるといい。
デッキにもよるが、概ねディンギルやウェイカーが出せ、本格的に展開が始まる3~4ターン目が目安になるだろう。
- カードプールの変遷によりスタートカードを攻撃する、しないのプレイング方針は変化している。
- 神域との邂逅(第16弾)以降
ゼクス エクストラが実装され、ディンギルが登場。
併せてそれに関連する能力としてディンギルLvが登場した。
これにより先攻の1ターン目の攻撃は相手にLvアップ効果を持つアッパーイベントをプレイする機会を与える事となった。
そのため、先にディンギルLvを上げられてしまう事態を避けるため、攻撃しないプレイングが基本となった。
また、プレイヤースクエアにゼクスが残っていれば自身がディンギルの降臨条件を満たしやすくなる事も攻撃しないプレイング成立の一助となった。 - 絆が導く未来(第24弾)
ゼクス オーバーブーストが実装され、これまで以上にパートナーゼクスを採用したデッキが主流となる。
これに伴い、強力な効果を持つパートナーゼクスのスタートカードが登場したことで、攻撃しないプレイングがより顕著になったと言える。
IGOBするためにはチャージにパートナーゼクスの名称を含むカードが必要となる事も拍車をかけたと言える。 - 夢装<イデアライズ>(第32弾)以降
ドリーム・キーが実装され、ゲートカード、夢装条件を持ったイデアライズが登場。
ゲートカードでドリーム・キーを得るためには、対応するパートナーゼクスが攻撃で相手ゼクスを破壊する必要がある。
ドリーム・キーは夢装条件を満たすために必要となるため、以前よりも積極的に攻撃に出る事が選択肢として有望となってきた。
- 神域との邂逅(第16弾)以降
自分のゼクスを除去する行為 
相手のプレイヤースクエアへの攻撃は通常、隣接するノーマルスクエアの数、つまり3回しかできず、1ターンに狙えるライフのダメージが限られてしまう。
攻撃回数を増やす手段としてはレンジやリブートする効果、ゼクスを移動する効果も存在するが、これらは利用できるデッキが限られてしまう。
そこで考えられたのが、攻撃した自分のゼクスを除去して新たにリブートのゼクスを登場させ攻撃回数を増やす、というプレイングである。
もちろん、除去した分のボードアドバンテージは失ってしまうため、その攻撃によって勝負を決められる詰めの段階や、ライフが優位な場面、除去した後でも有利な盤面を維持できる場合に行うことが望ましい。
- 起動能力のコスト、もしくは効果を解決するための条件
除去した後に別の効果があるため、アドバンテージを失いにくい。 - 自分のゼクスも選べる除去
アドバンテージは失ってしまうが、防御手段や単純な除去としても使えるので汎用性が高い。
5止め 
絆が導く未来(第24弾)で登場したゼクス オーバーブーストへの対策として、相手がIGOBできないようにするプレイング。
デッキの構築を5止め前提にすることで戦術に組み込んだ場合と、プレイングとして一旦5止めをする場合の2つがある。
夢装<イデアライズ>(第32弾)で登場した誓いゼクスは自分のリソース枚数の参照でIGOBすることができるになった。
これにより相手にはよるが5止めではIGOBを防げなくなった。
とは言え、リソースブースト手段を持たないデッキ相手に先行4ターン目の5止めは有効と言える。
詳細は5止めを参照。
環境デッキの傾向と対策 
2019年3月現在の環境における、大型大会などで勝率または使用率の高いデッキの傾向と対策です。
Tier1 
大会で非常に多く見かけるデッキ。
高いデッキパワーや安定性、対策の難しさから勝率が高く、優勝することも多い。
- 【序曲ベイン】
IGOBと崩壊への序曲によって滅獄竜デスティニーベインを登場させて連続攻撃を仕掛けるデッキ。
恋の応援モテッツを採用し、ライフ操作によってイグニッションアイコン持ちを多くし、ライフの質を高める事で守りにも期待できる。- 対策
滅獄竜デスティニーベインと扇動するトイガーによって大きく攻撃回数を伸ばしてくるため、極力チャージを与えないようにすることが有効です。
また、要となる滅獄竜デスティニーベインの攻撃を通さない、コスト3以下のゼクスを登場させないようにすることも有効でしょう。
鋭鋒の金爪アルモタヘルなどの回数制限のない除去も、IGOBや滅獄竜デスティニーベインをプレイヤースクエアに隣接させざるを得なくなるため、攻撃回数を大きく減らせます。
ただしその場合、限無栄盛の『創造』ルルには注意しましょう。
- 対策
- 【ヤシギディンギル】
ディンギルLvを持つイグニッションアイコンでビートダウンするデッキ。
猛撃の勇角エイクスニールと咬断機械グレイヴバイトを使った連続攻撃が特に強力。- 対策
デッキのほとんどがコスト4以下のゼクスで構成されることが多い。
プレイヤースクエアの忌門の番狼プフェルトナーや正義の瑞獣カイチに対して何もできないことも。
優美なる狩猟者モルガナイトスピアやIGOBの採用の有無も確認しましょう。
滅天竜ラストゼオレムも有効ですが、手札の枚数と緋の爆炎シャルラハロートには注意が必要。
- 対策
Tier2 
大会でも多く見られるデッキ。
安定性や決め手といった何かしらの要素でTier1には劣るものの、デッキパワー自体はTier1にも匹敵する。
- 【OBアニムス】
IGOBから滅獄竜デスティニーベインやカレイド・サンタ・アニムス?を出して連続攻撃を仕掛けるデッキ。
夢見る旋律カレンでも連続攻撃しやすい- 対策
ほとんどの場合“華望契騎”アニムスから動くので5止めやトラッシュメタが有効。
とはいえこのデッキ自体も5止めをしやすいデッキなので、原罪の覚醒アニムスをIGOBなしで突破できるかが問題となる。
滅獄竜デスティニーベインの攻撃さえ通さなければ大きくライフを削られることもないのでIGOBや撃ち抜く人形リゲル・ドールもろとも一掃できる正義の黄昏でも凌ぎやすい。
- 対策
- 【E☆2】
IGOBから大型ゼクスを展開するデッキ。
ハッピーアニバーサリー えつみんはチャージ消費をしないためディンギルによってチャージ確保がしやすくなっています。
手札補充がしやすいため、リトルガーディアンや創星合体ビッグバーンによる追撃、猫は喜び庭駆け回るや正義の黄昏などメタカードの採用も見られます。
- 【女神】
烈日の猫女神バステトによってチャージを作りつつ、女神の効果によって序盤から攻めやすいデッキ。
2ターン目でも烈日の猫女神バステトから女神の休息アルテミス、水辺の癒しナイチンゲールで2点狙うことができます。
また、IGOBも2枚の女神を登場させることができ強力。
Last Danceの採用も増えているので絶界による防御も難しい。- 対策
沈魚落雁の美女 小喬が残っているとノーコストで手札を増やされてしまうので優先的に除去を。
- 対策
- 【ライカンスロープ】
序盤にリソースブーストを行い、終盤に万刺の烈爪ウェアタイガーなどを使って連続攻撃を仕掛けるデッキ。
詰め切れない場合でも高パワーのゼクスでスクエアを制圧できる。
Tier3 
大会でしばしば見かけるデッキ。
Tier1、Tier2ほどデッキパワーは高くないものの、爆発力や速攻に長けたものが多い。
- 【アルモタヘル】
IGOBからカラミティ・エンド アルモタヘルで連続攻撃が強力なデッキ。
チャージの調整や誓いの回収も容易なため、IGOBがかなりしやすくなっています。- 対策
IGOBへの依存度が高いため5止めが有効だが、リソース7になると災禍の顕現者アルモタヘルで制圧される可能性もある。
また、トラッシュ依存度も高めなのでチャージを与えない、またはトラッシュを除去することも視野に入る。
四凶星 終焉の魔獣エンデを複数並べられるとこちらの行動が大きく制限されてしまうため、早めにライフを削ることも必要。
- 対策
- 【リゲル】
IGOBとリゲル★クリスマスによるビートダウンデッキ。
リゲル★クリスマスによる5止めも可能だが、初期リソースにリゲル以外が入ると使えない戦術なのでリソースの確認をしておくとよい。
ブランデッドソード アルダナブからの展開やドローの多さから後続も確保しやすく、レンジによって攻撃回数も稼げる。
- 【ケット・シー】
3ターン目からニャインライブズ メインクーン・天満神猫メインクーン・地下街の賢者マヌルなどを使って速攻を仕掛けるデッキです。
単体のパワーは低いカードが多いものの、スクエアを埋めることに長けています。
先行では特に強力です。
議論板 
- 【ク・リト】もまだプール少なくて上がってこなさそうで、特筆するデッキもなさそうですかね -- 2019-04-29 (月) 17:00:57
- てすと クリトはどうなるでしょうね -- 2019-04-10 (水) 22:17:40