トリニティアンサンブル

　【共通部分】
音楽や、それに関わっていた候補者の魂、知識が集積された塔界に残る音の要素。

塔界にわずかに残っていた、かつての世界の音が形を持って塔魔となったものと思われる。
音楽の三要素とされているが、この塔界ではそれと同時に火水風の三属性を持つようだ。

　【M】
メロディは連続することによって意味を持つ。本来単音であるはずのこの塔魔たちがそれにとどまらず属性を持つのも、旋律がもたらした意味だろうか。
ただ、もうこの世界に聴衆はいない。音はただ、寂しく残滓が残るだけである。

　【R】
音の並び。塔界に挑むとき、それを感じずにはいられないことが多々ある。
魔神の構成や、力の組み合わせ。相乗して効果が増すものもあれば、もちろんその逆もある。
音楽の三要素はそのまま「他者との関わり」に繋がると考えてしまうのは穿ち過ぎだろうか？

　【H】
音は重なり、並び、それぞれが役割を持って組み合わさる。この塔魔も、三体がそれぞれの役割を持っているのかもしれない。
無数の塔界や、魔神や、候補者の存在も、それぞれが役割を持つことで可能となるものがあるだろうか。

　【共通部分】
かつて音楽が文化として発展した世界の住人が発明した、音楽を構成する諸要素。
どうやら無作為に音楽的に才能のあった候補者の魂が集積されたわけではなく、元々塔界となる以前は音楽が文化として多大に発展した世界であったようだ。

　【忘れられた旋律】
この塔魔たちは、実態を持ってしまっている。だが、音楽は実体を持っていれば優れたものになるというわけではあるまい。
その点で、この塔魔たちはもはや何の変哲もない塔魔たちと言っていいだろう。
この中に素晴らしいメロディの数々が詰め込まれているわけではなさそうだ。

　【刻まぬ律動】
この塔魔の攻撃が、取り立ててリズミカルということはなかった。ならば、かつての音楽を知っているのは、やはり死した魂のみということになる。
だが、死者の声はあくまで誰かの言葉にすぎない。真偽を特定することはできない。過去を直接見るのでなければ。世界の音の真実は、知り得ない。

　【失われた和音】
アムドゥシアスは塔魔たちにさしたる興味を示さなかった。
彼女が求めている調和とは、こんな塔魔の姿になることではなかったのだから。
だが、この姿は、この世界においては、最も調和のとれた姿なのかもしれない。