ディズニー作品「ピーター・パン」のキャラクター。
KHIで結託していたヴィランの一人で、ネバーランドに停泊する海賊船ジョリー・ロジャー号の船長。
ピーター・パンに左手を切り落とされたため恨んでいる。
その切られた左手はワニに食べられ、しかもそのクロコダイルにその味を気に入られてしまって以来つけ狙われている。
- そのため彼はこのワニを恐れ、時計の音(食われた左手についていた)が聞こえてくると怯え出す。
左手があった部分には鉤状の義手をつけている。これが「フック」という名前の由来…かと思いきや、彼の本名は「ジェームズ・バーソロミュー・フック」。フックをつけているからフック船長なのではなく、フックをつける前から彼はフック船長だったのだ。ややこしいな!
- ちなみに昔精巧な技術がなかった時代は鉤状の義手は何かと役に立つのでよく使われていたらしい。
側にはいつも腹心のMr.スミーがおり、彼には強い信頼を寄せている。
ちなみに「ティンカー・ベルとネバーランドの海賊船」において、イギリスの名門私立校として有名なイートン校出身であることが明かされるなど、出自からしてかなりのエリート。
CVは大塚周夫(KHI、COM(Re:COM含む))→内田直哉(BbS)。
- 大塚氏は「ピーター・パン」のブエナ・ビスタ版及びTBS版でフック船長を演じており、内田氏は「ピーター・パン2」以降の担当声優である。
- 大塚氏はBbSから登場したマスター・ゼアノートと同じ配役。
BbSで担当声優が変化したのはゼアノートと被らないようにするためと思われがちだが、実際は続編「ピーター・パン2」にて担当声優が変わり、それに合わせたため。(ピーター・パン2の公開はKHIの発売より後)- KHIIで召喚キャラクターとして登場したピーター・パンはこの時点から「ピーター・パン2」のキャストに変更されている。
- 冷酷で計算高いマスター・ゼアノート、憎めない悪役であり陽気でおっちょこちょいなおじさんであるフックを比べてみるのも面白いだろう。
- 余談ながら、大塚氏は日本のアニメである世界名作劇場「ピーターパンの冒険」においてもフック船長を演じている。
- 大塚氏はBbSから登場したマスター・ゼアノートと同じ配役。
FM版及び北米版における声優はコーリー・バートン。
KHシリーズではコミカルなキャラクターとは裏腹に、ほとんどの作品で終盤のボスとして登場する実力者。
魔法や特殊な力を使うこともなく腕っぷし一つでキーブレード使いと渡り合う、ヴィランの中でも随一の武闘派である。特にBbSでは結構な数のプレイヤーが彼に苦しめられた。
さらに、欲望丸出しだったりハートレスを使役したりと闇に飲まれそうな要素がたっぷりなのだが、今のところ一度も自らが闇に飲まれたことはないという地味に凄い人。
- 火が苦手なのか、ファイア系の攻撃に弱かったり怯みやすかったりする。ファイア系の攻撃で怯んだ時には「あちちちち」と言う。
逆にサンダー系の攻撃には耐性を持つことが多い。ただしKHIの時はわざわざ剣を掲げて感電したりしていた。
KH
最初はホロウバスティオンのイベントシーンにてシルエットで登場。
ブギーと喧嘩になりかけたところをマレフィセントに制止される。
カイリを探していたリクを、彼女の体を見つけていたマレフィセントの命令で自分の船に乗せ、ネバーランドへ向かう。
- 「乗り心地は保証しない」とのこと。船長室は結構豪華で乗り心地良さそうなのだが…。
- 船酔い的な意味での発言だったのだろうか。そうだとしても島育ちのリクにはいらない心配のような気がするが。
マレフィセントがセブンプリンセスを集める中、ウェンディをプリンセスだと勘違いして勝手に誘拐してきていた。
ウェンディを取り返そうとするピーター・パンと海賊船に拿捕されたソラたちに追いつめられるが、ティンカー・ベルを捕らえたことで形勢逆転。
キーブレードを差し出さないソラを海賊船から飛び降りさせてクロコダイルの餌にしようと目論むが、ソラが妖精の粉で空を飛ぶことに成功し、ティンカー・ベルもピーター・パンに奪い返される。
激昂してソラたちとピーター・パンに勝負を挑むも敗北し、海に落ちて水平線の果てまでクロコダイルに追いかけられていった。
- 多くのヴィランたちが自らの闇を暴走させ破滅する中、「俺はハートレスとは違って慈悲深い人間なんでね」とソラに言い放つ余裕を見せる。
上述の概要通り最終的に闇に飲まれることもなく、原作さながらのコミカルな退場を見せていった珍しいキャラ。 - ネバーランドのストーリーを主導するのはフックではなくリクであり、次のホロウバスティオンと共にリクが闇に堕ちていく過程が描かれている。
フックはネバーランドのストーリー上ではあくまで脇役にすぎず、マレフィセントからセブンプリンセスを集める理由に付いても聞かされていなかった。
彼が敵意を向けるのもあくまでピーター・パンに対してであって、ジャファーやアースラのような大きな野望も持ち合わせていない。そんなフックが闇に飲まれることがなかったのはある意味必然であったといえる。
ネバーランドのボスとしてバトルになる。
バトルシップを召喚しつつ、プレゼント型の爆弾投げや巧みな剣技で攻撃してくる難敵。フックだけでも十分厄介なのだが、バトルシップによる援護が非常に厄介。
多くのボス敵の中で唯一気絶攻撃の威力補正が×0.25でダメージを大幅に減らされてしまう(大半のボス敵は×0.5)。
戦闘中船から落ちそうになると「奴が来るぅー!」と絶叫して飛び上がりながら戻って来るが、その時は隙だらけ。誘導して海に落とし、戻ってきたところを叩くという戦法はアルティマニアにも掲載されている。
サンダーは無効だが、バトルシップを召喚するモーションに合わせて当てると召喚をキャンセルさせることができ、スキを作ることができる。ファイアを当てると攻撃を中断して走り回るが、ダメージ判定が発生してかえって危険になるので使わない方がいい。魔法はグラビデやブリザドが有効。
倒すとラストアルカナムがもらえる。
- ファイア系を使うと尻に火がついたり、サンダー系を使うと痺れつつ避雷針になる。一部の攻撃を弾くと手を痺れさせるし、体力を削ると真っ赤に怒り乱れ切りを連打するがそのうち息切れするなど地味にモーションが作り込まれているため余裕があるなら眺めてみよう。
- プレゼント爆弾は原作でも使っていた攻撃だが、あくまでピーター・パンに騙し討ちをかけるためにプレゼントに偽装していただけなので、直接戦闘である本作ではプレゼント型をしている理由は別になかったりする。
この戦闘で負けると前哨戦のハートレス戦からやり直しになる
…と思われがちだが実は戦闘中いつでも甲板に面した2つの扉には避難可能であり、マップを切り替えればコンティニューの復帰ポイントを変えられる。
COM
ソラの記憶から作られた幻。本人ではない。
ネバーランドのストーリー終盤でようやく登場し、ソラ達をピーター・パンの仲間だと勘違いする。
- この時、ソラ達は返答に困っていた。
ピーター・パンをおびき出す餌としてウェンディを人質にとるが、余裕な態度で現れたピーター・パンにあっさりウェンディを救い出され、しかもコケにされたため怒鳴って襲い掛かってくる。
今作のディズニーヴィランズの中でデッキを持っているのはフックとハデスだけ。
デッキを持つボスと持たないボスでは前者の方が圧倒的に強く、このあたりも彼のイメージを武闘派たらしめんとする要因の一つであろう。
船が左右に大きく傾くフィールドで戦う。プレゼント型の爆弾をまき散らすのだがこれが厄介。
GBA版では狭いフィールドでプレゼントが勢い良く飛び回るので、連鎖的に当たって大ダメージになることも。
シーネオンとパイレーツのエネミーカードを使用することもある。
- シーネオンのエネミーカードの効果はスロットナンバー。
数字がシャッフルされているため、カードが使用されるまでどの数字が来るかわからない。 - パイレーツのエネミーカードの効果はナンバー0。
フックの使う全てのカードのナンバーが0になる。つまり後出しで無敵になるため、ストック技のゴリ押し攻略頼りだった人にとっては鬼門。- ジャファーのエネミーカードを使えば一方的に攻撃できるチャンスになる。
ストック技はコンボ&プレゼントとラッシュ&プレゼント。
それぞれ連続攻撃の後にプレゼントをまき散らす技。食らうと大ダメージを受ける。
倒すとエネミーカードが手に入る。効果はラストリーヴ、雷属性の技で受けるダメージを半減させ炎属性の技を受けると気絶する相性の変化が起こる。
イベントシーン、戦闘中など「オットット」という動作が多い。
Re:COM
KHIの時とほぼ同じマップで対戦することになる。
ラッシュ&プレゼントが削除された一方、新規ストック技「バレルブラスト」が追加されている。
船が傾いたりすることはないが、ソラが移動できない段差に移動してきて攻撃してくる面倒な敵。
その上怯んだ時ののけぞりが少ないうえに攻撃の出が早く、攻撃はちゃんとフィニッシュまで出さないとすぐに反撃を食らう。敵が人型であればラスボスにさえ通用するエネミーカード「ザルディン」によるハメが唯一通用しないという恐ろしいボス。
幸いというべきかピーター・パン三枚でスラストラッシュを発動すると大ダメージを与えられる。積極的に狙っていくといい。
Days
敵としては登場しないが、ネバーランドの各所で登場していろいろとお宝を探しまわっている。実はこれはフック船長の欲でハートレスを呼び出すためのピートの罠だったりするのだが、最後まで全然気づかなかった。
その欲望は最終的にかの有名な超凶悪ハートレス・スカイルーラーを呼び出すほどである。
KHIやCOMでは本人に散々苦しめられ、今回はその欲望でもってプレイヤーを苦しめてくる。まったくもって迷惑な話である。
また、ソラ達に敗れてからは闇の力が弱まってしまったのか、ハートレスを操る力は失われているようで、その欲望から発生する心の闇に反応したハートレスに襲われては逃げるシーンが劇中で何度も見られる。
そして最後はその欲によって報いを受けることとなる。
漫画ではスカイルーラーと絡めた話で、ピーター・パンとの友情にも似た繋がりが描かれた。なんだかんだ言って彼らは良き好敵手なのかもしれない、ちょっと過激なトムとジェリーみたいな。
BbS
まだ闇の力を知ることのなかった過去。本作で描かれるのは彼が打倒ピーター・パンに燃える日常のようなもの。
ヴェントゥス編とテラ編は物語が交差しているため、まとめて記載する。
アクア編はこの2つの編の後談で宝箱を取り戻そうとする。
ヴェントゥス編、テラ編
スミーと共にアンヴァースに襲われていた所をテラに助けられ、彼を上手く言いくるめてお宝の入った宝箱を護衛させる。
宝の隠し場所として向かったドクロ岩の洞窟にて、彼にピーター・パンからお宝を守るように言い、スミーと共に流れ星が落下した場所へ行く。
- この際テラに対して「ここは君に任せてもいいかなー?」と問いかけてくる。声色といい口調といい、プレイヤーを釣ってるとしか思えない。
- テラ「いいともー!」
その場所、集落で流れ星を拾うと同時にティンカー・ベルを捕まえ、ヴェントゥスと対峙するがまんまと逃げる。
ドクロ岩に戻ってティンカー・ベルを餌にピーターを人魚の入り江におびき出そうと考えるが、テラにティンカー・ベルを解放されてしまう。
怒りを露わにしてテラに剣を抜こうとするが、そこに時計の音と共にクロコダイルが現れてしまったため、情けなく逃走。宝箱もロストボーイズ達に渡る。
ピーターが人魚の入江に来た所を部下に大砲で撃ちまくらせると言う作戦はそのまま実行される。……が失敗。
岬にいたところにヴェンが現れ、やむなく直接対決に出るが敗北。再び現れたクロコダイルに追い掛け回され、必死で逃げていく。
彼自身との戦闘はヴェントゥス編のみ。岬で戦う。
足場の一つの周辺の湖にクロコダイルがいるというデスマッチ。とにかくバトルフィールドが狭い。
ヴェンが湖に落ちるとクロコダイルに噛まれてダメージを受けてしまうので、否が応でも狭い足場での近接戦を強いられる。
フックの主な行動は、ステップでこちらの攻撃を避けながらの斬りかかり、ガードからのカウンター、お馴染みのプレゼント型爆弾の他、時折逆上して剣を振り回しながら突進してくる。
全体的に攻撃の出が早いため防御が間に合わないことが多く、フィールドの狭さから回避もしづらい。
下手にゴリ押しで突破しようとすると、今度はガードからのカウンターで返り討ちに合う…と、いずれの攻撃も厄介でとにかくこちらのペーズを乱されやすい。
フックにファイア系の攻撃を喰らうと少しの間怯むので、上手く活用してダメージを稼いだり、回復する時間を作ろう。
またフックを足場の端へ追い込み、よろめいているところに攻撃を当てると、クロコダイルのいる湖に落とす事が可能。
フックはクロコダイルに噛まれてダメージを受けた後、足場に逃げてくるが、この時は隙だらけなので絶好のチャンスとなる。
ただし直後に怒って突進してくるので、そちらはしっかりと対処しよう。
総評するとシリーズの例に洩れずヴェン編の中でも屈指の強敵であり、プレイヤーの印象に残りやすいボスであろう。
アクア編
上記の物語の後談。
ピーター達から宝箱を取り戻すが、そこにはおもちゃの木剣しか入っておらず、本命の金貨や宝石はロストボーイズがなくしてしまったため骨折り損である。
怒りをあらわにするが再びクロコダイルが現れたため、一目散に逃げ出す。
- アクアも含めてピーター達はその様子に大笑い。フックが憎めない悪役に見えた瞬間の一つ。