航空戦術

Last-modified: 2024-01-31 (水) 16:22:55
crate@2x.png
 
 

加害力ある何か  うんこ  を目標の頭上に  排泄  落としたり、支援物資や部隊を届ける際、様々な観点において航空機の利用を合理的に行うため用いられる戦術の総称

ただし、このゲームに登場する輸送機は人と爆弾は正確に落とせるのに何故か物資を投下する場合は敵味方の区別すらままならない ため、基本的に彼ら航空機部隊に与え得る任務は空襲あるいは爆撃と、空挺、偵察のみである

 
  • ところで、

    「 トップガン 」、「 エリア 88  エリヤ ( Elia ) アハトアハト ( Acht Acht )  」、「 戦闘妖精雪風 」 など、創作物などでは もっぱら搭乗員含め戦闘機が主役級の扱いを受けていたりもする

    と言うのも、戦闘機は曲技飛行ドッグファイトなど、広報への流用に適しているコトから一般の目に触れやすいとの事情がある

    そこで、ひとまず主役は戦闘機なのかも知れないが、仮に そうだったとしても軍事上の主力は爆撃機や輸送機である

     

要素

航空機に焦点を当てて戦場を観察すると、
まず CoW の場合はユニットとして 「 戦車 」 以外のカテゴリに属する 14 15 種を戦力としてみなす、あるいは定義するのが妥当だろう

「 ( 航空戦における ) 戦力 」

 

建物については以下の 4 種類が妥当だろう

 

概念

この場合、「 戦車 」 カテゴリーに含まれる全てのユニットと上の表に含まれないユニット、そして建物および領地は航空戦において標的(ターゲット)または保護対象という構図(モデル)になる

つまり、

「 航空戦において戦力と見なされる戦術爆撃機やパラシュート兵が、
保護対象たる輸送船やインフラを攻撃すべく接近(アプローチ)してきた際、
同様に戦力たる迎撃機や巡洋艦が迎撃(インターセプト)を試みた 」

というような文章は どうも通用しそうだ、というワケである

Figure_1.PNG

しかし、ここまでに定義された概念だけでは実態が描写しきれず矛盾が多過ぎるようにも感じられる

例えば、
「 航空機は他に対して常に攻撃側なのか ? 」
「 攻撃側だとすると、例えば飛び立つ前の迎撃機をミサイルが狙うコトは何と称すべきなのか ? ( → この場合、例えば迎撃機はミサイルに “ 反撃 ” したのか ? ) 」

また航空機の離発着に利用されるプラットフォームには陸上に敷設される 「 滑走路 」、「 航空工場 」、洋上を航行できる 「 空母 」 が あり得る
そして先によれば前者 2 つは 「 標的 」 なのだから、攻撃を被る状況は文脈として自然だ
しかし そうなると、
「 空母が “ 戦力 ” なのであれば、航空機との接触は およそ一方的な空襲ではなく、“ 交戦 ” や “ 応戦 ” ではないのか ? 」
「 あるいは航空機による攻撃は 「 滑走路 」、「 航空工場 」 または空母による “ 攻撃 ” とみなすのが自然ではないか ? 」
というワケで、その辺の論点を配慮しつつ定義し直す必要があるかも知れない

すると、そういう文脈では戦術目標および戦略目標という用語で説明されるコトがある
この場合、戦力化に掛かるコストが比較的少なく、あるいは直接に戦力としてカウントされる対象は戦術(Tactical)目標、逆は戦略(Strategic)目標と称される

これら 2 つの用語で定義し直すと、戦車、迎撃機、輸送船、インフラは全て標的にも なり得るが、敵の戦車と迎撃機は戦術目標、後の 2 つは戦略目標と解釈できる

Figure_2.PNG
Figure_3.PNG

ただし戦略爆撃機や空母は 2 つの中間的存在である
というのは、まず ここで言っている戦術的の大意は局所かつ直接というコトになるが、まさに戦略爆撃機はユニット等の直接な戦力を持つ標的の破壊には向いていない
しかし要塞や掩蔽壕は この限りではなく、いずれにしろ戦術目標と みなし解釈されるコトの方が多い建物である
また空母について、ユニットそのものに備わる戦闘能力は それほど大きくないため単独では脆弱な標的以外の何者でもないが、搭載する艦載機は標的を攻撃できる
この状況について、空母が遠隔地から直接に攻撃した、と解釈する場合は射程の長い軍艦すなわち戦術目標というコトになり、艦載機に攻撃の手段を与えたものに過ぎず間接だと解釈する場合は戦略目標というコトになる

 
  • このように

    本項の記述は極めて素朴な水準に留まるものの、これらの考え方は いわゆる ( 軍事 ) 哲学の一端であり、追求する対象は正解ではなく強いて言えば真理、しかし この程度であれば せいぜい本質ではないだろうか ?
    そもそも軍事自体が学際的な内容でも あるため借用している観念や用語は非常に多く、かつ本来の専門領域では登場しない状況描写に使われる例の方が圧倒的に多い
    そのため共役不可能性*1が壁になり、ほとんどの場合で矛盾を取り去るのに充分な語彙など、あらかじめ用意も想定もされてはいない

    そのため、他にも例えば空母はメガフロートではなく動力を持つワケだから、機動すなわち戦術運動を為し得る ( から戦略級兵器ではない ) とか、よくよく考えると定義に幅がある
    しかし俯瞰すると、これらの主張は同じ事物を別の角度から見ると違って見える、という点で論理的に同値である
    つまり例えば、「 バナナはオヤツか軽食か ? 」 という問いと比べて大して変わらない たぐいの話である
    したがって研究者として孤独に探求するのは別に誰も困らないが、実利を得るために情報を集積しようとの意図で作られている本サイトにおいては、主旨と逸れる内容について述べる場合、強制はしないが本項のようにコラム等として設け、コレ以外でも閲覧者の裁量において読むべきか判断できるよう ご配慮いただきたい

     

空中偵察 ( Airial Reconnaissance )

ここで まず、哨戒 ( Patrol ) と偵察 ( Reconnaissance ) を区別する場合の使い分け、つまり それぞれのニュアンスに ついて説明しておく
哨戒とは本隊を囲むように支隊を放ち、部隊の触覚として敵の侵攻を 防御 受動的に監視するコトを言い、偵察は敵の伏兵や拠点等を 積極 主体 探索的に捜索するコトを言う
したがって偵察の場合も諜報活動には違いないため意図の漏洩は歓迎すべきでないものの、特殊戦でなければ どうせ攻撃意図は暴露されているため、より隠密性が求められる哨戒よりは優先度が下がる
また海戦の場合、陸戦における歩哨に相当する役目を航空機が担わざるを得ない事情  ( 海上に隠れる場所なんて無いわ )  から便宜的に哨戒機という種別が存在する
→ 護衛空母

航空機は飛翔するコトにより陸上の地形や水域を避けて移動でき、険しい地形や入り組んだ水域であっても迅速に到達して保持する能力を発揮できる
他方、ステルス能力は備えていないコトから長時間その場に留まるコトはリスクが非常に大きい
この 2 点により、哨戒には あまり向かず短時間の強行偵察に用いる方が賢明と言える

 

防空 ( Air Defense )

航空機による影響を低減させる手段の総称
なお統一された訳語が存在しないが ( Offensive ) Counter air は敵の空軍力を保証する設備や機体等への積極的な加害を意味し、対空 ( Anti - air ) は敵航空機への受動的妨害を指す
航空機が現れた場合を考慮して対空砲を配備したり味方を分散配置させておく以外に、そもそも滑走路や発射基地が無ければ飛び立てないのだから敵基地攻撃能力を保持するコトも防空として有効というワケである

 

空輸 ( Airlifting )

人員、原材料 ( → Airbridge ) の空輸、投下 ( Airborne, Airdrop ) などの総称

  • 空挺 ( Air Assault / Airborne )

    航空機を用いた陸上部隊の輸送
    航空機を着陸させて卸下する場合は単に Airlifting と言い、上空で航空機を変形させ部隊を投下するコトは Airborne、低空でホバリングさせた状態から卸下(シャガ)する場合は懸垂下降 ( Abseilen : ドイツ語、Rappelling : 英語 ) と言う

     

空襲 ( Air Strike, ( Air ) Bombing )

地上の標的に対する航空機を用いた攻撃の総称

 

関連ページ

空軍の教え
航空機のあれこれ
核弾道弾の威力
海戦術
公式フォーラム : Air Combat for COW1.5v- Guide for dealing some (in)decent damage
公式フォーラム : Release Notes - 2021-11-10

ハブページ

コメント [hatena]


*1 例えば ある二つの国を比べた時に、片方の元首が大統領で残り一方が王様だとする
どちらも国の首脳には違いないが彼等と関わるヒトやモノの中には丁度同じ関係に当てはまる存在が無い場合がある
つまり少なくとも法律を始めとして建前の上では大統領の子息は政治家にならない自由すら認められるだろうが、国王の子供には それが認められないかも知れない
同様に、軍事学という文脈における何らかの概念が、必ずしも社会学の それとは一致しないといった事は よくある事である