【バハラタ】

Last-modified: 2023-10-14 (土) 18:05:05

概要

DQ3に登場する町のひとつ。
【ドラゴンクエスト~勇者アベル伝説~】での同名の人物は【バハラタ(アベル伝説)】を参照。

DQ3

【アッサラーム】から【ノルドの洞窟】を越えて南東にある【町】。重要アイテムの関係から訪問は必須。
現実世界の世界地図との対応ではインドの聖地バラナシあたりにあたる。
英語版での地名は全機種共通でBaharata。
 
ノルドの洞窟にある「バーンの抜け道」の開通後から訪問可能になる。
しかしアッサラームからの距離は結構あり、そのうえ【エンカウント】率の高い森や山を通らなくてはならず、厄介なモンスターの集団を何度もかいくぐらなくてはならない。
【デスジャッカル】【ハンターフライ】【マージマタンゴ】などドギツい色をしたモンスターも多く、目にもあまりよろしくない。
しかも大型の魔物はいないため、出現数も多くなる。4~5匹の集団と戦うことも多い。
しかし、このあたりから1戦闘での経験値が増え始める。ポルトガまでは1戦で100経験値が入ることはほぼ無かったが、ここからは4匹以上の魔物を倒せば100超えの経験値獲得が当たり前になってくる。冒険が中盤に入っていることを実感できるだろう。
北東には【ダーマの神殿】があり、そこ以降はさらに一気に獲得経験値が増えていく。
 
町の南には聖なる川が流れる。
「せいなるガンジスのながれは いのちの みなもとです。」なんていう台詞もあるので、おそらく川の名前は「ガンジス川」である。
ただ実際にはワールドマップ上では町に流れ込む川は存在しない。おそらくは町の東側にある川の(プレイヤーがマップ上では認識できない)支川が存在するのだろう。
この「聖なる川」という設定はシナリオ上で特に重要な情報でもないので、あまり印象に残らないかもしれない。しかしだいぶ後になって【ジパング】の問題解決後に次の行き先として「せいなるかわのまち」の南という表現が使われている。さすがにこの頃になるとすぐにはピンと来ない可能性があるので注意。ただし【テドン】を自力で発見していればそちらからもヒントが得られるので詰まるほどではないだろう。
 
【くろこしょう】の名産地であり、【ポルトガ王】の依頼により勇者一行は胡椒を手に入れるためここを訪れる。
しかし、くろこしょうを取り扱っている唯一の店は、店主の孫娘【タニア】【カンダタ】一味に誘拐されたことにより開店休業状態となっており、【グプタ】が後を追って【バハラタ東の洞窟】へ向かっていく。
洞窟でカンダタを倒してタニアとグプタを救出すると、新たに店主となったグプタからくろこしょうをタダでもらえる。
これを【ポルトガ】に持ち帰ると晴れて【船】を入手できる。
なお、黒胡椒は香辛料なのでポルトガ王のようにそのまま食べてはいけない。
 
上述の世界地図における場所や香辛料の産地という設定、町中を流れる聖なる川などからして、モデルはインドであろう。
日本ではインド共和国と呼ばれるが、現地での公用語であるヒンディー語では、自国を「バーラト・ガナラージャ」と呼び、そのつづりは『Bhārat』。その意味は『バラタ族』であるとのこと。
おまけにインドの歴史には『グプタ朝』なる王朝も存在する。そのグプタ朝の頃に成立したインドの叙事詩の名に到っては『マハーバーラタ』。もはやインドが元ネタということに疑いの余地は無いだろう。
ただし町中は他と同じ西洋風で、オリエンタルな要素は一切ない。
 
ちなみにFC版では、町の入口に最も近いお店の主人が黒胡椒のお店のことを「このすぐしたのみせ」と表現する。
本来ならこれは「南」等と表現するのが自然であって、「下」なのはプレイヤーから見た画面上での話だけである。
単に分かりやすさを優先したメタ表現なのか、台詞の監修ができていなかっただけなのかは不明。
無理矢理想像するとしたら、実はこの町は南側に行くに従って下り坂になっており(それならば南側に川が流れていることも説明がつきやすい)、坂の下にある店だから「この下の店」と言ったのか。
 
タニアとグプタを救出する前だと、昼夜ともに全く変化がない。つまり道具屋は夜でも営業して、カップルは夜も川浴びしているのだが、救出後は夜は普通に道具屋は閉店しており、川浴びのカップルは宿屋に泊っている。
つまり上述のガンジス川の台詞が聞けるのも救出後のみである。

リメイク版

先述の町の入口に近い店が【武器と防具の店】として営業するようになり、有用な【まほうのたて】が売られている。
また、台詞も修正され「すぐ南の店」と言うようになった。
【イシス】で入手した【ルビーのうでわ】などの宝を売却して人数分揃えておきたい。
 
「聖なる地」という設定を意識したのか、【教会】がステンドグラス付きの豪華な内装になっている。
また聖なる川を調べると勇者一行も水浴びをして身体を清めることができる。ただし特に意味はない。
余談であるが、この川のモデルであろうインドのガンジス川には水浴びや洗濯、果ては川の水を飲んでいる人がいるが、実際にはガンジス川には弔い終わった死体等が流れており、お世辞にも清潔とは言い難い。
 
船の入手後は住民の台詞が変化し、【宿屋】の客も別人に入れ替わる。
またグプタの店で再び胡椒が必要か問われはいと答えると何度でも黒胡椒をタダで貰えるようになった。アイテムコレクター以外には特に意味はないが。

ゲームブック

仲間の【僧侶】ゼブルの生まれ故郷である。
黒コショウはあっさり手に入るが、ゼブルの昔馴染みの喫茶店ラピタの一人娘シータが薬草を摘みに行ったまま帰ってこなくて、という形で東の洞窟へ向かう。
ゲームの既プレイ者も楽しめるように、様々な改変がなされているゲームブックだが、この辺りは特に原作の展開を知っている人ほど驚く展開を盛り込んでいる(【カンダタ】参照)。
中巻の序盤でも選択肢によって訪れることができるが、チャンスは一度きり。ここで再訪した場合に限って、下巻でもカンダタが登場する。
 
余談だが、下巻のあとがきで作者自身が触れるほどDQ3のゲームブックにはパロディネタがあちこちに散りばめられている(まだ関係者たちが遊び心に満ち、またそれを許すおおらかな20世紀というところか)。
ここはその中でも特にわかりやすい部類だろう。

小説版

仲間である【僧侶】モハレと【武闘家】カーンの出身地で、「聖都バハラタ」と呼ばれる。
だが、ゲームと違い船の入手後に訪れる。しかも食糧補給のために立ち寄るだけ。
その上カンダタは【シャンパーニの塔】で負けた時点で改心しており、人攫いイベントも無し。不遇である。

ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達

【鷹の師団】がバハラタの骨董屋に売ろうとした。
だが、強盗に襲われて店を閉めていた。