【イシス】

Last-modified: 2024-01-02 (火) 12:35:14

DQ3

【アッサラーム】の南西に広がる砂漠の中のオアシスにファラオ王(FC版での表記は『フラオおう』)が創設した国家。
現在は女王が統治している。
DQシリーズで初めて女王が治めている国であり、冒険の記録も彼女が行う。
SFC版の【公式ガイドブック】によると、英語では「Isis」という綴りである。
名前の由来はエジプト神話の女神イシスだと思われる。
英語版での地名も全機種共通でIsis。
 
明らかに古代エジプト王国がモデルだが、フィールドマップ上での位置は、現実世界だとエジプトから遠く離れたサハラ砂漠のど真ん中(チャドやニジェール、マリあたり)にあたる。
まあ、それを言い出すと、【ロマリア】はローマの位置ではないし、【ポルトガ】もポルトガルじゃないし、【カザーブ】はカザフ高原から遠く離れている。気にしないでおこう。
ついでに余談をつけくわえると、エジプト王国はナイル川流域で発展した国だが、本作にはそれに相当する川は存在しない。
 
フィールドからはお城のシンボルが見えないため、砂漠のオアシスにお城があることがわかりにくいが、東にある【砂漠のほこら】で教えてもらえる。
 
タイミングとしてはアリアハン大陸脱出直後から訪問可能だが、【シャンパーニの塔】【ノアニール】のイベントを終えてから来るのが標準ルート。
イシスのあるオアシスから真北に行くと、イシス王家の墓である【ピラミッド】がある。
 
アッサラームと同じく、クリアに必須のイベントはないため、スルーしてもよいが、【船】入手前では【ムオル】に次いで最強の装備が購入できる他、後述の通り、【ほしふるうでわ】などの重要アイテムが入手できる。
上述の通り、フィールドマップではただのオアシスにしか見えないが、南西側から入ると城のシンボルがあり、そこに入れば城下町となる。2度の画面切り替えを経て街中に入る珍しい構造。
さらに町の中にも城のシンボルがあり、ここでセーブをする際にはかなりの距離を歩くことになる。
【ルーラ】登録はオアシスに入るだけではされず、ちゃんと城下町に入らないとされないので注意。
ルーラで来られる中では、【バラモスの城】【ギアガの大穴】に直線距離で最も近い場所となる。
なお同じく立地的にネクロゴンドに近い【テドン】は既に滅ぼされている(ルーラ登録もされない)のとは対照的に、イシスは健在である。国力の差だろうか?
このあたりの関係はDQ1のドムドーラとメルキドを彷彿とさせる(両町の場合は立地的というよりモンスターの手強さの面で敵の勢力圏に近い)。
 
城下町には武器防具屋や道具屋などのほか、左上の階段を下りれば【格闘場】もある。
また【ソクラス】の住む民家には夜にならないと入れない。
城の2階にいる子供がうたう歌はピラミッドについてのヒントとなる。
地下には星降る腕輪がまつられているが、普通に正面から城に入っても地下室へは行けず、入口左手に見える植木と城壁の間を通って左端から屋根の下に突っ込まなければならない。
余談だが、その隙間からさらに左の草地は、実は壁に沿って1マス分だけ歩いていける。
その先には星降る腕輪を探しているという男がヒントをくれるが、正直こちらを見つけられた人の方が少ないだろう。
 
城の入り口には何匹か【猫】がいるが、夜になると涼しくなるためか、城の外に出るものもいる。夜城の片隅でじっとしているネコに話しかけると、魔王の使い魔が勇者達に警告してくる。
なおこの城にやたらと猫がいるのは歴史上で猫を飼う風習が古代エジプトで始まったとされることを意識してのことかもしれない。
また、現実世界のエジプトを含むイスラム圏では猫は信仰との関りが深く、大事にされる傾向がある。
 
女王の寝室(要・【まほうのかぎ】)のベッドの周りに【いのりのゆびわ】が落ちている。
また、1階の宝物庫も夜にしか入れない。
その割に、宝箱の中身は【たびびとのふく】だの【キメラのつばさ】だの役に立たないものばかりで非常にがっかりする。
一応、【いのちのきのみ】などもあるが、全般的に魔法の鍵で保管するほどのものとは思えない。
こんなものを厳重に管理するほど、貧しい国なのだろうか。
そのため、宝箱の入手は【やみのランプ】入手、もしくは【ラナルータ】習得後で構わない。
ここの周辺のモンスターは、魔法封じ、幻覚、全体攻撃、痛恨の一撃、守備力上げ、催眠と、一種一種やる事が異なり、幅広い戦法でパーティに襲い掛かるので、戦闘はかなり厄介。

リメイク版

表現方法のリアル化に伴って城下町の中に城を配置するのが困難になった影響か、オアシスでの町と城のシンボルが分離され、入るべき方に入る必要がある。
城下町では、FC版で城シンボルがあった場所に、町の左下から【井戸】が移動された。
また、城下町か城のどちらかに入ればルーラ登録されるようになった。
 
夜の城下町では井戸の側の水路で水浴びしている女性がおり、先頭のキャラの性別により台詞が変化する。
現実世界の砂漠は砂に地熱を蓄える力がほとんどない関係上夜になると急激に気温が下がって非常に寒い。
一応風呂がなくて人目のない夜間に沐浴せざるをえない可能性もあるが気温一桁代まで落ち込む中での水浴びは現実世界で考えればもはや命知らずの行為。しかし凍えている様子はまったくないのでDQ3世界の砂漠は夜でも野外で水浴びできる程度には暑いらしい。
 
上述の猫の姿をした魔物だが、FC版では台詞を言ったあと姿を消していたのが、リメイク版では猫に取り憑いてただけで、台詞のあとに猫が正気に戻る演出に変わった。元々はアッサラームにいる化けそこないとの対比になっていたのだが、この変更によって両者の関係が薄くなった。
なお、SFC版では昼のイシス城の入口付近に透明なネコがいるというバグ(?)がある。
 
GBC版のみマップサイズの都合か、城の外観と城内でマップが分かれている。
内部で宝物庫を漁る前でも、外部で【とうぞくのはな】を使っても「もう このフロアには たからは ないらしい。」と出る。
城の外にいる「星降る腕輪を探している男」に会うまでにもマップの切り替えが起こる。
ちなみにこの男に腕輪入手後に話しかけると、「次は負けんぞ」と告げてどこかへ立ち去っていく。……が、残念ながら彼と再会することはない。
 
祈りの指輪は、夜に女王の寝室に行って女王に挨拶しないと手に入らなくなった。
城下町の墓の前、加えてスマホ版では城下町の右下隅と女王の玉座の前で【ちいさなメダル】が拾える。
また、1階の宝物庫の中身がグレードアップされており、それなりのアイテムが手に入るようになった。
特に7350Gで売れる【ルビーのうでわ】はこれからポルトガや【バハラタ】で装備を揃える際の大きな助けとなってくれる。
 
ちなみにFC版とは違い、スタッフロールには登場しなくなり、代わりにピラミッドが登場するようになった。
 
城の2階は【性格診断】の最終質問や【ゼニスの城】にも流用されている。

小説版

【アリアハン】を盟主国とした平和同盟「九ヶ国同盟」の1国。王都の人口は1万8千。
 
パーティ到着の6年前、【バラモス】打倒のために旅だった【オルテガ】が負傷して辿り着いた事があり、女王は国一番の剣の使い手を従者に付けた。
しかし後にオルテガは火山に転落し、従者もまたその事を国に伝え死亡したという。
 
パーティは「ピラミッドに【オーブ】がある」という偽情報により、訪れる事になる。

ゲームブック版

ロマリア王の計らいでロマリアを来訪中のイシスの使者と共に向かうことになる。
ロマリアとポルトガ間の戦争の仲裁に入ったり、イシスのキャラバン隊の武装にロマリア側が驚いたり、イシスの使者の前でロマリア王が金の冠を付けてないだけで戦争になりかねないとロマリアの大臣が言ったところを見る限り、国力はロマリアを凌駕しているものと思われる。
一応ロマリアとは友好関係にはあるが、実のところはイシスがロマリアを軍事的な監視下に置いている、あるいはロマリア・イシス・ポルトガの集団的自衛体制の中心にイシスが位置していると見られなくもない。

ドラゴンクエスト4コママンガ劇場

【栗本和博】のネタでは、夜は熱帯夜ということになってるが、現実のサハラ砂漠の夜は10℃以下に下がるらしいのでマヒャドじいさんが来るまでもなく寒いことだろう。
……と思いきや、上記の通りリメイク版で「イシスは夜も暑い」のが公式設定になった。マヒャドじいさんは今日も忙しいようだ。

ロトの紋章

イシスは出てこないが、序盤ではイシス近辺を旅することになる。
砂漠のことを『イシス砂海』と呼ばれており、歩いて旅することができないほど広大な大地になっている。
通行する際には砂船を使うか馬車を使うかなど、【アルス】も乗り物に乗りながら旅をしていた。
イシス砂海の真ん中に【蜃気楼の塔】ができており、その後【オアシス】となってエルフやドワーフ達を潤している。
 
また、【ヤオ】【アルス】たちと出会う前の修業中に立ち寄った【バハダット】と呼ばれる都市もこのイシス砂海の中にある。