【世界観】/クァドゥラ文明

Last-modified: 2024-02-11 (日) 04:41:35

アルファベット表記:Qtadurra civilization
読み:くぁどぅらぶんめい
該当地方:メルズ内海
発案者:tocoma110
Tag: 世界観 クァドゥラ文明 戦器神 古代文明 発案:tocoma110


概要

超古代文明期大陸歴の間で最も栄えたという、古代文明。
理造神型文明の影響を強く受け、それにより高度な精術文明を築いていた。それにより本土を超えて大陸各地に進出していたと思しく、その名残が遺跡型秘境として九大州に残っている。
そのため、前述の超古代文明以外でも秘境開拓者にとって比較的身近な存在として知られる。

  • 後述の兵器『戦器神』が特に著名。

時期は不明瞭だが、少なくとも大陸歴成立の数千年前。
大陸秘境開拓時代から見れば1万年近く昔というのが定説。同時期は他にも優れた文明があったとされ、超古代文明期を除けば、最も人類種が繁栄した時代だったと考えられている。
 
本拠地はメルズ内海と目される。
だが、現在では広大な内海に没したため、未だに本土であった帝国の詳細については不明点が多い。
植民地は九大州各地に及び、概ねメルズ内海沿岸から延びていた。

 

特徴

前述の通り理造神型文明=“大帝国”を参考としたように、波音術と生体改造技術に優れていた。
それらの遺跡群を数多く保有・解析し、そこから得た知識をもとに技術発展させていったとされる。それを証明するようにこの文明に由来すると思しい遺跡や発掘品は、波音詠唱によって機能するものが多い。このことから、少なくとも極めて高度な詠唱関連の技術が存在したことは確実である。

  • 流石に理造展界やこそ再現出来ていないが、精術技術は次点と呼んで過言ではない。
    フレア術式に関してもギガロ級までは術式化出来ていたことが知られている。真フレアー術式ほど精緻なものではないものも、一定以上の精度でこの規模の術式を確立した文明は、他に存在しない。

その技術力は大陸秘境開拓時代のそれとは比較にならぬほど高い。
精術的な分野はもちろん、その他のあらゆる分野においても極めて高度。
流石に参照元には及ばないが、それでも超古代文明より後の時代の文明の中では最高峰。同時代の文明と比べても頭一つ分以上抜けており、現代に残る僅かな記録からも察せられる。実際、他国の遺跡などから見つかる記録にも、その技術力への驚嘆が残されている。

  • 特に術式構成の美しさが有名。
    大陸秘境開拓時代に再構築された精術式の基盤の一つとなっているほどで、特にグルーピングと等級によって整理された体系が知られる。そのため、古来より伝わる伝統的精術の中にもその血脈があり、現代でもその一部が垣間見える古流精術は存外多い。
    • 特に著名なのはエファフ流?
      基本的な術式の構造・構成に本文明の精術があると考えられている。
      また、現代に残るゴーレム製造技術の大半は、本文明期に確立されたものをベースに敷く。

中でも、生体関連の技術は精術と並び高い。
生物の根本となる遺伝子レベルでの改造は日常茶飯事であり、かつそれによる問題を制御しきる安定性など、極めて高水準であった。
生体精素を利用することでそれらを実現したと思しく、医療や農業などの分野の発展も目覚ましかったという。
その技術力は、現代からは想像も出来ないほどの高みに到達していた。
何しろ、体質などをいじるのみならず、本来その生物には存在しえなかった部位を、先天的あるいは後天的に保有させることなどを可能としている。それは単に品種改良などの域を超えており、実質的に新たな生命種を想像することに等しかった。生物の設計図を作り出せるという点だけで言えば、超古代文明の技術に準ずるほど高い。
実際、現在秘境や自然環境下で生息する生物の中に、この時期に開発された改造種・人造種の末裔が相当数存在する。

  • 本土民などは率先して生体改造技術を導入していたと思しい。
    例えば、前述の機械・物品が波音で機能することが多い点などは、後天的あるいは先天的に波音声帯を主要種族に備えさせていたため、と考えられている。
  • そのほか、生物思考制御技術も発展していた。
    その証左として、各地の遺跡に残る『守護獣』と呼ばれる生物群が挙げられる。
    これらは特定の波音言語あるいは波音をキーとして、何らかの形で思考あるいは行動を制御される仕組みが設けられている。この制御は極めて強力で、改造内容次第では極めて複雑な条件の設定なども可能とした。
    また、制御用の波音さえ把握していれば、当該文明種族以外でも制御・使役が可能。本文明以降の時代の文明でも守護獣を再利用したケースは多数見られる。

その他、ゴーレム関連の技術も優れていた。
大陸秘境開拓時代に流布しているゴーレム製造技術は、概ね本文明の資料・遺産を元に構築されたものが多い。超古代のものと比べても必要とされる技術力が低く、それでいて利便性が低くないことから、綴州を中心に研究され、大陸歴1600年代には実用性のあるものも試験的に運用されている。


“大帝国”を参考としたように、同文明に対しては強い憧憬があった模様。
精術や生体改造技術はもちろん、美術様式、哲学・思想などを記した資料からもその片鱗が伺える。「“大帝国”の末裔である」と称している資料が多数見つかっていることから、そう喧伝していた可能性が高い。
中でも理造神理属獣への憧れは凄まじく、実際理造神やそれ以上の存在を断片的にでも再現しようとした発明があったことが判明している。

 

主だった遺産・遺跡の例

  • 戦器神
    クァドゥラの最強兵器。
    理造神すら超えた存在を意識して複数種が造られたとされ、理造展界こそ持たないものも、極めて高度な精術機構を備え、理属獣すら凌駕する戦闘力を誇る。個体スペックでこそ後述の王頭の獣に及ばないが、運用面においては比較にならず、また連携によりそれを凌駕しうる。
    侵攻期終盤で活躍し、最盛期には1個大隊を形成出来る程の数が製造され、各地に配されていた。そのため本文明の象徴として知られる。
    文明崩壊に伴い大破した者も多いが、小破休止状態や休眠状態のものもあり、大陸歴以降も幾度か発見されている。そのため、様々な形で大陸を揺るがす震源となっている。
  • 王頭の獣?
    人造生物の頂点に立つ存在。
    危険度等級A級以上の個体でのみ構成され、それぞれが異なる運用目的を持つ。それぞれの目的別の性能は極めて高く、戦略兵器としての性能は第三世代理造神級。単純なスペックでは戦器神を凌駕し、同位階の真竜類と同等の力を持つ。
    特に『“静寂を染める青”』はメルズ内海の由来として、『“駆ける閃光”』は雷淘貪流のモデルとして知られている。
    しかし、強大な力のためかいずれも術式の制御下になく、失敗作として封印されていた。
    大陸歴を迎える頃には大半の個体が覚醒、独自に縄張りを定め、領域の主として君臨している。
  • 守護獣改造生物人造生物
    いずれも上記の通り、生物改造技術による産物。
    多くは小型~大型生物級で、いわゆる戴冠種級はそれほど多くない。
    とはいえ、同格サイズの生物と比べると改造されている分、基礎スペックなどで上回ることも多い。
  • エデル晶塔群?
    大陸各地に存在する、巨大な結晶状の大型の塔型設備。
    精素伝播式連絡網?を実現した証とされるが、大半は崩壊している。また、大半は大陸秘境開拓時代では秘境の内部にあり、詳細な調査が出来ているものは少ない。
    特に、メルズ内海中央付近に存在する特大のもの『霊柱アルミーグ?』が知られている。
  • ペルルーシャ遺跡
    クァドゥラ文明の最も著名な遺跡の一つ。
    施設の残存度が高く、未だに機能し続けているとされるもの。
    また、どう文明の遺跡としては非常に珍しい、非戦闘特化型の施設であり、植民地での主要研究・製造施設であったと目されている。

 

歴史

仔細なことは判明していないが、帝国主義であったことはわかっている。
前述の高度な波音系統精術と生物改造技術を駆使した強固な兵器を元に、大陸各地に侵攻・領土拡大を繰り広げた。
これにより広大な国土を獲得、それによる繁栄を極めていたと推測される。
当然それに伴う戦火も絶えなかったが、本土に攻め込まれることはほとんどなかった模様。そのことから本国・支配階層は長らく安定していた模様で、古代文明の中でも異例の千年以上の栄華を誇ったとされる。


同時に、周辺諸国からは恐怖と嫌悪の対象であった。
他の文明の遺跡・遺産・記録からは、「恐るべき陸の帝国」「魔王の帝国」などと呼ばれていたことが明らかになっている。
加えて、植民地の被支配階級は支配階級・種族と一線を引かれ、かつすべての面において劣悪な待遇にあったとされる。
そうした支配者層と一線を画す政策は華丹帝国などでも存在するが、あらゆる面で別種。被支配階級の扱いは現代における同盟種非加盟種に近似、あるいはそれ以上に苛烈とも言われ、奴隷未満の扱いであったとする記録もある。
そのため、不満を溜め込んだものたちの反乱などもよくあったようで、それが軍事偏重を加速させたとも考えられている。


これほど強大な帝国であったが、何らかの要因で大陸歴前2000~1000年までには滅亡している。
詳細な理由は不明だが、本国及びその周辺領域全体を巻き込む大災害により、国土広域が水没。その跡地がメルズ内海になったとされている。
その際には何らかの大規模精術が絡んでいるとされ、その伝承から精術発展への妨げの意識を作り上げていった。

  • 主流の説はエルネセトア霊祭期に突入したことで、従来の精素技術が対応しきれず暴走した、とするもの。
     
    滅亡の真実

    歴史の闇に無暗に触れることは望ましくない。備えよう。

 

影響力など

エルネセトア大陸における精術文化・発展とは切っても切り離せない存在の一つ。


大陸歴成立前後~第二次魔北大戦期までは、他の超古代文明等と並び、厄災の象徴であった。
秘境として残る遺跡も多く、災害の種となることは珍しくない。
実際、安易な秘境干渉によって遺跡・遺産が起動し、制御者不在のまま暴走することは多く、これによっていくつかの悲劇が起こったことも事実である。それによる精素干渉への忌避感情を誘発することも多く、長らく精素研究へのタブーを強める要因となった。

  • 文明隆盛時の侵略活動の伝承もその一因である。
    本文明の脅威は超古代文明のそれより近い年代であったためか、伝承としての現実味も強かったとされる。

転換点はやはり第二次魔北大戦。
魔北種族魔獣兵器への対策として大陸各地の精術流派が協力し、研究を行ったことで、本文明の遺産に対しての理解度も爆発的に向上。終戦後は積極的に研究されるようになり、精素技術全般の向上に大きく貢献することとなった。

  • 実際、超古代文明の品物に比べると理解がしやすい。
    そのこともあり、多くの分野で研究進行の糸口となった。

とはいえ、それでも不明の部分が未だ大半を占める。
また、軍事的な施設や攻性人造生物が多いように、危険性の高い代物が多いことも事実である。そのため、研究が進んでなお取り扱いには注意が必要なものであることに、変わりはない。

  • 戦器神と王頭の獣はどちらも問題と種となりやすい。
    とりわけ戦器神は理造神・巨人機などと比べて(比較的)扱いやすく、古代より幾度も発掘した戦器神を利用使用したものは数知れない。大陸秘境開拓時代のみに限っても20体以上の利用が確認されている。

 

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