Dante Alighieri

Last-modified: 2024-02-20 (火) 20:23:58

ダンテ・アリギエーリ級戦艦 ダンテ・アリギエーリ

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性能諸元

編集時 ver.5.0.1

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

Tier4
生存性継戦能力29568
抗堪性・防郭防御10%
・火災浸水耐性10%
・装甲防御10%
・魚雷防御10%
主砲射程10.62km
副砲射程5.28km
機動性最大速力22.51ノット[kt]
最大出力への到着時間22.01秒
転舵速度5.60度/秒
転舵所要時間9.90秒
隠蔽性9km



・派生艦船

派生元Taranto
派生先Conte di Cavour



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数装填時間ダメージ(防郭率)砲塔旋回速度
305mm L/0, 4基×3門24秒SAP弾 1064(250%)
AP弾 1098
4.50度/秒


副兵装口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数)装填時間ダメージ(火災率)砲塔旋回速度
120mm L/0, 10基×2門(10門)6秒HE弾 269(2%)12度/秒


対空砲種類ダメージ射程
大口径
小口径
36
36
3km
1.50km

ゲーム内説明

ダンテ・アリギエーリはイタリア初の弩級戦艦。戦艦としては高速で、主砲の配置が独特だった。

解説

イタリアのティア4戦艦。イタリアの戦艦は全てここから始まる。まずはこの船で特徴をしっかりと学び、次へ生かしておこう。
・主砲
 弩級戦艦標準の305mm砲を3連装砲塔に収めて4基12門搭載。砲の配置は艦首・艦尾にそれぞれ1基づつ、艦中央部に2基といった具合。砲のレイアウト自体は先に実装されたソ連戦艦インペラートル・ニコライに似ているが、史実では本艦の方が先に設計されている。
 AP弾ダメージは1100に満たず砲を12門搭載する艦の中では最低の威力。斉射火力は砲数に助けられる形で同格平均をキープするも、装填速度の遅さによりDPMは同格最低となってしまう。SAP弾ダメージはAP弾よりもさらに低い。このため斉射火力は一部の砲を10門搭載する艦に追い抜かれている。そしてDPMはAP弾使用時の自艦を下回る。ただし、このSAP弾は駆逐艦等の紙装甲の艦に対して大きな威力を発揮する。このため基本的に戦艦同士での撃ち合いにおいては貫通力が高くダメージも大きいAP弾をメインに使用し、AP弾では跳弾してしまうような角度を付けられた際にはSAP弾を使用して装甲が薄めの所を狙うのが良いだろう。駆逐艦や軽巡洋艦に対してはSAP弾を装填して大ダメージを狙いたい。なお、イタリア戦艦は(ジュリオなどを除く)HE弾が使用できないので注意

・副砲
120mm砲を連装と単装混在で搭載。片舷あたり連装砲を2基4門とケースメイト式の単装砲を6門、片舷指向可能数は10門である。このティア帯では珍しく連装砲塔に収められた副砲を持ってはいるが、配置が分散しているため見た目ほどの火力は期待できない。そして単装砲も伝統的なスタイルで前向きの砲が3門、後ろ向きの砲が3門という構成なので全門を指向できるのは敵が真横に居る時のみ。通常は接近する駆逐艦に対して3門しか指向できないので基本威嚇程度と心得たい。砲弾はHE弾で威力は微妙、射程も平均よりはほんの少し長い程度である。とはいえ敵艦に接近された際には忘れずに使用したい。

・対空
素の対空値は72とやや優秀な類ではあるが、対空砲の構成が大口径対空砲1:小口径対空砲1という比率であって正直微妙である。大口径対空砲の射程は3kmしかなく周囲への威嚇程度、小口径対空砲も無いよりはマシという程度で自衛すらままならない。とはいえ、他国同格も似たり寄ったりなのであまり気にする必要はない。

・装甲
装甲や耐性に関しては他国同格内で最低クラス。ちなみに日戦の「石槌」英戦の「オライオン」と同値である。

・機動性
最高速度は巡洋戦艦である「石槌」にこそ及ばぬものの同格内では優秀な類である。加速は平均的ながらも、舵はかなり優秀。とはいえ魚雷の回避等については先読みを駆使して余裕をもって行いたい。

・隠蔽性
被発見距離は13.2kmと他国同格内では優秀である。とはいえ団体行動中に最初に発見されるのは戦艦なので、現時点ではあまり意味はないだろう。優秀な隠蔽を活かして~という作戦が取れるのは速度に優れる艦が多くなってくるかなり先のティア帯なのでそれまで我慢である。

・生存性
HPは29000台と平均的ながらも、最高速度と旋回性能が高いため扱い方を心がけた艦長が操船する限りはそこそこの生存性を誇るだろう。また艦種としての相性が悪い駆逐艦に対してもSAP弾を使用する事でそこそこのダメージを見込めるので他国艦よりは応用が利く。ただし装甲や耐性といった前線で耐えるための能力は最低クラスなので、何も考えずに最前線に出ると袋叩きである。装甲に劣るが動きが軽快な類の戦艦の運用に忠実に、細心の注意を払って操船を心がけよう。

・消耗品
「改良型ディーゼルエンジン」「高級船員食糧」「予備整備パック」の戦艦基本セットを推奨。

・艦艇スキル/艦長スキル
艦艇スキルは無し(ティア6から排気煙幕が追加される)。艦長スキルに関しては載せ替えの際のペナルティを考慮すると、艦長を載せずに通過してしまうのも手である。

・装備
 ・兵装 基本的には「兵装改良Ⅰ」で砲旋回の遅さをカバーしたい。砲旋回の遅さに慣れている艦長は好みのものを選択しよう。
 ・防御 高い機動力を活かすべく「推力改良Ⅰ」「操舵装置改良Ⅰ」をお勧めしたい。
 ・適正 「推力改良Ⅱ」「操舵装置改良Ⅱ」辺りをお勧めしたい。

・エリート特性
 ・船体強化 HP+4%
 ・防雷網 魚雷防御+7%
 ・功績 EXPアップ+10%
※消去法で「船体強化」を推奨したい。

・総論
速度や旋回性能に優れる船体に、対巡洋艦・駆逐艦処理能力が高めの砲を12門も搭載した挑戦的な艦である。ただし建造された時期が他国同格に比べると早く、後に設計された艦達の方が同格の標準的な水準であるため幾つかの点で見劣りしてしまうだろう。さらにイタリア戦艦独自のSAP弾は性能がまだ開花する前の段階であるし、最初は戸惑う事も多い。しかし艦の特性を把握して弱点をうまく隠しながら強みを活かせるような戦い方を心がけると装甲が薄めの戦艦が相手であれば互角以上の戦いができる。なお同格の固い戦艦や格上の戦艦とは正面からやり合おうとせず、味方と強度撃破を狙う方が良いだろう。良くも悪くもイタリア戦艦の特徴が強く出た艦なので、本艦を扱う事でイタリア戦艦に慣れて欲しい。

戦闘名誉章

レベル12
報酬艦艇exp1500
シルバー25k
艦艇exp1500
シルバー25k
ミッション内容5戦プレイ5回勝利

史実

格納

 「ダンテ・アリギエーリ」はイタリア海軍が建造した最初の弩級戦艦である。本艦は長年の宿敵でもあるオーストリア・ハンガリー帝国海軍に対抗すべく、従来の装甲巡洋艦に匹敵する速度を持ち世界初の3連装砲塔を4基も搭載するという先進的な設計が行われていた。この設計は1907年にまとめられ1909年に起工、翌1910年には進水を果たすものの…途中で資材調達やら何やらの問題が発生し完成までには時間がかかり竣工・就役は1913年となってしまった。
 艦の性能としては、同時期に日本やドイツが建造した「巡洋戦艦(金剛型、デアフリンガー級)」よりも速度は劣っているものの、それでも従来の装甲巡洋艦に匹敵する速度を出すことができた。さらに戦艦として世界で初めて3連装砲塔を採用、全ての砲塔を中心線上に配置したことで全12門の主砲を両舷どちらにも指向することができたため、設計段階および発表当初は世界的に有力な艦になるだろうと見なされていた。
 ところが本艦の建造中に宿敵であるオーストリア・ハンガリー帝国海軍はより強力な戦艦である「テゲトフ級」の発表および建造を開始。後から起工したにもかかわらず1番艦を本艦より早く1912年に竣工・就役させている。後から起工された艦に追い抜かれただけでも屈辱的であるというのに「テゲトフ級」の発表の余波を受けより強力な艦が求められたことから本艦の姉妹艦の建造計画は白紙に戻されてしまった。そしてさらに致命的であったのは本艦は1隻のみの建造となってしまったのに対し、オーストリア・ハンガリー帝国海軍は「テゲトフ級」の同型艦を1912~15年にかけて相次いで計4隻も竣工・就役させており艦単体の能力だけでなく展開・運用能力の面でも圧倒的な差を見せつけられてしまった。
 「テゲトフ級」の発表以前は世界をリードする先進的な艦であった本艦であるが、オーストリア・ハンガリー帝国海軍に完全に追い抜かれ非常に危うい状況で第1次世界大戦を迎えることとなる。仮に「テゲトフ級」4隻が決戦を挑んできた場合、本艦の命運は風前の灯であった。ところが宿敵であるオーストリア・ハンガリー帝国海軍は主力艦を温存する作戦を選択。このため出撃はするも特に目立った戦功を挙げることもなく終戦を迎え、1928年に海軍から除籍されたのちに解体された。

小ネタ

艦名の由来

 艦名の由来はイタリアのフィレンツェ出身の詩人・哲学者である「ダンテ・アリギエーリ(1265年~1321年)」より。ダンテはイタリア文学史における最大の詩人であり、詩文集「新生」と叙事詩「神曲」をあらわしたことで有名。後に花開くルネサンス文化の先駆者ともいえる存在である。

政争と執筆活動

 ダンテはイタリア中部のフィレンツェの街で金融業を営む小貴族の子として生まれた。少年時代の動向は不明であるが、修道院が経営するラテン語学校で学び、治家・哲学者でもある「ブルネット・ラティーニ」に師事したのちにボローニャ大学に入学、ここで詩文に興味を持ったとされている。
 なおこの当時のイタリアはローマ教皇庁と神聖ローマ帝国の対立の影響をまともに受け、各自治都市が教皇派(ゲルフ)と皇帝派(ギベリン)に分かれて反目しあっていた。フィレンツェは教皇派(ゲルフ)に属していたが、ダンテも教皇派(ゲルフ)として市政に参加。皇帝派(ギベリン)との勢力争いに勝利したものの、今度は「封建貴族派(黒党)」と「自立政策派(白党)」に分かれて抗争が始まる。小貴族出身のダンテは白党に属したが、1301年に黒党が実権を握り市外追放と罰金の刑を宣告された。ダンテはこの判決を不服として二度とフィレンツェに戻る事は無かった。北イタリアの各都市を流浪するうちに、同じ白党の同志とも方針の違いから別れ「一人一党」を掲げる。この経験は彼にとって非常に辛いものであったが、この時期から本格的な執筆活動に入るのである。

晩年

 ダンテが叙事詩「神曲」の執筆を開始したのは彼が42歳の頃とされており、彼自身の波乱に満ちた人生と精神的成長が織り込まれている。全3編のうち「地獄編」「煉獄編」が完成し最後の「天国編」を書き始めたのは51歳になる頃であった。その2年後に北イタリアの「ラヴェンナ」において定住し作品の完成を急ぐ。全編が完成したのは死の直前の1321年、56歳の時であった。完成直後に外交使節としてヴェネツィアに赴く途中、マラリアが元で亡くなっている。ダンテの墓は現在でもラヴェンナに存在し、フィレンツェが遺骨の返還を要求しているがラヴェンナはこれに応じていない。

魚雷について

史実においては450㎜魚雷を装備しているが、さすがに本ゲームでは兵装としては用意されていない。

ロシア海軍との関係

本艦の建造が開始された直後、ロシア海軍は本艦の主砲とその配置に大きな興味関心を示している。というのもこの時期のロシア海軍は日露戦争において手持ちの艦隊が壊滅状態であり、早急に強力な艦隊を再建する必要に迫られていた。その結果、3連装砲塔を4基搭載した似たようなコンセプトの戦艦が幾つも建造されることになる。

戦艦砲のSAP弾

 本艦をもって初めて艦長が触れるであろう、戦艦搭載砲のSAPであるが…実のところ調整がどうなるのか気になっていた艦長も多かった。というのも巡洋艦搭載のSAP弾は「中・近距離における貫通力はそこそこで威力はAP弾を凌駕する」といった具合で、中途半端な火力を持つAP弾主体の艦艇の存在意義を根底から揺るがしていた。このため同じような調整であった場合、今度は戦艦の世界でも同じようなことが起きかねなかったのである。しかも低ティアから中ティアにかけての戦艦の搭載砲は10~12門という数の暴力方式であり、近距離で十分な貫通力を維持したSAP弾が「軽装甲艦だけでなく、中途半端な全体防御方式の戦艦にも高い威力を発揮する」懸念があった。
 ところが実際に本艦に実装された戦艦搭載砲のSAPは「装填時間が長く、AP弾よりもダメージが低い」ものの「AP弾装備の10~12門搭載艦よりも精度が高い」という予想外の調整となっており、手に入れた艦長はひとまず胸をなでおろしたのである。

高ティアは話が別

 この方向性、中ティア位までは「この距離以上ならAP弾にしよう」等の弾種切り替えの面白さもあって非常に良く機能していたが…高ティアにおいては砲口径拡大による貫通力上昇と、口径が拡大しても精度が低下しない調整により「脳死でSAP弾を込めて見えた敵を撃てばよい」症候群を発生させ、ゲームをつまらなくしている。早急な調整が待たれるが果たしてどうなる事やら。

編集用コメント

編集用のコメントはこちら
  • 史実を記載 -- 2022-03-05 (土) 08:47:16
  • 解説を記載、不足項目などは随時追加・改変お願いします。 -- 2022-05-21 (土) 06:22:32
  • 小ネタを追記 -- 2022-06-07 (火) 22:10:28

コメント欄

  • 見た目的に、もう少し射角が良くてもいいと思うのだが -- 2022-03-20 (日) 20:03:34
  • 防御力弱めの戦艦を相手取るとやたら強い。ティア5の英戦位であれば普通に体力優位で撃ち勝てる。 -- 2022-04-10 (日) 21:47:13
  • 装備をどっちとも転舵にするとbotみたいな曲がり方するw -- 2022-05-20 (金) 16:36:08
  • なんかすごい弾がばらける。なんでたろう? -- 2023-09-04 (月) 21:54:13

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