Taranto

マクデブルク級軽巡洋艦　タラント

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・派生艦船

・兵装

ゲーム内説明

ドイツ海軍用に建造された軽巡洋艦であるが、第一次世界後にイタリア王立海軍に譲渡された。150mmの主砲に加え、この艦艇は魚雷発射装置を装備している。

解説

・主砲
　150mmクラスの単装砲を砲塔に収めた上で、艦首の1門と艦尾の2門、計3門のみを一直線配置。残りは舷側側甲板に艦上構造物をぐるりと囲む形で配置している。どこかで見たような配置だと思った艦長は鋭い…これはドイツ艦の典型的な砲配置と同様であり、艦を少し傾けることで本来舷側に向けられる門数プラス1門を指向できるという特徴を持つ。
　ただし、ドイツ艦と異なり同格より大きめの砲を搭載しており、AP弾ダメージは523と同格内で最も威力が大きい。ところが装填時間が長めなため斉射時の瞬間火力は高いがDPMとして観ると他国同格に大きく劣っている。HE弾の代わりに用意されているSAP弾のダメージは567とさらに高威力、瞬間火力やDPMも優秀だが、やはり装填時間の長さがネックとなり他国同格の手数が多い艦と比較すると継続した砲戦において火力不足が目立ってしまう。とはいえ、体力に劣る駆逐艦や格下巡洋艦相手であれば十分に削り切れる性能を持っているので、相手を良く見て「タイマンして撃ち勝てる相手」なのか「味方と共同撃破を目指すべき相手」なのかを瞬時に切り分けた上で砲戦を挑みたい。
　なお、伊巡はこれ以降もAP弾とSAP弾の組み合わせがずっと続き「貫通できる相手には強気に出れるが、貫通できない相手には非常に弱い」という英巡にも通じる特性を持っているので、今のうちから自艦の砲で貫通が見込める相手とそうでない相手を見極める癖をつけておこう。現状では同格以下の火力しかないがティア向上と共に駆逐キラーとしての頭角を表してゆく事になるので、今少しの辛抱である。

・魚雷
　533mmクラスを連装で片舷2門、計4門搭載。特筆すべきは装填時間が32秒という非常に短い時間でリロードできる魚雷となっている。ただし、威力は2800台と平均的で射線数の少なさから瞬間火力は他国同格の半分程度に留まる。そして、射程も5km台と特筆すべきものは無い。魚雷発射管旋回速度は20度/秒と平均以上であり、取り回しは悪く無いが正直扱い易いとは言い難い。
　ただ、本艦は重装甲艦に対しての打撃力が不足しているので、主砲以外の攻撃手段があるのはありがたい。とはいえ、戦艦に積極的に喧嘩を売って良い艦ではないのは承知しておこう。この扱いにくい魚雷を抱えて戦艦に正面突撃しても、返り討ちに逢うのがオチである。それよりは敵駆逐艦を発見して狩るという巡洋艦本来の仕事に専念した方がよほど勝利に貢献できる筈だ。戦艦に喧嘩を売っている暇があるなら、駆逐艦をスポットし、味方の戦艦を守っていこう。このティアじゃそんなことしてもあんまり意味ないが

・対空
本艦に対空砲は搭載されていない。

・装甲
このティア帯における軽巡洋艦の防御力は他国同格と比較して一律に調整されている。一応解説すると、一部の重巡(装甲7.5%、防郭防御10%)を除いて、装甲は6%防郭防御7.5%が世界標準。耐性も火災浸水耐性10%、対水雷防御4.5%が世界標準。本艦は至極平均的であり、対水雷防御だけが6%と世界標準を上回っているが、これは数値の上での優位だけであって被雷すれば港に還る事になるのでハッキリ言って無意味である。結論を云うと、同ティア帯の巡洋艦は一律に脆くて被弾した場合は即ダメージとなるが、それはどの国の艦でも大体同じである。

・機動性
最高速度は28ノット弱だが、装備等で補うと30ノットを超えるため駆逐を追うのに好都合。加速は13.97秒と鈍いが、舵の効きはティア帯を考えると比較的良い方。ただし転舵所要時間は同格最低である。

・隠蔽性
素の隠蔽距離は6.54kmと平均以上だが、マップが狭いため関係ない。

・生存性
HPは14000台後半と平均的でしかない。装甲には頼る事ができず、駆逐艦からの砲撃であってもHPを削られてしまう。同格以上のAP弾はこちらの体力をごっそり奪っていき、戦艦のAP弾が命中した際には目も当てられない。速度は速目であるがそれを活かした防御を行うには微妙に物足りないため、正直言って生存性はかなり低いと言わざるを得ない。

・消耗品
「改良型ディーゼルエンジン」「高級船員食料」を推奨。あと一枠はお好みで。

・艦艇スキル/艦長スキル
本艦に艦艇スキルはない。
しかし巡洋艦ルートを進んだ場合、tier5のライモンド・モンテクッコリから排気煙幕、tier7ザラから精密照準装置、tier8アマルフィから対空警戒を使用可能になるので、ツリー艦を乗り継いでいくつもりならば、本艦に乗艦しているうちから艦長スキルには気を配って取得していきたい。(戦艦ルートに関してはtier6のアンドレア・ドーリアから排気煙幕が使用可能になり、最終的には排気煙幕と偵察機が使えるようになる)
巡洋艦ルートでは、最終的にはtier10で、対空警戒3、精密照準装置4、排気煙幕3が使えるようになるが、tier8ではそれぞれ2回しか使えないので、対空警戒と精密照準装置の回数を艦長スキルで増やすかどうかは悩みどころである。
※記述者の私見を述べると、tier8までに満足なスキル回数を使えないという状況は、初心者のうちは不利な場合が多いので、高tierのことは考えずに、スキルを増やした方が良いと考える

イタリア籍のツリー巡洋艦・戦艦は、tier2からSAP弾という特殊な弾頭を使用することが出来る。これを活かすために「高密度砲発射薬包」という艦長スキルを持ったレジェンド(もしくはエピック)艦長を入手できると、より良いだろう。

・装備
旋回、加速度、転舵。

・エリート特性
　・護衛特化　主砲旋回速度+7%、最高速度+3%、対空火力+5%
　・エリート砲術員　主砲旋回速度+7%、主砲装填速度-3%
　・勲功　EXPアップ+10%

・総論
　本艦はイタリア巡洋艦ではあるが、船体はドイツ巡洋艦であるため伊巡らしい軽快な巡航速度を出す事が不可能となっている。また、ドイツ巡洋艦の特徴である軽めの舵は取り上げられ、イタリアらしい重い舵を取り付けた結果、走に関しては最高速・加速・舵の3拍子揃ってダメという非常に扱いにくい構成になってしまった。
　さらに本来は舵が軽い艦向けの砲配置に、深く考えずに口径の大きい砲を乗せ換えた結果…肝心の攻についてもイマイチという状況に加えて、守は投げ捨てているため「走守攻のいずれをとっても突出した強みを持たない」という苦行艦が生み出される事になった。ただしこれは他国同格と比較するからであって、格下のティア2の艦と比較すれば「ワンランク上の強さを持つ艦」として振る舞える。
　本艦に乗っているうちは「自分はティア2.5相当の艦である」という意識を忘れずに、1対1で勝負できるのは「砲火力に劣る駆逐艦(ただし、魚雷には注意を要する)か、格下巡洋艦のみ」であることを忘れないようにしたい。この点を忘れて「砲火力に勝る同格巡洋艦や、装甲および火力両方に勝る戦艦」に挑んだ場合、普通に考えたら返り討ちに逢うのは当然と言える。
　なお、本艦はイベントの報酬艦であったこともあってか、伊巡に初めて乗る艦長が本艦を操っているケースが多かった。伊巡のお約束は「相性の良い敵駆逐艦の発見と排除」であるが、それを知らない艦長が無理して同格巡洋艦や戦艦に挑んで「本艦は弱い」と評する向きが多く見られた。実際、艦の特性上同格から劣っているのは事実であり、本艦で同格とやり合うためには高いプレーヤースキルと高度な立ち回りの知識が必須である。ところが、これら双方が不足しているプレーヤーが艦の特性的にも相性的にも最悪の戦艦に対して真っ向勝負を仕掛けて居たのだから、その結果は察して知るべしであろう。
　イタリア巡洋艦に今後も継続して乗るつもりの艦長は、積極的に駆逐艦を狩ることを意識したい。直線番長的な特性でより旋回性能に優れる駆逐を狩る為には非常に熟練した立ち回りが求められるが、今のうちから艦の特性や砲の扱い(SAPとAPの使い分け)に慣れておきたい。そうでないと艦艇スキルの「排気煙幕」を手に入れた際に上手く扱う事ができなくなってしまう。そして何度も言うようだが、イタリア巡洋艦の強みは駆逐狩りである。駆逐を狩れ、伊巡乗り！

史実

小ネタ

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