Hsienyang

咸陽＜シェンヤン＞　(旧グリーブス級駆逐艦　ロッドマン)

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・派生艦船

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

本艦は、アメリカ海軍用として建造されグリーヴス級駆逐艦（USSロッドマン DD-456）であり、1955年に中華民国（台湾）に引き渡されました。主砲として両用砲を搭載し、5連装魚雷発射管を2基備えていました。

解説

・主砲
127mmL38 Mk30を単装で4基、計4門搭載。米駆乗りにはお馴染みの「低弾速、高弾道」を特徴とする、いわゆる「ゆるふわ砲」である。特徴的な弾道特性を除けば装填速度は3.6秒と速く、射程も8.5kmと長く、砲塔旋回速度も24度/秒と速く非常に優秀となっている。ただし、本艦には砲が4門しか搭載されておらず、砲撃の能力は瞬間火力とDPM共に雷駆並みの水準に落ち込んでいるのが欠点。しかし、魚雷は深度魚雷であるため、対駆逐戦においてはこの主砲に頼らざるを得ない。最初は当てられなくて戸惑うかもしれないが、この先はずっとこのゆるふわ弾なので早めに慣れておこう。煙幕レーダーがあるので日駆なら優位に立ち回れるが(但しDPMはほとんど変わらないので漫然と打ち合うとHPをだいぶ削られてしまう。日駆は砲旋回が遅いので細かい回避を織り交ぜつつ戦おう)、HPが高く砲も強力なソ駆、独駆、小型軽巡や、機動性が高く全周砲塔と豊富な排気煙幕を持つ英駆には敵わないため、敵にいた場合は味方との連携を図ろう。ストーカーされた場合は頑張って味方巡洋艦の近くまで逃げよう。
魚雷の強力さばかり目立つパン駆だが、実際はこの主砲を上手く扱えるかそうでないかこそが勝負の明暗をわけることを肝に銘じて欲しい。速やかに駆逐を排除することで、深度魚雷の隠蔽を守ることができ、試合を通じてのダメージ量も大きく上がるだろう。ただし、砲自体は弱い部類に入るので深追いは禁物である。

・魚雷
533mm魚雷を5連装で2基、計10門搭載。深度魚雷であり、駆逐艦に対する攻撃力は無い。射程は元が米駆であるが8.7kmと困らない程度にあり(ベンソンやそれをベースとした洛陽は6.9kmしかない)、雷速は69.47ノットと欧駆と朝潮に次ぎツリー日駆と同等であり高速である。加えて、日駆と違い魚雷の被発見距離が1.83kmと短めに設定されているので、高雷速も合わせて(欧駆程でないにしろ)かなり命中させやすい。
ダメージも4071(前級だと3853)にパワーアップしている。日駆が4600以上であるのに比べると見劣りするが、日本以外の他国魚雷には勝っており本数も10発と多いので瞬間火力は40710と同格随一(上には一発4700の魚雷を12本撃てる朝潮がいるが)。役立つ場面は少ないだろうが、同格のあらゆる巡洋艦をワンパン出来る数少ない存在でもある(迷彩と消耗品を考えない場合の話ではあるが)。浸水率も25%(前級では20%)に向上し、相手の火災浸水耐性を考慮しない場合、魚雷が全弾命中したときの浸水確率は驚異の94.6%となっている。そして性能向上の割に装填時間は63秒とわずかな増加に留まる(前級だと61.25秒)。DPMで見ると装填が遅めであるため同格で中間程度に落ちてしまうが、本艦より上位の駆逐艦はタシュケントやル・ファンタスクなどの短射程組が多いため、総合的に見てかなり使い易い(威力と装填と射程のバランスの良い)魚雷であると言えるだろう。
なお魚雷管の旋回速度が20度/秒とベンソンよりやや遅くなっているので、至近距離では照準が追い付かないことも。肉薄雷撃をするときは事前に旋回を済ませておこう。

・対空
対空値149は元となったベンソンより劣っている。ベンソンの大口径砲のダメージを減らし(106→85)、小口径砲のダメージを増して(55→64)おり、同格の陽炎に似た対空の特性となった。米駆の特性である「駆逐艦にしては優秀な対空能力」は失われているので航空機の挙動には十分な注意が必要である。
だが船体が小さく転舵性能も良いため、しっかりと回避運動を行えばそうそう轟沈することはない。回避運動を行う際は転舵だけではなく加減速を意識しよう。空母乗りは転舵より加減速される方が苦手である。インドミタブル、インプラカブル、オーディシャスの凶悪な絨毯爆撃は回避し難いので祈るしかない。有志の検証によると、爆撃機中隊には腹を見せて転舵しつつ、場合によっては煙幕も使うと回避率が上がるようだ。

・装甲
駆逐艦の装甲は一部を除いてほとんど同じだが、幸いにも薄い方である。そのため戦艦APなどが多少過貫通を起こしやすくなっていると思われる。しかしある程度距離があると通常貫通を貰うこともあるので、隠蔽が割れた状態で無暗に腹を見せるのはやめておこう。

・機動性
優秀な部類である。最高速度は36.68ノットと元となったベンソンよりほんの少しだけ速くなっており、僅差ではあるが仏駆とタシュケントを除く駆逐艦の中では最速。エンジンブーストを使えば40kt越えも可能である。代わりに加速力が落ちてしまい(4.15kt/秒)、4.6kt/秒台のイギリス駆逐艦や5kt/秒前後のベンソン・洛陽と比べると見劣りするが、比較的良好な部類に入る。優秀な舵(9.2度/秒)は健在で旋回半径も小さく転舵所要時間も3.3秒と短い。速度面に関しては米駆最高の速度を誇るベンソンを上回っているのだから、米駆の船体を持つ艦としてはこれ以上の贅沢は言えないだろう。旋回性能に関しても特に不満は無い筈だ。

・隠蔽性
被発見距離は6.12kmとかなり優秀。本艦を上回る隠蔽を持つのは雪風と格上のフリースラント(5.82km)、陽炎(6km)、洛陽(6km)くらいである。序盤の偵察やCAP等の駆逐としての仕事が十分に可能な性能を秘めているが、レーダーを装備した艦も多いため「前級よりも炙り出される危険が増している」事は心に留め置こう。

・生存性
HPは16000台と平均よりは少なめである。しかし、隠蔽が良く艦艇スキルの「発煙装置」「レーダー」も持っているので生存性は低くはない。しかし、対駆逐にはあまり頼りない主砲しか使えないため
駆逐の多いマッチングでは必然的に生存性は低くなってしまう。

・消耗品
「高品質石炭」「改良型ディーゼルエンジン」「高級船員食糧」の組み合わせ推奨。

・装備
　兵装：魚雷旋回 or 主砲装填　戦い方によってお好みで。本艦は元となった艦が米駆であり、砲駆運用したいところであるが...砲の搭載数が1基少ないのでDPMが陽炎並みの数値となっており、砲駆運用はお勧めできない。しかし駆逐艦に対しては主砲しか頼れるものがないため、砲を強化して駆逐艦への対処能力を上げるか、魚雷を強化してメインウエポンを扱いやすくするかは艦長次第となる。
　防御：舵 or 加速　
　適性：隠蔽改良

・エリート特性
・護衛特化　主砲旋回速度+7%、最高速度+3%、対空火力+5%
・新型砲塔　主砲旋回速度+20%
・功績　EXPアップ+10%
※素の状態で砲塔旋回速度が24度/秒と非常に速いので「新型砲塔」を選択する必要性は低い。対空火力UPが殆ど役に立たないのが勿体ない気もするが、消去法的に護衛特化が良いだろう。

・総論
　米駆において最高の速度を誇るベンソンの船体を元に、最高速度をほんの少し速くした優秀な船体に強力な魚雷を装備、搭載数は少ないものの最低限の主砲をオマケした雷撃重視の艦に仕上がっている。
　メインウエポンの深度魚雷に関しては不満は無いだろう。しかし砲戦能力が前級より落ちており、かつ砲自体も米駆に乗り慣れていない人には扱いにくい代物である。よって、前級よりバランスが悪くなってしまったと感じる艦長も多いだろう。しかしこれは深度魚雷持ちの駆逐すべてに言えることであるが、味方と連携していかに速く敵駆逐を処理するかが大切であり、艦個別の能力よりも連携力が試される。本艦に乗る上では、その点を忘れないでほしい。

戦闘名誉章

史実

小ネタ

名前の由来となったのは、周、漢、唐など13の王朝の都が置かれた歴史ある都市「咸陽市」。黄河の支流である渭水を挟んで20kmほど離れた位置には咸陽と同じく多くの王朝の都が置かれた西安が立地する。
中国初の統一王朝である秦時代の「秦咸陽城遺跡」では住居跡や石の兜、卜占(うらない)に使われた亀の甲羅などが発掘されており、約2200年前の当時から多くの人が住んでいたことを伺わせる。
近隣からは多くの陵墓が発見されている。前漢(中国語では西漢)の4代皇帝景帝の陵墓である漢陽陵は、始皇帝の兵馬俑の10倍という広大な面積を誇る。他にも楊貴妃陵墓や則天武后の陵墓乾陵も発見されている。まあ日本の山口にも楊貴妃の墓があるけど()。
(咸陽市観光局、中国の旅行会社サイトを要約)

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