ニーノ・ビクシオ級防護巡洋艦 ニーノ・ビクシオ
性能諸元
基本性能
※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし
Tier | 2 | |
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生存性 | 継戦能力 | 13189 |
抗堪性 | ・防郭防御7.50% ・火災浸水耐性10% ・装甲6% ・対水雷防御4.50% | |
主砲射程 | 7.80km | |
機動性 | 最大速力 | 25.98ノット[kt] |
最大出力への到着時間 | 11.03秒 | |
転舵速度 | 7.60度/秒 | |
転舵所要時間 | 7.20秒 | |
隠蔽性 | 6.36km |
・派生艦船
・兵装
主兵装 | 口径,搭載基数×門数 | 最大ダメージ(防郭率) | 装填時間 | 砲塔旋回速度 |
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120mm 50口径 Ansaldo 1909, 8基×1門 | SAP弾 436(150%) AP弾 382(150%) | 7.50秒 | 8度/秒 |
ゲーム内説明
第一次世界大戦の勃発直前に建造された艦艇。このタービン推進の巡洋艦は、軽量かつ高速の偵察艦として運用することを前提としていた。この艦艇の主要区画は装甲甲板で守られていた。
解説
・主砲
120mm砲を単装で8基搭載。砲配置は艦尾のみ背負い式で2門、それ以外は甲板上に片舷3基づつ、両舷あわせて6基という珍しい配置。片舷指向可能数は5門だが、艦首にある砲は並列に置かれているため、傾ける角度によっては6門を指向可能。他国同格の搭載する砲よりも口径が小さく装填速度は平均的、射程や火力は劣っている。とはいえ、前級と比較すると射程が伸びて砲門数も多くなっているのでティア相応の火力を手に入れたことになる。
AP弾ダメージは382とそこそこ強力。瞬間火力は1910と独巡並みだが、装填速度は平均的なためDPMは特筆するほどではない。SAP弾ダメージは436と強力で、瞬間火力は2180と他国の150mm砲搭載艦に匹敵する。駆逐艦や軽巡洋艦を相手にする場合、弾種をこちらにすることで効率よくダメージを与える事ができるだろう。
(以下ドゥーカ・ダオスタの項目からSAP弾について転載)
ここで、SAP弾について軽く説明しておこう。SAP弾は装甲破壊を目的としているため装甲が薄い相手(軽巡・駆逐)には跳弾があまり発生せず、絶大な効果を与えることが可能である。逆に、装甲ガチガチな相手(重巡・戦艦)や防御姿勢を取られると、弾かれることが多くなる。なので、本艦の狙い目は駆逐・軽巡洋に絞られるだろう。また、弾道が赤くなるエフェクトがある。
・対空
本艦に対空砲は搭載されていない。別にどうだっていい。全く空母に遭遇しないから
・装甲
装甲6%、防郭防御7.5%は他国同格と横並びである。火災浸水耐性10%、対水雷防御4.5%も同様で特筆すべきものは無い。防護巡洋艦は装甲や耐性に優れる艦種では無いので、被弾や被雷はなるべく避けたい。
・機動性
最高速度は27ノット。装備等で補ってやると27.3程度までは伸ばすことが可能。他国同格内では最も速く、速度に不満は無いだろう。舵の効きも7.6度/秒とそれなりであるが、必要に応じて装備で補ってやりたい。転舵所要時間は7.2秒と若干長め。
・隠蔽性
被発見距離は6.36kmである。同格内で最も隠蔽に優れるが、他艦との差は極わずかである。
・生存性
HPは平均的であり、速度と隠蔽に優れるもののその優位性は極わずかでしかない。このため序盤に快速を活かして突っ込んでしまうといつの間にか敵中に突出してしまい直ぐに港に還ることになるだろう。
・消耗品
「改良型ディーゼルエンジン」「高級船員食料」の搭載を推奨。
・装備
兵装は砲塔旋回速度を上げたい場合は「射撃システム改良1」、発射速度を上げたい場合は「主砲改良2」、防御はお好みで、適正は「推力改良2」が無難か。
・エリート特性
・船体強化 HP+4%
・エリート砲術員 主砲装填速度-3%、主砲旋回速度+7%
・功績 EXPアップ+10%
・総論
他国同格に比べて速度に優れる船体に、特徴的な砲弾(SAP)を使用できる事から駆逐艦や軽巡洋艦に対して高い攻撃力を備えた砲を搭載した艦。走と攻にバランス良く割り振り、守は最低限としている。走に優れるとはいえ、やや直線番長的な傾向が観られるイタリア巡洋艦ツリーにおいて、その入門編とも言える特性を持っている。まずはこの艦を自由に操り、腕試しをしてみると良いであろう。
史実
イタリア海軍は1908年度計画において、3隻の防護巡洋艦の建造を計画・立案した。1隻はジュリオ・トルコーネ技師による設計、残り2隻はジュゼッペ・ロタ技師による設計となり、後者のうち1隻が本艦である(同型艦はマルサーラ)。ジュリオ・トルコーネ技師の設計による1番艦「クアルト」は先行して1909年に建造されたが、2番艦に相当する本艦はその設計を引き継ぎつつも機関設計を大きく変更しての建造となった。
本艦は1911年2月に起工、進水は同年11月、竣工(就役)は1914年5月となった。ところが設計変更が仇となったのか、排水量は300トンほど多くなったのに、出力が22500馬力と低下(計画出力は25000馬力)、その結果本艦は当初の計画速力を達成できず、さらに機関の不調も多かった。このため、2番艦の「マルサーラ」は1915年から16年にかけて機関を交換、重油・石炭混合缶を下して重油専用缶に換装する工事を行っている。
1番艦の「クアルト」は後に艦種を偵察艦に変更、イタリア海軍で最も成功した艦の1隻と評価が高かったのに対して、本艦の評価ははるかに劣るものとなった。(ウィキペディアより主要項目を抜粋)
小ネタ
本艦よりイタリア艦艇の主砲においては「AP弾」と「SAP弾」の2種類が用意され、任意に切り替えて使用できるようになっている。まずはゲーム中におけるそれぞれの特徴について解説していきたい。
AP弾は「敵の装甲を貫通すること」を主たる目的として選択される砲弾である。このためゲーム中においては各種砲弾の中で最も貫通力が高く、装甲を貫通した場合のダメージも大きい。さらに狙った場所によってはバイタルパート(重要防御区画)を貫通し、通常よりも大きなダメージを与える場合もある。なお5秒以内にバイタルバートを3枚抜くと、防郭の危機と呼ばれる称号を手に入れられる。半面、角度等の条件によっては跳弾したという扱いになりダメージ無しとなってしまうし、跳弾せずとも敵の装甲を貫通できなかった場合は半貫通扱いとなってしまいダメージは半減する。さらに敵の装甲が薄すぎる場合、今度は過貫通といって単に穴を開けただけのカスダメになってしまう。
参考までに、史実における最初期の徹甲弾の研究は艦砲においてスタートした。当時の軍艦は不完全ながらも装甲化されており、敵艦に対して効果的なダメージを与えるためには「まず敵の装甲を叩き割って艦内に砲弾を届かせる」必要があったのである(なお、海軍における徹甲弾は内部に炸薬が入っており、命中したら敵艦内で爆発するのが基本。よって以降の徹甲弾についても同様の構成と思っていただきたい)。このため「敵の装甲よりも硬くて十分な重さのある砲弾をぶつければ、装甲に穴をあけることができる。さらにこの時先端を尖らせておけば弾かれずに突き刺さりやすい筈だ」という思想の元で開発が行われた。この当時の戦い方は互いに喫水線近くの舷側装甲を撃ちあって装甲を割ったり穴をあけて浸水させたり、機関にダメージを与えて戦闘不能に持ち込むというものであり、何の工夫もない装甲板に対しては単純に「砲弾の速度と重量」さえあればうち勝てたのだ。
ところが冶金技術の発達により、装甲板の表面を浸炭処理したり焼き入れすることで内部の靭性はそのままに表面の硬度を上げる技術が発明される。こうなると砲弾が正面から当たった場合は弾体が砕けたり、斜めに当たった場合は滑って弾かれるというケースが発生。既存の徹甲弾では新しい表面硬化処理された装甲板に太刀打ちできなくなってしまった(時代的には日露戦争の頃が該当する)。この対策としては尖らせていた先端はあえて丸くしたり鈍角化し、その上により柔らかい金属でできたキャップを取り付けることで解決した。この「被帽付き徹甲弾」はキャップが装甲に食いつくことで滑ることを防止しつつ、柔らかい金属が変形しながら表面硬化層を破壊、内部が露わになった装甲板を徹甲弾本体が貫通するというものであった(時代的には第1次世界大戦の頃)。
その後は更なる冶金技術の発展により、さらに厚くて強靭な装甲が造られたり、傾斜装甲が採用される等…国ごとに独自の発展を遂げてゆくことになる。そしてこの対策である徹甲弾の進化もまた、被帽部分を空力改善した日本の「九一式徹甲弾」、弾体そのものを超重量化したアメリカの「SHS(Super Heavy Shell)」、弾体を軽くして高初速で撃ちだすドイツの「軽量高速砲弾」等、それぞれ独自の形式に分かれてゆく事になるのである。
SAP弾はAP弾の亜種であるが「敵の装甲の貫通力はそこそこに、ダメージをAP弾よりも大きくする」ことを主目的としており、装甲を貫通した際のダメージはAP弾を上回り、AP弾と同じようにバイタル貫通で大ダメージを与える事も可能。ただしAP弾よりも貫通力はだいぶ劣るため、状況によっては思ったようなダメージが入らない事もある。極端な例として、戦艦の側面装甲帯などの分厚い部分に斉射した場合、垂直に近い入射角であっても全弾貫通しないという事があり得るのだ(それでも元々貫通を目的としない弾種のHE弾よりは貫通力が高い)。またAP弾よりも貫通を見込める角度そのものは広く、AP弾では弾かれてしまう事が多い30度に近い角度を取った敵艦に対してもSAP弾であれば貫通判定に持っていけるというケースもあり得る…ただし、前述のとおり貫通力に劣るため、命中した部位の装甲が厚いと結局貫通できない。このため、この特性を活かすためには敵艦の装甲の薄い部分に関する知識と、そこを狙い撃ちできる技量が必須となる。とはいえ敵の装甲が薄すぎる場合でもAP弾よりは過貫通しにくく、駆逐艦や軽巡洋艦の薄い装甲に対しても高いダメージを出せるので汎用性はそこそこ高めである。
上記の歴史的な話において、海軍における「徹甲弾」とは純粋な徹甲弾体のことではなく、内部に炸薬が入った「徹甲榴弾」のことを指す件については既に述べた。そしてこの「徹甲弾(実は徹甲榴弾)」とほぼ同じ構造で、やや炸薬量が多めの半徹甲弾(Semi Armour Piercing)というものが存在し、これが本ゲームにおけるSAP弾であると考えて問題ないだろう。ただし、このタイプの砲弾の進化の歴史についてはここに纏められるような資料を見つけることができなかった。このため、何か判り次第追記を行いたい。
賢明な艦長は双方の特性を理解したうえで、状況に応じた砲弾の選択を行って戦果を挙げてほしい。
本ゲームにおいては「防護巡洋艦」という区分になっているが、どうやらイタリア海軍における本艦の区分は「偵察艦」という扱いであった模様。なお「偵察艦」とは偵察任務向けの小型巡洋艦に対するイタリア独自の分類であり、一般的な分類ではその装甲配置から「防護巡洋艦」に該当する。
編集用コメント
- 性能諸元および解説をさらっと記載 -- 2020-08-14 (金) 14:42:07
- 小ネタを追加 -- 2022-03-21 (月) 01:03:38
- 小ネタを追加 -- 2022-06-19 (日) 02:30:40
コメント欄
- ニーノの場合はSAPでティア1、2マッチのBot戦でクラーケンゲット。 -- 2021-02-13 (土) 11:48:13
- このティアの巡洋艦は大抵当てはまりますが、武装が主砲だけで、相当な技量の差がない限りは格上巡洋艦とはまともに撃ち合っても勝てないので、相対してしまった場合は複数の味方と協力すること。格下相手でも被弾を減らす為にろくに防御姿勢や回避運動を取らないと、火災やバイタル直撃などである程度の痛手は負います。主砲も駆逐口径なので、1戦でたくさんダメージを稼いでキルも量産するためにはある程度の技量が必要です。 -- 2022-11-03 (木) 23:50:04