フォン・デア・タン級巡洋戦艦 フォン・デア・タン
性能諸元
基本性能
※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし
Tier | 3 | |
---|---|---|
生存性 | 継戦能力 | 25942 |
抗堪性 | ・防郭防御10% ・火災浸水耐性10% ・装甲防御12% ・魚雷防御10.50% | |
主砲射程 | 10.35km | |
副砲射程 | 5.48km | |
自動副砲射程 | 4.52km | |
機動性 | 最大速力 | 26.95ノット[kt] |
最大出力への到着時間 | 18.23秒 | |
転舵速度 | 6.40度/秒 | |
転舵所要時間 | 11.10秒 | |
隠蔽性 | 8.94km |
・派生艦船
・兵装
主兵装 | 口径,搭載基数×門数 | 装填時間 | ダメージ(火災率)(防郭率) | 砲塔旋回速度 |
---|---|---|---|---|
283mm L/45 SK C/07, 4基×2門 | 20秒 | HE弾 600(7%) AP弾 1025(250%) | 4.50度/秒 |
副兵装 | 口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数) | 装填時間 | ダメージ(火災率)(防郭率) | 砲塔旋回速度 |
---|---|---|---|---|
150mm/45 SK L/45, 10基×1門(5門) | 8.20秒 | HE弾 327(2%) AP弾 491(150%) | 8度/秒 |
自動副兵装 | 口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数) | 装填時間 | ダメージ(火災率) |
---|---|---|---|
88mm L/45 Flak, 4基×1門(2門) | 4.50秒 | HE弾 164(1%) |
対空砲 | 種類 | ダメージ | 射程 |
---|---|---|---|
大口径 小口径 | 36 16 | 3km 1.50km |
ゲーム内説明
ドイツ初の巡洋戦艦。ナッサウ級戦艦と連携して運用するために設計されたが、速力ではナッサウ級戦艦を大幅に上回り、装甲防御力もほぼ同等だった。
解説
ドイツにおける2本目の戦艦ツリーのスタートに位置する艦。何とティア3にして自動副砲を備えている。
・主砲
同郷の「ナッサウ」搭載砲と同口径の砲を連装で4基8門搭載。砲配置は「ナッサウ」と「カイザー」の中間といった所。砲弾のダメージ等は同じだが、本艦の搭載砲は「ナッサウ」搭載砲に比べて射程がやや短くなり装填時間が若干長く、かつ砲旋回速度も遅い。12門搭載の「ナッサウ」に比べると瞬間火力・DPM共に劣っているが、これは他国同格の本物の戦艦群の砲火力と比較した場合は勝負にならない事を意味している。さらに「ナッサウ」砲のため中距離以遠では砲精度に期待できない。後述する優れた機動力・強力な副砲を活かす戦い方を心がける必要があるだろう。
・副砲
副砲は150mm単装砲を片舷辺り5基、両舷合わせて10基10門搭載。ケースメイト式の舷側配置であり、艦中央付近に纏まった形で配置されている。3門が前方を向いた形、2門が後方を向いた形であり「ナッサウ」のものよりも片舷辺り1門少ない。しかし「ナッサウ」と異なりこちらは弾種の変更が可能*1。AP弾を使用した場合、他国同格の装備する副砲と比べてリロード時間が短く単発火力も大きい事から軽装甲艦相手であればそれなりの火力を発揮できるだろう。しかしHE弾については口径相応の威力しかなく、発火率も低めなので格上重装甲艦を相手にする場合以外に出番は少ないだろう。
・自動副砲
自動副砲は88ミリ砲を単装で片舷辺り2基、両舷併せて4基4門搭載。後部艦橋の基部に対空砲の如く鎮座しているのがそうである。HE弾ダメージは164とありえない程低く、門数が少ないのも相まって正直お飾りである*2。しかしこのティア帯にして4.5kmの射程を持ち、敵駆逐艦が接近してきた際には警告してくれる。
・対空
素の対空値は52あるが、このティア帯の対空砲は正直お飾りに過ぎない。
・装甲
装甲12%は同郷の「ナッサウ」と同値。防郭防御10%、火災浸水耐性10%という値も含めて、数値の上では他国同格戦艦と横並びである。しかしドイツのお約束で対水雷防御の値は劣っている。
・機動性
素の最高速度は27ノットにやや届かない程度と同郷の「ナッサウ」(18.76ノット)と比べて非常に優秀*3。加速力に関しては「通常の操船の際には気にならない程度」の水準はクリア。しかし駆逐艦を相手取る戦闘機動の際には戦艦相応の鈍重さを感じさせられる。舵の効きは6.40度/秒とそこそこ良く効くため快適。しかし旋回半径がやや大きく、このティア帯に多い寸詰まり体形の戦艦のような機敏な小回りは不可能。
・隠蔽性
素の被発見距離は9kmに満たず、非常に優秀である。クレジットで買える迷彩を装備するだけで8.67km、消耗品も隠蔽に振る事で8.41kmまでは短縮可能。しかしこの距離まで発砲を控えて敵に接近しても、副砲射程までは約3kmのギャップがあるので敵の懐に飛び込むには相応のリスクがある。
・生存性
速度が出せる戦艦の割には体力に恵まれており、HPは「ナッサウ」と同程度を擁する。しかし本物戦艦(BB)ではないため、数値上の防御力は高くとも「ナッサウ」程安定した固さを誇れるわけでは無い。しかし隠蔽の高さと他にはない機動力を持って居るため巡洋戦艦・大型巡洋艦的な運用を行えれば弱点を隠し強みを押し付ける事で生存し続ける事は可能だろう。しかし砲口径の小ささや搭載砲数の少なさ等、戦艦としての正面戦闘能力の低さにより、戦艦初心者に勧められる艦かというとそうでもない。この点を考慮すると生存性は乗り手に依存するタイプと言える。
・消耗品
「改良型ディーゼルエンジン」「高級船員食糧」「予防整備パック」の高速戦艦3点セットを推奨したいが、隠蔽を活かして敵に接近して副砲で仕留める訓練を行うのであれば最後の1つは「高品質石炭」に変えるのも手であろう。
・艦艇スキル/艦長スキル
艦艇スキルについては本艦はティア3という事も相まって、保持していない。
・装備
・兵装:砲旋回を補う「主砲改良Ⅰ」が無難
・防御:「操舵装置改良Ⅰ」
・適正:「推力改良Ⅱ」
・エリート特性
・船体強化 HP+4%(お勧め)
・防雷網 魚雷防御+7%
・功績 EXPアップ+10%
※「防雷網」を選択しても、対水雷防御は11.23%にしかならず0.73ポイントしか向上しない。消去法で「船体強化」が無難だろう。
・総論
このティア帯の戦艦群とは一線を画した速度を持つ船体に、他国同格の戦艦よりは少し小さめの砲を最低限度の数だけ搭載、残ったリソースを副砲性能につぎ込んだかのような設計の艦である。この時点で相応に癖が強いが、幸いなことにまだ他国戦艦がかなり鈍重なため…彼らがモタモタしている間に機動力を活かして敵の先鋒の一群を屠り、数的有利を取ってしまえばその後の試合展開をかなり有利に持っていく事が可能。本艦にはそれを可能とする速度がある。よって速度を活かして敵の一群に対して有利な位置取りを抑えてから戦闘に入るという巡洋戦艦のお約束を踏まえている艦長であれば非常に扱いやすい筈だ。ただし砲数の少なさおよび防御力がやや貧弱であるという欠点により、じっくり腰を据えての砲戦はやや苦手…本艦は「守ることが得意な戦艦ではなく、攻めに周って初めて真価を発揮するタイプの戦艦」である。副砲の火力もあって混戦には強目だが、敵に半包囲・包囲される前に離脱すること…それさえ守って居れば欠点を隠しつつしぶとく生き残る事が可能だろう。
史実
「フォン・デア・タン」は1907年度海軍計画において設計・建造されたドイツ帝国海軍初の「巡洋戦艦」である*4。
建造までの経緯を観てみると、本来ドイツ帝国海軍内ではこの時期に「巡洋戦艦」を建造する予定は全くなかった。しかしライバルである英国海軍が「フィッシャー提督の指揮のもとで強力な主砲を擁しつつも、速力も十分な新しいタイプの戦艦を建造しているらしい」という情報を入手すると、対抗できる艦種を建造する事を決定。建造の障害となる「艦隊法」を改定してまで対抗艦の建造計画が動き出した。ところがこの計画の第1弾として建造した「ブリュッヒャー」は210mm砲を搭載した強力な艦として完成したものの…英国海軍の「インヴィンシブル級」は305mm砲という戦艦クラスの砲を搭載したドイツ帝国海軍の予想をはるかに上回る怪物であることが判明。ドイツ帝国海軍では「インヴィンシブル級」に対抗するためには主力艦に匹敵する武装を施した艦が必要であると判断、「ナッサウ」の搭載砲と同口径の283mm砲を搭載した新しい艦を計画した。これが1907年度計画で形になった本艦である。
建造は「ブローム・ウント・フォス」社が担当し、1908年3月に起工、1909年3月進水。1910年9月には竣工・就役した。第1次世界大戦においては北海およびバルト海で活躍、ユトランド沖海戦(1916年5月31日)においては英国海軍の巡洋戦艦「インディファティガブル」に対して4発もしくは5発の命中弾を与えてこれを撃沈。しかし本艦も被弾により一時的に全砲塔が使用できなくなる等の事態に陥った。第1次世界大戦終結後にはスカパ・フローに抑留され1919年6月21日に自沈。その後に浮揚され1934年に解体された。
小ネタ
艦名の由来はバイエルン王国の軍人である「ルートヴィヒ・フォン・デア・タン」から。なお彼の正式な名前は「ルートヴィヒ・ザムソン・ハインリッヒ・アルトゥール・フライヘア・フォン・ウント・ツー・デア・タン=ラートザムハウゼン」である*5。その名の通りフォン・デア・タン家に生まれた彼は利発で、幼少のころからバイエルン王国の王宮に出入りを許される等将来を嘱望される優秀な少年であった。
18歳で軍に入り砲兵部隊に所属し、数年後には参謀本部付きになった。海外の戦場にも出向き経験を積んだ彼は3年戦争(1848~52年)で指揮官として活躍、バイエルン王国およびプロイセン王国双方から勲章を受け中佐に昇進した。バイエルン王国の参謀長にも抜擢され、このまま順風満帆のコースを歩むかと思えた。しかし普墺戦争(1866年)においてオーストリア帝国側についたバイエルン王国は南ドイツ諸邦軍と共に精強なプロイセン軍と対峙するが、寄り合い所帯で指揮系統もバラバラの南ドイツ諸邦軍には最初から勝ち目など無かった。
その後も軍内部の慣例に従い出世を重ねていた彼だが、プロイセン王国に惨敗したという記憶は生涯の傷となった…しかしついに名誉挽回の機会が訪れる。フランス帝国が海外積極策を講じて来たのに危機感を覚えたプロイセン王国は、南ドイツの王国とも同盟を結んでフランス帝国に対抗しようとしたのである。普仏戦争(1870~71年)において彼はバイエルン王国第1軍団の司令官として戦い、フランス軍を破りオルレアンを陥落させる等の目覚ましい働きを見せドイツ軍随一の指揮官として賞賛を浴びる。終戦後に再度バイエルン王国およびプロイセン王国双方から勲章を受け、ストラスブールに設けた新しい砦の名前に彼の名が冠された。1881年に66歳で亡くなるまで彼は第1軍団の最高司令官であった。
本艦の艦中央部の両舷に配置された主砲は英国の「ドレットノート級」と異なり、左右対称ではなく…左右の位置が前後にずれた形になっている。この形は「アン・エシュロン型配置」と呼ばれ、砲位置を微妙にずらすことにより反対舷側に射角を通せるというものである。ただし見て判る通り、それが可能な射角は非常に限られている。このため少し時代が進んで主砲の中央線配置が一般的になるとあっという間に廃れてしまった。
本艦から開発可能なのは次級の「モルトケ」のみであるが、ドイツ巡洋戦艦ルートを進めたいと考えている艦長であれば問題ない。ところが現状の仕様では開発ツリーの表示上は本艦からも「カイザー」や「ライン」を開発できるかの様に見える。しかし実際には「カイザー」や「ライン」「モルトケ」に繋がる矢印の分岐を持っているのは「ナッサウ」であり、最近始めたばかりのユーザーは困惑してしまうかもしれない(2023年7月時点では判りにくかった矢印の分岐の表示が改められている)。
編集用コメント
コメント欄
- 副砲火力がこの船からすでにおかしいの草 -- 2022-08-03 (水) 15:09:44
- 通常ツリーに居ないんだけどどうなってんの?これなんか報酬でもらったけどこの後のツリー自体消滅してる -- 2022-08-10 (水) 07:53:47
- アーリーアクセスで、ツリーは実装まだしてないけど船の配布や購入ができる状態なためです -- 2022-08-10 (水) 08:27:56
- 戦闘名誉賞も無いのでやる必要はないのだが、せっかくだから乗ってみたら、いきなり3連敗もしたもんだから勝率5割までやってやろうと、あの手この手で戦ってみた。堅い船であるのは確かだし副砲やおもちゃのような自動副砲もついていて、いい感じであるがダメージは意外と低い。何故ならやたらと接近しないと主砲が八の字?!にバラケてしまい遠距離では当たりませんよ。tier2・3なら接近戦でなんとかなるけど、tier4の格上マッチでこれじゃキツイ。試しにセントルイスで出てみたら、やたらと砲弾が当たるし速射が凄くて、tier3のお舟が面白い事を再認識しました。 -- 2022-08-10 (水) 14:49:38
オーロラ、三笠、キャンベルタウン、初心者狩り、ウッ頭が!-- 2022-08-10 (水) 21:40:55右舷側に一斉射してるとこ見たことないです-- ヴェーバー? 2022-10-09 (日) 21:03:29
- 大事な時に限って3番砲塔が明後日の方向向いてる -- 2022-08-16 (火) 18:26:53
3番砲塔の人員アハトアハトで処刑しよっか-- 2022-08-16 (火) 18:53:13- せめてマウザーにしてクレメンス -- 2022-08-16 (火) 22:03:23
- この艦は重巡に乗ってるつもりでら操れば良いかな? -- 2023-09-06 (水) 07:42:56
過去ログ
過去ログ一覧 |