Moltke

Last-modified: 2024-02-23 (金) 16:26:52

モルトケ級巡洋戦艦 モルトケ

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性能諸元

編集時 ver.5.3.0

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

Tier4
生存性継戦能力29568
抗堪性・防郭防御10%
・火災浸水耐性10%
・装甲防御12%
・魚雷防御10.50%
主砲射程10.81km
副砲射程5.61km
自動副砲射程4.62km
機動性最大速力28.06ノット[kt]
最大出力への到着時間19.27秒
転舵速度6.20度/秒
転舵所要時間12秒
隠蔽性9.12km



・派生艦船

派生元Von der Tann
派生先Derfflinger



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数装填時間ダメージ(火災率)(防郭率)砲塔旋回速度
283mm L/50 SK L/50, 5基×2門22秒HE弾 616(7%)
AP弾 1053(250%)
4.50度/秒


副兵装口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数)装填時間ダメージ(火災率)(防郭率)砲塔旋回速度
150mm/45 SK L/45, 12基×1門(6門)8.20秒HE弾 336(2%)
AP弾 504(150%)
8度/秒


自動副兵装口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数)装填時間ダメージ(火災率)
88mm L/45 Flak, 4基×1門(2門)4.50秒HE弾 168(1%)


対空砲種類ダメージ射程
大口径
小口径
81
18
3km
1.50km

ゲーム内説明

モルトケ級巡洋戦艦はフォン・デア・タン級の発展型。前級より大型で、主砲の門数も多く、装甲防御力も強化されていた。

解説

・主砲
前級と同口径の主砲を5基10門搭載。砲配置は前級の後部砲塔を背負い式に改めた形で、これにより同郷の「カイザー」とほぼ同じ配置となった。とはいえ本艦の主砲は同郷の「カイザー」と比べると射程にやや劣り、装填も長く砲旋回も遅い。他国同格戦艦の搭載砲よりも二回り口径が小さく、低ティアドイツ戦艦砲のお約束である砲弾の散り易さもあって戦艦相手だと火力不足を感じることが多い。しかし本艦は主砲火力の無さを副砲で補うというコンセプトであり、対峙する相手や交戦距離に気を付けながらうまく使いこなしてもらう必要がある*1

・副砲
手動の副砲は150mm砲を片舷あたり6基、両舷合わせると12基搭載。砲配置は艦上構造物を取り囲む様に配置されているが、6基のうち4基までが前を向いており距離を詰める際には斜め前方に位置した敵に対して指向し易い*2。そして前級同様に弾種の選択が可能であり、対峙する敵の艦種に応じて適切な選択を行って欲しい。自動副砲は前級同様に後部艦橋の基部に4基が収まってはいるが、正直お飾りである点については変わって居ない。

・対空
一応大口径対空砲も搭載されているが、ダメージが貧弱かつ射程も標準より短い。このため威嚇程度の役にしか立たない。小口径対空砲のダメージに至っては駆逐艦と同程度。

・装甲
巡洋戦艦なので正直頼りない。見た目の割にはダメージを食らいやすく、さらに耐性についても特筆すべきものは無い。

・機動性
この見た目に騙されてはいけない。何と素で28ノット出せるので前級よりもさらに快適。加速力も「戦艦」というカテゴリを考慮すると十分に優秀であり、舵の効きも優れている。しかし巡洋艦のように舵切りで敵の斉射を外すといった芸当を何度も期待するのは酷であり、運に頼った操船を繰り返していると後で痛い目を見る事になるだろう。それよりは先を見越した操船を心がけ、計画的なダメージコントロール術を今のうちから意識しておきたい。

・隠蔽性
素の被発見距離は9.12kmとかなり優秀である。

・生存性
素のHPは29000台と平均的な体力を持っているに過ぎない。その割に防御面ではほとんど期待できず、耐性も貧弱であり「戦艦」というカテゴリで考えると生存性は低い。しかし「巡洋戦艦」として考えれば相応のレベルであり、対面する敵の構成を考えた上で引くのか・押すのかを早めに判断すれば最終局面まで生き残る事も不可能ではないだろう。

・消耗品
「高級船員食糧」「改良型ディーゼルエンジン」の搭載を推奨。残りは「高品質石炭」か「予備整備パック」のどちらかを好みで選んで欲しい。

・艦艇スキル/艦長スキル
本艦は艦艇スキルを持っていない。次級で「副砲オーバーロードⅠ」が使用可能になるのでもう少しの辛抱だ。
このツリーでは、tier6のマッケンゼンからソナーを備えるので、艦長を乗り継いでいくならば、LV6で「偵察と警戒」を選択するのはマストとなる。

・装備
 ・兵装 砲旋回を補う「主砲改良Ⅰ」が無難だが「副砲改良Ⅰ」も選択可能
 ・防御 「操舵装置改良Ⅰ」「推力改良Ⅰ」
 ・適正 「操舵装置改良Ⅱ」「推力改良Ⅱ」

・エリート特性
 ・船体強化 HP+4%
 ・防雷網 魚雷防御+7%
 ・功績 EXPアップ+10%
※消去法で「船体強化」を推奨したい。

・総論
前級の船体を拡大して速度と火力を増した艦ではあるが、主砲の配置が「引き撃ち」に適した形であり距離を詰める際の火力に不安要素がある点は全く変わって居ない。しかし機動性も強化されているので「巡洋戦艦」としての戦い方に徹すれば結果として終盤まで生き残りつつ成果を出すことも不可能ではない筈だ。ただし周囲の駆逐艦や巡洋艦も攻撃力が相応に上がっているので、立ち回りをミスした場合は大ダメージを食らいやすい。そしてこの大ダメージで減った体力はその後の試合時間中の生存性に直結しているので、このティア帯の戦艦としては中々に扱いの難しい艦に仕上がっている。副砲戦艦に慣れていない艦長はまず被ダメージを抑えつつ生き残る術を身に着けるところからスタートしたい。本艦は引き撃ちで敵を後ろに迎えつつ姿勢を造って居れば中々にしぶとく、反撃もし易い設計となっている為だ。

戦闘名誉章

レベル12
報酬艦艇exp1500
シルバー25k
艦艇exp1500
シルバー25k
ミッション内容5戦プレイ5回勝利

史実

格納

 英国の「インヴィンシブル級」に対抗すべく手探りで仕様を模索した「フォン・デア・タン級」ではあったが、完成した艦は一応成功との見方が強かった。しかしまだ試作的要素が強く、量産化を目指すためには幾つか乗り越えねばならない課題があった。これらの課題を克服しつつ更なる火力の向上を狙った、ドイツ帝国海軍の量産型「巡洋戦艦」が本艦である。外観上の相違点としては船首楼型甲板であった前級に対して、長船首楼型を採用。艦尾側の砲塔を背負い式にして1基追加し、片舷指向可能数を向上させている。
 本艦は1908年度海軍計画において設計・建造された。建造は「ブローム・ウント・フォス」社が引き続き担当し、1908年12月に起工。1910年10月進水、1911年9月に竣工・就役。2番艦である「ゲーベン」も1912年7月に竣工・就役している。第1次世界大戦において「モルトケ」はドッカー・バンク海戦、ユトランド沖海戦に参加。終戦後はスカパ・フローに係留されるも1919年6月12日に自沈している。対して「ゲーベン」はトルコに売却された後に両大戦を生き延び1954年に退役。しばらく記念館として過ごすも1976年に解体された。

小ネタ

艦名の由来

 本艦の艦名の由来はプロイセンおよびドイツの軍人であり軍事学者でもある「ヘルムート・フォン・モルトケ(正しくはヘルムート・カール・ベルンハルト・グラーフ・フォン・モルトケ)」。プロイセン軍の参謀総長を務め、普墺戦争や普仏戦争において勝利の立役者として活躍。ドイツ統一に貢献するとともに近代ドイツ陸軍の父とも呼ばれる。彼の功績及び戦略思想については記載するには紙面が足りない…このため気になった人は自分で調べてみよう。

ゲーベン

 姉妹艦の「ゲーベン」は「モルトケ」から遅れる事ちょうど1年後の1909年12月に起工、1911年3月に進水、1912年7月に竣工・就役。新設されたドイツ帝国「地中海艦隊」の旗艦となった*3。僚艦である「マグデルブルク級」軽巡洋艦「ブレスラウ」と共に地中海周辺の各地を巡りお披露目を行った後に、第1次世界大戦の前哨戦である「オーストリア=ハンガリー帝国とセルビア間の戦争」が起きるとドイツ帝国とオスマン帝国間で結ばれた同盟によりイスタンブールへと向かう。ところがこの移動の直前に「ゲーベン」と「ブレスラウ」はアルジェリア沿岸でフランス陸軍をけん制する為の砲撃を行った事が原因で、イギリス海軍の「インヴィンシブル級」巡洋戦艦2隻にマークされていた。この2隻に追跡されるだけでも厄介なのに、イギリス海軍の「地中海艦隊」の本体が合流した日には敗北は目に見えている…そこで最短コースを通ってイスタンブールへと逃げ込んだ。
 その後にオスマン帝国が「ゲーベン」と「ブレスラウ」を購入、「ゲーベン」は「ヤウズ・スルタン・セリム」に改名、「ブレスラウ」も「ミディッリ」となったが、艦長以下乗組員はそのままで引き続きドイツ人将兵らによって運用されることになった。これ以降の経緯についてはタラントの小ネタより「数奇な運命」を参照して欲しい。

ザイトリッツ

 改モルトケ級に相当する「ザイトリッツ」は、モルトケ級の弱点であった凌波性および耐航性の無さを改善すべく小改良が行われた艦である(同型艦は無し)。この「ザイトリッツ」は1916年5月末のユトランド沖海戦において、イギリスの巡洋戦艦「クイーン・メリー」と交戦。4発の命中弾のうち1発が4番主砲塔バーベット内で炸裂し、この砲塔は使用不可能となったが「ザイトリッツ」の反撃によりクイーン・メリーは艦首側弾薬庫が引火して爆沈。
 だがその後にイギリス第5艦隊・第3巡洋戦艦艦隊からの砲撃を受け艦首から舷側にかけてを大きく損傷。さらに駆逐艦の魚雷が1番砲塔直下に命中して艦首部に浸水が発生、他の損傷部からも浸水が発生して艦首部から艦が沈むかに思われた。しかし奇しくも改修された高い乾舷が上手く波を切り裂き、甲板からのこれ以上の浸水を防いだことで海戦終了時にまだ沈まずに居た。しかし艦隊に追従中に浸水が原因で落伍、最終的に単独で帰還する事になるも…いよいよ航行不能に陥ってしまった。普通であればこの時点で艦長は自沈を決意するのだが、艦長は帰還を諦めなかった「前に進むから浸水が酷くなるならば、後ろ向きに進めばよい」。艦尾を進路に向けて後退をかけて3ノットでじりじりと進み沿岸近くで救援船と合流。救援船に搭載されたポンプをフル稼働して艦首部の浸水をくみ出しつつ、ようやくヴィルヘルムスハーフェンに到着した。
 ところがこの時点での浸水が5300トン近くあったため関門に入れず、一旦湾口に座礁させて対策を練る事に。1番砲塔を解体して重量を軽くし、さらに大潮を見計らって関門に入る等やっとのことで修理ドックにたどり着いた。修理には3か月を必要としたものの、他のドイツ主力艦の誰よりも多くの攻撃を受けながらも生還を果たしたドイツ巡洋戦艦のしぶとさは世界中から注目を浴びる事となった。

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コメント欄

  • 全門斉射で2発しか当たらん -- 2022-08-02 (火) 23:39:06
    • 加えて微妙に遅い装填速度のせいで、遠距離はダメダメですね。 -- 2022-08-03 (水) 13:32:30
  • 主砲配置の関係で、左砲戦した方が全門を指向しやすいです。右砲戦は3番砲塔が前方に向きにくい。カメラを動かすと、いつのまにか定位置方向に戻ってしまう仕様が足を引っ張ります。 -- 2022-08-03 (水) 13:31:05
  • こいつめっちゃ強い! -- 2022-09-30 (金) 06:47:14
  • めっちゃ弱い -- 2022-10-01 (土) 02:07:19
  • 強いよ。クラーケン獲得したから。 -- 2022-10-01 (土) 09:21:45
    • ティア4なんだしどうな船でもある程度の腕あったら取れそう -- 2022-10-02 (日) 09:40:23
    • どの船であれクラーケン取れる可能性あるんだからクラーケン「獲得」しただけでは強いとは言えないような -- 2024-02-23 (金) 16:26:52
  • 主砲の散布界もあって副砲射程外の遠距離戦とガン縦肉薄雷撃の対処は苦手ですが、それ以外は機動力と弾幕にモノを言わせて戦場を引っ掻き回せるのでかなり強いです。主砲は当然同格戦艦より貫通力が低めなので格上戦艦相手は不貫通になる舷側ではなく、ガン縦されたら上部構造物(たまに串刺しに出来る)、横っ腹を向けられたら艦首艦尾を狙うのが有効です。副砲は格上戦艦以外にはAPが基本で、駆逐巡洋は場所に関係無く、戦艦は艦首艦尾に当てれば主砲並みのダメージが出せることも。魚雷は転舵や加減速をしっかりしていればかなり回避出来ます。あと個人的に、微力ながらも必死に射撃してくれている自動副砲が可愛くて愛着が湧いてますね笑 -- 2023-02-15 (水) 09:13:52
  • 足速いから隣の巡洋艦抜いて前出ちゃうww -- 2024-02-22 (木) 20:14:43

過去ログ

過去ログ一覧
過去ログ一覧

*1 なお砲塔配置の癖によって前級同様に「前進する際は敵を右に迎えるように、後退する際は敵を左に迎える様に」すると砲を指向し易い。この砲配置も本級までだが、不足しがちの主砲火力を少しでも有効活用できるように工夫を凝らすのはドイツ戦艦第2ツリーの基本なので今のうちからしっかりと押さえておきたい。
*2 後ろを向いた2基についても、うち1基は前方にも指向しやすいようになっている。また残る1基についても真後ろを指向しやすいように構造物の一部が切り取られておりティア帯を考慮すると非常に良く考えられた配置と言える。
*3 就役後直ぐに第1次バルカン戦争が勃発、オスマン帝国対セルビア・モンテネグロ・ギリシア・ブルガリアのバルカン同盟という構図となり、ドイツ帝国も周辺有事に備えて艦隊を新たに増設した。