Tier 3 イタリア 中戦車
スペック
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 旋回速度 | 視認範囲 | |||||
初期状態 | SPA 15TB | Cannone da 47/32 | M15/42 | M15/42 | 240 | R.F. 1.C.A. | |
190 | 36 | 42/25/25 | 310 | ||||
12.42 | 32 | 310 | |||||
Cannone da 47/40開発時 | SPA 15TB mod.43 | Cannone da 47/40 | M15/42 mod.3 | M15/42 modificata | 260 | R.F. 2.C.A. | |
250 | 38 | 42/25/25 | 415 | ||||
15.97 | 34 | 320 |
主砲性能 | |||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 発射速度 | AP弾 DPM | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | |
Cannone da 47/32 | AP HEAT HE | 20 4G 16 | 52 75 24 | 50 50 70 | 25.00 | 1,250 | 2.00 | 0.42 5.04 1.34 | 111 | +20 -10 | |
27.27 | 1,364 | 1.90 | 0.40 4.26 1.36 | 111 | +20 -10 | ||||||
Cannone da 47/40 | AP HEAT HE | 20 4G 30 | 70 95 45 | 50 50 70 | 27.27 | 1,364 | 1.80 | 0.38 4.80 1.29 | 111 | +20 -10 |
※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
解説
- 概要
Tier3のイタリア中戦車。
大戦後期、M13/40やM14/41?をベースに開発・量産された中戦車である。 - 火力
俯角は-10°と十分。- Cannone da 47/32
初期砲。
通常弾APでは抜けない相手や課金弾HEATでも抜けない相手が出てくる。 - Cannone da 47/40
最終砲。単発火力は低めなものの、貫通力や精度は良好で使いやすい。
特徴的なのは榴弾で、貫通力が口径の割に高い(通常の90mm砲相当)一方で弾速がかなり遅く、AP弾の半分以下なので偏差射撃などには向かない。
装甲が薄い相手には十分貫通が見込めるため多めに持っておいて良いが、非貫通だと微々たるダメージしか与えられないので確実に貫通できるときに使おう。
- Cannone da 47/32
- 装甲
正面は砲塔・車体ともに40mmを超えておりこのTierでは厚めで、貫通力が低めの砲弾はそれなりに弾いてくれる。
側背面は25mmで特別薄いわけではないものの、基本的には抜かれてしまうと思っておこう。 - 機動性
初期状態はかなり加速が鈍いが、エンジンを換装すれば最高速度・出力重量比共に良好になる。
車体旋回速度も良い方なので敵車輌の側面取りなどで役立つ。
悪路には弱い方なので注意。 - その他
隠蔽性は中戦車として良好であるものの、視認範囲がかなり短めなので開けた場所で孤立しないように注意しよう。 - 総論
単発ダメージは低めなものの、貫通力・精度は良好。
隠蔽率も同Tier軽戦車並にあり、視認範囲は狭いが迷彩ネットを使用した偵察も可能。
装甲は厚くなったとはいえまだまだ紙装甲。
前線で戦っている敵側面を狙ったり、中戦車に求められる攻撃補助を行っていこう。
史実
M13系列戦車の性能の不十分さが実戦に於いて示された後、イタリア陸軍はより重量のあるP26/40戦車の量産体制が整うまでの間を繋ぐ為の、更に別の戦車が必要であるとの結論を下した。だが戦時下では完全新規の戦車開発を行う余裕がなく、P26/40戦車と並行して開発されていたM16/43サハリアノ快速中戦車も既に計画中止に追い込まれている状態であった。
こうした情勢の下でフィアットとアンサルドの両社で開発され、後にM15/42として制式化された車輌は、結局それまでの戦車と同じく、足周りはほぼ共通、重量の増加に対処してエンジンの出力を向上させ、その結果として車体サイズが僅かに大きくなる、と言ったこれまでと同様のものであった。リベット接合構造が踏襲された車体と砲塔の形状も殆ど変化していない。ただし、M13/40をベースにM14/41が開発された時よりは多くの相違点があり、全長が車体のベースとなったM14/41よりも12cm延長され、戦闘室左側面に設けられていた脱出用ハッチが、車内レイアウトの変更により右側面に移動していた。ジェリカン等を車外装備する際に用いる車体側面の外部雑具ポイントも溶接される様になった。更に車体後部は後述する新型エンジンの搭載に伴って形状が変化し、機関室の点検用ハッチにはスリットが設けられた。また排気管には装甲カバーが追加された。
新たに電動式油圧旋回装置が搭載された砲塔には40口径47mm対戦車砲を採用し、これは計画中止となったM16/43サハリアノ快速中戦車に搭載する予定のものであった。既存のイタリア戦車によく搭載されていた32口径47mm対戦車砲より口径長が延長された事で、砲弾の初速や装甲貫徹力が向上していた。前面装甲厚も砲塔・車体共に強化され、エンジンはフィアットSPA社製の192馬力15TB-M42・4ストロークV型8気筒液冷ガソリンエンジンに換装された。当時のイタリアでは重油が不足していた事と、大出力ディーゼルエンジンの開発にはまだ時間を要した事が選定理由であったが、この変更によって、装甲厚の強化で重量が増えたにも関わらずM14/41よりも機動力が向上した。
こうした主な改修の他にも、北アフリカ戦線での戦訓を反映した諸々の改修内容をまとめて施されたM15/42の量産は、1942年末より開始され、1943年から生産型の部隊への引き渡しが開始された。しかし1943年3月にこのクラスの戦車は全て自走砲として生産する方針が決まった為、1943年9月8日にイタリアが連合軍に降伏するまでに完成したM15/42はわずか82両であった。生産されたM15/42は運用が予期されていた北アフリカの戦線には投入されなかったものの、イタリア国内やユーゴスラビアに於ける連合国やパルチザン相手の戦いで使用された。イタリアが降伏した後は、彼らを武装解除する為ローマに進撃してきたドイツ軍とも戦った。その後ドイツが残存するM15/42を全て接収し、一部は北イタリアに樹立したRSI軍にも配備された。更にドイツ軍の管理下で未完成のM15/42が28両追加で完成した。ドイツが接収したM15/42は、殆どをユーゴスラビアで戦っており、85両が1944年12月まで駐留していた。
派生型としては、戦闘室前面右側の8mm機関銃を撤去し、このスペースに通信設備を充てた指揮戦車であるM15/42 Centro Radioや、車体を利用したセモヴェンテ da 75/34、セモヴェンテ da 75/46、そしてセモヴェンテ da 105/25の3種類の自走砲がある。また、試作車輌として軽装甲の施された砲塔内部に4門の20mm スコッティ-イゾッタ・フラスキーニ機関砲を搭載する対空戦車が1943年に少数生産されている。イタリア降伏後、ドイツは本車を接収し、IV号戦車から派生した各種対空戦車、自走式対空機銃の参考に用いた可能性がある。