Book3:<私>によって書かれた言葉。かつて<私>の名を呼んだ声とは誰のものなのか、そのときの名はなんだったのか、いまとなっては思い出せない。

Last-modified: 2008-11-14 (金) 21:59:04

その昔、とても心地よい声があって、私はその声で名を呼ばれるのが好きだった。
あの時、私は何と呼ばれていたのだろう。
本当にその声が好きだったのだけれど、誰の声だったかも憶えていない。

もしかして、あれが<王>の声なのだろうか。
いまでも時々、その声が聞こえるような気がするのだ。深い深い記憶の底から。