Book41:ユーフラニア魔導師列伝Ⅰ。

Last-modified: 2009-01-03 (土) 23:20:13

メルクリウス

出没年不詳、国籍不明。
3400年頃に活躍した大魔導師。伝説的な剣豪であった親友アロケイオスとの冒険譚は有名である。
アロケイオスの魂を得た北の黒龍の屍骸から、魔剣<黒龍の剣>をつくりだしたことでも名高い。
アマデウスを<神々の黄昏>のもとに導いたのもメルクリウスであったとする説もあるが、定かではない。
謎の多い人物で、アロケイオスとの出会い以前については、ほとんど知られていない。
一説に、当時鎖国状態にあったアウロラから来たとも(<追放者メルキュール>と同一人物とする説あり)。
その能力は絶大で、史上最大の魔導師とされる。
<大崩壊>以後、文明が著しく後退したユーフラニアに様々な知識を伝えた。


タイロン
3950?~4060

第三次クルファン戦争で、キレネイア同盟の切り札として多大な戦功をあげた、レウリアの五大魔導師の一人。
タイロンは、天候を操る大魔法を編み出し、クルファンの主力艦隊を壊滅させたと云われる。
この戦争により、クルファンはキレネイア同盟諸国から完全に撤退した。
戦争終結後は魔道学の発展のために尽力し、アンタリア大学にユーフラニア最初の魔道学部を開講した。著書『魔道学概論』は、現在でも多くの魔道学部で教科書として使用され、レウリアでは魔道学の祖として讃えられている。


クリストフ
4182~4249

クリストフ=リュクソワール・ブラン・シャンベティエ。
アウロラ出身。
4218年のユーフラニア大浄化によって、アウロラの<光の塔>の存在を一躍ユーフラニア中に知らしめた、<光の塔>主席魔導師。
それまでの上級魔導師の概念を超えた大魔法の行使が可能であったため、近隣諸国からは非常に怖れられた。
4224年に、魔導師評議会を設立。従来の魔導師戒律の見直しを行い、国際法としての魔道法制定に力を注ぐなど、魔道界の秩序確立に貢献したが、67歳で謎の死をとげた。


レダ
?~4499

正確な出年は不明。
シクソス出身。
アウロラのクリストフの最後の弟子だと云われる。
シクソス、タニキスの王宮に仕えた後、タニキスの山奥で研究と瞑想の日々をすごしていたが、闇の怪物ネルロスが地上に召喚されたことを知って、長い隠居生活を切り上げた。
ネルロスは、通常の武器や呪文では倒すことのできぬ怪物だったため、レダは三大秘法を逆用し、自らの力ごとネルロスを異界に送った。その結果、レダは自らの命を失った。
神聖王国からの遠征軍は、レダによって全滅を免れた。その功績を讃えるとともに、レダの魂に感謝の祈りを捧げるために、<光の塔>にはレダの記念碑が建てられた。
視る者としてはもっとも優れた力をもち、死亡時には既に200歳をこえていたと云われる。