氷の巨人

Last-modified: 2024-04-05 (金) 14:49:30
リンドールの雪原に氷の巨人が現れ寒波を起こしているという。
冒険者たちは原因は古代遺跡にあるとみて調査を開始した。
通常魔性宿った伝説恐ろしい壊れた
推奨LvLv82Lv132Lv176Lv???Lv???Lv
攻略LvLv90Lv144Lv193Lv???Lv???Lv
階層数4F
探索判定回数
(1階あたり)
踏破前:18回 踏破後:6回(4F以外)・12回(4F)
進行(踏破前)220秒250秒300秒370秒520秒
進行(踏破後)165秒187.5秒225秒277.5秒390秒
探索時間(踏破前)04:24:0005:00:0006:00:0007:24:0010:24:00
探索時間(踏破後)01:22:30
(4950秒)
01:33:45
(5625秒)
01:52:30
(6750秒)
02:18:45
(8325秒)
03:15:00
(11700秒)

※時短無し・探索時間等倍での数値

出現モンスター

1Fフロアボス

迷宮称号のエナジーミスト×2
+ランダムな基本編成

2Fフロアボス

迷宮称号のバンシー×2
+ランダムな基本編成

3Fフロアボス

迷宮称号のテラーマミー×2
+ランダムな基本編成

ダンジョンボス

敵はいずれも迷宮称号

レアアイテム

ダンジョン内イベント

入り口

冒険者たちが訪れた古代遺跡は開かれてからまだそれほど経っていないものであった。

調査隊の遺体が荒らされていないことから、扉を開けた探索隊が調査を失敗してからそれほど経過していないのだろう。

まだ手付かずに近い遺跡である。

2F

所々に見える古代文字を読み解くことでこの遺跡が何かの研究施設であることは分かった。

しかしあまりに時代が違うためか用途の分からない構造が多く見られた。

これが帝都の研究室であればたくさんの書類が並んでいるものだが、ここには紙に類するものは見られなかった。

紙の書類は全て朽ちてしまったのか、それとも最初から置いてなかったのかは不明である。

古代文明の研究者たちの間では、古代人は紙など使わず情報は小さな物質に封じ込めて内容を光で描写出来たと言われている。

冒険者たちにとっては理解し難い技術であったが、実際に古代遺跡からは光る文字の浮き出る板が見つかっていた。

この遺跡でも光る板が大量に見えるため、ここが多くの資料を収めた施設であることが伺えた。

3F

通路の脇に探索隊の遺体があった。

胸の上で手を組んで寝かされていることから他にも誰か仲間は居たのだろう。

その者たちはここに仲間を置いて先へ進んだのだろうか。


この遺体は見捨てられたのか、もしくは奥へ向かった者たちはそのまま戻って来ていないのか…

4F

冒険者たちは天井の高い部屋に入った。

その部屋の中央には何かの装置があった。

他には何も見当たらない。


好奇心に駆られた冒険者は装置に触れた。

すると部屋の天井が明るくなったのが分かった。

慌てて上を見た冒険者はそこに空が広がっているのを見た。

先程まで天井が見えていたはずなのに見上げると雲が広がっている。

やがて雲は急激に動きを早め、集まって空を覆った。

そして雪が降り始めた。

冒険者は降り注ぐ雪に触れたがすり抜けて触ることが出来なかった。

雪は激しく降り始め、吹雪となって辺りを包み込んだ。

風が巻き起こり渦巻くようになると唸るような音が聞こえ始めた。

「………ォォォォォォォオオオォォ………」

それは外で聞こえた氷の巨人の声と同じであった。

やがて風は収まり、雪は弱くなり、そして雲が消えた。

空は元の天井に変わり、部屋は中央の装置の他に何も無い空間に戻った。


今のは何だったのだろうか。

冒険者たちはしばらく立ち尽くしていた。

何かの幻を見せる装置なのだろうか。

中央の装置の側には光る文字の浮き出る板がいくつかあった。

冒険者は光る板の一枚を手にとった見たがその内容はわからなかった。

詳しいことは分からないが外の吹雪や氷の巨人とこの遺跡には何か関係があるのは間違いないだろう。

冒険者たちはこの先には何かあると確信して奥へと足を進めた。

ダンジョンボス戦前

冒険者たちはひときわ広い部屋に出た。

その部屋は天井が高く、物がほとんど何も置かれてない。

奥に続く部屋が見える。

しかしその前には門番のように巨人が立って居た。

「ヴォォォオオオオ!」

巨人は冒険者たちを見ると怒りの声を上げて向かってきた。

部屋の隅を見ると幾人もの人が倒れているのが見えた。

服装からすると探索隊の者だろう。

状況から察するに探索隊は部屋までたどり着いて巨人と戦い敗れたのだろう。

どうやらこの巨人を倒さなければ先へは進めないようだ。

未知の遺跡を捜索して立ちふさがる門番を倒す。

それは冒険者たちにとってはある種懐かしい、実に冒険者らしい展開であった。

冒険者たちは僅かに高揚する心を抑えるように慣れ親しんだ武器の感触を手に確かめ、迫り来る巨人を迎え撃った。

冒険の手記(全7)

調査隊の手記1

記述:帝国北方調査隊隊長シューベルト

調査隊は昨日まで順調に古代遺跡の発掘を進めていた。

そして最深部と思われる場所にて重要な文献を発見した。

探し求めていた『禁断の果実』に関する資料だ。

内容は古代文字で書かれており完全な解読はこの場では出来ない。

以下に書き写した資料を載せる。

調査隊の手記2

―< 古代文字の写し1 >ー

【アダムの実】
寄生型魔造生物の核。宿主を進化させる。

効果:
・生物にこの核を埋め込むことによってその身体に変異をもたらし進化させる。身体能力は吸血鬼に匹敵し、寿命はおよそ1,000年。

適応種:
・人間型生物、亜人、アト・ヒューマン

必要材料:
・人間1000人

調査隊の手記3

ー< 古代文字の写し2 >ー

種族を改造する技術を得た人類は様々な種族を生み出していったが、それらは新しく生物を生みだす技術であり、既に生きている者を変える技術ではなかった。

一部の人々が切望したのは己自身を変える技術であった。

新たな遺伝子により生まれた者が持つ超人的な能力を、自分たちも手に入れたい。

その渇望が歪な技術を促進させた。

調査隊の手記4

ー< 古代文字の写し3 >ー

魔造生物の核を身体に埋め込み、生きながらにして遺伝子を組み替える技術が生まれた。

この技術により寄生型魔造生物が誕生した。

しかし、その殆どは理性や人格に障害を起こすものであった。

それは理性を持たない魔造生物になるだけであり、人々が求める進化のための技術ではなかった。

調査隊の手記5

ー< 古代文字の写し4 >ー

執念により人を進化させる技術を完成させた人物が居た。

その人物は、エドエイド・ハルベルド。

後にマッド・サイエンティストの代名詞とも呼ばれる人物である。

エドエイドの実験により一つの村が地図から消えている。

エドエイドの生み出した技術はその核を作り出すための材料に人間を1,000人必要とするという恐るべき犠牲を伴うものであった。

調査隊の手記6

ー< 古代文字の写し5 >ー

1000人を犠牲にすれば進化できる。

そのあまりの犠牲の多さに悪魔の技と呼ばれて禁忌とされた。

もしこれが数人の犠牲で出来ることであれば、権力や財を持つ者は秘密裏に手を出していただろう。
しかし人に知られることなく1,000人の命を奪うことはいかに権力者といえども難しいことであった。

この技は国際的な禁忌とされ、人類の共通見解として「やってはいけないこと」と認知された。

それでも手を出す者は居た。

その後の歴史に刻まれた、この核が作られた回数は六度ある。

調査隊の手記7

ー< 古代文字の写し6 >ー

この技は禁忌とされて厳しい罰則が課せられた。

魔造生物の核を埋め込んで進化した者は人権を剥奪され、人間として扱われず魔造生物として人類の敵と認定されるようになった。

名称は魔造生物アダム。

その核は「アダムの実」と呼ばれた。

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