悪魔の指揮官

Last-modified: 2024-04-05 (金) 14:49:30
ローズウェルの町へと悪魔の軍勢と吸血鬼が侵攻を開始した。
冒険者たちは町を守ることは諦め敵の指揮官を狙う作戦を決行した。
通常魔性宿った伝説恐ろしい壊れた
推奨LvLv92Lv148Lv197Lv???Lv???Lv
攻略LvLv100Lv160Lv214Lv??Lv???Lv
階層数4F
探索判定回数
(1階あたり)
踏破前:18回 踏破後:6回(4F以外)・12回(4F)
進行(踏破前)400秒430秒480秒550秒700秒
進行(踏破後)300秒322.5秒360秒412.5秒525秒
探索時間(踏破前)08:00:0008:36:0009:36:0011:00:0014:00:00
探索時間(踏破後)02:30:00
(9000秒)
02:41:15
(9675秒)
03:00:00
(10800秒)
03:26:15
(12375秒)
04:22:30
(15750秒)

※時短無し・探索時間等倍での数値

出現モンスター

1Fフロアボス

迷宮称号のレッサーデーモン×2
+ランダムな基本編成

2Fフロアボス

2Fのフロアボスが専用編成になっている。要するに中ボス。
ダンジョンボスは回数制限ボスだが、中ボスには制限はない。
敵はいずれも迷宮称号

3Fフロアボス

迷宮称号のノスファラトゥ×2
+ランダムな基本編成

◆ダンジョンボス

敵はいずれも迷宮称号

レアアイテム

ダンジョン内イベント

入り口

ローズウェルの町を南からは悪魔の軍勢が囲い、北からは吸血鬼の軍勢が囲っていた。

戦いは一方的であった。

外壁は悪魔の軍勢にすぐに突破されて町の内部へと雪崩れ込んでいた。

戦いが市街戦となったその混乱の機会を狙って冒険者たちは一気にかけ出した。

2F

町が蹂躙されることはもう防ぎようがない。

被害を最小に抑えるために一刻も早く悪魔の指揮官を見つけ出して討たなければならない。

いや、指揮官を討っても被害がどれだけ減るのかは分からない。

それでも他に手が見いだせない冒険者たちはローズウェルの裏通りを走った。

2Fフロアボス戦前

悪魔の指揮官を見つけた。

巨大な馬に乗り、真っ黒な鎧を着た騎士だ。

威風堂々とした鎧騎士の姿だけでも他を圧倒する威圧感を放っている。

しかし冒険者たちの目にはほとんどその鎧姿は写ってなかった。

冒険者たちは驚愕の目でその騎士の顔を見つめていた。

いや正確には顔ではない。

顔が無いのである。

顔があるべき場所に何もなく、その騎士は首から上が無かった。

首なしの騎士は歩みを止めてこちらに肩を向けた。

周囲の魔物が一斉にこちらを見た。

その一足先に冒険者たちは駆け出していた。
首なしの騎士に狙いを定めて冒険者たちは襲いかかった。

3F

冒険者たちは悪魔の指揮官を倒した。

しかし冒険者たちの顔には恐怖が張り付いていた。

今倒したばかりの指揮官が再び起き上がったのだ。

不死族だ。

敵の指揮官が不死身で死なないという悪夢を冒険者たちは想定していなかった訳ではない。

首がない時点でその可能性には気づいていた。

ただ考えたくなかったのだ。

しかし現実を目の当たりにした冒険者たちは認めざるを得なくなった。

作戦は失敗した。

冒険者たちはすぐに駈け出してその場から離れた。

少数での指揮官への奇襲が失敗した今、軍勢を止める手立てはない。

悪魔の軍勢に対して自分たちが出来ることはもはや無いだろう。

他に出来ることは、もう一方から雪崩れ込んでいる吸血鬼の司令官を討つこと。

冒険者たちは素早く判断して駈け出した。

4F

悪魔の指揮官を奇襲して起こした混乱に乗じて、冒険者たちは街の反対側へと駆け抜けた。

町の中腹を越えた辺りから吸血鬼たちの姿が見え始めていた。

冒険者たちはそのまま吸血鬼の指揮官を探して駆けた。

悪魔の指揮官を倒せなかった今、作戦の半分の失敗は確定している。

せめて残り半分だけでも達成しなければ救いがない。

いや、それも救いになるのか分からなかった。

それでも冒険者たちは走ることを止めずに吸血鬼の指揮官を探した。

ダンジョンボス戦前

吸血鬼の指揮官らしき者を見つけた。

豪華な戦衣装を着た吸血鬼風の男。

そばに居る妖艶な女悪魔。

周囲に従う無数の吸血鬼たち。

そして、大翼の獣が居た。


吸血鬼風の男がおそらく指揮官だろう。

しかし冒険者たちの目は別の者に集中していた。

その奥にいる大翼の獣の存在感が圧倒的であったのだ。


沸き立つように肌に悪寒が走った。

即座にその存在が何かを理解した。

歴戦の冒険者たちはその感覚が何を意味しているかを知っている。


神魔だ。


作戦は当たりだ。

半分は失敗であったが、ここで神魔を討てば十分に意義があるだろう。

冒険者たちは全てを掛けてもこの相手を討つべく、全身に闘気を漲らせて駆け出した。


大翼の獣は冒険者たちの存在に一番に気づいた。

そして立ち上がり、大きく口を開けて吠えた。




マルコキアス
「オオオオオォォオオオオオ!! 」




大地を揺るがすような咆哮が突き抜けた。

その吠え声は心を押し潰すような恐ろしい威圧感を持って響き渡った。

並の者なら聞くだけで心臓が止まっていただろう。


しかし歴戦の冒険者たちは怯まなかった。

いや、普段であれば今の声に動揺していたであろう。

しかし、今は相手が神魔だと分かっている。

「それくらいのことはやってくる」

その心構えは出来ていた。

これまで数々の神魔と相対した経験を持つ歴戦の冒険者たちは、人の敵わぬ存在として作られた神魔との戦い方を知っていた。

限界に挑む冒険者たちの鍛え上げた刃が、神魔マルコキアスに襲いかかった。

冒険の手記(全9)

傭兵の手記1

我らの町ローズウェルは傭兵によって守られている。

腕利きの傭兵はかなりの数が居たが帝国の大陸統一の戦争と崩壊により大分減ってしまっていた。

そこへ竜の大襲撃が始まり、町は危機に陥った。

傭兵の手記2

その時は冒険者ギルドの冒険者が助けに来てくれておかげでなんとか凌ぐことが出来た。

しかし竜の襲撃はまだまだ続いている。

そんな時、帝都陥落の報が届いた。

傭兵の手記3

あの帝都が落ちるとは、皆、衝撃を受けていた。

帝都から多くの人々が逃げて来るのを見ていよいよ我々の町も時間の問題ではないかと実感が沸いた。

しかし怪我の功名とでも言うのか好転する機会が訪れた。

逃げてくる者の中には優秀な傭兵も居たのだ。

その中にはノーム族やエルフ族の戦士も含まれていた。

傭兵の手記4

彼らは皆、町を守るための協力を約束してくれた。

元々傭兵には亜人も多く、ローズウェルの町は多種多様な人々で溢れていた。

もう逃げ場はない、最後の砦としてローズウェルの町の防衛のため皆が手を取り合った。

傭兵の手記5

エルフ族は弓と回復魔法に優れており、ノーム族は魔法全般に優れている。

個人では突破力に欠けても集団で戦う防衛戦では大変な力となった。

彼らの参戦により竜の襲撃による被害は目覚ましく減ることになった。

お互いの長所を活かして協力し合うことで我々は生き残る道を得たのだ。

傭兵の手記6

共に戦うことになって初めて知ったのだがノーム族の中にはひときわ優秀な者も居た。

ノーム族には『森羅万象』と呼ばれる奥義が伝わっており、その開眼を果たした者は目を見張る力を持っていた。

僧侶でありながら前衛に立って敵を打ち倒す者、戦士でありながら僧侶のような保護や祝福の力を持つ者、見たこともない強力な物理結界を作り出す者…

彼らは部族の守り手として里を出ることはない高位の者たちであるという。

森を追い立てられた今の状況でなければ決して人目につくことは無かったのだろう。

傭兵の手記7

エルフ族の中にもそのような強者が居た。

長き時を生きて知においても武においても優れた領域に至った部族の長たちだ。

エルフ族は武力において劣っていると思われていたがとんでもない。

並の剣士や弓手などでは歯が立たない実力者がエルフの里には居たのだ。

やはり時の力は偉大なのだろう。

修練に掛けた長き時を讃え、もはや滅びることはないであろうとその力を敬われ、その域に至ったエルフは『千古不滅』と呼ばれていた。

傭兵の手記8

傭兵仲間の間でもこれまでそういった噂話を聞くこともあったがどれも信用しがたいものであった。

今の様な特殊な協力関係を持つ機会がなければ信じることはできなかっただろう。

他にも種族の頂点に至った者たちが特殊能力に開眼したという噂は色々とある。

ダイヤモンドよりも硬いと言われたドワーフ王の話。

騎士団長の剣聖より手数を魅せて宮廷魔術師より魔法を上手く操ったというピグミーチャムの手品師の話。

怪力だけではなく魔法も操ったという悪鬼の話。

傭兵の手記9

では人間にはそういった特殊能力は無いのかというと目立った話はない。

幾多の戦場を生き残った『百戦錬磨』の実力者の話は聞くが特殊な力を得るという話は聞こえてこない。

サイキックなどは魔界の門を開いて悪魔の力を身に着けたとか、大地に縛られる力から開放されて空を飛んだとか、拳から光を放ち徒手空拳で悪魔をなぎ倒したとか、訳の分からない話も出てくる。

人間はただ修練あるのみ、と言ったところなのだろうか。

取り柄のない人間はいつか亜人に滅ぼされてしまうかもしれない。

手記コンプリート報酬

★恐ろしい鉄の顎