【電源ON/OFFバグ】

Last-modified: 2020-09-12 (土) 23:39:22

DQ3(FC版)

発売から30年以上も経った2020年8月10日に、YouTubeチャンネル「4ST」にて動画作成者に届いた依頼をもとに調査した結果発見された新たな裏技。
バグ命名者もその動画作成者であるが、バグ自体は別サイトにて2007年時点で報告されていた。
さらに2001年時点でこのバグの前身となる、後述の「電源を切る→再度即電源を入れる」の代わりに「ACアダプターを抜いて即挿し直す」ことで発生する「アダプタバグ」が報告されていたが、こちらは安定性と再現性に欠けていた。
このバグも【ランシールバグ】と同様にセーブデータに影響を及ぼし、最悪の場合冒険の書を破壊しかねない危険なバグ技である。

ファミコン本体による挙動の違い

当初はツインファミコンでしかできない裏技として報告されたが、4STによる検証によれば赤白ファミコンでも可能であった。
しかし一般ユーザーの検証では、ニューファミコンでも可能という報告もある反面、赤白ファミコンではどうやってもできないというケースも報告されている。
ツインファミコンでしかできなかったという話を勘案すると、ファミコン本体の内部バージョンに依存する可能性が高い。
また関連は不明だが、ROMカセットのロットによってもバグ画面の挙動が異なるという報告もある。
なおツインファミコンの方がステータスなどの変化が大きい反面ルイーダの酒場でキャラを連れて行くなどの行為でフリーズしやすい傾向がある。

発生方法

この裏技の発生方法は以下の通りである。

  1. 全国各地にいる王様に話しかけセーブし、冒険を一度終了する。
  2. 「りせっとをおさずに でんげんをきると ぼうけんのしょが きえてしまう ばあいがあります!!」の表示が出たらリセットボタンを押しながら電源を切り、再度即電源を入れる。
    1. リセットボタンを離すタイミングは、電源を切った瞬間でも、電源を入れなおした後でも、どちらでも可。
    2. そもそもリセットボタンを押さなくても可という報告もあるが、若干挙動が異なるとのこと。
  3. 画面がバグるので、その状態でIコントローラのボタンをどれか押すとゲームがバグったまま冒険を再開される。(文字も崩壊する)
    1. 使用するファミコン本体のバージョンが対応していなかった場合、この時点で冒険が再開せずにフリーズする。
  4. バグった状態で再び王様と話しセーブし、ゲームを終了する。
  5. リセットボタンを2回押す。またはリセットボタンを押しながら電源を切り、電源が落ちたのを確認してから再度電源を入れる。

効果

電源ON/OFFバグを使用すると、以下のような現象が起こる。

  • パーティの人数が変わったり、職業やステータス、経験値がランダムに変更される。名前はバグる。
    • 【ルイーダの酒場】に預けられているキャラクターの人数やステータス、名前なども変わる。
    • 経験値のパラメータが変更されているため、多くの場合で一度戦闘すると大幅にレベルアップする。レベル99まで上昇することもある。
  • キャラクターの所持アイテムもランダムに変更される。
  • 全ステータスがゼロの勇者がパーティに含まれることが多い。このバグ勇者の特徴については【棺桶バグ】を参照。
    • ただし通常の場合と違い、並び替えを行うとロトの称号が無くてもルイーダの店で別れられることが多い。
    • 並び替えを行うと他のキャラに化けることがあるので、恐らく存在しないデータを参照しているだけたと思われる。
  • このバグで全員が死亡状態になった場合、【棺桶バグ】が発生する。
    • 教会で生き返らせたり、ザオリクなどで復活させると棺桶バグを中止させることもできる。
    • 特に上記のバグ勇者が、教会やザオリクで生き返らせても内部的に死亡したまま扱われたり、キャラがカニ歩きのまま戻らないケースもあるが、一般的にこれらの現象は全滅により対象キャラを王様に復活してもらうと治ることが多い。
  • 所持金が数十万ゴールドになる。
  • 【ルーラ】の行き先がランダムに変更される。
  • ぼうけんのしょの名前がバグることもある。
    • 冒険の書の名前はルイーダの店の名簿の一番上のキャラが参照されているため、要するに主人公のデータが狂ったことを意味する。

特徴と応用

バグの内容自体はこの電源ON/OFFバグでも発生できる【棺桶バグ】に類似したものであるが、このバグの特徴は何といっても
オープニング直後から手軽に可能
であり、かつ
アイテムやパーティ次第では速攻クリアも目指せる
という点である。

具体的には

さえ満たせば【ゾーマの城】にいきなり突入することができる。
さらに扉を開ける手段(【まほうのかぎ】【さいごのかぎ】【アバカム】のいずれか)が必要となるが、
このバグでレベル99のパーティを量産し、突入すれば【ゾーマ】撃破も容易である。(なお【ひかりのたま】も所持しているとなお良い)
現実的な確率で上記の状態を再現することも可能なので、うまく使えばRTAにおける利用も可能である。

もしもこの裏技ができないロットだった場合、【ゆめみるルビー】による棺桶バグを使ってアイテム変換+ルーラの行き先変換+経験値狂いを狙うのが、次善の策だろう。

余談

「セーブの途中で意図的に電源を切り入れすることでセーブデータの書き込みを中途半端に中断させ、セーブデータを改竄させる」というテクニックは
サブフレームリセット」というテクニックとして【TAS】界で用いられるものであるが、ほとんどのゲームではツール使用のもとサブフレームレベルのシビアな操作を要求され、ツールを使わず発動するのは非常に困難である。
(コントロール不能ではあるが)FC版DQ3ではこのサブフレームリセットのような技が実機で可能であると示したこともこの裏技の大きな業績であろう。

類似するバグ技

また、「ぼうけんのしょ作成時*1に電源を切り、再度即入れてぼうけんのしょを読み込む」行為でもパーティが「本来の勇者+オールステータス0の勇者が3人になる」というバグが起こる。
これで作り出した3人のバグ勇者は通常の手段では生き返らない死亡状態になっている。
しかもルイーダの店を利用するたびに、道具欄(【ひのきのぼう】8本所持)も含めて最初のステータスに戻ってしまう。
この現象は隊列最後尾以外のメンバーで起こるため、主人公を最後尾以外に配置していると、主人公がバグ勇者の情報で上書きされて消えてしまう。
当然ながらロトの称号を得るまで別れることができないので、実質的に【一人旅】と変わらない。
道具欄に余裕はできるが、上記のようにルイーダの店で名簿を見るだけで道具欄が初期化されるので、バグ勇者の道具欄を利用するのは危険である。
ただし正確には名簿のリストを見ただけでは初期化されず、ステータスを表示させるところまで進めると初期化される。登録所を利用する場合も同様。
 
大変な苦労を経てロトの称号を手に入れた後は別れることができるが、別れたバグ勇者はルイーダの名簿には残らず、勝手に消えてしまう。
主人公が最後尾の状態でバグ勇者3人と別れてしまえば、このバグ状態は解消される様子。
 
ほとんど意味の無いバグ技に思えるかもしれないが、利点としては【ノーセーブでクリア】が挙げられる。
FC版DQ3においてノーセーブクリアする目的は、ロトの称号を得ることで、冒険の初期から勇者抜きでプレーできる点にある。
しかし通常のプレーでは【○○○○バーク】に商人を引き渡したときに強制セーブされてしまうため、ロトの称号付きで最初からやり直すことはできない。
そのためまったくセーブする必要の無いバグ技として、【ゆめみるルビー】による【棺桶バグ】でズルしてクリアする必要がある。
しかしこのバグを起こすには最低でも仲間が必要なので、ルイーダの店を利用したときにセーブされてしまうという欠点があった。
(それでもLv1時点からのノーセーブクリアは可能だが。)
 
しかし開始当初からLv0のバグ勇者を3人連れた状態であるなら、ルイーダの店で仲間を加える必要なしに棺桶バグを行うことができる。
実質一人旅であるため難易度は高いが、この方法であれば16歳の誕生日に自宅のベッドで目を覚ましたときから勇者ロトになることができる。
上記の通り、バグ勇者3人とすぐに別れてしまえば、その後は普通に進められる様子なので問題は無いだろう。



*1 具体的にはメッセージ速度を決定した直後