試合中に水を差した選手に対して監督などが命じることがある罰のこと。一軍選手の場合はそのまま二軍降格となるケースも多い。「強制送還」とも。
この手の罰についてはチームを問わず監督自身の方針による部分が大きく、大抵は本人に猛省・発奮を促す目的で命じられるものだが、同時にチーム全体の雰囲気も悪くなりかねないという懸念もあり、是とするか否かについては評価が分かれやすい。
概要
特にネタにされがちなのがオリックスで、話題となるきっかけは福良淳一監督時代における2017年5月26日の対ロッテ戦(ZOZO)の試合中に福良が山﨑福也に対して命じたことから。
前回登板で4回5失点と打ち込まれた山﨑は、この日も3回4失点と微妙な内容で、福良はこの内容に激怒。試合中にも関わらず帰阪を命じてしまった。
この事件以来、炎上した投手が試合中に途中帰宅させられるのが、監督途中解任と並ぶオリックスの恒例行事となんJ民に認知されてしまっている。
その後
- 山﨑はその後2017年9月18日と2019年4月28日(後者は近藤大亮もろとも)にも帰宅を命じられ、3度目に命じられた際には「猛帰宅賞」と揶揄されてしまった。
- なお、2019年の近藤、山﨑(3回目)の強制帰宅後の初登板は5/16のロッテ戦、山本由伸が味方の大量エラー炸裂で降板後の尻拭いとしてであった。近藤は1回1/3をきっちり抑えたものの、8回に登板した山﨑はたったの6球で2点を献上しランナーを残して降板するという予想の斜め上レベルの炎上っぷりで大いにオリファンを嘆かせた。次に投げた張奕は山﨑が残したランナーを返して自分のランナーは返さないという案の定な投球をしてこのイニングを終了させた。
結局試合も壊れかけた試合をますます壊しただけに終わり、結果として防御率1点台の投手が先発の試合なのに2-9の大敗。解説者に「おおよそプロの試合じゃない」、オリファンのブログに「言語道断な試合」などと酷評された*1。
その他の例
福良は以前から、キャンプ内での練習試合においてバントを失敗した選手を強制的にキャンプ本拠地に帰宅させ、室内練習場でバント練習を4時間行わせるなどの行為がニュースになったことがある。
他球団では
巨人
2012年9月7日のヤクルト戦にて、村田修一も当時の監督である原辰徳から強制帰宅を命じられていた。
- この試合は故障で戦列を離れていた杉内俊哉が戦線に復帰し、打線も16安打と爆発して8-2と圧勝。そしてこの試合、村田は「5番・三塁」でスタメン出場していた。
だが立ち上がりの1回、4連打で2点を先制してなお無死一、二塁の場面で三振し、2回の第2打席も併殺打で凡退してしまい、巨人打線の勢いに水を差してしまった。この体たらくに原監督は2回裏から早々と村田を交代し、「今日はもう自宅に帰っていい」と発言。村田を帰宅させた。
しかしこの時は巨人が好調だった為、あまり話題にはならなかった。
中日
中日においては投手に言い渡されるパターンが多く、落合博満政権下では野口茂樹や山内壮馬が、谷繁元信政権下では大野雄大や若松駿太が、森繁和政権下では鈴木翔太が、与田剛政権下では田島慎二があまりに酷いピッチングをしたために帰名させられたことがあった。
野手では、星野仙一監督政権下において中村武志が試合後に二軍への強制送還を命じられた事があり*2、近年では立浪和義政権において京田陽太が「戦う顔をしていない」ことから途中交代・そのまま帰名させられている。
阪神
岩貞祐太は与四球で自滅するパターンが度々あり、金本知憲政権時代に何度か強制帰阪命令を受けている。また、2019年には当時阪神のヤンハービス・ソラーテが「モチベーションが上がらない」と首脳陣に直訴しセルフ強制帰阪、そのまま強制帰国を言い渡され、解雇された。
日本ハム
2021年8月4日のエキシビションマッチ*3・対DeNA戦(函館)前に中田翔がチームメイト1人*4を殴り倒すトラブルが起きた。試合中に球場からの退場と自宅謹慎を命じられ、その後一軍・二軍全試合の出場停止処分となった。
その後の詳細は「巨人移籍RTA」を参照。