杉内俊哉(元ダイエー/ソフトバンク→巨人)のこと。読みは「クソうんち」。
概要
2010年頃から立てられている、パ・リーグのエース級投手の名前の一部が「糞」の文字に置き換えられて*1格付けされるスレが発祥。当初は単に「糞内」と表記されていたが、「内(うち)が『うんち』に読める」という連想から、いつの間にか全ての文字が置き換えられてしまう*2。また、当該のスレでは銭闘力の強い選手へ「銭」の文字も同時に使われる傾向(杉内に例えると「糞糞銭銭」)があり、ますます「誰だよ」度が加速してしまった。
2010年の契約更改では、会見の冒頭から「1年間の労をねぎらう言葉もなかった。携帯電話会社と同じですよ。新規加入の人には優しくて既存の人はそのまま*3」という、親会社が携帯電話会社である自球団への強烈なフックまで残し、プロ野球板の銭闘スレやなんJで大きく議論を生んだ。
FA
そんな杉内は2011年オフにFA権を行使。球団の給与査定方法*4に文句を付けたり、4年総額20億円を提示した巨人へ往年の中村紀洋を彷彿させる“終身雇用”などの要求を突きつけたりと、銭闘力の高さを遺憾なく発揮。コロコロ変わる主張、自分のチームの選手をダシに使う、まともな人間では考えもつかない要求をする、「球団取締役の小林至*5から『FAしても獲得する球団はない』と言われた」と発言する*6など、その畜生ぶりは野球ファンを唖然とさせ、「糞糞」と呼ばれる機会が格段に増えていった。
なお、この時期には契約更改の模様をつば九郎に真似されるのが恒例行事でもあった。
移籍後
4年総額20億円という大型契約で巨人に移籍後、最初の3年はローテーションを守る活躍を見せた。しかし2015年には股関節を痛めて途中離脱し、同年の更改ではプロ野球史上最大の減俸額となる前年から90%(4億5000万円)減の5000万円という提示がされる*7。ただし、この大幅減俸は過去にあれほどまでの銭闘民として名を馳せていたはずの杉内が自ら申し出たものだったため、当然杉内は保留することもせずに一発サインをしたのであった*8。
この股関節痛以外にも左肩痛を発症したことがさらなる致命傷となり、結局は2015年7月以降一軍登板機会が無いまま現役引退。とは言えその大人しさ(と移籍後の3連覇に大きく貢献したこと*9)に加えて、巨人二軍・三軍の若手左腕にアドバイスを送ったことや、その選手たちがいい結果を残したこともあり「失敗FA」と揶揄されることは少ない*10。
FA語録
【杉内俊哉のFA銭闘まとめ】
- 【参考】自分はずっと福岡でプレーしたい。みなさんの前で投げたいですから(2005年契約更改)
- 【参考】ここ数年の傾向を見ても、自分の主張は妥当な金額。伝えたいことを伝えたら、できれば一発でサインしたい(同上)
- 冷めたビールかけ
- アジア一宣言し欠場
- ビールかけでのオーナー無視
- アジアシリーズ決勝戦の日にFA宣言
- 毎年全部がインセンティブ状態 信頼、愛情が乏しい制度*11
- 大減俸の通知がいきなりすぎる。気持ちの準備がないと、 選手のショックは大きい
- (藤田宗一の戦力外について)経験のある方に対して、あまりにも配慮がない
- 僕の条件というより、若い選手のことも思うと…
- 福岡のファンは最高
- 福岡の出身なので、子どもが来年、小学校に入る。そこは心配
- プロに入った当初のような気持ちになって、フラットに話を聞きたい。残留を含めて、ドラフト前のワクワクした感じ
- 通常は獲得を目指す球団側が、FA権を行使した選手のもとに出向いて獲得意思を伝えるが、今回は杉内側が足を運ぶ異例の“出張交渉”となる。その理由について杉内は「(東京都内で)生活するとなれば初めてなので、家族の生活面でのバックアップなどを聞きたい」と話した。
- どこでも最初はダメで、環境に慣れるのに時間がかかる。そういう面では福岡のほうがいい
- 条件面だけじゃない、環境は福岡がいい
- 横浜からのオファーは嬉しい
- 47番はグッさんが、山口が付けてますから
- 野球人生を全部引き受けるという覚悟を示してほしい
- 4年でポイ捨ては困る。45歳*12まで終身雇用して*13
- 内川だって来年もあの成績を残さないと上がらない。税金も払えない
- 終身雇用じゃなくて、長く現役をやりたいだけ
- (巨人との交渉は)楽しかった。趣味の話とかもしたし、満足している。ソフトバンクとの交渉では絶対にしないような話もした
- 杉内に巨人上回る4年22億円提示…ソフトバンク
- 杉内、残留の可能性も=ソフトバンクの条件見直しで
- 最終的にはどこでやれば一番無心で腕を振り続けられるかということだと思います
- 条件面は言うことはない
- 言ってみれば労使交渉を(杉内)一人でやってきたみたいなもの
- 今後の交渉には「練習もあるし、僕は出られないと思います」
- みんな不満を持っている。言えてないだけでね。不満を押し殺している選手もいる
- (巨人の背番号18の提示案に)野球人生を受け止める覚悟と思いを結晶させたものだった
- 18番の継承者になるか、(残留して)47番を永久欠番にするか。
- 昨年まではFAしようとは考えていなかったし、生涯ホークスでと思っていた
- 昨年ちょっとしたことで心境の変化があった
- 柴原さんみたいな引退セレモニー*14を(福岡で)することが夢だったのに
- 巨人の印象を聞かれると「王会長が育った伝統ある球団。今は自分の新しい歴史が始まるという思いがある」と気持ちを切り替えた。
- 言っていいか分からないけど、昨年の交渉の席で『FAしても名乗りをあげる球団はない』というようなことを言われた。1年、野球に集中すれば、わだかまりもなくなると思っていたけど。ただ、個人の感情的なことで移籍するのは正直、大人げないと思う。でも、感情の部分が戻らなかった
- 代理人の酒井辰馬弁護士(45)も涙を流しながら「私は個人的にホークスファン。こういう日を迎えることが悔しい」
- ひとつの時代が終わって、また新しい時代を築こうと思う
余談
杉内の巨人移籍後、井端の強襲球によりなんJそのものが破壊されてからまだ半年のある日、事件が起こる。
2012年5月30日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦にて、完全試合まであと一歩(9回二死、フルカウント)の場面でなんJのサーバーを破壊した*15。
さらに、その直後には中島俊哉に四球を与え完全試合を達成できなかった(ノーヒットノーランは達成)。
ソフトバンクはFA獲得数は巨人に次いで多い*16ものの流出数も西武に次いで多い*17ことからもフロントの対応が悪いと言われておりFA選手の引き止めには大抵失敗している*18。