フィールド/流砂

Last-modified: 2024-11-09 (土) 13:04:09

MH4Gで初登場したフィールドギミック。
が何らかの理由で流れると言う自然現象が起こっている場所を指す。

目次

概要

  • モンハンにおいては、ある一点へ砂が流れ落ちていく現象もしくはその状態である地帯を指す。
    多くは砂漠に空いた穴を頂点に砂が円錐状に抉れており、
    ハンターやモンスターが流れ落ちる砂に足をとられるというギミックとなる。
    アリジゴク、と言えば想像に容易いか。
  • なお、現実世界における「流砂」は、いわゆるフィクションに登場するそれとは全く違う。
    流砂とは水のあるところで発生する現象であり、
    地震により起こる液状化現象や「底なし沼」が代表的とされている。
    このため流されることは無いが、足や体が埋まって抜け出せなくなってしまう事は普通に起こり得る。
    • このため、システム的には「流砂」という名称ではあるが、
      MHにおけるイメージは「砂が崩れて斜面を滑り落ちてしまう」という現象だと思われる
      (実際にこの現象自体は現実世界の砂漠でも発生し得る)。
      また、フィクションで「流砂」とされる現象はどちらかというと此方である。
      MH4Gでの流砂は斜面に沿ってのみ発生していることからも推察できる。
      • なぜフィクションの流砂はこのような扱いを受けることが多いかに関しては諸説あるが、
        有力なのはスーパーマリオシリーズでの流砂の描写の影響だとする説である。
        同シリーズで流砂ギミックが初登場した『スーパーマリオブラザーズ3』の時点では
        まだ現実の流砂のような底なし沼に近い描写だったのだが、
        初の3Dアクションゲームである『スーパーマリオ64』にて
        後のモンハンと同じようなすり鉢状でアリジゴクタイプの流砂ギミックが登場。
        これが厄介な配置をされている上に、飲まれたら一撃死と言うインパクトの大きさも有り、
        同作をプレイした人の間では必然的に強く印象付けられることとなった。
        また、同作は3Dアクションゲームと言うジャンルの草分け的な存在でもあったため、
        後続のゲーム、ひいてはフィクション作品全体に与えた影響も極めて大きく、
        その後のフィクションでの流砂が現実と大きく食い違うことになったと言われている。
      • 更に、マリオ64から少し遅れて登場した世界的に人気の漫画『ワンピース』でも
        とある印象的な強敵が大規模なアリジゴクタイプの流砂を引き起こす技を使ったが、
        こちらは「地下の水脈を刺激して地上の砂漠地帯に発生させる」と言う、
        これまた現実の流砂とは近いようで微妙に違う理屈が付けられている。
        このシーンが非常に有名だったのも、流砂に対する誤解が広がった理由の1つだろう。
  • どういう訳か、作品によってハンターやモンスターなどに対して及ぼす影響が大きく異なるという、
    モンスターハンターシリーズでも特殊なフィールドギミックになっている。
    以下に、派生作品も含めた各作品ごとの流砂の効果を紹介する。

MH4G~MHXX

  • 旧砂漠や未知の樹海などの一部エリアに存在する。
    その名の通りのギミックで、流砂の上に居るハンターは流されて徐々に位置が変わっていく。
    一方、小型、大型問わずモンスターには全く影響がない
    • まっすぐ立っていられず、下に向けてずり落ちてしまうという点では
      MH4の時点で存在した傾斜に類似するギミックではあるが、
      傾斜は発生するエリアが竜の巣などに限られており、
      しかもモンスターの特定の行動が無いとそもそも発生しないギミックである代わりに、
      そのエリア全域が傾斜となり、別エリアに行かない限り常に影響を受ける。
      流砂も特定のエリア(旧砂漠5, 7)にのみ存在するのは同じだが、
      エリア全体ではなく特定の区画で発生し、発動に必ずしもモンスターの行動を必要としない点が傾斜と異なる。
      昼のエリア7では、マップ中央の高台を破壊しないと流砂が出現しないが、
      夜の場合は高台が撤去されており、流砂が常に発生している状態となる。
      エリア5に至っては、昼夜関係なく常時流砂がエリアの大部分を流れている。
  • 強制的に位置を移動させられるため、思わぬところで移動を阻害される場合が多い。
    特に大剣の溜め斬りやガンランスの竜撃砲などの、
    その場に一定時間留まってから強烈な一撃を叩きこむタイプの攻撃や、
    攻撃の際に照準合わせとクリティカル距離の維持が重要となるガンナーとの相性は悪く、
    狙った部位に当たらないどころかモンスターにかすりもしないことも十分起こり得る。
    • 逆に言えば、ハンターがモンスター側に流れていくように立ち位置を調整することで、
      本来攻撃を当てられない距離からも一撃を叩き込むことができる。
      …この場合、プレイヤーにかなりのPSと状況判断力、さらにはモンスターの行動運も問われるため、
      あまり現実的ではない。狙ってできるならプロハンレベルといえるだろう。
    しかしぶっちゃけて言えば、非常に不評なギミックである。
    「ハンターだけがほぼ一方的に不利益を被る」というオジャマギミックなので好かれるはずも無いのだが。
    特にリーチの短い片手剣や足を止める大剣などの武器で流砂に入ってしまうとまともに戦えないため、
    流砂の発生する場所を把握して立ち入らないようにするのが基本とされている。
    砂漠に登場するモンスターは大きく動き回るものが多いので、流砂から離れて突進を誘発するのが有効。
    • アイテムを使用する時や剥ぎ取りをする時は流砂の影響を受けない。
      剥ぎ取りに関しては位置のズレで「うまく剥ぎ取れなかった」となるのを防ぐのが目的だと思われる。
      アイテムを使いながら流砂で攻撃を回避!なんてことを思いついたプレイヤーもいただろうが、
      残念ながら不可能である。
    • 不評を受けてなのか、MHXXで復活したMH2ベースの砂漠では流砂は登場しなくなっている。
      旧砂漠よりも砂漠の方が舞台となるクエストの方が多くなっている関係で、
      結果的にMH4Gの頃ほど流砂に悩まされる頻度は少なくなった。
      MHXXのラスボス専用フィールドも砂漠地帯だが流砂は未登場である。
  • MH4G開発者インタビューの第2回デザイナー編(閲覧にはログインが必須)において、
    なかなか思ったように進みにくいとは思いますが、実際に砂漠に行ってみるとあんな感じなんですよ。
    という解説が、ステージデザイン担当の岩崎克巳氏によってなされている。
    リアリティを追求した結果、体重の軽い人間だけが影響を受ける仕様となった…ということなのだろうか。
    確かに体重の重い大型動物はさほど流砂の影響を受けないかもしれない。

MHW(:I)

  • 大蟻塚の荒地エリア8には流砂を伴うギミックが存在する。
    見た目はただの地面だが、爆音を立てることでディアブロスが反応し、
    地面を下のエリアから突き破って地割れを起こす
    この時エリア中央に大きな穴とその周囲に流砂が発生し、ハンターやモンスターが流砂に飲まれると
    そのまま真下のエリア13まで落下し、モンスターは落下のダメージを受ける。
    一方ハンターは無傷で復帰する。
    流砂は一定時間で消滅するため、うまく位置どればモンスターのみを地割れに巻き込むことが可能。
    使い方によってはハンター側が得をする、メインシリーズとしては珍しいギミックである。
  • MHW:Iのラスボスであるアン・イシュワルダは翼から「振動波」を伝えることで、
    固い地盤を粒子化させて砂を流動化させる能力を持つ。
    公式からは「大地の啼声」という呼称が付けられている。
    流動化した地面は深い水場や深雪地帯のようにハンターの足を遅くさせる効果を持つ他、
    本体の行動に伴って噴火するかのように炸裂し、触れた者にダメージを与える。
    この流動床は水場・深雪適応というスキルで移動速度低下を無効化できる。
    厳密に言えば流砂ではなく、原理も異なるものではあるが、動く砂の地面という点ではよく似ている。

MHR(:S)

  • MHFのサービスが終了した後に発売されたMHRiseでは、
    下記の白湖に登場したものに近いタイプの流砂がメインシリーズに逆輸入する形で登場を果たした
    登場するのはリニューアルされて復活した砂原の砂漠地帯。
    特定の場所にある岩が爆弾やモンスターの攻撃などで破壊されると出現する。
    大型モンスターを流砂に誘導することで落とし穴状態となり、大きなチャンスを生む。
    但し、ヌシや古龍種は落とし穴と同様にこの流砂を無視してしまう。
    なお、扱いとしては落とし穴と同等のものにはなっているが完全に同一というわけではないようで、
    流砂にハマった状態のモンスターに麻酔玉をぶつけても捕獲は不可能。
    • ではハンターが流砂に踏み込むとどうなるかと言うと、なんと何の影響も受けない
      すり鉢状の地形であるため高低差に悩まされることこそあれど、砂に流されることはなくなったのである。さすが忍者
      つまり、ここにきてハンターにとって、ほぼメリットしかない地形に生まれ変わったのだ。
      • …と言いたいところだが、デメリットもしっかり存在する。新要素の操竜実行時である。
        操竜で大暴れしている時に流砂ができてしまい、
        その流砂にハマって失敗という事があるので周りに気をつけながら行うこと。
  • こちらの「流砂」は下記のMHFと同じく、現実世界における地盤沈下に近いだろうか。
    地下水が枯渇するなどしてできた地中の空洞が地震や雨によって崩れることで、
    周囲の地面を吸いこんで地中に埋めてしまうという事例が実際に砂浜などでも起こっている。
    現実世界のそれは一瞬で終わることを除けば、性質はかなり近いといえるだろう。

MHWilds

  • 隔ての砂原では、海竜種であるバーラハーラが流砂を形成する生態を持っており、
    開けた砂地に「大流砂」を仕掛けて罠を張っている。
    ハンターはもちろん大型モンスターも巻き込まれる大型のもので、
    流砂に飲み込まれたハンターはMHWorldにおける大蟻塚の荒地のギミックの様に地下空間に落とされてしまう。
    ただし、あちらとは違って地割れの様に穴が開く事はない。
    • また、通常の攻撃としても流砂を使ってくる事がある。
      こちらはハンター・モンスター共に飲み込まれる事はないが、足元が不安定な状態でバーラハーラの追撃を受けると危険。
      なお、これらの流砂は勢いがおさまると徐々に平地に戻っていく。
      余談だがベータテストでは流砂に切断した尻尾が落ちると、
      平地に戻った時に尻尾が地下に取り残されたままになってしまうという現象が発生していたようだ。
  • メインシリーズにおいてすり鉢状の流砂を意図的に形成するモンスターは初*1
    MHRiseのものが地盤沈下などの自然現象に近い流砂なら、
    こちらは生物が罠を張るために作った蟻地獄のようなものであると言えよう。

MHF

  • MHFのフィールドである白湖にも流砂ギミックが存在する。
    こちらは移動が阻害されるだけでなく、流砂の中央まで流されると落とし穴状態になってしまう。
    しかもアイテムを使用する時や剥ぎ取りをする時にも容赦なく吸引される。
    対策がないわけではなく同作のスキル「警戒」で吸引ごと無効化できる。
    なおこちらは大型モンスターにも影響があり、上手く誘導させればモンスターを落とし穴状態にできる

MHST

  • MHSTではクバ砂漠の砂漠地帯西部に点在している。マップ上では渦巻き模様で表示される。
    見た目はMH4G~MHXXの旧砂漠エリア7に出現するものを小規模にしたような感じなのだが、
    ここに足を踏み入れるとあろうことかライダーは流砂に飲み込まれてしまう
    オトモンに乗っていても同様。それが元々砂漠地帯に生息しているオトモンであっても。
    恐らく旧砂漠の流砂よりも遥かに流れる力が強いのだろう。
    • しかし、流砂に飲み込まれることで「流砂の地下洞窟」と呼ばれる場所に移動するため、
      そこを隅々まで探索するのであればわざと飲み込まれる必要がある。
      宝箱も存在するため、全部回収するのであれば何度も足を踏み入れよう。
      ちなみに飲み込まれてもダメージを受けるなどのペナルティはない。
  • ライダーが降りた状態のオトモンは流砂に飲み込まれることは無い。野生モンスターも同様。
    あくまでシステム上の都合に過ぎないことではあるが、結果的にMHXX以前の流砂の仕様が再現された形になっている。
    • これに関連して奇妙なバグが存在しており、オトモンから降りた状態でライダーが流砂に踏み込んだ際に
      オトモンが流砂の中心付近にいると、なぜかライダーが流砂の影響を受けなくなる。
      数回のアップデートを経てもこの点は全く修正されることは無かった。
  • ストーリーがある程度進むまでは、アルブラクス村に続く大階段の目の前に
    超巨大な流砂が発生しており、近付くことが出来なくなってしまっている。
    イベントを起こすことで流砂の元凶と戦うことができ、勝利するとようやく流砂は消えるが、
    ストーリーの都合上その後もボスが連戦で待ち受けているため気を引き締めたい。

関連項目

フィールド/砂
フィールド/砂漠
フィールド/大蟻塚の荒地
フィールド/砂原
フィールド/白湖
フィールド/クバ砂漠
アイテム/落とし穴


*1 意図的に砂を動かし、地面に影響を与えるという点では砂の流動化を行うアン・イシュワルダが先例となる