Gangut

Last-modified: 2023-02-06 (月) 20:57:25

ガングート級戦艦 ガングート

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性能諸元

編集時 ver.4.2.2

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

Tier4
生存性継戦能力28672
抗堪性・防郭防御10%
・火災浸水耐性10%
・装甲12%
・対水雷防御12%
主砲射程10.81km
副砲射程5.28km
機動性最大速力22.23ノット[kt]
最大出力への到着時間25秒
転舵速度5度/秒
転舵所要時間13.50秒
隠蔽性10.02km



・派生艦船

派生元Knyaz Suvorov
派生先Pyotr Veliki



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数最大ダメージ(火災率)(防郭率)装填時間砲塔旋回速度
305mm L/52 Model1907, 4基×3門HE弾 840(9%)
AP弾 1210(250%)
24秒5度/秒


副兵装口径,搭載基数×門数最大ダメージ(火災率)装填時間砲塔旋回速度
120mm L/50 Model1905, 16基×1門HE弾 269(2%)6秒12度/秒

ゲーム内説明

ロシアで建造された最初の一連の弩級戦艦の一部であり、12門の主砲を備えていた。艦艇は広範囲の側面装甲と可能な限り広い角度で舷側斉射を可能にするレイアウトが採用されていた。

解説

ロシア帝国海軍初の弩級戦艦。現在のところ、ソ連戦艦ツリー唯一の史実就役艦でもある。Tier5プレ艦のオクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤは本艦を改装した姿である。

・主砲
T4では標準的な大きさである305mm砲を3連装砲塔に納め、それを4基、計12門搭載。門数・威力・貫通力ともに中々であり、同格戦艦に対してもバイタル貫通を狙える。ソ連艦の特徴である素直な弾道&高弾速により、偏差射撃もやりやすい。さらに精度も良好な印象(最大射程ではバラけるが、ある程度の距離から急に締まるようになる)。
...と、ここまで見れば優秀な主砲であるが、弱点も存在する。
 1つめは装填速度である。本艦の主砲装填時間は24秒であり、同格戦艦(19~22秒)と比べると2秒ほど長い。この2秒は意外と大きく、もう少しで装填が終わりそうというタイミングで障害物に隠れられてしまったり、艦を立てられてしまったり、戦艦同士の撃ち合いで不利になることも。
 2つめは3連装砲を4基も搭載していることによる射角問題であり、ノルマンディーリヨンを彷彿とさせる扱いづらさ。特に4番砲塔の射角は劣悪の一言。発射するには敵をほぼ真横に捉える必要がある(第2、第3砲塔の前方射角は良いのに...)無理に全門斉射を行おうとすると腹を晒すことになるため、斉射するか否かを使い分けよう。可能なら引き撃ちの方が安定する。

・副砲
120mm砲を単装で片舷に8基、両舷合わせて16門搭載。船体に砲郭を設けて舷側に2門づつ均等に並べた古臭いスタイルだが、片舷あたり前向きの砲が4門、後ろ向きの砲が4門と同格内では指向できる数が多めなのが特徴。HE弾ダメージは269で射程も5kmをようやく超える程度でしかないが、砲塔旋回速度が12度/秒と速めである事、および前述の砲配置より砲の指向性および追従性はかなり優秀である。そして本艦は主砲の装填時間がやや長めなので、接近戦においては体力が少なくなった敵駆逐を副砲のみで削り切ったり、敵戦艦との近接戦闘において装填の隙を補ったりと以外に活躍の機会が多い。

・対空
T4ということで周囲には対空能力をもつ戦艦も現れ始めるが...。本艦には対空兵器は一切搭載されておらず、空襲を受けても指をくわえて見ているしかない。とはいえ、このティア帯にはまともに対空ができる艦は皆無なので気にするべからず。

・装甲
装甲12%、防郭防御10%は前級から全く変わっていない。それでも「ワイオミング」「カイザー」と共に同格最高の装甲を誇るグループに入っているので、しっかりと防御姿勢を取れば戦艦らしいタフさを発揮してくれるはずだ。また、余分な艦橋構造物を極力取り除くというデザインを採用して居るため、甲板防御も優れている。このため駆逐艦・巡洋艦からの砲撃に関しては姿勢に気を付けていれば火災以外のダメージをかなりカットする事が可能である(ついでに火災率を下げたくなるのが人情だが、装備でダメージコントロールシステムを選択しても火災浸水耐性が11%になるだけなのでよく考えて選択して欲しい)。ただし、いかに舷側・甲板装甲が優れているといってもティア相当であり、マッチングによっては格上戦艦(356mm砲を搭載する艦も居る)と相対する場合もあるので、注意が必要である。格上戦艦の高貫通の砲から観ると、本艦の装甲も単なる格下艦の装甲に過ぎなくなる。火災浸水耐性10%、対水雷防御12%は他国戦艦並みで、特筆すべきものは無い。

・機動性
素の最高速度は22.23ノットであるが、装備等で速度をマシマシにすれば23ノット台を実現でき、他国の鈍足戦艦(概ね17~21ノット)に対してやや優位を取れる。しかし、ライバルの「カイザー」は素でほぼ同等の速度を出せるし、巡洋戦艦である「石鎚」はさらに速いので敵わない。加速力は前級同様に非常に鈍く25秒を要するが、ティア向上と共に「装備」で「推力改良1」を選択できるようになったので、こちらを選択すると約20秒台までは短縮させることが可能。舵は前級と性能は同じものの、本艦の方が速度が速くなっている分、転舵所要時間は短くなった。しかし、前級譲りの加減速の悪さを引き継いでいるので操作性が良好とは言い難く、慣れるまでには若干の時間を要するだろう…それでも少しはマシになっている。

・隠蔽性
素の被発見距離は10.02kmとかなり優秀。とはいえ艦種が戦艦であることや、マップが狭いティア帯なので、気にするべからず。

・生存性
HPは30000に満たず、体力的に優れているとは言い難い。しかし、同格と比べてやや足が速く、装甲防御も優れているので生存性は高めと言える。しかし、前述のとおり主砲の射角があまりよろしくないので、全門斉射にこだわって側面を撃ち抜かれたり、無理に突出して敵の十字砲火に晒されたりしないように気を付けよう。ソ連艦は「撃っている時は強い、しかし撃たれると弱い」ことを忘れずに。

・消耗品
装填up・HP向上・機動性改善の戦艦セットが良いだろう。

・装備
兵装の選択は『主砲改良I』が無難である。主砲の項目でも述べたが、本艦は装填時間が長めなので射撃機会を損失するリスクは他の艦以上に大きい。特に第2砲塔は全周砲塔では無いため、最初に指向する側を間違えるとぐるり廻すのに時間が掛かり、その間は砲3門が使用できない事になる。乱戦においては似たような状況が発生し易く、少しでもこの状況をカバーしたい。また、装填時間短縮のために『主砲改良II』を選びたくなる気持ちは理解できるが、代償として主砲生存性が25%低下するので、砲塔が壊れやすくなってしまう(筆者も当初はこれを選んでいたが、かなり脆くなるのを感じたのでオススメはしない)。防御に関しては機動性重視であれば『推力改良Ⅰ』『操舵装置改良Ⅰ』が候補に挙がるだろう。防御重視なら『ダメージコントロールシステムⅠ』も視野に入る。適正に関しても同様に機動性重視か防御重視かを考えて選択して欲しい。

・エリート特性
・船体強化 HP+4%(お勧め)
・防雷網 魚雷防御+7%
・功績 EXPアップ+10%

・総論
主砲の射角とやや長い装填時間に目を瞑れば、走攻守が良い水準でまとまった戦艦と言える。このティア帯ではまだまだ甘い動きをする駆逐艦・巡洋艦も多い。彼らには12門の30cm砲斉射をプレゼントしてあげよう。そこそこの運動性と防御・優秀な主砲・長めの装填時間という特徴は今後のソ連戦艦も同じようなので、ここで慣れてしまおう。

戦闘名誉章

レベル12
報酬艦艇exp1500
シルバー25k
艦艇exp1500
シルバー25k
ミッション内容15戦5勝

史実

格納

 日露戦争(1904~1905年)においてロシア帝国海軍は主力艦のほとんどを喪失、早急に海軍の再建を図る必要があった。このため1908年度の予算で「帝政ロシア海軍10ヵ年計画」を開始、この計画により建造された最初の弩級戦艦が「ガングート」である。本艦の建造にあたってロシア海軍は広く海外に技術協力を求め、国内外を含めて27社51種の設計案を受け取った。このうち有力案はイタリアのクニベリティ造船士官の案とドイツのブロームウントフォス社の案とされたが、国内で改めて新設計が行われることになった。
 なお新設計とはいえ、外見的な面においてはクニベリティ造船士官の設計であるイタリアの「ダンテ・アリギエーリ」級との類似性が指摘される。また機関配置や喫水を浅くして波が穏やかだが暗礁が多いバルト海の環境に配慮した設計については同世代のドイツ式の設計の影響も見て取れることから、双方の設計を参考にしたと考えるのが自然であろう。
 また、これまでの戦艦には当たり前に装備されていた艦首部の衝角を廃止、艦首形状を砕氷型としている。艦橋は司令塔を組み込んでいるとはいえ簡素な露天式で、マスト周辺も非常にシンプルな構造となっている。これは甲板上に火災の原因となるような構造物をなるべく配置せず、甲板を厚くする事で防御力を高めるという設計思想に基づくものである。
 本艦は1909年に起工、1911年には進水し1914年には姉妹艦の「ペトロハバロフスク」「ポルタヴァ」「セヴァストポリ」ともに竣工・就役している。この年は第1次世界大戦がはじまった年でもあり、1915年にはリガ湾においてドイツ艦隊を迎撃、砲戦に加わっている(バルト海の戦い)。第1次世界大戦そのものは1918年に終結したものの、1917年の時点でバルチック艦隊に練習艦として所属していた「オーロラ」が10月革命に呼応してペトログラードの冬宮を砲撃、ボリシェヴィキによるクーデーターに加わると(バルチック艦隊の反乱)、1918年には本艦の乗組員達も反乱に参加した。

余談

 最初のうちはボリシェヴィキによるクーデーターを支持していたバルチック艦隊の水兵たちであったが、ボリシェビキが独裁化していくと次第に対立を深めることになる。1921年にバルチック艦隊の水兵は「ボリシェビキに対する15項目(言論・集会の自由、農業や家内工業における統制の解除、すべての勤労人民の配給量の平等化等)」の決議を採択、軍港クロンシュタットにて蜂起した(クロンシュタットの反乱)。しかしこの反乱は赤軍による2度の総攻撃で鎮圧され、多くの兵士がフィンランドへの亡命を余儀なくされることになる。なお、その後に多くの水兵は帰国したが、抑圧を受けたとされる。10月革命の拠点で発生したこの反乱に対する影響は大きく、その後に戦時共産主義から新経済政策への政策変換を行う切っ掛けとなったと言われている。

 1925年6月27日には「オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」と改名され、1926年3月23日に再就役する。その後の活躍についてはオクチャブリスカヤの項目を参照して欲しい。

小ネタ

艦名の由来

 艦名である「ガングート」の由来は、北方大戦争(1700~1721年)における「ハンゲの海戦(1714年)」の舞台となったハンゲ半島のロシア側の名称である。
 なお、ハンゲの海戦においてスウェーデン海軍とロシア海軍が激突、ロシア海軍が勝利を収めたことによりスウェーデンはバルト海における活動を大きく制限せざるを得なくなった。このためフィンランド支配が困難となり、北方大戦争を終結させる遠因の1つとなった(もう一つの契機は陸戦のポルタヴァの戦いによる勝利)。また、この勝利はロシア海軍における最初の勝利でもあったため、ロシア海軍においては軍艦の艦名に「ガングート」の名前を冠することが度々あった。

見覚えのある主砲配置

 3連装主砲を4つ水平に並べたこの配置、どこか見覚えが...と思った人がいるかもしれない。それもそのはず、本艦はT5プレ艦「オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」の改装前の姿である。あちらは艦橋や煙突がゴツくなり、対空火器も大幅に増設されているため、外観はかなり異なる。
 本来は同じ艦なのに別の艦扱いで実装されている例は他にもあり、同郷のスヴェトラーナ&クラースヌイィ・クリィームや、米国から中華民国に引き渡されたベンソン&洛陽が挙げられる。

編集用コメント

編集用のコメントはこちら
  • 基本性能入力 -- 2021-02-20 (土) 17:53:09
  • 副砲の説明を追加 -- 2021-02-23 (火) 10:26:06
  • 史実を記載 -- 2022-04-04 (月) 22:01:34

コメント欄

  • ニコライとオクチャの合成艦 -- 2021-02-20 (土) 20:27:49
  • 個人的にはtier4屈指の良艦。優秀な12門の斉射でがっつり相手のHPを削れるし、装甲の中々のものなので防御姿勢を取っていれば同格戦艦の砲は怖くない。機動性と対空に難があるものの、機動性は戦艦乗りに必須な先読みの力で補えるし、それをこのtierで身につけるのにも役立つように思われる。 -- 2021-10-25 (月) 17:08:20
  • 始めたては他の戦艦よりも装填時間が長くて自分の中での戦闘テンポと上手く合わずに雑魚死しまくってたけど、乗り慣れるともの凄い化物になりました笑 対空は玄人空母相手以外ではあまり気にならないです。このティアでは絶対数的に玄人空母自体が少ないですが、もしも狙われた場合は悪あがきも出来ないので…うん() -- 2023-02-06 (月) 20:57:25

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