ソ連 RankVI 駆逐戦車 Object 268
概要
Update1.5.4.0.96 “Rapid Fire”にて実装されたソ連の試作駆逐戦車。
T-10Mを基に試作された本車は、戦闘室と152mm砲の搭載や駆動系の換装などを施され、走攻守の揃った強力な駆逐戦車となっている。
機体情報(v1.17.1.14)
車両性能
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 砲塔旋回速度(°/s) | 11.4 |
| 俯角/仰角(°) | -5/15 |
| リロード速度(秒) (スキルMAX) | 17.1 |
| スタビライザー/維持速度(km/h) | 無し/ - |
| 車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 120 / 80 / 60 |
| 砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 187 / 100 / 50 |
| 重量(t) | 50.0 |
| エンジン出力(hp) | 750 |
| 2,100rpm | |
| 最高速度(km/h) | 55/-11 |
| 視界(%) | 92 |
| 乗員数(人) | 4 |
武装
| 名称 | 搭載数 | 弾薬数 | |
|---|---|---|---|
| 主砲 | 152 mm M-64 cannon | 1 | 35 |
| 機銃 | 14.5 mm KPVT machine gun | 1 | 500 |
弾薬*1
| 名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
| 152 mm M-64 | OF-540 | HE | 43.5 | 5.86 | 750 | 49 | |||||
| BR-540B | APHEBC | 48.96 | 0.739 | 760 | 239 | 237 | 225 | 211 | 198 | 186 | |
| BP-540 | HEAT | 27.4 | 4.8 | 770 | 250 | ||||||
弾薬*2
| 名称 | ベルト名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
| 14.5mm KPVT | 既定 | AP-I(c)/AP-I(c)/AP-I(c)/AP-I | 0.07 | - | 1000 | 49 | 46 | 34 | 23 | 16 | 11 |
弾種
| 名称 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||
| AP-I | 0.06 | - | 990 | 39 | 37 | 27 | 18 | 13 | 9 |
| AP-I(c) | 0.07 | - | 1000 | 49 | 46 | 34 | 23 | 16 | 11 |
迷彩
| 砂漠 | |
|---|---|
![]() | |
| 条件 | ナシ |
| 森林 | |
![]() | |
| 条件 | ナシ |
装備
| 設置場所 | 装備名 | 説明 |
|---|---|---|
| 車体 | 外部装甲 | 後部に100mmの丸太 |
小隊ツリー
解説
特徴
【火力】
主砲はT-10Mの122mm砲からISU-152と同口径の152mm M-64砲に変更。最大貫徹力は250mmで、装填速度は最速17.1秒の手動装填。
- 【弾薬性能】
ISU-152から弾薬構成は同じだが、APHEBCの貫徹力が向上し全体的に弾速も速くなっている。機銃は14.5mm KPVT重機関銃を上部に1挺のみで、同軸機銃はない。レンジファインダーのある左側以外は射撃可能であり、駆逐戦車としては高い対空能力を有している。- BR-540B(APHEBC)
- 貫徹力239mm・炸薬量739gと同格以上の車両に対しては貫徹力不足に見える。しかし49kgという大重量により実際の貫徹力は数値上より高い。その威力は近距離でTiger II (H)?の車体正面上部を射貫可能であり、貫徹力不足で困る事は滅多にない。炸薬量も十分であり、貫徹されれば致命傷は免れない。
- OF-540(HE)
- 貫徹力49mm・炸薬量5.89kgと自走榴弾砲と同程度の威力を誇る。大抵の車両の砲塔正面や天板に当てれば加圧により撃破する事が可能であり、APHEBCでは貫徹不可能なJagdtigerやT95対策に有効である。
- BP-540(HEAT)
- 貫徹力250mmしか無く、翼安定化されていないため弾道も山なりである。格上戦場合はMausのほっぺを貫徹する用にHEと入れ替えるといいかもしれない。
俯角は-5°取れるので他のソ連戦車に比べ地形適応能力は高い。砲旋回速度は遅めなので、偏差射撃の際は相手の動きを事前に予測して照準を置いておく必要がある。
【防御】
戦闘室はソ連戦車らしく傾斜装甲を多用している。しかし車体ほど傾斜はかかっていないので昼飯をすれば角度が相殺され実質装甲厚が減少する。昼飯を避け正面を向いていればAPDS以外のすべての運動エネルギー弾を弾くことができるだろう。車体はT-10Mと同様であり、車体上部は貫徹される心配は無いが下部はティーガーIIの車体上面ほどの実装甲厚しかない為、T-10Mや12.8cm砲搭載車両の通常弾による貫徹を許しかねない。また砲身付け根左右には垂直装甲の187mmしかない弱点があるが、その弱点を隠そうと車体を傾けすぎると戦闘室の装甲の傾斜がなくなってしまい、そうなると格下にも貫徹されかねない為、車体を左右に小刻みに振るなどして弱点をカバーしよう。
化学エネルギー弾には軽く貫徹されるので、戦後戦車には十分注意し先制攻撃できるようにしよう。
そして本車最大の欠点は、ソ連戦車らしい劣悪な車内レイアウトである。152mmという大口径砲を搭載した故に弾薬が大きい。また戦闘室後部には隙間なく弾薬が配置され、正面上部をHEATや大口径砲弾に貫徹されればほぼ確実に誘爆する。稀に巨大な閉鎖器と塔乗員が弾薬を受け止める事があるが、アテにはしないでおこう。また車体下部を貫徹されルド戦闘室まで遮るものがなく、党乗員が一度に全員気絶することも珍しくない。車内の体積の大きさで一撃死は免れても生存性が高い車両ではないので、先述した弱点を晒さない立ち回りを心がけよう。
【機動性】
ベースのT-10Mよりも駆動系が高性能なものへ換装され、加速や前進速度は下手なMBTより高い。しかし後退速度は-11km/hと少々遅い上に超信地旋回は不可能。ただし勢いをつけた状態で旋回すれば素早く回頭出来るので有効に使おう。
全体的に機動性は重駆逐戦車とは思えないほど良好である。
史実
Object 268自走砲は、T-10重戦車の多くの派生設計の内の1つであった。新型自走砲計画はソ連閣僚会議の命令により、1952年7月2日にレニングラード・キーロフ工場で開始された。Object 268は、第二次世界大戦初期のソ連の自走砲であるSU-100、122、および-152と同系列の車両で、これはソ連が駆逐戦車として使用するのではなく、自走砲が砲兵として使用されるという西側の概念とは対照的なものだった。IS-4とIS-7の車台を使用して、重戦車を自走砲に改造する試みが以前にもあったが、キャンセルされた。 IS-4の生産は非常に遅く、IS-7は複雑すぎて大量製造が出来ていなかったので、レニングラード・キーロフ工場は、T-10の車体に152 mm M-48砲を搭載した自走砲を製造することになった。この砲は大戦初期の152mm砲よりもはるかに強力で、製図作業により、152mm M-48砲と並行して開発されたM-53砲と組み合わせられるObject 730 SPG が誕生した。
(1952年に重自走砲に搭載するために改造されたM-53砲)
(重自走砲に搭載された152 mm M48砲。この砲が開発された時点では搭載しているがあるかは不明。)
(Object 730 SPG)
↑Object 730 SPGには5つの異なる計画案があり、それぞれが独自のものであった。V1は、Object 268のに発展前の設計案だった。
↑V2は戦闘室の後部にドラムマガジンを使用し、戦闘室前部にエンジンを使用する主兵装を備えた後部砲弾を備えていた。
↑V3はケースメイト設計を放棄し、すべての弾薬が砲塔後部に保管される従来の砲塔を使用していた。
↑V4 は船体を延長し、新型装填装置を搭載し、搭乗員を4名から5名に増員、測距儀と機関銃を備えた新しいキューポラを備え、V2をわずかに変更したものだった。
↑V5も同様に乗員を5名にし、14.5 mm KPVT機関銃を追加し、T-10Mで使用されるものと同じエンジンを使用するためにV3
を再設計したものだった。V4とV5は、ベース車体であるT-10を大幅に変更する必要があったため拒否され、V5に使用されるはずだったエンジンを搭載したV1が製造される事となった。
Object 268の最終設計は、技術図面と縮尺模型を使用して1953年6月に委員会に提出され、AI Radzievskyによって8月25日に承認された。これは、砲郭の屋根に152mm M-64砲と14.5mm KPVT機関銃、および立体視距離計を装備し、乗組員は5 名 (内2名は装填要員)の予定だったが、152mm M-64砲用の自動装填機構が開発されたため、乗組員は 4名になった。主砲は122mmよりも開発順位が低いためゆっくりと開発が進められていたが、M-53砲を継承し、初速750m/sを維持し、M-53の砲身を短縮したM-64が開発された。Object 268の最終図面は1954年6月に完成し、8月に量産が再検討され、1955年3月に試作車の製造が開始された。
M-64 砲の作業は続けられ、試作車は1955年12月に完成し、1956年2月にObject 268に搭載するためにレニングラードに送られた。Object 268 は1956年3月に完成したが、製造当初から改良が加えられ、砲郭の屋根と後部に当初計画されていた丸い鋼板ではなく平らな鋼板を使用することが決定され、主砲の取り外しができるように修正が加えられた。
完成したObject 268は、レニングラード工場で製造された152.4 mm M-64砲を装備し、直接射撃用のTSh-2A「シャリック」照準器とZiS-3パノラマ照準器を使用した。TKD-09 立体距離計が砲手ハッチ上の回転リング内の 14.5 mm KPVT 重機関銃とともに砲郭の屋根に取り付けられた。弾薬の全装填は35発で、AP弾とHE-FRAが利用可能であった。目標への直接射撃が可能な射程は900m、間接射撃の最大射程は13,000mだった。Object 268の船体は均質圧延鋼装甲120mm、砲郭は187mmであった。搭載されたV-12-6エンジンは750馬力を発生させ、T-10と同じトランスミッションが搭載されていた。車量は50トンで、最高速度は48 km/hを発揮した。
Object 268は最終的に量産される事はなかった。これは主にソ連戦車の開発に関連した内部問題が原因であった。試作車両が完成し、試験が終了したときのは1957年末で、1956年にソビエト連邦で新たに開発された対戦車誘導ミサイルの登場により、大口径の自走砲が必要無くなった事や、ソ連軍の戦術に変化があった事、西側諸国の戦車にObject 268では効果が薄かった事、すでにT-10重戦車の生産が開始されており、もし戦車工場でObject 268を生産しようとすると問題が発生する可能性が生じる等の問題が重なった結果、Object 268の量産およびさらなる改良が行われる事は遂になかった。現在は唯一製造された試作車両がクビンカ戦車博物館に展示されている。
小ネタ
T-10Mでも同じ事が言えるが、乗員が3名になってもKPVTが使えるという利点がある。他の車両では大抵車長が砲塔上部の機銃を操作しているため1名でも乗員が減り車長のポジションに気絶した乗員が移動すると機銃が使えなくなるが、車内から操作するKPVTは装填手が操作しているため車長が気絶してもKPVTを使えるのだ。やはり車長は複合装甲
外部リンク
コメント
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- こいつの榴弾頭悪くて草。 T95もラクラクで榴弾運用が許されるレベルだわ。 -- 2024-12-03 (火) 07:36:37
- 268の写真更新!268は…ええね -- 中毒者 2024-12-03 (火) 07:37:05
- この前の65%で買った。貫通エグすぎ。 -- 2024-12-03 (火) 07:37:22
- 来たかこの沼に…圧倒的砲弾重量と初速からくるカタログスペックガン無視貫通は癖になるぞ。 -- 中毒者 2024-12-03 (火) 07:37:40
- みんな、とにかく天板と砲の付け根の周りを狙うんだ!そうすればIS-3より簡単に無力化できるぞ! -- 2024-12-03 (火) 07:37:48
- 可愛いなこの子() -- やまけー 2024-12-10 (火) 14:17:44
- 君もこいつの良さが分かるのか…素晴らしい -- 中毒者 2024-12-13 (金) 02:14:46
- あなた…268好きの方ですか…() -- 2024-12-14 (土) 08:47:35
- 君もこいつの良さが分かるのか…素晴らしい -- 中毒者 2024-12-13 (金) 02:14:46
- T-10M譲りの高機動とそこそこ頼れる防御力、そして何よりも圧倒的な弾頭重量の暴力から来る破壊力がとてつもなく楽しい。KPVTが対地と対空共にかなり便利なのと、地味にライバルのヤクトラより総填が早いのも良ポイント。 -- 2025-02-03 (月) 00:58:50
- ヤクトラのが強い 砲周り遠距離でも正確に抜かれ過ぎて格下相手でも怖いわ -- 2025-02-03 (月) 17:11:07
- 直線的な動きすると抜かれやすくなるから車体振ったほうが良い。それさえできればヤクトラの完全上位互換と思えるようになるよ -- 2025-02-04 (火) 06:29:25
- 上手い人は傾けて擬似装甲がなくなってる瞬間に撃ち込んで撃破とかできるから、あまり効果的じゃない。機動力がヤクトラより高いため、前線をじわじわ上げる運用ではなく敵が気付かない場所までスムーズに移動して撃破する忍者戦法のがいい。どちらにせよ直線運動はしないに越したことないけど -- 2025-02-04 (火) 07:34:53
- 流石に車体振りながら射撃は出来ない。砲身せっせと動かしている間にいつも抜かれる。特にティーガー2はヤバい、アイツらの方超高精度だしIS3相手でも当たり前のようにショットトラップで倒してくる -- 2025-02-04 (火) 08:06:48
- 一回前進で助走つけてフリフリするとフリフリの速度が格段に上がるからやってみてほしい。勿論フリフリやめるのは撃たれてからか行進間射撃する時。因みにこの助走つける方法は旋回でも使える。後もう一個小テクがあって、268の照準器を砲身で隠して防御力を上げられるのね。確かに戦闘室正面抜かれるリスクが増えるし、左側に傾けないといけないから使えるシチュは少ないけど抜かれる確率減るからオススメ。とはいえ上記の事を全てこなしても抜かれる時は抜かれるから結局は運まかせなところがあるけど。それでも抜かれる率はマジで下がるはず -- 枝 2025-02-04 (火) 18:41:27
- 色々とアドバイスありがとうございます。 -- 2025-02-04 (火) 19:44:40
- 直線的な動きすると抜かれやすくなるから車体振ったほうが良い。それさえできればヤクトラの完全上位互換と思えるようになるよ -- 2025-02-04 (火) 06:29:25
- 別にいくら強くとも誰でも抜ける弱点もあるし重駆逐だから速度乗るまでは鈍重な上装填も長いからいくらでもやりようはあると思うけどなぁ…別に相手してても垂直部分抜いてすぐ終わるからそこまで脅威に感じた事は無いかなぁ -- 2025-02-16 (日) 18:02:27
- どうせPS不足とか言われると思いますが、私はこいつの弱点撃って倒せた試しがないです。何なら側面にアルティメット仮設トイレのHESH撃ち込んで履帯すら壊せませんでした。 -- 2025-02-17 (月) 02:25:46
- 装甲は弱点知らない初心者とか格下の低貫通ぐらいにしか通用しないから敵が発砲した隙とかに飛び出して撃つ運用が良いね。幸い貫徹も炸薬も申し分ないから抜ければワンパン確定だし -- 2025-04-14 (月) 16:58:36
- こいつ700gくらい炸薬なかったっけ? -- 2025-06-16 (月) 22:17:31














